あと、NCドラゴンさんの出して頂いた転生者の予定だった一般人を出します。
「くそっ!
サーチェスもケイネスもやられちまうなんて…!」
あるビルの社長室、一人の男が怒りのあまりに机を叩いた。
「一刻も早く、あのガキを取り戻して、金をじゃんじゃん出してもらわねぇといけねぇってのに!」
「社長、お取り込み中に失礼します」
「…何だ?」
男が悪態をついている所に黒服の男が複数の男を引き連れて入ってきた。
その複数の男たちは一人の男を縄で縛って連れて来ていた。
「おい、放せよ!
桜は、桜はどこにいるんだ!」
「桜?
おい、こいつはまさか…」
「はい、以前脱走した家甲桜の父親ではないかと。
確認は取ってあります」
「ほお?
では、こいつにも聞こうじゃないか。
だが、万が一のこともある。
…あれを用意しろ」
部下に指示を送った後に、男は懐から札束を取り出して縛られている男の方へと歩み始めた。
前回の戦いから数日後。
バンたちはある男が金丈コーポレーションに誘拐されたという情報を聞いて、金丈コーポレーションの前まで来ていた。
その拐われた男というのは、家甲達人、桜の父親だった。
中に入るともぬけの殻で、社員らしき姿も見えなかった。
「…何で誰もいないんだ?」
「あっ、バン隊長!
あれを…!」
かこは広間の前に何かを見つけて指を指した。
そこには全身が禍々しく黒い西洋の鎧が立っていた。
だが、次の瞬間にいきなり動き出して、剣や槍を取り出して、バンたちに飛び掛かった。
「「「「っ!?」」」」
バンたちは反射的に避けて、VSチェンジャーとXチェンジャーを使って変身した。
1号はパトメガボーで鎧の剣を押さえる。
すると、鎧から呻き声が聞こえた。
「さ…、さく、ら…」
「っ!?」
その鎧は喋ったのだ。
つまりは人間だった。
「この鎧、まさか…!」
「桜ちゃんのお父さん!?」
鎧の言葉を察した1号たちは動揺した。
まさか、誘拐されたはずの男が今鎧を着て1号たちに襲い掛かってきているのだから。
だが、その男は呻き声をあげながら剣と槍を振り回して1号たちに猛攻を繰り広げる。
「まさか、あの鎧で操られてるのか!?
ぐっ…!」
パトレンXは察したのか、Xロッドソードを構えて男を取り押さえる。
「亀山さん!?」
「ここは俺が食い止める!
バンくんたちは先に進んでくれ!」
「っ!」
「「「了解!!」」」
そう言って、1号たちは社長室へと向かった。
そして1号たちは社長室へとたどり着き、扉を開けた。
「ようこそ、パトレンジャーの諸君」
そこには一人の男が、迎え入れるように手を広げていた。
「お前が、この会社の社長の金丈公也か」
「いかにも。
お前たちがここに着たということは、あいつは下の階の玄関で門番やらせていたあいつはやられたか。
…あの役立たずが」
1号たちに聞こえないように金丈は悪態を着く。
「…先ほど玄関で鎧を着ていた人がいました。
あの人は、桜さんのお父さん、ですよね?」
2号はVSチェンジャーを構えながら男に言った。
「あぁ、そうだな。
まともに話そうともしなかったから部下に作らせた理性を失う鎧を着させてな。
…おや、久しぶりに見る顔だな。
お前は、あの図書館のガキだな?」
「…っ!」
2号は金丈に言われて警戒する。
かつて右京と話をした時に、この男の特典による事件で自分たち家族の人生を台無しにされて殺された可能性があったからだ。
「なら、一つ聞いても良いですか?」
「ほお?」
「…常連客の人たちの様子がおかしくなったのも、身に覚えのない借金を背負わされたことも、お父さんとお母さんが目の前で殺されたことも、私自身も殺されたことは、全部あなたが特典を使って仕組んだこと何ですか?」
「…違うと言えば、この場を見逃してくれるのか?」
「答えてください!」
男はかこを煽るように言葉を返して、かこは叫ぶ。
「…」
すると男は、まるで踊るようにその場をぐるぐると歩きだした。
「正解だ。
あの時はスカッとしたぜ…。
お前の親は、俺の駒にならなかったからな」
それから金丈は歌うように話した。
かつて常連客を調べ上げて特典で洗脳した後で、適当なそれもマイナスになるような発言や手紙をやらせたこと。
その中には2号の親を連帯保証人とした莫大な借金を作り雲隠れさせた人もいたこと。
そして警察官や裁判官などを洗脳した後で適当な理由をつけて捕まえ拷問、そして部下を使ってかこの目の前で処刑し、後日他の部下にかこの始末をさせて図書館に火を放つようにしたこと。
金丈はそれらを楽しそうに語っていた。
「本当にスカッとしたぜあの時はよぉ!!!!
俺に逆らうからあんな目に遭ったんだからよぉ!!
はぁーはっはっはっはっ!!
お笑いとかドキュメント並みに笑えてきたものだぜオイ!」
金丈は目に涙を浮かべて腹を抱えながら大いに笑う。
その行為だけで、2号の手は怒りに震えていた。
「あなたは…!」
「かこっ!!」
「っ!?」
怒りに震えていた2号の手を、1号が掴んだ。
「バン隊長…?」
「落ち着こうぜ、かこ。
確かに、あいつの言ってることはムカつくけどよ。
でも、だからって、感情的になりすぎるなよ」
「でも…!」
2号は癇癪を起こしそうになったが、1号は2号の頭に手をポンと置いた。
「心配するな。
俺たちがいるから、お前は一人じゃない」
「そうだよ、ボクたちもかこが無茶したら悲しいから。
だから、一緒に戦お?」
3号も続いて言う。
「…っ!
