特典を奪う怪盗団   作:ボルメテウスさん

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予告状47 友情は何処に

暗闇の中で俺が最初に目に見えた光景は、俺と竜二が一緒にいる所だった。

 

「けど、次は俺の番だ」

 

「これから先、何かあったら言えよ。

今度は俺がお前を、何があっても助けてやる」

 

どこにでもあるラーメン屋で俺達は確かに硬い絆で結ばれていた。

 

竜二の陸上部で起きた問題がきっかけで、様々な事が起き、落ち着きを見せた後の事だ。

 

あの時から竜二はかけがえのない仲間となっていた。

 

「なんで、こんな夢を」

 

「夢ではありません、あなたの中のイメージです、トリックスター」

 

その言葉で見てみると、そこにいたのは青いドレスを身に纏っている少女がいた。

 

「ラヴェンツェ」

 

俺が怪盗団を結成した時から聞こえた声で、俺を導いた人物だ。

 

「あなたが見た映像はかつて見た確かな記憶です。

それに嘘はありません」

 

「だったら、なんでだよ。

ギャングラーが操っていた目ではなかった」

 

俺はこれまで数多くの人間を見てきたが、あれは嘘をついているとは思えなかった。

 

「見えている事だけが真実ではありません。

あなたの記憶の中に、きっとこの状況を抜け出すきっかけがあります」

 

「きっかけ」

 

そう言われ、俺はありとあらゆる事が記憶の中で駆け巡る。

 

僅かに残されえたかつての怪盗団の記憶、そしてルパンレンジャーとして記憶。

 

「俺は仲間を信じたい。

けど、洗脳されているとは」

 

「では、されていませんね」

 

「だからと言って、竜二の意思でやっているとも思えない」

 

「えぇ、だからこそ、答えは既に出ているじゃないですか」

 

「どういう事だ」

 

俺が出した答えに対して、全て肯定したラヴェンチェに疑問の目を向ける。

 

「既に答えが出ています。

彼は洗脳されておらず、彼自身の意思で行っていない。

けど、あれを行っているのは本音でしょう」

 

「本音って、待てよ」

 

その言葉を聞いて、俺はとある奴の事を思い出した。

 

「バルバン、なんで気づかなかったんだ!!」

 

「どうやら、分かったようですね。

時間がありません。行ってください、マイトリックスター」

 

言葉を終えると同時に俺の目の前にある光が覆われ、眼を覚めると、そこは火花を散った場所だった。

 

「ここは」

 

「やっと目を覚めたか、ルパンレッド」

 

「お前は、確か如月?」

 

「あぁ、私の名前は如月 限護!

こっちは私の幼馴染の」

 

「弓原文香です」

 

「ありがとう、助かった」

 

「良いって事だよ。

それよりも、早くあいつらをなんとかしないとな」

 

そう言われ、周りを見渡すと、ソーマと忍に石堂、さらにはこの世界のシンフォギア奏者と勇者が戦っているが、数で押し付けられている。

 

「奏先輩とセレナも体力がやばいし、銀も危ないよ」

 

「今はなんとかなっているけど、早くしないと」

 

「・・・竜二は、どこにいる」

 

「あの野郎はお前が目覚めるのを待って、あそこで余裕で仁王立ちしてやがるぜ」

 

そう言われ、指を指した場所では赤い服を身に纏った竜二が不敵な笑みを浮かべていた。

 

「そうか、だったらやる事は決まっている」

 

そう言い、俺は立ち上がるも、如月が俺の手を掴む。

 

「おい、無茶するなよ!!

あいつはお前の仲間だろ!!」

 

「だけど、止めないといけない」

 

「でもよぉ」

 

「あいつを止める。

その覚悟はとっくに決まっている」

 

そう言った後、ふと弓原は如月の手を握った。

 

「文香」

 

「大丈夫だよ、限護君。

あの人だったら、この状況をなんとかしてくれる」

 

「文香、あぁそうだな!

だったら、頼んだぜ、ルパンレッド!!

道は私が作ってやる!!」

 

そう言い、如月は楯を地面に差すと、こちらに向かっていたギャングラー達の行く手を塞いで、俺の道を作ってくれた。

 

「ありがとうな!!

