転生者を更正する警察集団   作:ガンダムラザーニャ

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交わらない正義

バンたちは驚きを隠せなかった。

 

目の前にいる三人の怪盗の手に持ってるものが、自分たちパトレンジャーのVSチェンジャーと酷似していたからだ。

 

バンは二人に合図し、VSチェンジャーとそれぞれ赤、緑、ピンクのトリガーマシンを取り出した。

 

「「「ケーサツチェンジ!」」」

 

『1号!』

 

『2号!』

 

『3号!』

 

『パトレイズ!

ケーサツチェンジ!

パトレンジャー!』

 

バンたちはトリガーマシンをVSチェンジャーに取り付けると同時に、銃身を下に回転させた後に頭上に撃つと、パトレンジャーのマークが現れ、それがバンたちの頭上から全身を覆うように通り過ぎるとそれぞれの色の鎧を身に纏った。

 

「てめぇらは何者だ!」

 

バンはVSチェンジャーを構えながら怪盗たちに問う。

 

「これから有名になる怪盗だよ」

 

赤の怪盗はそのように告げると、懐から一枚のカードをバンに投げ付ける。

 

バンはそれを受け取り、そのカードを読むとそれは怪盗たちの名義の予告状だった。

 

「バン隊長!

あの人たち、転生者に何かしてます!」

 

かこが声をかけられたことで予告状から目を離したバンは怪盗集団に目を向けると、怪盗集団の一人が転生者の中から何かを取り出していた。

 

「じゃあな」

 

用が済んだと言わんばかりに怪盗集団はバンたちの足元

を撃って牽制し、怯んだ隙に別の出口へと向かう。

 

「待て!」

 

体勢を立て直し、バンたちは追いかけようとするが倒れている転生者の身柄の確保しなければならないのでバンはかことアストルフォに先に行って追うよう指示し、バンは転生者の逮捕しようとする。

 

「あぁ?

どうなってんだ?」

 

バンは転生者の逮捕と異世界への転生をするために手錠を嵌めるも全く反応がなかったのだ。

 

バンたちパトレンジャーは転生者を更正の名の下に記憶

と特典を消去した上で転生者を異世界へと転送させる能力がある。

 

だがそれは相手が転生者だった場合であり、その世界に生きるただの人間相手には効果が発動しない。

 

つまり、バンが今逮捕しようとしている転生者はただの人間になったということである。

 

「ちぃ!

あいつら、まさか・・・」

 

「ごめん隊長!

あいつらに逃げられちゃったよ!」

 

「はぁはぁ、もうどこにも見当たりませんでした・・・」

 

バンは怪盗集団のやったことを考えようとした時に、かことアストルフォが変身解除して帰ってきた。

 

バンも二人の状態を見てこれ以上は無理と判断し自身も変身解除する。

 

「あいつらを追えなかったのは気にすんな。

ただ、もうこいつは転生者じゃねぇし、身柄はこの世界のやつらに任せるぜ」

 

「え?

隊長、それってどういう・・・」

 

「こいつはさっきあいつらに特典奪われちまったんだよ、これ以上は俺たちでも手出しできねぇんだよ。

さっさとこいつを学園に突き出して来るぜ。

さっさとついてこいよ」

 

バンは転生者だった少年を縛り担ぎ上げてかことアストルフォを連れてアリーナから出る。

 

 

 

転生者だった少年はあの後、インフィニット・ストラトスの世界の警察に送り出され逮捕された。

 

未成年ということもあり処刑はあり得ないがあれだけのことをしたこともあるため刑務所で一生を過ごすのか、それ以外の録でもない刑罰が下されることになるのかどちらかしかなかった。

 

 

 

 

とある世界の高層ビル最上階。

 

バンたちはある人物に会うために足を運んだ。

 

「右京長官、パトレンジャーです。

失礼します」

 

最上階の扉を開けると、そこには黒髪のオールバックと眼鏡が特徴の壮年の男が椅子に座っていた。

 

「おや、お疲れ様ですバンくん、かこちゃん、アストルフォくん。

・・・今回のことはとても残念でしたねぇ、まさか通報にあった転生者が人間になってしまって更正できなかったのは」

 

右京長官と呼ばれた男は柔和な笑みを浮かべながら、どこか残念そうにしながらもバンたちを労う。

 

「その事ですが、あちらの警察に身柄を引き渡しました。

それで、あちらの世界で、怪盗を名乗る集団が、このような予告状を俺達に渡してきたんです」

 

バンは予告状を取り出し、右京に渡す。

 

右京は、予告状を見て、一瞬だけ険しい表情になった。

 

「そうですか、君達は、彼らにあったのですね」

 

「彼ら?」

 

「彼らの名前は三人合わせて、怪盗戦隊 ルパンレンジャー。

転生者の特典を奪い、懺悔させる怪盗たちです」

 

「「「怪盗戦隊ルパンレンジャー?」」」

 

バンたちは、不思議そうに傾げる。

 

「あのぉ、懺悔って一体どういうことですか?」

 

かこが手を挙げて質問する。

 

「そうですね、転生者を普通の人間に変えて、今後の人生を歩ませる、と言ったところでしょう。

特に、悪さをしていた転生者に対して、ですが」

 

「それって、罪を償わせる、ということですか?」

 

「えぇ、ですが転生者の中には、特典を奪ったところで、懲りずに悪巧みしようという輩もいます。

中でも、その世界の記憶を持つ者は厄介です」

 

「それじゃあ、ボクたちがやってるような更正なら、どうなのですか?」

 

アストルフォが右京に質問する。

 

「君達の更正は、転生者を記憶と特典、この二つを消した上で、別の世界へと転送しています。

なので、特典を奪われても、またその世界で悪巧みする、という可能性を消しているので、その心配はありません」

 

「そ、そうですか…」

 

「ですので、その転生者の特典が怪盗に奪われる前に、君達の手で、更正してもらいたいのです」

 

「了解です。

それでは、失礼します」

 

バンは二人を連れて右京の部屋を後にいた。

 

一人残された右京はつぶやく。

 

「警察と怪盗、本来交わらない正義の味方が、互いの正義を信じて戦う、ということでしょうか」

 

 




右京長官の見た目は相棒の杉下右京です。
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