推しキャラが、可愛いのとスパダリと危険な香りでヤバい。(更新停滞中)   作:カミカゼ。

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File 02。 オイ、アンタそれで良いのか((

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昴さーん!」

 

 

 心の準備をする間も無く、工藤邸に連れ込まれた俺。

 

 

「いらっしゃい。 …………おや、その方は?」

「さっきポアロで仲良くなった柚樹凌雅さん! ホームズが読みたいって話してたから、こっちに連れて来たんだ!」

「えっと……柚樹、凌雅です。 突然お邪魔してすみません。」(ペコリ

「あと色々と特殊な人なんだ。」(新一モード

「………ホォー?」(開眼

 

 

 うぉっ、いきなり開眼しやがった!((

 おーい素が出てますよー!

 

 

「特殊、ですか…………それは是非とも気になりますね。 こちらへどうぞ」

「ハ、ハハ……お邪魔します…………」(遠い目

 

 

 沖矢さんに案内され、リビングまで通される。

 

 

「飲み物はどうします?」

「あ、水でいいです。 ポアロで飲食してきたんで。」

「ボウヤはどうする?」

「ボク、アイスコーヒー!」

「わかりました。 ちょっと待っててくださいね」

「態々ありがとうございます」

「いえいえ。」

 

 

 ほんとは水も要らないんだけどね。 建前ってヤツ。

 

 それにしても、本物の工藤邸はこんなだったんだな………。

 そう思ってキョロキョロしていると、ソファの隣に座ったコナン君に話しかけられた。

 

 

「柚樹さん? どうかしたか?」

「いや、本物だなーと思ってただけだ。 読者としては、此処で君達が生活していたんだなーと感慨深いものがあるよ」

「あぁ、柚樹さんにとっては紙や画面の中の物だったからアレなのか。」

「そそ。 元々デカいとは思ってたけど、想像と実際見るのとではやっぱ違うわ」

「そんなにか?」

「そうだよ。 そもそもあそこまでデカい書斎のある家なんて、テレビでしか見た事無かったっつーの。」

「マジ?」

「マジ。」

 

 

 そんな風な会話で時間を潰していると、飲み物を持った沖矢さんが戻ってきた。

 

 

「お待たせしました。 水でいいとは言われましたが、紅茶にしておきました」

「あ、いえ。 お構いなく。」

 

 

 ん、良い香りだな。 どの茶葉だろ?

 てか気配り上手いよね。 流石沖矢さんだ。

 

 試しに一口飲んでみる。

 この特徴的な軽いミントの様な香りに、口に含むとやや舌先に残る心地良い渋み…………ウバかな?

 続けて飲んでいると、ほんのりと甘い香りを感じるし、確定だろう。

 まぁ、ウバはかなり特徴的な奴だから俺でもわかるんだよねー。 ネットでも、色々書いてあったし!

 

 

「ん……おいし。 これウバです?」

「あ、わかりますか。 ええ、そうですよ」

「へぇ、やっぱり? 良い香り……随分と淹れ方上手なんですね? 茶葉が多いと苦くなって、逆に少ないと生臭くなるから難しいらしいのに………凄い美味しいです」

「ありがとうございます。 紅茶に凝っている知り合いが居たので覚えまして……。 ミルクと砂糖は此処に置いておきますね」

「はい」

 

 

 紅茶に凝ってる知り合い、かー。

 原作ではそんな人居なかったけど……パラレルだからか? それとも俺以外のイレギュラーが居たりすんのか……………?

 

 

「……………で、ボウヤ。 特殊とはどういう事かな?」

 

 

 思案していると、ソファに座った沖矢さんがコナン君を見て本題を聞いてくる。

 

 

「本人に聞いた方が早いと思うよー。 な? 柚樹さん」

「あぁ。 そうだな。 ………………単刀直入に言いましょう」

 

 

 コナン君から話を振られ、返事をする。

 一呼吸置いて、普通なら頭の心配をされるであろう事実を口にした。

 

 

「通り魔に滅多刺しにされて殺されたと思ったら、この世界にトリップしてました」(キリッ

「………冗談は程々にしてくれないか?」

 

