転生者を更正する警察集団   作:ガンダムラザーニャ

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爆走する赤いパトカー

デカマスターから出た光が1号の手元に来て、赤い大型のパトカーへと変わった。

 

「こいつは!」

 

「これは、パトストライカーではないか!」

 

「そうかよ。

じゃあ使わせてもらうぜ、おっさん!」

 

『デカレンジャー!!

位置について、ヨーイ!

走れ、走れ、走れ!

フェイス、オン!!』

 

パトストライカーを大型化させ、1号は乗り込んだ。

 

そして2号と3号も、トリガーマシンを使って、1号を追うように走っていく。

 

それを後ろから見ていたデカマスターは、笑みを含めるように呟いた。

 

「ふっ、自分達のような犠牲者を出したくないから戦う、か…。

ならば、それを貫き通してくれよ、バン君」

 

 

 

「なんだよ、これ!

スピード、出まくりじゃねえかよ!」

 

1号は、パトストライカーの高速速度に、戸惑いを見せていた。

 

だが、戸惑っている間にエンバーンズの足にぶつかりそうになる。

 

「うおあ!!」

 

1号が慌てて操作すると、パトストライカーの右後輪から長い剣が出現した。

 

『潰れてしまえっ!』

 

エンバーンズが、右足を上げて、踏み潰そうとする。

 

しかし、パトストライカーは踏み潰される寸前、車体の右側を持ち上げ、エンバーンズの足裏を切り裂き、ショートさせる。

 

エンバーンズが、右足のダメージで、膝をつこうするも、トリガーマシン3号の警棒で、胴体が突き上げられる。

 

突き上げられたエンバーンズに追い討ちをかけるように、トリガーマシン2号のキャノン砲が撃ち込まれる。

 

「ボクたちのこと、忘れちゃダメだよ!」

 

「私達だって戦えるんですから!」

 

「おっ、ナイスだぜ、二人とも!」

 

『よっ!

またすげぇのに乗ってんだな!』

 

上空からグッドストライカーが下りてきて、パトストライカーの中に入り込む。

 

「へぇ、今回来たってことは、パトカイザーをやるってのか?」

 

『おうさ!

グッドストライカー、ぶらりと参上!

それじゃあ、ケイサツガッタイムの時間だぜ!!』

 

「了解だぁ!

かこ、アストルフォ、行くぞ!」

 

「「了解!!」」

 

『グッドストライカー!

位置について、よーい!

走れ、走れ、走れ!

出動!

一撃、必勝!!』

 

「「「ケイサツガッタイム!!」」」

 

グッドストライカーを巨大化、変形させて、トリガーマシン3号が右腕に、トリガーマシン2号が左腕になり、そして頭部と胸部にパトストライカーが合体する。

 

「よし!

名付けて、パトカイザー・デカバージョンだ!」

 

「ねぇ、隊長。

今度からボクが名付けるのやってもいい?」

 

「おいおい、この状況でダサいとか言わせねえよ?

そもそも、今ネーミングを気にする状況じゃねぇしよ」

 

余りのネーミングのひどさに、グッドストライカーの人形も含めた三人は、かわいそうな人を見るような目で一号を見つめるも、確かにそんな状況じゃないと我に返り、互いにレバーを握る。

 

「よっしゃあ、行くぜ!」

 

「「了解!」」

 

『それじゃあ、勝利をつかみ取ろうぜ!!』

 

パトカイザーは、エンバーンズに向かって走る。

 

それに対抗するかのように、エンバーンズは機体の至る所にあるパラボラから電撃を浴びせようとする。

 

「当たるかよ!」

 

前方から来る激しい電撃を、パトカイザーは避けたり、警棒で弾き返した。

 

『およよ!?

エンバーンズの電撃がきかないなんて!?』

 

エンバーンズに乗っているダゴネールは驚くも、エンバーンズの拳によるボクシングでパトカイザーを殴ろうとする。

 

パトカイザーはそれを弾こうをとするも、素早い攻撃に数発パンチを食らう。

 

しかし、パトカイザーは一歩下がった程度でびくともしない。

 

「今度はこっちの番だ!」

 

パトカイザーは左腕で、エンバーンズをアッパーカットし、そのまま銃で砲撃を浴びせ、エンバーンズは後ろに大きく飛んだ。

 

エンバーンズは、機体の所々がショートさせながら起き上がろうとすると、パトカイザーは左腕の銃に赤いエネルギーを溜める。

 

「「「デカ弾丸ストライク!!」」」

 

巨大な赤いエネルギーが発射され、エンバーンズの胴体に直撃し、爆散する。

 

 

 

 

エンバーンズから投げ出されたダゴネールは、青年の姿になって気を失っていた。

 

「ダゴネールの力を使うのに、ダゴネールそのものに変身してたって訳か…」

 

1号はダゴネールだった青年に手錠を嵌める。

 

「…お前はただ、自分の好きなことを貫き通せば良かったんだ。

だから、こんなに歪んでまで、周りの連中を痛めつける必要も無かったんだよ」

 

最後に、光の粒子になって消える青年に対してそのように呟いた。

 

「終わったようだな」

 

1号が後ろを振り替えるとドギーがいた。

 

「ドギーのおっさんか」

 

「彼には、君の言葉は届いたか?」

 

「さあな、でも仮に聞こえてたとしても、もう特典も記憶もない、ただの人間として別の世界に行っちまうから、あいつは覚えてねぇだろうな。

それでも、あいつらのような更正した転生者が全うにその世界で生きていることを信じるしかねぇよ」

 

「そうか。

では、俺はこれで失礼する。

君は、君の戦う理由を忘れるなよ?」

 

「あぁ、忘れねぇさ。

またいつか、どこかで会おうぜ」

 

そう言って1号はドギーと別れた。

 

自分の思い出した、戦う理由とある決意を秘めて。

 

「俺は、絶対に忘れねぇからな。

俺達が戦った転生者の中に、その世界で幸せに暮らしたいと願ったやつもいるってことを…」

 

 

 

「どうやら、バン君は覚悟を決めたようですね」

 

高層ビル最上階でモニター越しに様子を見ていた右京は呟く。

 

「彼らには、苦労させてしまいましたからねぇ。

僕の方で、更正した転生者の様子を見ておかないと」

そう言って右京は別のモニターへと切り替える。

 

「なるほど、これは微笑ましいものですね。

彼女は、幸せに暮らせているようで何よりです」

 

右京がモニターで見たものは、レストランらしき場所で、食事をしながら友達と会話をしている、かつてのドリィの転生者の姿だった。

 

すると、霞が受話器を持ってきた。

 

「長官、時空管理局からあんたに電話よ」

 

「ありがとうございます」

 

右京は霞から受話器を受け取る。

 

「もしもし、右京です。

本日はどのようなご用件で?

なるほど、わかりました。

では近々、こちらからも協力させていただきますね、高町なのはさん」

 

受話器を切って、天井を見上げる。

 

右京の中で、また新たな波乱が巻き起こることを予想して。

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