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バンがなのはを連れて言った後、かことアストルフォは千冬に、なのはや自分たちのことを説明した。
「…なるほど、未だに信じられないが、君達が束の言っていたパトレンジャーという、転生者とやらを取り締まる警察戦隊で、なのははその協力者の一人だ、ということか」
「はい、2日前に、別れたっきりで、いきなり何でこんなことしたのかは、私達にもわかりませんが…」
「でも、何の理由も無しに、こんなことするとは思えないんです!
信じてください!」
「そうか…。
…君達の言いたいことはわかった。
だが、その詳しいことは、リーダーであるバンに聞かせてもらう」
千冬は頭を手で抑えながら、二人の言葉に納得した。
「…何か、すみません。
この前の、転生者の件もそうでしたが、今回もこんなことになってしまって」
かこが千冬に謝る。
「いや、良いんだ。
転生者の件については、生徒たちを助けてくれたこともあるから、むしろ感謝しているんだ。
それに、今回は何か訳ありかもしれないだろう?」
「そ、そうですが…。
…?
バン隊長から、通信が…」
「隊長から?
二人とも、無事かな…」
かこは通信機が鳴ったので取り出すが、話の途中で出ることに抵抗を感じて千冬の顔を見る。
「バンからの連絡だろう。
私に構わなくても大丈夫だ」
「ありがとうございます!」
千冬から了承を得たかこはバンと通信する。
「バン隊長、かこです。
なのはさんは…?
そうなんですか…。
え?
今IS学園の前に?
わかりました、すぐに迎えに行きます!」
「どうしたの?」
アストルフォがかこに訪ねる。
「…なのはさんと一緒だから、中に入れるようにって言ってたの。
一緒に迎えに行こ?」
「隊長となのはが?
わかった!
あ、すみません、失礼します!」
かことアストルフォは二人を迎えに行き、千冬はそれを見送った。
「この度は、本当にすみませんでした!」
IS学園に入ったバンとなのは。
なのはは、千冬にコアを回収しようと脅迫したことや、変身して攻撃しようとしたことを、頭を下げて謝る。
バンも隣で、頭を下げる。
「俺もすみませんでした。
協力関係にあるのにも関わらず、なのはを止めることができなくて、すみませんでした…!」
二人の謝る姿勢に、千冬は難しい顔をする。
「束からは君達のことは聞いている。
特にバンたちのことだがな…。
私達と協力を結ぼうとしていたのに、初めからこんな調子では困る」
「すみません…」
バンは改めて千冬に謝る。
千冬はなのはに、顔を向ける。
「…それに、高町と言ったな。
かことアストルフォから話を聞いている。
何か訳ありのようだからな。
貴様は確かに私に脅しを掛けた。
だが、バンたちの介入によりそれは未然に防がれたのだ。
だから、今回は不問にする。
それでも、まだ悔いているのなら、協力関係として、今後の活躍で、その反省をいかせ」
「はい…」
なのはは、暗い表情になりながら、返事をする。
「そんなに悲しそうな顔をするな。
私はこれ以上、君を責めるつもりはない。
ただ、今回のことを反省して、今後にそれをいかせと言ったのだ」
「…はい!」
千冬の指摘に、なのは顔を上げて返事をした。
「さて、この話はこれで終わりだ。
学園長には私から伝えておくから、君達は帰っても大丈夫だ……!?」
「「「「っ!?」」」」
千冬がバンたちに帰るよう言った途端、学園中に警報が鳴った。
「…まさか、こんな時に奴らが出てくるとはな」
「それって、束さんが言ってた宇宙人のことですか?」
警戒しながらも、どこか落ち着いた様子で千冬が呟く。
それに対して、かこは思い返したように、千冬に聞いた。
「正確には少しだけ、そうとは言い難いがな。
だが、宇宙から来た奴らなのは確かだ。
済まないが、君達はここで待ってくれ」
千冬はバンたちにそう言って、部屋を後にした。
「…なあお前ら、確かこの世界ってインフィニット・ストラトスの世界の、平行世界だったよな?」
「はい。
ですが、この世界で宇宙からの敵が来たとなりますと…」
「まさかな…」
バンは少し考える。
この世界はインフィニット・ストラトスの世界の、平行世界。
そして、その世界で宇宙からの敵が来た。
平行世界、宇宙からの敵。
この二つの言葉が、バンの頭の中で巡る。
だが、その思考はより激しい振動で途切れた。
「ちっ!