 

 開眼して若干素の口調で言われてしまうが、事実なんだよなぁ。

 

 

「冗談じゃないよ。 物的証拠も有るし、そうとしか考えられないんだ。 オレの事情も知っていたし」

「ホォー? 物的証拠ですか?」

「ええ。 例えばこの免許証。 名前や住所、読み取れますか?」

 

 

 免許証を取り出して、ノイズが掛かったままなのを確認してから渡す。

 

 

「…………ノイズで読めないな」

「でしょう? 次に、私の元の世界での本名。 聞き取ってみてください。 ………私の名前は、◼️◼️ ◼️◼️です。」

「……………………もう一度聞いても?」

「勿論。 私の名前は、◼️◼️ ◼️◼️です」

「………………聞き取れませんね」

「そして最後に。 ……これを見てください。」

 

 

 スマホを出して、【名探偵コナン 沖矢】で検索して出てきた画像(イラスト)を見せる。

 

 

「……………私、ですか?」

「ええ、貴方です。 無論、貴方の正体も知ってますよ。 ……FBIの、赤井秀一さん?」

 

 

 ニヤリと笑いながら、赤井秀一で検索した画像(イラスト)を見せる。

 

 そこには大量の黒ニット…赤井さんの画像(イラスト)

 

 

「どうです? これでもまだ冗談だと言いますか?」

 

 

 そう問い掛けると、沖矢さんは溜息を吐いて首元に手を伸ばし、何かを操作した。

 おそらくチョーカー型の変声機だろう。

 

 その証拠に、次の瞬間聞こえてきたのは別の声だった。

 

 

「……………降参だ。 此処まで証拠を出されては、信じざるを得ん。」

 

 

 沖矢さんの顔のまま、赤井さんの声がする。

 声はかっこいいんだが…………

 

 

「……ブフッww 違和感違和感とよく書かれていたけど、沖矢さんから赤井さんの声がするとマジで違和感しか無いのねwwww まさかここまでとはなwwwwwwww」

 

 

 クッソ笑えるwwwwww

 まさか、こんなに違和感がするとは思わなんだwwwwwwwww

 

 

「駄目だwwww 腹痛ェwwwwwww」

「………柚樹さん、笑い過ぎじゃね?」

「だってwwwwwwwwwww」

 

 

 ヤバいwwww 誰か芝刈り機持って来て!wwwww

 

 大笑いする俺を見、若干落ち込んでいる沖矢さん。 なんか可愛い。

 

 暫くして漸く笑いが収まり、深呼吸をする。

 

 

「………フゥ。 すみません、取り乱しました」

「すげーツボってたな…………」

「だって、まさかあんなに違和感があるなんて思ってなかったんだよ」

 

 

 やや冷たい視線を向けてくるコナン君にそう返していると、沖矢さんは変装マスクを脱いで赤井さんに戻りもう一度溜息を吐いた。

 

 

「そんなに違和感があるのなら、こちらの方がよかったか?」

 

 

 なんか色々とごめんなさい((

 

 

「あ、外しちゃって大丈夫なんです?」

「あぁ。 外に出る訳では無いからな。 別に問題は無いさ」

「じゃあ、今暫くはそのままでお願いします」

 

 

 沖矢さんもかっこいいけど、赤井さんの方が好みなんだよねー。

 このキツい目付きでスパダリという。

 こんな見た目なのに料理上手くて気配り上手とかギャップヤバいよね。 最高。

 

 やっぱ赤井さんかっこいいなー。

 

 

「………嗚呼。 やはり美しいな、そのJade (翡翠)の瞳は………。 ゾクゾクするくらい、綺麗だ……。」

 

 

 沖矢さんの時は隠れていて勿体無いよね。

 リアルで見たらほんとに宝石みたいな眼なんだもの。

 

 肘を片方ついて、若干ウットリしながら瞳を見つめつつ考えていると、赤井さんは少し目を見開いて驚いた顔をしたあとに、薄っすら頰を染めて呟いた。

 

 

「……………それは、口説いているのか?」

「……ん?」(キョトン

 

 

 どーいう意味だ?

