特典を奪う怪盗団   作:ボルメテウスさん

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予告状36 夢への翼

???Side

 

夜の歓楽街の中で一人の男が走っていた。

 

男の名前はジョン・ドゥ。

 

転生者の中でも異様な多さの特典を持っており、アカシックレコードを始めとした理不尽な強さを誇る特典を数多く持っていた転生者だった。

 

だが、雨宮との戦いにおいて、自身の能力の裏をかかれてしまい、特典を全て無くして、現在はルパンレンジャーに関係している二課からの追跡を追い払うように逃げていた。

 

「くっそ、くっそ、くっそぉ!

なんで、俺がこんな目に合わなくちゃいけないんだよぉ!!」

 

「だったら、助けてやろうか?」

 

ジョンのそんな叫び声に反応したのか、どこからか不気味な声にジョンを思わず周りを見渡すと、何時の間にか目の前に赤い蛇の男、ブラッドスタークが立っていた。

 

「ブラッドスターク!

おい、どういう事だよ、あいつがあんなのを持っているなんて聞いていなかったぞ!!」

 

「雨宮のペルソナ能力は日々変化している。

賊神はその中で特に強力な能力を持っているようだからな」

 

「だとしても、俺は全てを超越した存在のはずだ!

なのに」

 

「ふっ、そんなお前に特別サービスだ。

3つだけ、お前に特典を返してやろう」

 

「なんだって!!」

 

ブラッドスタークから出た申し出に思わず、声を出してしまい、喜んでいるが、その様子を眺めているブラッドスタークの表情は仮面で隠れていたが、確かに笑っていた。

 

「それで、何を望んでいる?」

 

「どんな能力をも作り出す【設定】にどんな武器も作れる【クリエイト能力】、それにどんな能力をも無効にする【無効化】だ!!」

 

「良いのか、それで」

 

「あぁ、無効化があれば、奴らから特典を盗まれる事もないからな」

 

「そうかよ、ほら受け取れ」

 

そう言うとブラッドスタークは手にある触手をジョンに貫き、ジョンの目は不気味な赤色へと変わった。

 

「戻った、戻ったぞぉ!!」

 

「あぁ、戻ったな」

 

それだけ言うと、ブラッドスタークは手をジョンへと伸びようとした時だった。

 

突然、彼らの間に銀色の影が通り過ぎた。

 

「なっ」

 

「なんだ」

 

そこに現れたのは見た目はルパンレンジャーだった。

 

だが、その見た目はルパンレンジャーとは違い、マントは着けておらず、代わりに銀色のジャケットを身に纏っている銀色のルパンレンジャーがいた。

 

「ちっ、まさかルパンレンジャーか」

 

「ふっ」

 

「貴様、まずは貴様から実験台だ!!」

 

そう言い、ジョンは手をルパンレンジャーに向けるが

 

「何も起きないだと!!」

 

そのままルパンレンジャーは手に持っていた金と銀が交わった銃でジョンを打ち抜くと、その手には特典が手に収まっていた。

 

「なっなんでだよ!!」

 

「ちっ、あとちょっとだったのに」

 

「全てを無効にされたんだ。

お前の能力自体も全て無力化されたんだろ」

 

「なっ、そんなバカな事が」

 

「都合の良い話に浮かれている場合か?」

 

「・・・まったく、本当にお前は邪魔をするなぁ!!!」

 

ルパンレンジャーの姿を見ると、あまりの怒りで周りが震え始める。

 

「そこの馬鹿の魂をもう少しで頂けた所をなぁ!!」

 

「てめぇの復活を阻止するのが、俺の仕事だからな」

 

「ふっ」

 

ルパンレンジャーはブラッドスタークを見つめると、手に持っているのはオレンジ色の電車型のアイテムを手に取ると、ルパンレンジャーがオレンジ色の光に包まれる。

 

その手に持っているのは誘導灯を模した武器だった。

 

「ちぃ、トッキュウジャーの力を持っているとはな!」

 

そう言いながらもブラッドスタークの手にはパイプを模した武器、スチームブレードを手に持ち、激突する。

 

ソーマSide

 

その日、二課にはいつものメンバーが集まっている中で、ルパンレンジャーのメンバーはただ一人という状態だった。

 

「今日から数日、雨宮と忍は来ない」

 

「来ないって、もしかして、別の転生者?」

 

「いいや、雨宮が瀕死の重傷を負った」

 

そう言うと、基地の中にいた全員は驚いたのか声も出せなかった。

 

「そういえば、今日はクリス先輩がいないのですが?」

 

「あいつは今は喫茶店の手伝いをしている。

別にあいつが原因ではないんだけどな」

 

「一体何が起きたんデスか!!」

 

「そうだな、とりあえずは最初から説明するか」

 

そう言うと共にソーマが語りだしたのは先日、ジョンとの戦いについてを語った

 

「そんな転生者がいたなんて!!」

 

「まぁ今後は出る事はないだろう」

 

「えっ、どういう事?」

 

