真っ白で、目の前に映る巨大な画像と俺以外何もない空間で俺はじっと画面を見ていた。
何度も手汗が出ている中でも、危機に陥る仲間に手を伸ばしそうになりながら、もぐっと堪えた。
仲間が間違った道に行きそうになるも、他の仲間が止めてくれた。
倒れてしまった仲間はいたが、他の仲間が諦めずに戦い続け、仲間を救い出してくれた。
何度も口喧嘩した仲間が、今でも変わらず、仲間を助け、そして目的を達してくれた時は自分のように喜んでしまう。
誰よりも仲間思いだった彼は記憶や人格が変わったとしても、周りの人々を助ける事は変わらず、愛する人と結ばれながら、世界を救った時は目を輝かせて見た。
そして、何よりも救いたかった妹が仲間達の力のおかげで、助け出され、最後に
「これが俺の墓か、もうちょっと派手でも良いじゃないかよ」
そう悪態を言いながらも、俺の為に集まってくれた皆の姿を見て、思わず照れてしまう。
「よかった、本当に」
「これでよかったでちゅか?」
俺が満足して言うと、それに合わせるように後ろを見てみると、そこには俺をこの場に連れてきてくれた子供がその場で立っていた。
「言っておくが、これを最後に、あの場所にはもう二度と帰れない。
帰す事は私にはありません」
「それは最初に来た時から聞いていたよ。
それに、俺も、死んでいるのはとっくに受け入れている」
そう、俺はあの時、仲間を助ける為に死んだ。
正直、死にたくなかったし、もっと良い方法はなかったのかよと後悔はしているが、それでも助ける事ができたのならば、もう後悔はない。
「それで、俺はこの先、どうすれば良いんだ?
やっぱ地獄なのか?」
「そう慌てるな。
あなたにやってもらう事はこれです」
そう言い映し出されたのは怪盗を思わせる恰好をしている奴らが何やら戦っているようだが、手に持った物を使って、何かを手に入れたようだが?
「彼らは怪盗戦隊ルパンレンジャー。
ある世界で転生者から特典を盗む仕事をしています」
「なっ俺に盗みをやれというのか!?」
「えぇ、でも盗まなければ多くの人々が傷ついてしまいます」
「どっどういう事だよ!?」
「特典とは、人に与えられる力。
それによって、力を使って人々を襲ったりします。
反対に力が制御できずに暴走してしまう人や、狙われている人を守る為に盗む事もあります」
「結構まともな理由だけど、俺なんかで良いのか?
それならば、もっと相応しい奴とか」
「えぇ、でも仲間の為に行動したあなたの行動を見たからこそ、選びました。
それをするのもしないのも、あなたの自由です」
「自由か」
そう言われてみると、俺はあいつを助ける為に必死に戦っていたけど、誰かを助ける事は少なかった。
だったら、今度は一人でも多く、助けるならば
「分かった、その仕事引き受けるぜ」
「了解しました。
ではこれを」
そう言い、渡されたのは、何かのブレスレットのようだが?
疑問に思いながらも、嵌めて、次に渡されたのは何かの鍵だが?
「とりあえず、最初はこの子と仲良くなる事からです。
頑張ってください」
「この子?」
そう言われ、俺は振り返るが
「なっなんじゃ、こりゃあ!!
俺はそう叫びながら、走り出す事にした。