 

 

「…………柚樹さん。 全部口に出てたよ」

「………………え、マジ?」

「マジ。」

「ど、どこからどこまで?」

「嗚呼、から綺麗だ、まで。」

「…………Oh, my God.」

 

 

 おお、我が神よ。((

 確かに口説き文句にしか聞こえんわそりゃ。

 

 

「あー……すみません。 思わず考えてた事が口から零れました。 口説いた訳では無いです」

 

 

 薄っすら頰をピンクに染めた赤井さんとか、ご馳走様です。((

 こんな状況でなければ写真を撮って永久保存したいくらいだ。

 

 まぁ、ギャップがうんたらの所とかが口から出てなくて良かった。

 不幸中の幸いといった感じだな。

 

 

「思わず零れた……か。 なら俺も、まるで蜂蜜酒の様なその美しい瞳に酔わされて、君に溺れてしまいそうだ………とでも、返すべきか?」

 

 

 ン゛ン゛ン゛尊゛い゛((

 頰染めたままフワリと微笑みつつそんな事を言われたらトキメキで心臓が破裂してしまうわ!((

 このスパダリめ!((

 

 

「それこそガチのデプス・ボム(口説き文句)じゃないですか………ラモスジンフィズしか出せませんよ?」

「では、俺はアラスカを出そうか」

「ククッ……w お上手ですね?」

「それ程でも?」

 

 

 カクテル言葉で会話をして笑い合う。

 

 ちなみに言うと。 デプス・ボムのカクテル言葉は[口説き文句]。 ラモスジンフィズのカクテル言葉は[感謝]で。 アラスカのカクテル言葉は[偽りなき心]である。

 

 

「……そうだ。 成人してる様だったし、呑めるんだろう? 酒は何が好きだ?」

「そうですねー……ジンやスコッチ、バーボンでしょうか。 あ、人の名前は関係無いですよ? 後は、日本のブレンデッドウイスキー………トリスシリーズやニッカとか好きですね。 赤井さんは確かスコッチとバーボンだったけど、最近はバーボン一筋なんでしたっけ? 漫画の台詞でそう書いてあった気が。」

「ホォー……? そこまで書いてあったのか? その通りだ。 ……ちなみに、好きなカクテルは?」

「カクテルですか? 強いて言うならば……カミカゼ、ですかね。 後は、ドラゴンフライとかエンジェルズ・ティップ……日本で言う所のエンジェル・キッスですね。 他にもスコーピオンとかオールド・パルとかも好きですよ」

「………………カミカゼ?」

「ん? えぇ………それが、何か?」

「…………いや。 何でもない」

「そうです……?」

 

 

 カミカゼのカクテル言葉は、[貴方を救う]。

 名前とカクテル言葉の由来は神風特攻隊から来ているらしい。

 

 ウォッカベースのロングドリンクで、色々なレシピがあり、サイドカーやダイキリのバリエーションだと強烈なレシピになるカクテルで。

 

 カクテル言葉に惹かれて、名前を覚えた物の一つだ。

 

 何が引っかかったのかわからないが、誤魔化されたので仕方無く流しておく。

 

 

「どういう会話なのか全くわかんなかった……」

「あぁ、さっきのはカクテル言葉で会話してたのさ。 例えばラモスジンフィズは感謝というカクテル言葉だな。 色々調べると面白いぞ」

「へぇー」

「まぁ、高校生には早かったか。 でも大人になってからカクテル言葉で告白ーとかなんて、ロマンチックだと思うぜー?ww」(ニヤニヤ

「う、うっせ………」(照れ

 

 

 いつだったかは知らないが、ロンドンの時計塔かどっかで告白したらしいからなwww

 

 いい加減新蘭進まねェのかねwwwww

 

 

「………貴方を救う、貴方に見惚れて、瞳で酔わせて、想いを叶えて…………随分ロマンチックなカクテル言葉ばかりだな。」

「あ、気付いちゃいました? 最初にカクテル言葉を調べてて、惹かれた言葉の奴ばかり飲んでたんです。 リュヌ・ブルーも結構好きですよー」

「リュヌ・ブルー………あぁ、ブルームーンの事だったか?」

「えぇ。 アレ、両極端なカクテル言葉だけどかなりロマンチックな奴がつけられてるんですよね」

「へぇー、両極端ってどんなのがあるんだ?」

「例えば。 よく使われるのは、断りの文言である[出来ない相談]。 ナンパとかされた時にコレを頼んで断りの姿勢を見せるとかだな」

 