「転生者にも特典の限度がある。

今回の奴はバグったのか分からないが、無茶苦茶な特典だからな、普通だったら、頭がパンクして、転生した瞬間、死ぬ」

 

「そういう事なんですか?」

 

「まあな」

 

言いながらもソーマはそれ以上は喋らなかった。

 

「確かに現状で戦力が減るのは苦しいが、それでも戦わなければならない。

そして敵の狙いも少しは分かってきた」

 

「狙いだと?」

 

「あぁ、実は今朝から翼とマリア君にはとある場所にに行ってもらっている。

ソーマ君は二人のサポートを行ってもらいたいのだが」

 

「俺は別に構わないけど、その場所は」

 

「風鳴邸、翼の実家だ」

 

「場所は?」

 

そう言われると共に場所の詳細を聞くと共にソーマはそのまま基地から離れた。

 

基地から離れたソーマは、そのままブルーダイヤルファイターに乗り込み、地図に表示されていた場所へと向かっていたが

 

「なにっ!!」

 

そこでは既に戦闘が始まっていたのか、翼とマリアの二人がオートスコアラーの一体であるファラと戦いを繰り広げていた。

 

そしてファラの攻撃が翼に襲い掛かろうとしていた。

 

「くっそ、これじゃあ、防御できない。

だったら」

 

そう言うとソーマはブルーダイヤルファイターのハンドルを操作すると、背後から巨大な武器が現れる。

 

その武器を手に持つと、ソーマはそのまま生身のまま地面へと落ちていく。

 

「くっ!!」

 

ファラの一撃が翼に襲い掛かろうとした、その瞬間。

 

ギンッとした鈍い音が翼の前で響いた。

 

何が起こったのか、確認する為に目を開くと、そこに立っていたのはソーマだった。

 

「ソーマ」

 

「戦場で目を背けるな。

死ぬぞ」

 

そう言い、ソーマは巨大な武器を振り上げると、武器の刀身から黒い生き物と思わせる口が飛び出てファラを襲い掛かるが、空中で態勢を整えながら離れる。

 

「ソーマ、それは」

 

「俺の本来の武器だ。

使うには、結構久しぶりだがな」

 

そう言い、ソーマは地面にその武器を突き刺す。

 

「その武器、まさかゴットイーターなのか!!」

 

武器を見て、驚きの声を出したのは、翼の父である八紘だった。

 

「ゴッドイーター、日本語では神食いだけど」

 

「君はまさか、ソーマ・シックザール君なのか」

 

そう言いながらも、ソーマは着ているフードを外す。

 

「親父を知っているのか」

 

「あぁ、私のかつての友だ」

 

「お父様、ソーマを知っているのですか!」

 

その事については、この場にいた全員の疑問であった。

 

その事について話すべきか迷っている八紘だった。

 

「別に話しても構わない。

話をする時間ぐらいならば、稼いでやる」

 

それだけ言い残すと、ソーマは目の前にいるファラへと戦いを挑んだ。

 

「・・・彼の父親、ヨハネスは私の古い友だった。

昔から世界を正しく導く事、何よりも誰かの為に研究を行っていた。

だがヨハネスはとある細胞の研究で人生が変わった」

 

「細胞?」

 

「オラクル細胞と呼ばれるその細胞は細胞一つ一つが高度な学習能力を備えており、喰らった物の特徴を得る事ができる」

 

「まさか、先程の剣から出てきたのは」

 

「あれはヨハネスが私に見せてくれたオラクル細胞を応用した兵器、神器。

今では封印されており、この世にはないはずだったが」

 

「ソーマはそれを持っていたのか」

 

「あぁ、その後は、ヨハネスは実験の中で死んだと聞いた。

だが死ぬ直前に、彼からある事を聞いていた」

 

「ある事?」

 

「二人の子供ができると」

 

「まさか、その子供が」

 

「おそらくはソーマ君だろ。

どのような理由で彼が戦っているのか分からない」

 

「そのような、過去を持っていたのか。

だが、私は」

 

そう言うと翼は、ソーマの過去を知ると、自身の不甲斐なさで膝を尽きそうになるが

 

「私から言える事は少ない。

だが、お前は、彼を放っておくのか」

 

「ですが、私は風鳴の道具にも「そんな物にならなくても良い!!」えっ?」

 

「お前は、己自身の使命を果たせば良い」

 

「己の使命」

 

そう言い、翼は己の中にある何かに語りかけるように、眼を閉じる。

 

「ふっ、そのような物で、どうにかならないわよ!!」

 

「ちぃ」

 

戦闘の中で、ファラは手の中に収めていた特典を自身に押し付けると、その見た目は大きな変化はなかったが、その背後には不気味な髑髏のグローブを付けた猫型の獣人が現る。

 

「まさかスタンド!!」

 

「この子の能力、私とは結構合っていますのよ

 

そう言い、スタンドが生み出したシャボン玉をファラは周りに飛ばすと近くにあった木に触れると、爆発する。

 

「お父様!!」

 

翼はすぐに八紘を救おうと動くが、既に八紘の周りには大量のシャボン玉があり、同時に爆発する。

 

