その日、勇者部はシンフォギア奏者と一緒に幼稚園でうどん作りを行っていたのだが、うどんに必要な薬味が足りなくなったので、数人の子供達と一緒に買いに行った。
幼稚園児も少し見た事のない光景を楽しんでいたが
「あれは」
薬味を買いに行く途中で何か不吉な予感に子供達を守ろうと、子供達を後ろに下がらせて、見つめた先にいたのは、ここら辺に有名な不良達がいたが、その姿は傷だらけの状態だった。
「あれって、カレウス君?」
「知っているの?」
「うん、学校では物静かな子だけど」
「あぁ、なんだ、お前達は?」
その中心にいるのはカレウスは血塗れになった姿をしながらも、風達を睨み付ける。
「あんたが、こんな事をしたの!?」
「だとしたら?
それにしても、なんで怖がるんだよぉ?」
そこで見つめたのは風達の背後にいた幼稚園児が自身を恐れている姿を見て、苛立ちを覚えて睨み付ける。
「そんなの、当たり前でしょ!
あんたがこんな事をしたら、誰だって怖がるわよ!
人をこんなに傷つけて!!」
「ふざけるな、僕は正しいんだよ!!」
そう叫びながら、カレウスは目の前で自身の正義を否定した風達を殺そうとして、転生特典を発動する為に地面を強く踏みつけると、そこから地面が亀裂が走り、友奈達に襲い掛かろうとした瞬間
「よく言った、少女!
後は俺達に任せな!!」
どこからか響いた声と共に地面の亀裂が突然爆発が起こり、地面は亀裂を作るのを辞め、代わりにそこに立っていたのは各々が赤と緑とピンクの怪盗衣装を着ている雨宮、切歌、調の三人の姿がいた。
「貴様らも邪魔するのか!!」
「あぁ、てめぇのような奴から特典を奪う為に来た、怪盗団だよ」
その言葉と共に各々が持っているVSチェンジャーを持ち、ダイヤルファイターダイヤルファイターとシンフォギアをセットする。
【レッド】【グリーン】【ピンク】
【0・1・0】【0・9・6】【0・1・9】
【【【【マスカレイズ】】】】
【【【怪盗チェンジ!!ルパンレンジャー!!】】】
その音声が鳴り響くと同時に現れたのは赤、緑、ピンクの三色のルパンレンジャーが現れる。
「ルパンレッド」
「ルパングリーンデス」
「ルパンピンク」
「「「怪盗戦隊ルパンレンジャー」」」
三人が変身を完了すると共に名乗りを上げると、カレウスはおどろいた表情でルパンレンジャーを見つめていた。
「ほら、さっさと、ここから離れるわよ」
「えっ夏凛!
何時の間に」
「さっきまで、飛行機の中だったわよ。
それよりも良かったわ」
「これは一体?」
「さぁ。
私も詳細は分からないけど、雨宮が電話に出たら、急いだ様子で飛行機に乗ったから私達は勢いで一緒に乗っただけだから」
そう状況の説明を終えた夏凛はそのまま風達と一緒に避難する為、その場から少し離れる。
「まさか、噂の奴が出てくるとはな。
だが、それで俺を倒せるのかぁ!!」
そう叫ぶとカレウスは走り出すと、凄まじい勢いをつけてルパンレンジャーに襲い掛かる。
「行くデスよ、ピンク!」
「了解、グリーン」
二人のルパンレンジャーも同時に走り出し、雨宮に向けてワイヤーを伸ばすと、そのままレッドをカレウスに向けて投げつける。
雨宮はそのままカレウスに突っ込むと同時にマントを翻すと
「ゲンブ!!」
その言葉と同時に雨宮の目の前には人と同じぐらいの大きさの亀の形をしたペルソナ、ゲンブが現れ、カレウスの攻撃を防ぐと、甲羅から出ている一匹の龍がカレウスに向けて氷の息を吐く。
「ぐっ」
余りの冷たさにカレウスはその場から離れるが、雨宮はその場で足を止めると、そのまま自身に繋がっているワイヤーを手に取り、そのまま手を前に出す。
「なっ」
「「はああぁぁ!!」」
雨宮の力によって、飛んできた切歌と調はそのまま手に持っていたルパンソードを使い、接近戦を仕掛ける。
互いから見て死角になっている所を正確に狙った攻撃に対応が難しく、カレウスが取った行動は
「重くなっちまえぇ!!」
その叫び声と共に二人は突然何かに押しつぶされるような感覚で地面に膝を付いてしまう。
「ははっ、どうだ、これでお前らは」
カレウスはそのまま押しつぶそうとして、二人に手を伸ばすが、グリーンとピンクはワイヤーのスイッチを押し、無理矢理カレウスから離れる。
「ちっ、逃がすか!!」
「それはこっちの話だぜ」
そう雨宮の声が聞こえ、見ると、雨宮の手にはVSチェンジャーがあり、その狙いはカレウスを狙っていた。
【コズミック!】
【怪盗ブースト】
「まさかっ!!」
カレウスはここまで来て、ようやく理解したのか、その顔は歪んだ。
ルパンレンジャーの連携は互いを囮にするような動きをして、真の目的であるこの一撃を与える為に動いていた事に理解した。
(だけど、無駄だ!