 

 へぇー、っと頻りに感心しているコナン君。

 

 

「あと否定的なカクテル言葉は[叶わぬ恋]。 ま、コレはそのまんまだな。 逆に、肯定的なカクテル言葉もいくつかある。」

「え、そんなにあるのか?」

「あぁ。 まず、使われているリキュールのクレーム・イヴェット……今では生産してなくて、パルフェ・タムールとかクレーム・ド・バイオレットで代用してされているんだが、その色や飲む香水とも言われる程の香りで媚薬の効果があるとされていた起源からつけられた、[完全なる愛]。 さっき言ったパルフェ・タムールも、フランス語で同じ意味がある。 あとこの完全なる愛というリキュールの名前から[幸福な瞬間]といったカクテル言葉がつけられた。

 次に、ブルームーンは数年間に一度薄青く見え、一ヶ月に二回満月が見られるという珍しい現象なんだが、その事から英語でonce in a blue moon__つまり、〈極めて稀なこと〉〈決してあり得ないこと〉といった意味を含んだ例えとして使われていて、そこから[滅多に遭遇しない出来事]なんて意味もある。 そして、その珍しさと、見ると幸せになれるなんて噂から[奇跡の予感]なんてカクテル言葉もつけられてるんだぜ?」(ドヤァ

 

 

 蘊蓄(うんちく)を長々と語りドヤ顔をする。

 

 

「ホォー、よく知っているな?」

「いっぱい調べましたから!」(ドヤァ

「クックッ……w そうなのか」(クツクツ笑い

 

 

 ドヤ顔で胸を張っていると、赤井さんにクツクツ笑われてしまった。 ちょっと複雑な心境である。

 イケメンだから似合ってるけども!←

 

 うん、アプリコットクーラー(素晴らしい)だね。

 

 

「……スコーピオン、ピンク・スクァーレル。」(ポツリ

 

 

 ポツリ。と、膝に両肘をついて顎を両手の甲に乗せながら思わず呟く。

 

 スコーピオンは[瞳で酔わせて]。

 ピンク・スクァーレルは[見つめていたい]というカクテル言葉がついている。

 

 ここに、エンジェル・キッスの[貴方に見惚れて]も足せば完全に今の俺の心境だ。

 だって、赤井さんの眼スゲェ綺麗だしー? 顔もかっこいいから見惚れちゃうんだもん。

 ずっと見ていたいくらいに。

 

 っていうか。 これほぼ、さっき好きだって言ったカクテルだな。 無意識に心境を語っていたか。

 

 赤井さんの、美しいJadeの瞳に見惚れながらジッと見つめ続けていると、赤井さんは、俺の視線に微苦笑を浮かべつつ。

 腕と脚を組み、カクテル言葉を返してきた。

 

 

「……ビジュー。 フランボワーズソーダ………それと、カシスソーダ。」

 

 

 ビジューは、[視線を感じて]。 フランボワーズソーダは[誘惑]。 カシスソーダは[貴方は魅力的]。

 

 ………………あれ、コレ口説かれてね?

 

 

「…………口説いては、いないんですよね?」

「………フッ。 どうだと思う?」(ニヤリ

 

 

 ん゛ん゛ん゛か゛っ゛こ゛い゛い゛((

 

 

「口説かれているとしたら……ちょっと困るな」

「おや、何故?」

「だって…………………………」

 

 

 少し恥ずかしくて言うのを躊躇い、だがそれを我慢し、脚を組みながら右手を軽く握り口元に持っていってニヤつくのを隠しつつ言う。

 

 

「……………貴方の様な良い男に口説かれたら、胸がときめき過ぎて心臓が持たないだろう?」

 

 

 実際胸がキュンキュンしてヤヴァイです((

 

 面と向かって言うのはやっぱ恥ずいな…………顔がちょっと熱い。

 ぺたぺたと自分の頰を掌で触って冷やしつつチラッと赤井さんを見ると、口元を覆って顔を逸らしていた。 アレ? なんでさ?

