「うっうぅ」
「そろそろ、覚悟は決めろよ」
「だって、今会っても、どう話したら良いのか」
「一緒に行きたいと行ったのはお主じゃろ」
「それは、そうだけど!!
分かっていても、なかなかできないのよ」
俺達はそう言いながら、近くの木に隠れているマリアに対して文句を、ベンチで座ってそわそわしているセレナを見つめている。
今回は竜二の世界に再び反応があったので、俺達はそこに向かう時にマリアが一目セレナに会いたいと言って、同行してきたのだが、セレナを目の前にした途端に何か恥ずかしかったのか、近くの木から出ようとしない。
「面倒くさい女じゃな」
「まぁまぁ。
でも今回は少し大きな問題だからな
そう言っているとこちらに気づいた竜二はこちらにジェスチャーしてきた。
『そこに隠れているのがもしかして』
『あぁマリアだ。
ただ行く直前でヘタレになってしまってな』
『こっちのセレナはさっきからソワソワしていて、早く会わしてやりたいんだが』
「なぁ、マリア、さすがにそろそろって何をしているの」
「タッパーに仕舞っていた高級クッキーよ」
「どうやら、高級品を食べると、何かと気が強くなるらしい」
「なんか変な気質だな」
そう言っている間にも、むくりと起き上がったマリアは先程の弱気な様子とは思えない程にきりっとした顔でこちらを見た。
「行きましょ、雨宮、ソーマ、忍」
「凄いな、高級品」
「というよりもそれで気分が変わるこいつがな」
「気にくわないのぉ」
そう言っている間にも俺達はマリアの後ろへと歩いていき、こちらに気づいた竜二はセレナの肩を叩くと、セレナはマリアに気づいて走ってくる。
「マリア姉さん!!」
「セレナッ!!」
そう言い再開をしようとした瞬間、不穏な気配を感じ、急いで俺達はVSチェンジャーを持ち、マリアを、竜二はセレナを抱えて、その場から離れる。
「何者だぁ!!!」
「へぇあれを避けるとはねぇ」
その言葉に従って出てきたのは緑色の古代民族の着そうな恰好をした金髪の子が、というよりも
「杏!!」
「やっぱりか」
僅かだが身に覚えのある人物だと思ったら、怪盗団の一人である高巻杏だったとはな。
そう思っていると、わなわなと何か震えているマリアに気づく。
「よくもセレナとの再会を邪魔してくれたわね」
「マリア姉さん」
「セレナ、少し下がっていて。
雨宮、皆、一緒に行くわよ」
「やる気のようだね、だったらこれを使え」
そう言い俺はエルフナインから預かっていたルパンチェンジャーをマリアに渡すと、それを手慣れた動きでシンフォギアをルパンチェンジャーにセットする。
【ホワイト】
【0・4・6】
「さて、俺達も行くか」
「「あぁ」」
【レッド】 【ブルー】 【イエロー】
【0・1・0】 【2・6・0】 【1・1・6】
【【【【マスカレイズ!】】】】
「「「「怪盗チェンジ!!」」」」
【【【【怪盗チェンジ!ルパンレンジャー!!】】】】
「マリア姉さん、恰好良い!!」
「あれが、雨宮達のルパンレンジャーか!
初めて変身する所が見れるのは興奮するぜ!!」
竜二とセレナは各々が反応すると共に俺達はすぐに杏を見る。
「ルパンレッド」
「ルパンブルー」
「ルパンイエロー」
「ルパンホワイト」
「「「「怪盗戦隊ルパンレンジャー」」」」
俺達がいつものセリフを言うと共に、怪盗衣装へと変わった竜二が現れ、俺の横に来ると同時に杏に向けて、指を指す
「「俺達の宝、返させてもらうぜ!!」」
「奪えるものならば、奪って見せなさいよ!!」
それと同時に俺達はVSチェンジャーとルパンチェンジャーで杏に向けて牽制を行うと杏は手に持ったかぎ爪と鞭を両手に持ち、俺達の攻撃を打ち落とした。
「はぁ!!」
鞭の攻撃の合間を擦り抜けると、マリアは手に持っていた新たなダイヤルファイター、スピアダイヤルファイターをセットする。
【怪盗ブースト!】
その音声が鳴り響くと、マリアの手には黒い槍が現れ、一気に接近すると同時に攻撃を突き刺す。
「あれは奏さんの」
「マリアはシンフォギアであるガングニールとアガートラームの二つと適合できる人物だからな」
「ダイヤルファイターはそれに答えた訳だ」
「だが、この程度、何ができる!!」
杏はその言葉と共にかぎ爪と鞭を使い、全方位の攻撃をマリアに集中で行うが、マリアは手に持っている槍を使い、防御を行うと共に、もう片方に持っているルパンソードで攻撃を受け流す。
「セレナの前だからね、少しは恰好付けないといけないのよ」
「なんだ、そんな理由でか」
「えぇ、それに、これだけやれば十分でしょ」
「なに、ルパンレンジャーの奴らは「キャプテンキッド!!」なっ!!」
「あいつらだけじゃないって事だぜ!!」
俺達に集中している間に竜二は自身で呼び出したキャプテンキッドに乗り、上空から急降下すると同時に手にはソニックダイヤルファイターを持ち、杏に押し付けようとする。
「くっ」
「鞭をこっちに集中しすぎたわね」
急いで鞭を引き戻そうとするが槍を使い、全てを絡み取ったマリアを睨み付けている間に竜二は杏にダイヤルファイターを押し付け、特典と切り離す。
「ぷはぁ!!」
「よぉ、無事だったか」
「なんとかね」
「くっそ、貴様らぁ!!」
「これでも喰らってな!!」
杏と特典との切り離しに成功した時、竜二は手に持っていた銃を特典に向けて放つと、僅かに後ろに下がった。
「あとは」
「任せたわ」
「なっ」
【マジック】
【シザー】
【カラクリニンジャ】
「「「任された」」」
その言葉に同意するように俺はカラクリニンジャを装着し、巨大刀モードを持ち一気に接近すると同時に後ろから二つに分かれたブレードとマジックの二つのエネルギーを覆った刀を振り下ろした。
「くっそ、まさか、こんな形でやられるとは」
「あんまり人間を舐めない事だな、特典!!」
「こうなったら、この世界ごと凍らせてやる!!」
奴はそう言うと手にはアバレン先輩達の武器であるアバレイザーにそっくりな武器が現れ、それを地面に突き刺すとそこから現れたのは
「あれは、爆竜!!」
「そうだ、こいつらは爆竜カルノリュータス、カスモシールドン!!