二人共可愛い顔して、なかなかやるじゃないか」

 

「おい、私は男だぞ」

 

「・・・・」

 

「おい、無言で行くな、てめぇ!!」

 

「あははっ」

 

驚いた、まさかあの顔で女とは。

 

ともあれ、行く手は如月が、他の奴らは皆が引き受けてくれたから俺はすぐに竜二の元へと辿り着いた。

 

「よぅ、久しぶりだなジョーカー」

 

俺が来るなり、いつものように軽く挨拶する竜二だが、俺は無言で睨み付ける。

 

「やっぱりクロウの言う通り、ルパンレンジャーになっていたとはな。

なぁ雨宮、お前も一緒にギャングラーをやろうぜ、ムカつく奴をぶっ飛ばして、有名になるのは俺達がいつもやっていた事じゃないかよ」

 

「俺達は人を助ける為に怪盗団になったんだ。

有名になったのは結果にすぎない」

 

「かぁ、まったく、本当にお前はそういう所は変わってないよな」

 

そう言うと竜二が取り出したカットラスをこちらに向け、挑発するように笑みを浮かべる。

 

「だったら、ここで死んでくれよ、ジョーカー」

 

「死ぬ気はない、ただ今はお前と戦うだけだ」

 

俺はそう言い、俺はVSチェンジャーにゴーカイファイターをセットし、ゴーカイサーベルを手に持ち、竜二に対峙する。

 

「かかってきな」

 

「へっ後悔するなよ」

 

互いにその言葉を言い出すと同時に俺達は距離を詰め、戦い始める。

 

竜二は力任せな攻撃をしてきて、一回でも当たればこちらの負けが決まる攻撃を縦横無尽に放ってくる。

 

こちらはそれに対して、上手く攻撃を躱しながら、勝負を決める手を待っている。

 

「そんなので、勝てるのかよ、ジョーカー!!」

 

竜二はそう言うと地面を蹴り、砂煙をこちらに向けて放ってきた。

 

たまらず目を瞑った瞬間、前方からくる殺気を避けるように俺はバク転をしながら避け、眼を開くとそこにはショットガンをこちらに向けている竜二がいた。

 

「へっ」

 

「やばっ」

 

俺も慌ててVSチェンジャーを使い、ショットガンの弾をなんとか消し去っていくが、その間に竜二は一気に接近し、カットラスを押し付けてくる。

 

カットラスの攻撃はこちらの防御を容易く避け、俺の手にあったゴーカイサーベルを遠くに飛ばす。

 

「諦めな、ジョーカー!

てめぇの負けだよ」

 

「それはどうかな!!」

 

俺はそう言うとゴーカイサーベルについていたワイヤーを回し、竜二の身体を拘束する。

 

「しまった」

 

「よし、これで竜二を倒せる」

 

「勘違いするな、俺は竜二を仲間を取り戻しに来ただけだ」

 

「どんなに言おうと、俺はお前の仲間になる気はないぜ」

 

「あぁ、俺もそのつもりだ」

 

「えっ?」

 

俺はすぐにVSチェンジャーに付けていたゴーカイファイターを竜二に押し付ける。

 

するとゴーカイファイターから音声が鳴ると同時に竜二が二つに分離し、俺の所で倒れ込んだ学生服の竜二と、もう一つ竜二がいた場所には先程まで竜二が来ていた服を身に纏った男が一人いた。

 

「てってめぇ、何時から俺の事を知っていたっ!?」

 

「あれは」

 

突然現れた男に対して、周りが騒いでいる中で石堂は静かに呟く。

 

「グレゴリ、かつてギンガマンと戦った宇宙海賊バルバンの船長ゼイバブの義兄弟。

だが、なぜ奴が」

 

「大方、先輩達に倒されたバルバンの復讐の為にギャングラーに入ったんだろ」

 

「あぁ、その通りだ。

俺の兄弟ゼイバブは俺が封印されている間にギンガマン達に倒された。

復讐する為、俺はギャングラーと手を組み、そいつを頂いた」

 

「狙いはペルソナか」

 

先程まで戦っていた大半のギャングラーの戦闘員は何時の間にかその姿を消しており、残っているのは極僅かだった。

 

「どこまで見通しているか分からないが、そうだよ。

ペルソナ能力はもう一人の自分、つまりは船を作り出す事もできる。

だが、なぜ俺の正体が分かった」

 

ペルソナは人の心の象徴、だからこそ、応用すれば無限の軍団を作り出す事ができるのか

 

「過去にバット・ゼ・ルンバという奴と戦った時、特典が人を支配する例を見ていた。

もしもギャングラーが俺を倒すとしたら、それと同じように仲間達に特典で支配させようと考えるとね。

それになによりも、竜二がこんな事を絶対にしないと信じていたからな」

 

「信じていた?