 

 

「あの……赤井さん? どうしたんです?」

「………………成程、無自覚か」

「え? 何が?」

「気にしなくていい」

「え、いやでも…………」

 

 

 俺みたいな奴なんかが、照れつつこんな事を言ったから、キモくて精神的ダメージを負ったんじゃ?

 

 心配になりながら、軽く首を傾げて見つめていると、赤井さんは何故か額を押さえて溜息を吐いた。

 

 

「……………………そんな顔をするな。 君は何も悪くない。」

 

 

 そう言って俺の頭を撫でてくる赤井さん。

 

 かっこいいし名台詞だしでヤヴァイ((

 

 

「そ、そう、ですか?」

 

 

 ん゛あ゛あ゛かっこ良過ぎて心臓持たねェっつーの!!((

 

 思わずキョドりながら返し、撫でられている恥ずかしさで若干俯いてしまう。

 

 

 ……………………あ、撫でられるの気持ちいい。

 

 

 んにゅ…………結構いいなコレ。 女子達が頭撫でられるの好きなのがわかるわ。

 

 

「んん…………ぇへー。」(ふにゃりと笑み

 

 

 赤井さん撫でるの上手いなー?

 もうちょい強めでもいいんだけども、コレはコレで最高。

 というか、イケメンに撫でられるという状況だけで最高ではなかろうか。

 

 俺が動物だったら尻尾ブンブンしてる所だ。

 

 

「……………………………」

「ん、ぅ? あ、赤井さ……ぁうんっ」

 

 

 何を考えたのか、赤井さんは頭を撫でるのと並行して動物にやるみたいに俺の顎下をさすり始めた。

 

 

「あの、俺、動物じゃなっ……ぁんッ」

 

 

 自分は首弱いんだろうなー、とは薄っすらとわかっていたが、まさか顎下も弱いとは思わなかった。

 

 顎下をさすられる度、背筋にゾクゾクとした感覚が走り、声が漏れる。

 

 

「ふ、んんッ………あ、あかい、さッ………! ちょ、ま、まってぇ………んぁっ」

 

 

 手を掴んで止めようとするものの、赤井さんはさするのを止めるどころか顎下から喉の辺りまで指の背で撫ぜてくる。

 

 顎下から喉をさすられると、背筋がゾクゾクして思わず軽く海老反りしてしまう。

 てかこの漏れ出る声まるで乙女ゲーの主人公が攻略対象に攻められてるみたいだな!?((

 相手がイケメンという事は同じだけども!

 

 

「……………赤井さん、そろそろやめたげて。 あとオレの事忘れないでほしいな」

 

 

 とコナン君が止めてくれ、漸く解放される。

 

 

「ん……ふ、ぅ………はぁっ…………」(ひくひく

「柚樹さん大丈夫…………?」

「せなか、ぞくぞくしてたのがなかなか治らなくて……むずむずするぅ…………」

「「ん゛ッ」」

 

 

 ゾクゾクしたのが尾を引いて若干舌ったらずになりながら、眉を潜め首を擦りつつそう返すと二人は俺から勢い良く顔を逸らした。

 

 

「…………ん? ふたりとも……………………?」

 

 

 思わずキョトンとしながら首を傾げる。

 

 コナン君が赤井さんの方に行き、何やらコソコソと話をし始めた。

 二人共頰を赤らめながら話している。

 

 

 ………これ、夢小説なら夢主ちゃんの無自覚だったりする行動とかに胸きゅんor男の(さが)を盛大に煽られている時のキャラ達みたいだな。

 

 …………………………俺はどうすればいい。←

 

 

 首を擦りながら荒い息を整えつつ、チラチラ二人を見て考える。

 

 

「(スゥー……フゥー……)……よし。 さっきよりマシになった。 …………けど……………」

 

 

 ゾクゾクがムラムラに変わっただけで、問題しか無い。((

 