下手したら、この学園もあぶねぇな。
俺たちも戦うぞ!!」
「「「了解!!」」」
バンたちは部屋を出て、外に向かうための通路を走った。
すると、通路の壁が勢いよく破壊され、白い影と赤い影が、その奥にいる異形の何かと戦っているのが見えた。
「くっ!
やっぱり、
「ということは、この世界はアーキタイプブレイカーだったんですね…」
「でも、あの二人、かなり苦戦してるよ!
早く助けに行こう!」
「あぁ、行くぜ!」
バンたちはVSチェンジャーとトリガーマシンを取り出し、なのはは赤い宝石・レイジングハートを構える。
「「「警察チェンジ!!」」」
「レイジングハート、セットアップ!!」
『1号!
2号!
3号!
パトライズ!
警察チェンジ!
パトレンジャー!!』
『stand by ready set up!』
バンたちはパトレンジャーに、なのははレイジングハートに変身した。
そして、二人を援護するため、四人はVSチェンジャーやパトメガボー、杖など武器を構え走り出した。
「ぐっ、強いなぁ…!」
「一夏、大丈夫か!」
一夏と箒は、目の前にいる異形の怪物、絶対天敵に押されていた。
絶対天敵は、触手を鞭を振るうように、二人に攻撃しようとする。
「くっ、させるか!」
箒は一夏の前に立ち、装甲を展開する。
だが、絶対天敵の触手は装甲を一撃で弾き飛ばし、瞬時に箒の体を薙ぎ払った。
「ぐあっ!」
「箒ぃ!
こんのぉ!!」
一夏は激怒し、刀型の武器、雪片弐型を構え、切りつけようとする。
だが、絶対天敵はそれがわかっていたかのように、瞬時で触手で一夏の両腕を縛り付ける。
「なっ!?
この、放せ!
…!?」
腕に纏わりついた触手を振り払おうと抵抗するが、絶対天敵が新たに数本の触手を出すところを、一夏には見えた。
両腕が使えない上に、動けないので、一夏は目を閉じ痛みに耐えようとする。
だが、今まさに来るはずの痛みはなかった。
「っ?
…一体、何が?」
何が起こったのかと、一夏は目を開けた。
すると、絶対天敵の触手が、腕を縛っているものを除いて、打ち抜かれたように破裂していたのだ。
「おらぁっ!!」
さらに、1号が飛び出し、一夏の腕を縛っていた触手を切り裂いたことにより、一夏の腕は自由になった。
一夏は自由になった反動で倒れそうになるも、1号が一夏の手を掴み、支えた。
「おい、大丈夫か?」
「え?
あ、あぁ、何とかな…。
それよりも箒が!?」
一夏は慌てて箒が倒れた場所に振り向いた。
するとそこには、倒れた箒を抱え、手を翳して光を浴びせる2号の姿があった。
光を浴びた箒は、体の傷が徐々に消えるのを感じて、目を覚ます。
「うっ…!
私は、どうして倒れて…?」
「大丈夫ですか?」
「うおっ!?
だ、誰だ貴様!?」
傷が治り、上体を起こした箒は、2号の顔を見て驚いてしまう。
だが、その隙に絶対天敵は脚を進ませて、新たな触手を出して、触手の先から光線を出そうとした。
「させない!!」
すると、なのはが1号と一夏の前に立ち、前方に魔方陣を出して、そこから光線を出して、触手を破壊した。
「行っけぇっ!」
3号は馬上槍とパトメガボーを構え、絶対天敵の脚を引っかけ、穿つ。
脚を破壊された絶対天敵はバランスを崩し、倒れる。
それを見た一夏は呆然としていた。
「す、すげぇ…。
あんたら、一体何者なんだ?
俺達と同じ、IS操縦者なのか?」
呆然としながら、一夏は1号に聞いた。
「そんなもんじゃねぇよ。
それに、説明したいのは山々だが、まずはあいつを学園のアリーナか外に出して倒してからだ」
「え?
あぁ、そうだな!」
一夏は何とか納得して雪片弐型を構える。
「何だかよくわからんが、助かる!」
箒も戸惑いながらもISを展開し、一夏の隣に並ぶ。
そして2号と3号、そしてなのはも1号の隣に立ち、武器を構える。
目の前にいる異形の怪物、絶対天敵を倒すために。
「…よし、行くぜ!」
「あぁ!」
「うむ!」
「「「了解!!」」」
1号の言葉に、五人は1号と共に、絶対天敵へと駆けた。