…はい」
2号は少し泣きそうになりながら頷いた。
それを見て安心した1号は金丈を睨み付けた。
「おい金丈。
俺たちはな、これまでたくさんの転生者を更正してきた。
中には、その世界で生きたいと願ったやつもいて、そいつから家族の繋がりを無理矢理断ち切ったこともあった」
「…」
金丈は1号たちを見下すように睨み付けるが、それでも構わず1号は金丈にVSチェンジャーを向ける。
「俺たちは曲がりなりにも罪を数え始めた。
さぁ、お前の罪を数えろ…!」
1号は、かつてルパンレンジャーが言っていた言葉を使って金丈に言った。
その時の1号のマスクの下はまるで苦虫を噛み潰したような苦い表情だった。
「…そうか。
良いだろう、今お前らをこの建物ごとぶち殺してやる…!」
金丈は1号たちの言葉に苛立ちを覚えたのか、懐から怪獣の模様が入ったカプセルを二つ取り出した。
そのカプセルはよく見ると金の紋章が浮かんで金色に輝いていた。
そのままベルトに装着していたアイテムに挿し込んだ。
「そのアイテムは!」
「こいつらは俺の特典じゃない。
部下に不眠不休、連日徹夜で作らせた、擬似的なジードライザーとカプセルスキャナーさ。
ま、部下からもらった後で捕まるのも面倒だから処分したがな」
「始末した!?
お前、操ってるとはいえ自分の部下を…!」
1号は金丈の言葉を聞いて怒りが込み上げる。
「あぁそうさ。
あと、ここに来る間にあいつ以外に誰も会わなかったろ?
それは俺があいつらから、操るのに使った金を全部取り戻してこのカプセルの怪獣たちにぶち込んだからさ。
今頃仕事場の机とかで突っ伏してるぜ。
それに、擬似的とはいえ、まだこいつらは俺に忠実ではなかったからな」
「てめぇ…!」
金丈は、赤と黒で彩られたデバイス、ジードライザーを取り出して起動し、そのアイテム、カプセルスキャナーにスライドさせてる。
「さて、色々と話したが、俺の思い通りにならないやつは邪魔でしかないんだよ。
なにせ俺は、この世界の王だからな!!」
『フュージョンライズ!
ドラコ!
クレージーゴン!
クレージードラコ!!』
その瞬間、金丈の体は光になって建物の外へと出る。
すると黒いうろこに所々金色の装甲が纏わりつき、右腕は巨大なアーム、左腕は鞭になっていて先端に鎌が取り付けられ、背中には透明な翼が広がり、顔の右半分が機械なった巨大な怪獣の姿へと変わった。
「あいつ…!」
1号たちは即座に身構える。
その時にグッドストライカーが飛んできた。
『グッドストライカー ぶらっと参上!
今回はクールに燃えてる警察に力を貸すぜ!』
「…グッドストライカーか。
わかった、じゃあ借りるぜ!
行くぞお前ら!」
「「了解!!」」
『グッドストライカー!
位置について ヨーイ!
走れ 走れ 走れ!
出動!
一・撃・必・殺!!』
『1号 2号 3号!』
『位置について ヨーイ!
走れ 走れ 走れ!
出動!』
『轟・音・爆・走!!』
『百・発・百・中!!』
『乱・撃・乱・打!!』
『警察ガッタイム!
正義を掴み取ろうぜ!』
『完成 パトカイザー!!』
1号たちはパトカイザーに合体を終えて金丈が変身したクレージードラコの前に立つ。
『…』
互いに牽制するように身構えながら右へと足を進める。
先手を取ったのはクレージードラコだった。
「「「っ!?」」」
クレージードラコは翼を広げて一気に距離を積める。
パトカイザーはとっさに右腕のロッドで殴ろうとするも胴体をクレージードラコの右腕の巨大なアームで掴まれビルに押し付けられる。
「ぐっ!」
「きゃっ!」
「あうっ!」
『はーはっはっは!
どうした、その程度か!?』
クレージードラコはアームを勢いよく振り上げて、パトカイザーを大きく投げ飛ばした。
パトカイザーは全身のスラスターを吹かして態勢を立て直した。
「ぐっ…!
こいつ!」
パトカイザーは左腕のキャノン砲をクレージードラコに向けて撃つ。
しかし、まるで嘲笑うようにクレージードラコは翼を広げてジャンプする。
「ええい!」
続けて2号が狙いをつけて空を飛んでいるクレージードラコに向けて連続で撃つ。
『おー、怖い怖い!!』
クレージードラコは素早いスピードで難なくかわしていく。
そしてその速度を維持したままクレージーは左腕の鞭を伸ばしてパトカイザーの胴体を縛りつける。
「なっ!?
ぐっ…!」
「何これ!
取れないよ…!」
パトカイザーは胴体を振り回してほどこうとするが先端の鎌が引っ掛かって取れない状態だった。
『お前たちがどんなことをしようともなぁ…!
無駄なんだよっ!!!!!』
クレージードラコはそのまま左腕を振り回してパトカイザーを地面から浮かせては叩きつけるを数回行う。
それで、何度目かで鞭はほどけて、パトカイザーは地面に叩き付けられた。
「くっ…!
一体、どうすりゃいいんだ!!
…!」
すると、1号の懐が光だした。
何が起こったのかと懐から取り出すと、トリガーマシンスペーススクワッドが光を放っていたのだ。