 今度、軽い鎮静剤的な奴をじんさんに貰おうかな………即効性のあるのを。

 

 …………あ、そだ。 俺のオリキャラで、精神安定剤的な効果や鎮静効果のある香草煙草の様なモノを作って吸ってるキャラが居たな。

 それ創ってもらおうっと。

 

 煙管でも吸ってみたいからシャグ……刻み煙草の葉っぱの状態にしてもらって、手巻きの紙も燃焼剤の所為で変な臭いがするらしいから燃焼剤は入れないようにしてもらって。

 手巻きの時にシャグが口に入ったりするのは嫌だけど、フィルターだと薬効が薄れるだろうからシャグをフィルターサイズに固めて、バラバラにはならないけど薬効のある蒸気やら煙はちゃんと通す感じの奴も作ってもらわなきゃ。

 というか、薬代わりなんだから害があったら駄目だよな。 そこも何とかしてもらわないといけないな……………。

 あ、あとケースとかジッポ型のライターとか煙管のデザインも凝りたい! かっこいいのが良いよね!

 確か名前は、ドイツ語で紙巻煙草って意味のZigarette(ズィガレット)って呼んでたんだったかな?

 

 

 深呼吸しつつそんな事を考えて、身体の疼きを抑える。

 

 

「…………フゥ。 落ち着いた。」

 

 

 そう呟き二人をチラ見すれば、話もひと段落したところの様だった。 時間にして二分程度か。

 

 さて、これからどうするかね。

 

 

「内緒話は終わったか?」

「う、うん……なんかごめん」

「いや。 俺の所為であーなったんだろ?」

「ゆ、柚樹さんは悪くないよ?」

「…………色々聞きたい事はあるが、聞かないでおいてやる。 顔の赤みもな」

「それ言外に聞きたいって言ってるじゃねーかよ………………」(乾いた笑い

 

 

 だって俺、よくある小説の主人公みたく鈍感過ぎる訳じゃ無いもの。

 流石に一般人程度には察せるぞ?

 

 

「………そうだ。 俺はホームズを読んだり借りたりする為に此処に来たんだった」

「……あ。 説明ですっかり忘れてたね。 書斎行く?」

「行く行くー」

 

 

 此処来た理由思い出したわ。

 砂糖やミルクを入れていた紅茶を飲み干し、ソファから立ち上がりながら、コナン君にそう返す。

 

 

「書斎はこっちだよ」

「おー。 ………ワクワクするな」(wktk

「色んな本があるから読んでくといいよ」

「おぅ! あ、六時くらいまで居座っても良いですか?」

「あぁ、ゆっくりしていくといい。」

 

 

 胸を躍らせながらコナン君について行く。

 赤井さんはついて来ない様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

 

 

 その後は特に何も無く、ごく稀にトリックについて話したりしながら、時間までずっと読み続けた。

 

 

 

「……………………ん。 もう六時か」

「………あ、やべッ! 蘭に遅くなるって言ってねェ!」

(たわ)け……今すぐ電話してやれ」(溜息

「お、おぅ…………」

 

 

 慌てつつコナン君はスマホを取り出して電話をかける。

 

 繋がったというのが表情でわかった瞬間。 それなりに離れているのに声がここまで聞こえてきた。

 

 

『《コナン君ッ!! 今どこで何してるのよッ!!!》』(キーンッ

「う、うん。 ごめん蘭姉ちゃん………今、新一兄ちゃんの家に居るんだ……」

『《心配したんだからね! 遅くなるなら早めに連絡をしなさい!!》』

「うん、ごめんなさい………」

 

 

 心配させた為なのか終始平身低頭して謝っている。

 

 流石に可哀想だな。 ちょっと口出すか。

 

 

「少年、ちょっと借りるぞ。」

「え、柚樹さん?」

『《え?》』

「もしもし、初めまして。 柚樹凌雅と言う者だ。 少年とはポアロで仲良くなってな。 話が弾んで、ホームズが読みたくても中々機会が無いと言ったら、彼の知り合いの家にあるから読むかと問われてね? その彼の好意に甘えてこんな時間まで喋りながら読み耽ってしまったんだよ。 彼の予定も聞くべきだった。 全ての非は私にあるんだ、あまり少年を怒らないでやってくれないか?」

