「はぁ」
俺は現在は、気分転換という事でこれまで来た事のない海の近くに来て過ごしていた
あの転生者の子の一件以来、あまり転生者が出てこないが、訓練の為にルパンレンジャーになるも、上手く動く事ができず、どうすればよいのか悩む日々が続いた。
あの時の失敗が今でも引きづっていた。
「どうすれば良いんだろうな」
目の前の光景はどこまでも広がっており、あの時の話を思い出す。
元々はこの世界は平和な世界だったみたいだが、ある日、何が原因が分からないが複数の世界が混ざり合わさってしまい、その結果できた多次元世界という奇妙な世界に変わった。
その結果なのか、様々な文化が入り混じった不思議な世界になっており、人食いな化け物やSFに出て来るロボットなどが数多くいる世界になってしまった。
そしてその世界に目を付けた上級から下級まで様々な神がこの世界に転生者を送り込む事を繰り返した。
「それで、俺の両親も」
そんな転生者の一人によって、俺の両親は殺され、さらには無実の罪で捕まりそうになった。
だけど、そんな俺の復讐を果たす為に、愁一からの誘いであるVSチェンジャーを受け取り、俺は戦いが始まった。
「だけど、あの時からなんも変わっていない」
両親のような人々を、そして何より俺のような思いをする人を救う為に戦っていたのに、結局は何もできなかった。
「けけっ、こんな所に面白い奴がいたもんだな」
その声が聞こえ、振り替えると、そこには細長い変な男がおり、その手には巨大な鋏を持った男がいた。
「てめぇは?」
「俺様はてめぇのような奴をゾンビにする為に来た奴だ」
「何を言って」
そう言い、奴の周りには何時の間にか大量のゾンビが現れた。
「転生者という訳か。
だったらお前の転生特典を奪わせてもらう!!」
俺はそう言い、手に持ったVSチェンジャーにレッドダイヤルファイターをセットした。
【レッド】
【0・1・0! 怪盗チェンジ!!】
「怪盗チェンジ!!」
それと同時に俺はルパンレッドに変身し、奴のゾンビを蹴散らしていくが、ゾンビ共はあまりダメージがないのか、簡単に反撃してきた。
「だったら、転生者を」
俺はそう言い、奴に向けてVSチェンジャーで攻撃したが、それを待っていたのか笑みを浮かべると同時に奴の前に影が現れ、その攻撃を防いだ。
「なにっ!!」
「戦闘能力はまぁまぁだな。
だけど、まだまだあぁぁ!!」
そう言うと奴はその手から蝙蝠を思わせる影を放ち、攻撃してきた。
実体化している為か、俺の身体を簡単に噛みついてきた。
「ぐぅ!!」
それに対して避ける事もできず、膝を付いてしまう。
「なかなか良い素材が出たし、そろそろ殺すとするか」
そのまま奴はゾンビを引かせると、その手に持っていた巨大な鋏をこちらに向けていた。
(こんな所で終わっちまうのか)
そんな無気力な思いが俺の中で広がっていき、ただ目の前の光景を見ながら、これまでの人生を思い出してしまう。
幸せだった家族がある日、壊されてしまう。
そして復讐する為の力を得て、人を守れると思ったが、それすらできなかった。
結局はこれまで、成功した事などなかった。
「まったく、見ていられないぜ」
そんな声が聞こえると共に突然銃声が聞こえると、俺は周りを見ると、後ろに引いている転生者と俺の横に何時の間にかいた赤い服を着た男がいた。
その恰好は現代では余り見ない赤いコートを羽織っており、思わず海賊だと思わせてしまう。
「お前は」
「通りすがりだ。
それよりも、さっきまでの戦いはなんだ?
やる気がないにも程があるぞ」
「やる気と言っても、俺はこれまで成功した事なんて、なかったのに、このまま続けても良いのか」
「へぇその程度だったのか。
お前の戦う理由は」
「戦う理由?」
「あぁ、そうだ。
世間を騒がす怪盗は成功できなかったからという理由で戦わないのか。
お前の戦う理由は成功の為なのか?
