「てめぇ待ちやがれ!」
俺達は現在、転生者を追って走っているのだが、今回の転生者の持つ特典が実に厄介だ
「このっ寄り付くな」
「どこを触っているんじゃ!」
転生者の能力は自身のフェロモンを倍増させ、相手に浴びさせる事で様々な人物を魅了するという厄介な能力を持っている。
俺達はルパンレンジャーに変身した時にマスクによって防がれているので、フェロモンを防ぐ事ができたが、道中にはフェロモンを浴びた人間が俺達を転生者から守ろうと飛び掛かってくる。
「まったく、ルパンレンジャーが来るとはな」
「厄介な事ばかり起こすとはな」
そう言っていると共に転生者は逃げ出していると、手に持った何かを地面に落とすと、地面から出てきたのは
「あれは別世界への転移装置!?」
そんな物がなんであいつが持っているのか分からないが
「今は追っていくしか、手はなさそうだな」
「まったく、危機感がないな」
「だが、追うしかないがな」
俺達はそのまま転生者を追う為にその先に向かって走り出した。
走った先には、これまでの都会とは打って変わって、どこかの島なのか、周りは樹しかなかった。
「厄介な所に来たようじゃな」
「あぁ」
ソーマと忍の言葉通り、周りを見渡すと、そこには樹々を遥かに超える大きさの怪物が立っており、怪獣が二匹いた。
一匹目は四足歩行の怪獣で背中に多くの棘を背負っている怪獣と、もう一匹はまるでティラノサウルスのような見た目をしている怪獣がいた。
「見た感じでは、この前の特典の奴と同類だと思うが」
「どうやら、この世界は特典の原点とも言える世界だろうな」
この世界にいる生物で向こうはテリトリーに無理矢理入った事に対して怒りを燃やしているようでこちらを睨み付けている。
「下手に傷つける訳にはいかないよな」
悪意がある奴ならば良かったが、悪意がない相手を倒す訳にはいかないからな。
「ははっ本当に運が良いな、私は!!」
その言葉と共に奴は狂ったように笑い出すと、奴は現れた二体の怪獣に向けてフェロモンを放つと、怪獣達は先程の様子からさらに凶暴な目付きになって、こちらを睨んだ。
「ちっ、またフェロモンか」
フェロモンを浴びた事によって先程まで奴を狙っていた怪獣は、俺達にだけ襲い掛かり、奴を守ろうとしていた。
「まったく、あんまり他の世界の生き物を殺す訳にはいかないからな。
手早く終わらせるか」
「まったくじゃ、という事で」
そう言い忍が取り出したのは
「おいらの出番かい?」
「グットストライカー!?」
「ここに来る前に儂の所に来たんじゃよ」
「怪獣と戦うなんて、なかなかグッとくるじゃないかよ」
「あくまでも、転生者を捕まえる為にだ。
殺すつもりは毛頭ない」
「話は終わったか。
だったら、行くぞ」
「あぁ」
【【【GET SET READY? 飛べ!飛べ!飛べ!】】】
【レ・レ・レ・レーッド!】
【ブ・ブ・ブ・ブルー!】
【イ・イ・イ・イエロー!】
その音声と共に俺のVSチェンジャーから各々のダイヤルファイターが飛び出ると同時に俺は忍から受け取ったグットストライカーをVSチェンジャーにセットすると、グットストライカーを巨大化させる。
「さぁ盛り上がってきたぜ!
勝利を奪い取ろうぜ、怪盗ガッタイム!!」
その言葉と共に、各々のダイヤルファイターが変形していき、グットストライカーへと合体していく。
「完成、ルパンカイザー」
「さて、これからどう戦うかだよな」
その言葉と共にルパンカイザーを操作し、空中へと飛び、怪獣二体の場所を確認しようとしたが
「マジかよ」
下に見下ろしていると、背中に棘がある怪獣は身体を丸めると、もう一匹の怪獣に蹴られる事により、サッカーボールように飛んでいき、こちらに接近してくる。
「ぐっ!!」
突然の攻撃に驚き、ルパンカイザーは態勢を崩してしまい、地面へと落ちていき、上空では身体を元に戻した怪獣と下にいた怪獣もこちらに向けて口を開いて襲い掛かろうとしていた。
「まぁ、ここはこうだぜ!!」
その言葉に応える様にルパンカイザーは背中のジェットを噴射し、襲おうとしていた怪獣を蹴って、地面へと叩き落す。
「それじゃあ、後は任せたぞ」
「あぁ、無茶をさせて貰うぜぇ!」
その言葉を叫ぶと共に目の前の画面が開くと共に俺は飛び出し、ルパンカイザーはその俺を転生者へと向かって投げ飛ばす。
怪獣の一体はそれに気づくと、俺を噛み殺そうと襲い掛かってくるが、俺はすぐに腰にあるバックルを手に取り、ワイヤーを伸ばし怪獣の牙に向けてワイヤーを飛ばす。
俺はそのまま怪獣の噛みつきから逃れると、その怪獣の牙を軸に回転していき、痺れを切らした怪獣の腕がこちらに襲い掛かってくる手を踏み台にして、そのまま転生者の元へと飛んでいく。
「なっ」
「お宝、貰ったぜ!」
俺はそう言うと共に手元にあるダイヤルファイターを転生者に押し当てると共に特典を奪い取る。
「なっしまった!?」
「さて、とりあえずは逃げるぞ」
「誰が逃げるか!?」
「そうか、だったら、このまま怪獣の餌になるか?」
俺はそう言うとやっと状況が理解できたのか、顔を青ざめており、その先には先程以上に怒りを燃やした様子でこちらを見つめている怪獣がこちらを睨み付けていた。
「たっ助けてくれぇ!」
「さっさと行くぞ」
俺はそう叫ぶと共に奴を抱え込むと同時に地上に降り立ったルパンカイザーが怪獣達に威嚇代わりに空中に向けてマシンガンを放つと、それに一瞬驚き、後ろへと下がる。
「待たせたな」
「まったく、出張費用が出ると良いがな」
そう言うと共にルパンカイザーは空へと飛んでいくと、その先に世界を繋げる穴を開くと共に、そこへと入っていく。
「がう?」
その光景を見ていた少年に気づかなかった。