「そんな」

 

自身の答えが見つけかけた時、その答えを聞いてもらう前に父が死んでしまう。

 

そんな悲しみで涙を浮かべそうになるが

 

「ここが、俺の死に場所か」

 

突然聞こえた声にその場にいた全員が見ると、そこに立っていたのは八紘とは別に黒いタンクトップを着ている男がその場に立っていた。

 

「誰?」

 

「ふっ、俺は虹野明。

虹を守って、人知れずに消える。」

 

「虹を?」

 

「なんだか色々な意味でとんでもない人が来たわね」

 

「そういう事だ、今回は力を渡せないが、協力する事はできる」

 

「一体何を」

 

そう言っている間にも明と名乗る青年はスマホを取り出すと、手にはオレンジ色の小型の列車を納めていた。

 

「トッキュウチェンジ」

 

その言葉と共にスマホに列車を通すと、同時にその姿はオレンジ色の光に包まれ、現れたのはオレンジ色の戦士だった。

 

「トッキュウ6号」

 

「まさか、戦隊だったのか」

 

「どうやら、味方だと考えても大丈夫そうね」

 

「あぁ」

 

その姿を見て、少し安心したようで、トッキュウ6号は降りる。

 

「お前達がどんな所で過ごしたかは知らん。

だがイマジネーション、想像する力があれば、自分がやるべき姿、そうしている自分の姿がはっきりと見えるはずだ」

 

「想像する力」

 

その言葉と共に翼の思い出の中で、これまでの歌を通して得てきた思い、それらが集まり、その先にある大きな夢を思い浮かべる事ができた。

 

「私が目指したのは夢!

世界に届ける歌を歌う!!」

 

「どうやら、問題ないようだな」

 

そう言うとトッキュウ6号はファラに向きなおすと、ソーマも同時に合流した。

 

「お前も見えているはずだろ。

お前が行きたい、その先に」

 

「さぁな。

だが、そうだな、少しは想像しておく」

 

そう言っておくと、神器を地面に置くと、手にはVSチェンジャーを持ち、ブルーダイヤルファイターをセットする。

 

【ブルー】

 

【2・6・0】

 

【マスカレイズ】

 

【怪盗チェンジ!ルパンレンジャー!】

 

「今の俺は、ルパンレンジャーとして、人々を守るのが合っている」

 

「問題はなさそうだな」

 

それだけ言うとルパンブルー、トッキュウ6号、そして翼の三人は各々の武器を構える。

 

「今こそ、私が私を超える時!

イグナイトモジュール、抜剣!」

 

その言葉に従うように、胸の赤い石が光、翼に埋め込まれると、その姿は先程の青い姿から全身が黒を思わせる姿へと変わっていた。

 

「幾ら数がいたとしても、これだけの爆弾をどうするつもりかしら?

後ろの建物も壊されるのに?」

 

「あら、その心配はないわよ

 

その言葉と共に、屋敷の前には巨大な白い三角形の光の壁が形成される。

 

「さぁ、翼、あなたのショー、見せて見なさい」

 

「心得た!

頼む、ルパンブルー、トッキュウ6号」

 

「あぁ」

 

「任せろ」

 

その言葉と共にルパンブルーの手には神器を、トッキュウ6号の手には誘導機に似た武器を構えると共に振り上げる。

 

それによって各々から青とオレンジの光の剣が飛び、翼はそれを受け止めるように手に持つ。

 

それと同時に姿はやがて炎の鳥へと変わる。

 

「そんなので、私の攻撃を防げるとでも!?」

 

「防ぐのではない、お前を倒す為に進むのだ!」

 

「なに?」

 

「私には既に見えている!

お前達を倒し、世界へと羽ばたく自身の姿を!!」

 

そう魂の叫びを出しながらも、翼はファラが放つシャボン玉を全て割りながらも勢いを止める事なく、ついにはファラを切り裂く。

 

「ぐぅ、だが」

 

ファラはそのまま自身の胸に手を伸ばすも、手と胸は同時に貫通され、その先を見つめるとVSチェンジャーを手に持つ、ルパンブルーがおり、その手には特典と思われる光を掴んでいた。

 

「ふっ完敗ですわね」

 

その言葉と共にファラは爆発を起こした。

 

「どうやら、俺の仕事は終わったらしいな」

 

それだけ呟くと、トッキュウ6号はその場から立ち去ろうとする。

 

「今回はなしのようだな」

 

「悪いな、お前達にやる予定だったのは別に奴にやった」

 

「そうか、パトレンジャー達にか」

 

「違うぜ」

 

パトレンジャーに力が渡ったと考えていたソーマに対して、トッキュウ6号はその答えを否定した。

 

「誰に渡したか、秘密だが、お前達の味方にもなる奴だ」

 

「なんだと?」

 

「おっと、こっからは本人に会って確かめな」

 

それだけ言うと、トッキュウ6号は光に包まれて、消える。

 

「何者なんだ」

 

ふとした疑問だけが、ソーマの胸の中に残っていた。

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