そんなので、俺の正体が分かったのか!!」

 

「分かったかよ、赤髭野郎。お前程度じゃ、俺達のリーダーには到底倒せないってよ」

 

「竜二」

 

その言葉と共に竜二は勢いよく立ち上がり、グレゴリに向かって叫んだ。

 

「悪いな、こんなへまをしてしまって」

 

「今は休んでいる暇はない。

戦えるか?」

 

「あぁ勿論だぜ、暴れたくてうずうずしていた所だぜ」

 

そう言い、竜二は立ち上がると、その姿は俺と同じように怪盗の姿、スカルへと姿を変える。

 

「調子に乗るなよ、小僧共!

てめぇらの力は都合が良かったから、利用しただけだ。

俺様にかかれば、一握りで倒してやる」

 

「やれるもんなら、やってみやがれ!!

俺達は、そんなに簡単にやられるかよ!!」

 

その言葉と同時だった、空から光が何かが竜二の手元に降り、竜二はその光に触れると、それは剣へと変わった。

 

「なっなんだぁ、これはぁ!?」

 

「なっそいつはっ!?」

 

『この場だけ、お前に力を貸そう。

お前の覚悟、見させてもらう』

 

どこからともなく聞こえてくる声、それは力強く、なぜだか分からないが竜二も笑顔になっていた

 

「なんだか、分からないが、ようするにお前みたいに戦える訳だな」

 

どうやら、グレゴリに取り込まれている間の記憶があるのか、俺の戦いも見ていたらしい。

 

ならば、答えるしかないだろう。

 

「まぁ、そういう事だな」

 

そう言い、俺はVSチェンジャーにレッドダイヤルファイターをセットし、竜二は剣を構えた。

 

【レッド】

 

【0・1・0】

 

【マスカレイズ!】

 

「怪盗チェンジ」

 

【怪盗チェンジ!ルパンレンジャー!!】

 

「騎士転生!!」

 

その言葉と共に俺の姿はルパンレンジャーに、竜二の姿は全身が黒い鎧を身に纏った戦士へと変わる。

 

「ルパンレンジャーに黒騎士だとっ!?」

 

「ルパンレッド」

 

「へぇ、黒騎士、参上!!」

 

「「怪盗戦隊ルパンレンジャー!!」」

 

「竜二も名乗るのか」

 

「いいじゃないかよ!

なんだか新生怪盗団みたいで、恰好良いじゃないか」

 

「そうだな、じゃあ」

 

「行くぜぇ!!」

 

その言葉と共に竜二は走り出し、手に持った剣でグレゴリに斬りかかる。

 

「だが、所詮は小僧!

てめぇの戦い方は熟知しているんだよ」

 

「そりゃあ、俺の戦い方じゃあ勝てないけど」

 

「俺達の戦いだったら」

 

そう言うと共に俺は竜二の背後から飛び、グレゴリに向けて銃弾を放つ。

 

「ぐっ」

 

火花を散りながら、後退した所で竜二はその手にある剣を鞘に納めて、グレゴリに再び狙いを付けて、銃弾を放った。

 

「なんだとぉ」

 

「意外と、俺の戦い方に合っているな」

 

「調子に乗るなよ!!」

 

そう言い、グレゴリはこちらに向けて斬撃を飛ばそうとしたが、同時に俺達も仮面を外す動作をする。

 

「アルセーヌ」

 

「キャプテン・キッド!!」

 

その声に合わせて、俺の背後にはアルセーヌが、竜二の後ろには海賊を思わせるペルソナ、キャプテン・キッドが現れ、各々の手から出てきた闇と雷が合わさり、グレゴリの斬撃を消し飛び、後ろへと吹き飛ばす。

 

「がはぁ」

 

「今がチャンス」

 

「合わせろ」

 

その言葉と同時に俺の手にはゴーカイサーベルを持ち、ダイヤルファイターをセットし、竜二は空を舞いながら、グレゴリに狙いを付ける。

 

「黒の一撃!」

 

「ゴーカイスラッシュ!!」

 

竜二が切り裂いた後に続くように俺も続き、切り裂き、同時にグレゴリに振り返る。

 

「ばっ馬鹿な、この俺様がぁ!!」

 

その声と共にグレゴリは倒れ込み、爆発した。

 

「やったぜ、ジョーカー」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に俺達はハイタッチし、戦いは終わりを迎えた。

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