この二体を使い、この世界を氷の世界に変えてやる、爆竜合体!!」
その言葉と共に奴は二体の爆竜に合体すると、そこに現れたのはアバレンオーにそっくりな奴だった。
「完成、バクレンオー!」
「おいおい、ロボット対決かよ、だったら俺様の出番だな」
「グットストライカー、丁度良かったぜ!
今日は特別バージョンだぜ!」
そう言うと俺はダイノホープを、ソーマは竜二から受け取ったソニック、忍はスピア、マリアにグットストライカーを各々のVSチェンジャーとルパンチェンジャーにセットする。
「えっ何をするの!!」
「まぁ一緒に来るか、竜二、杏!」
「面白そうじゃない!」
「やってやるぜ!!」
【【【【【GET SET READY? 飛べ!飛べ!飛べ!】】】】】
【ダ・ダ・ダ・ダイノホープ!!】
【シ・シ・シ・シザー!!】
【ソ・ソ・ソ・ソニック!!】
【GO!ダイヤルファイター!!】
その音声と共にダイヤルファイターが巨大化すると、俺と竜二と杏とマリアはダイノホープに、ソーマはソニックに、ソーマはスピアに乗り込む。
『怪盗ガッタイム!
勝利を掴み取ろうぜ!』
その声と同時にグットストライカーは変形し、ダイノホープを中心に、ソニックダイヤルファイターは左腕に、右腕にはスピアダイヤルファイターが装着される。
「完成!ダイノルパンカイザー スピアナイト!!」
「その姿、あの忌々しい爆竜共を思い出させる!!」
その言葉と同時にハクレンオーは右腕のドリルを攻撃してきたが、すぐにソニックの盾で防ぎ、スピアで突く。
だが奴も盾になっている爆竜で攻撃を防ぎ、互いの攻防を繰り返し行う。
「うわぁ、結構迫力があるわね!!」
「少しは集中して、槍の動きを見て」
「そう言えば、マリアはガングニールを見に待っていたから槍の使い方は分かるんだよな」
「えぇ、というよりもまさか」
「俺、実は槍を使った事なくて」
「俺もだ」
「儂もじゃな」
「だったら、なんでこれを使ったのよ、もう!!」
そう言って、マリアが操縦してくれたおかげでなんとか互角で戦う事ができたが、決定打を与える事ができない。
「このまま潰してくれるわ!!」
「だが、俺達は槍の使い方は無理でも」
「こういうのは得意なんだよな」
それと同時に盾になっていたソニックに新しく刀が生え、バクレンオーが仕掛けようとしていた攻撃を上空へと飛ばし、怯んだ姿をマリアは逃さなかった。
「これならば!!」
その言葉と共にスピアで一気に攻め込み、後ろへと倒す。
「ぐぅ!!」
「とどめだ」
その言葉と共に俺達は立ち上がり、VSチェンジャーを取り出し、バクレンオーに狙いを付ける。
「グットストライカー 炎のドリルで削っちまうぜポーク」
その言葉と共にダイノホープから溢れるばかりの炎がスピアダイヤルファイターに纏うと、それが巨大な螺旋となり、バクレンオーを一直線に貫く。
「そっ、そんな、この俺が、また負けるなんて!!
「永遠にアドゥ」
その言葉と共にバクレンオーの中にいたガルヴィディは爆発した。
「いや、まだのようじゃな」
「っ!!」
その言葉の通り、驚く事に目の前にいるバクレンオーは未だに残っており、膝を付き、こちらを見ていた。
「これは、どういう事かしら?」
「あれ、これって?」
困惑している間にも杏の目の前にはガルヴィディが使っていた武器が浮かんでいた。
「特典が、なぜ?」
「分からない、でも」
恐る恐る、それを掴むも杏の様子は変わる事なかった。
「あの、一応聞くけど、これってもしかして」
「あぁ特典が杏を選んだ、という訳だな」
「そんな事があるのか?」
「さぁな、こればっかりはな」
神様によって渡される特典はそもそも未知が多すぎる。
軽々と渡している神は多いが、それが想定を超えた現象が起きる可能性も考えていない。
「でも、このまま特典を持っていても」
そう杏は悩んでいるようだが、マリアは前に出た。
「私も詳しくは分からないわ。
でも、もしもバクレンオーがあなたを選ぶなら、それを正しく使えれば良いじゃないかしら?」
「マリア」
「私もこの力を、妹や雨宮からもらった。
それを正しく使いたいと思っていのだから」
「・・・そうだね、私も皆の役に立ちたいし、この子達だって、きっとそうかもしれない」
そう言うと先程まで敵対していたとは思えない程、大人しかったバクレンオーは叫び声と共に光の球に変わり、杏の武器の中に納まった。