右京、バン、かこ、アストルフォ、なのは、霞、そして束は、時空管理局の上層部に人質として取られたフェイトやスバルたちを助け、その上層部で暗躍しているであろう転生者を何とかすべく、作戦会議を開いた。
「まず、なのはさん。
スバルさんたちが閉じ込められている独房について、どこなのかはご存知ですか?」
「はい。
スバルたちが人質になったと聞かされた時に、映像を見せられたのですが、外壁や部屋の作りから、管理局の地下にある重罪を犯した犯罪者を投獄するための独房だったと思います。
ただ、あそこはセキュリティがとんでもなく固くて…」
「仮に助けに行くとしても、そのセキュリティのせいで行きたくても行けない。
そう言うところかな?」
「…はい」
束の言葉になのはは首を縦に振った。
「ふぅん…。
そんなの、ハッキングすればどうにかなるのにね?」
「ハッキングって、そんな簡単に…!」
「うん。
だから、それに関しては束さんがやるよ」
「え?」
束の言葉になのはは驚く。
「要はその厄介極まりないセキュリティをどうにかすればいいんだよね?
なら束さんがハッキングするから、君たちはその間に助けに行く。
それはどうなのかな?」
束はバンたちに言った。
確かに、そうすればフェイトたちを助け出すことができるかもしれない。
だが、それにバンが質問した。
「確かにあんたのハッキングなら、セキュリティの解除だって余裕だろうし、その状態なら俺達もあいつらを助け出せるかもな…。
けどよ、そうなったら、誰が上層部に行くんだよ?」
「うん、それはこの中から二人ぐらいはいるんじゃないかな?
君たちの話から察するに、上層部的にはこのことをなかったことにしてほしいみたいだし」
「なるほど、それはつまり一人は上層部と話をして、もう一人がその護衛で必要だという事ですよね?
それなら、上層部の方については僕が行きましょう。
僕も、彼らとは面向いて話がしたかったので」
「ちょっと、待ちなさいよ!
長官直々に出向くって、あんた自分が何やろうとしてんのか、わかってんの!?」
霞が右京に反論する。
「もちろんわかってます。
ですが、今回に関して、どうも引っかかることがあるんですよ。
なので、霞ちゃんはここに残って、管理局の上層部にいるであろう転生者の反応などを見てもらえませんか?」
「…わかったわよ、そのためのサポーターなんだから、ここで状況の確認させてもらうわよ」
霞はどうにか納得する。
「あの、質問良いですか?」
かこが手を上げて質問する。
「その、長官が何やら引っ掛かることがあるって言ってましたが、それはどういうことですか?」
「そうですね…。
強いて言うなら、なぜ今頃になって、ISのコアを回収しようとしたのか、ですよ。
それも、ロストロギアとしてね」
「でも、それは転生者が上層部に潜んでいるからじゃ…」
「確かにそうです。
ですが、問題は、どうやって転生者は上層部をけしかけたのか、ですよ」
右京の言葉に、かこははっとなる。
確かに、上層部でも簡単にこんな命令は出さない。
それにもし、ISのコアをロストロギアとして回収するにしても、インフィニット・ストラトスの世界の世界ではISはよく使われているため、常時ロストロギアの反応がなければおかしい。
そう思い、かこはなのはに質問した。
「なのはさん、管理局にいた頃、あそこの世界からロストロギアの反応はありましたか?
それも、ISから」
「…一切ありませんでした。
ですが、上層部はあれをロストロギアだと言ってました」
「そうですか…」
「ねぇ、質問あるけど良いかな?
もしかしたら、上層部だけその偽の反応の情報を渡されたとか、そんな感じかな?」
二人の話を聞いたアストルフォが質問する。
「恐らくそうじゃないかと…。
バン隊長や束さん、長官はどう思いますか?」
かこは三人に意見を聞く。
「そうかもしれねぇけど、買収されてるって可能性もあるんじゃねぇのか?
そいつ、目に金の紋章があったっていうことは金銭で、だと思うけどよ…」
「それか、上層部が誰からも知られたくない弱味を握ってるとかじゃない?
話を聞いてると、どうせ録な連中じゃないと思うし」
「恐らくは、その両方ではないかと。
金銭も機密、どちらも捨てきれないということもあるのではと思います。
まぁ、その辺りは、後でこちらで色々と確認してみましょうか」
「それもそうね。
それで誰が長官の護衛に行くの?」
霞がバンたちに聞く。
すると、バンが手を上げた。
「俺が行く。
俺も、上層部に一言言ってやりたいことあるんでな」
「そうですか。
では、人質の救出をかこちゃん、アストルフォくん、なのはさん。
セキュリティ解除を束さん。
上層部に会いに行って転生者を確保を僕とバンくん。
そして、転生者の反応の察知を霞ちゃん、というところでしょうか。
これに、どなたか異存はありますか?」
右京は皆に聞くが、誰も異存はなかった。
「わかりました。
それでは僕は、管理局と掛け合い、話し合いの時間を設けるよう聞いてみましょうか。
皆さんも、それまで体を休めて下さい」
そうして、バンたちは準備と体を休めることを兼ねて、長官室を後にした。
残った束は、右京に話しかける。
「ねぇうっくん。
君は長官である以前に神様だよね?
何で直々に管理局に行こうとするの?」
「先ほども言った通り、どうしても気になることがありましてねぇ。
それを今、様々な情報から探ろうとしているのですよ」
「へぇ、そうなんだ…。
じゃ、束さんも、情報収集しちゃおうかな?」
そう言って、束はパソコンや機材を取りだし、管理局の情報を調べる。
「ふふ、頼もしい限りですね…」
右京は少し微笑んで、管理局と連絡を取る。