「俺の戦う理由」
その言葉で、ふとそれまでの戦いを思い出す。
復讐、人助け、それらも多くは戦ってきた理由は多くあるけど、本当にそれが俺の戦いたい理由なのか。
幾つものの言葉が消え、そして現れるの繰り返しの中で、俺は一つの結論が出た。
「俺はただ俺の為に戦うだけだ」
「それはどういう事だ?」
「あぁ、所詮は自己満足だよ。
それでも目の前にいる人だけでも救いたい、その為に俺は特典を盗む」
そう、復讐は自分の怒りを晴らす為に。
人助けも困っているのを見逃せないから助けた。
それがこれからも続けれるかどうか分からないけど、あの子の事を救えなかった事で泊まれるか。
「あの子の分まで俺は沢山の人々を救う。
あの子の救えなかった事をずっと引きづっていく。
それが、俺のルパンレンジャーとしての戦いだ!!」
その叫び声は満足するように満足したのか、男は笑みを浮かべた。
「まぁいいぜ。
とりあえずはお前もスーパー戦隊としてはひよっこという訳だな」
「ひよっこ?」
確か、愁一が言っていたスーパー戦隊かもしれない。
「あぁ、だけど期待はできる後輩だな」
男はそのまま何時の間にか手に持っていた銃で周りにいたゾンビを打ち抜いていった。
「えっ」
「立てよ後輩!
戦いはこれからだろうが」
「あんたは一体」
「ふっただの海賊だぜ!!」
その声と共に男は手に持った携帯に鍵を差し込むと、その姿はすぐに変わり、まるで海賊を思わせる赤い戦士に変身していた。
「ゴーカイチェンジ」
【ゴーカイジャー!】
「まさか」
「海賊戦隊ゴーカイジャー、ゴーカイレッド!
それが俺達だ」
まさか、この人が愁一が言っていたスーパー戦隊の一人だったとは。
「面白いぜ!
力を借りるぜ、先輩!!」
「足を引っ張るなよ、後輩!!」
俺達はその叫び声と共に手に持ち、隣にいるゴーカイジャーを真似るようにVSチェンジャーとルパンソードを構えると同時に奴に向かって走り出す。
「馬鹿めが、この不死のゾンビに立ち向かうとは」
「別にお前を仕留めれば良いだけだぜ」
「あぁ」
俺はルパンソードで周りを切り裂きながら、近くにいる敵の頭部を狙う。
「へぇなるほどな。
だったら」
「んっ」
何かに気づいたのかゴーカイレッドは手に持った鍵を変身に使ったアイテムをセットする。
【ニィンニンジャー】
その音声と共にゴーカイレッドの姿は海賊の姿ではなく、まるで忍者のような姿へと変身していた。
【ザ・技!
なんじゃなんじゃ、なんじゃなんじゃ?
水の術 じゃぶじゃぶじゃー!】
「ふっシュリケン忍法 波乗り斬り!!」
その音声と共にゴーカイレッドはそのまま手に持っていた刀から水が溢れ出ると共に大量の水が周りを囲んでいたゾンビ達を巻き込み、壁際まで追い込んだ。
「ふっその程度で何が」
「よく見な」
「なっなに!!」
そこには倒れていたゾンビ達の口から影が出てきた。
「あれは、まさかゾンビ共の本体!!」
「なっなぜ俺のゾンビの弱点が水だと」
「さっきのゾンビが吹っ飛んだ所に丁度水を浴びていた奴がいたからな。
それで試してみただけだ」
「そっそんな曖昧なので」
「だけど十分に効いたみたいだな」
「へっさすがは先輩だな、なかなか面白いぜ。
だったら俺も」
俺はそのまま奴がいなくなったゾンビ達の合間を潜り抜け、手に持ったルパンソードを奴に向けて投げた。
「ふっ無駄な事を」
そう言うと影の盾を出し、その攻撃を防ぐが
「いいや、これでいいんだよ」
俺はそう叫ぶと盾によって挟まれたルパンソードを蹴ると、挟まっていたルパンソードはそのまままっすぐと盾に食い込んでいった。
それを何度も、連続で蹴り上げ、VSチェンジャーを構えると同時に蹴り上げると影はひび割れた。
「なっ」
「こいつを喰らいな」
俺はその言葉と同時にVSチェンジャーを奴に向けて連続で放った。
「ぐぅ馬鹿な」
「一度で無理だったら、何度だってやれば良かったんだよ」
「馬鹿な真似をするな」
「それは先輩もでしょ」
「違いねぇ」
俺はそのまま動かなくなった奴に向けて、VSチェンジャーを構えた。
「さぁお前のお宝頂くぜ」
「なっ舐めるなよ!!」
その声と同時に地面から突然のひび割れと同時に奴は巨大な腕に捕まれ、徐々にその姿を現した。
「おいおい、こんなのを隠していたのかよ」
「まだまだ楽しみは終わらないようだな。
だったらこれを使え」
そう言い、ゴーカイレッドはこちらに赤い船の模型を渡した。
「俺らの力、上手く使えよ」
その言葉と共に、ゴーカイレッドは光の粒子となって消えていき、光はVSチェンジャーの中へと納まった。
「…、力を借ります!!」
俺はセットしていたレッドダイヤルファイターを取り出し、代わりにゴーカイレッドから貰ったアイテムをセットした。
【GET SET READY? 飛べ!飛べ!飛べ!