僕の能力は重力を操るんだ、だから敵の攻撃だって、途中で落とす事ができるはずだ!!)
「喰らえ」
その言葉と共に雨宮は引き金を引くと、VSチェンジャーからは水色のエネルギー弾となったダイヤルファイターが発射され、カレウスへと向かっていく。
カレウスはすぐに攻撃を落とす為に腕を前に出し、エネルギー弾を落とそうとするが、エネルギー弾は勢いを無くす事なく、カレウスに真っすぐ向かっていく。
「なっなんだとっ!!?」
攻撃を打ち落とす事ができず、攻撃はカレウスに直撃すると、そのまま壁にまで飛ばされ、めり込んでしまう。
「お宝、頂くぜ」
そう言い、雨宮の手元にはカレウスの転生特典があった。
「一体、なぜ」
辛うじて意識が残っていたカレウスは疑問をそのまま叫ぶと、雨宮はセットされていたダイヤルファイターを抜き、見せる。
「これはコズミックダイヤルファイター、宇宙へ行く事ができるダイヤルファイターだからな。
重力に逆らって当てるのなんて、簡単なんだよ」
そう言うと、どこか納得したのか、カレウスは顔を下に向いていた。
「なぁ、なんで俺は正しい事をしていたのに、こんな目に合っているんだ?
不良を倒して、何が悪いんだ?」
「悪いです!!」
その言葉に対して、一番に叫んだのは樹だった。
「そんな事をしても、誰かが痛い思いをするだけです!
誰かを守ろうとしているのとは全然違います!!」
「守るか」
そう言われて、カレウスはさらに混乱をしそうな頭を落ち着かせようと、頭に手を伸ばす。
「あんたはさ、少し間違った方へ考えていただけなんだよ。
誰かを倒すのが正義っていう考えもあるかもしれないけどさ、それよりも誰かを守った方が正しいんじゃない?」
そう言って、カレウスは改めてルパンレンジャーを見ていた。
「本物のルパンレンジャーだぁ!
凄い凄いぃ!!!」
「ぐへぇ!!」
「緑のルパンレンジャー見た事ないよ!」
「ピンクのルパンレンジャーも可愛いよぉ!!」
「えへへぇ、照れるデス」
「もぅ、少しは落ち着いて」
先程の戦いが終わると、ルパンレンジャーに触れていく子供達に対してルパンレンジャーは逃げようとしていた。
その姿はカレウスにとっては生前に夢見ていたヒーローの姿であり、自分がなりたかったのを思い出す。
「そうか、俺はなんでも勝てばよいと考えていたけど、間違っていたみたいだな」
「まぁ、何かしたい時にはうちの学校に来なよ。
ボランティアぐらいだったら、紹介させてやるから」
「ふっそうだな、考えておく」
そう言い、カレウスは少し落ち着いて、見つめていた。
「そういえば、なんで、この場所に転生者がいたって分かったの?」
「ブルー達が教えてくれた。
あいつらが手が離せない状況からな」
「ブルー達が?」
「あぁちょっと厄介な事が分かったからな」