ゴ・ゴ・ゴ・ゴーカイ!!】
その音声と共に俺の前には巨大な赤い海賊船が現れた。
「はっ」
俺はそのまま海賊船に乗り込むと、その海賊船に触れると、自然とその名前が分かった。
「あぁ行くぜ、ゴーカイファイター!!」
その声と共にゴーカイファイターは動き出し、巨大な怪物に乗っている奴に近づくと共に
「撃てえぇ!!!」
ゴーカイファイターに備わっていた大砲は一気に奴に放たれ、後ろへと後退していく。
「おいおい、これは一体なんじゃ!!」
すると後ろからソーマと忍がそれぞれのファイターに乗って来た。
「おう、お前ら、遅かったな」
「その声、まさか連!!」
「なんじゃ、その海賊船は」
「話はあとだ。
今は」
そう言っていると、俺達に合わせるようにグッドストライカーが出てきた。
「いやぁ面白い事になっているな」
「グッドストライカー」
「そう怖い顔するなよ。
今回はお前達の味方なんだからよ」
「前回は私達の盗みを邪魔したくせに?」
「俺はぐっと来た奴らの味方するだけだ。
前回は初回サービスだったからね
「…そうかよ、だったらさっさと手伝えやがれ」
「強引な奴だな。
でも良いぜ、怪盗ガッタイム」」
その言葉と共にダイヤルファイターは変形し、合体した。
だが、その姿は前のルパンカイザーとは違い、真ん中の部分がゴーカイガレオンになっている為か、頭部には海賊帽子になっており、肩には大砲、両手には剣が装着されていた。
「完成!!ゴーカイルパンカイザー!!」
「これは一体」
「ふっ先輩からの粋な計らいだぜ」
俺はそう答えると同時に肩の大砲から銃弾が放たれ、奴の巨体に次々とダメージを与えていった。
「ぐぅ、この野郎!!」
奴はそれに対して反撃するように腕を伸ばして攻撃してきたが、両腕に備わっていた剣を器用に動かし、その腕を切り裂いていった。
「おっ俺の腕がぁ」
「これでとどめだ!」
その言葉と共にゴーカイルパンカイザーの肩の大砲にエネルギーが溜まるように光始め
「「「ゴーカイイタダキストライク!!」」」
その声と共に大砲からビームが放たれ、奴に当たると同時に奴の身体から光が溢れ、その光はゴーカイルパンカイザーの手に収まった。
「お宝は頂いたぜ」
その声と共にゴーカイルパンカイザーは変身を解除し、そのまま逃げた。
喫茶店に戻ると、俺は先程のゴーカイファイターを机の上に置いた。
「ほぅ、まさかいきなりゴーカイジャーに認められるとはな。
やっぱりお前は面白い奴だぜ
「それはどうも。
それにしても、凄かったぜ、ゴーカイ先輩は」
「ゴーカイ先輩?」
「俺達の先輩でゴーカイジャーだからゴーカイ先輩だ」
「おいおい、そんな呼び方で良いのか?」
「まぁ良いじゃろう、辛気臭くなっているよりはマシだ」
「にしても、まさかVSチェンジャーの中から出てくるとはな
「えっマジで」
その事を話すと、愁一は驚いた顔で言った。
「お前、まさか本当に知らなかったのか」
「あぁ、俺はただ、どこかで見ているとしか聞かされてなかったからな
「はぁ、少しは見直したのに、がっかりだぜ」
「なんだとぉ!
もうちょっと、俺を尊敬しやがれ!」
そんな言葉に俺はため息をつきながらも
「まぁとりあえずはサンキューな」
「おっ今までツンデレだったお前が、ここでデレが出たのか」
「うるさい、すぐに調子になるなよ」
俺はそう怒りながら、愁一をとりあえず殴る事にした。