『《あ、いいえ! そんな……》』

「勿論、彼は私が責任を持って送り届ける。 今回は本当にすまなかった。」

『《いえ! そんな謝らなくてもいいです!》』

「これは一種のケジメだ、本当にすまない………少年に返そう」

『《あっ……………》』

 

 

 蘭ちゃんに説明をして、謝るだけ謝ってからすぐにコナン君にスマホを返す。

 

 返されたスマホで会話をし始めたコナン君を見ていると、そこに沖矢さんに戻した赤井さんが入ってきた。

 

 

「お二人さん。 こんな時間ですし一緒に食事でも………おや、電話ですか?」

「えぇ。 どうやら連絡を忘れていたらしくてですね……さっきまで怒られてたんですよ」

「ホォー。 それはそれは……」

「で、少年。 こちらの会話は聞こえたかー? 沖矢さんは一緒に夕食を食べたいそうだが。」

「うん、聞こえたよ。 どうしよう……え、もう用意してある? わかった、じゃあすぐ帰るね。 ………という訳でボクは帰るよ」

「わかりました。 柚樹さんはどうです?」

「そうですねー……………少年を送ってからまたこっちに戻って来て食事となると、帰る時間が遅くなるし……………」

「駄目、ですか……?」

 

 

 ン゛ン゛ッ! 開眼した癖にシュンってなってて可愛い!!!((

 

 

「ヴッ……………も、戻って来ますね」

「! そうですか………! では準備して待っています」

「ん゛ん゛ん゛」

 

 

 イケメンがめっちゃ嬉しそうにしてる………!

 可゛愛゛い゛!!

 

 咄嗟に口を押さえ、一つ深呼吸をして高鳴りを鎮める。

 

 

「し、少年。 取り敢えず送ろう…………ポアロの上の探偵事務所だったな?」

 

 

 電話を終わらせたコナン君に、知ってはいるものの念の為問い掛ける。

 

 

「あぁ、毛利探偵事務所だよ。 ………あと柚樹さん、なんか電話の時の口調変わってなかったか?」

「あぁ、アレ? ちょっとしたカッコ付けだよ。 敬語じゃない状態で、尚且つ素じゃない時にあんな感じで話すんだ……ま、とあるキャラの口調の軽い真似なんだが。」

「へぇー?」

「まぁ、気にすんな」

 

 

 そんな会話をしながら玄関に向かい、振り返って沖矢さんに声をかける。

 

 

「じゃぁ、ちょっと送って来ますね」

「はい、行ってらっしゃい」

「……食事、楽しみにしてます」(微笑

 

 

 ふっ………と沖矢さんに微笑みかけてから外に出て、コナン君と来た道を最初とは逆に歩いて事務所に向かう。

 

 

 ……あれ、さっきの会話なんか夫婦みたい((

 性別は逆だけど。((

 

 

 ……………うん。 スルーしよう。

 

 

 

 思考を敢えて流し、コナン君が転ばない様に手を繋ぎつつ歩調を合わせて事務所まで歩きながら話した。

 

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー!」

「あ、コナン君!」

「こんばんわ。 先程、電話で話させていただいた柚樹凌雅です」

「あぁ! わざわざどうもすみません……毛利蘭と言います」

「いえいえ。 今回は私が悪かったので……」

「おーい、蘭。 酒のツマミが無くなっ…………これはお美しい! 毛利小五郎です、何か依頼がお有りでも?」(バッ!と白スーツに

「ハハハ………柚樹凌雅です。 依頼ではなく、彼……少年を送り届けただけですよ」(引き

 

 

 本の一瞬で白スーツになり、俺の手を取って(くだん)の金の名刺を渡してきながらグイグイ迫ってきた毛利探偵に、乾いた笑いで若干引きつつ挨拶を返す。

 

 てか俺が美しいとかあり得な………あぁ、容姿変わってたっけ。

 けど男性的って言われたし美しいとは違うのでは……………?

 

 

「もぅ、お父さん! 柚樹さんすみません……」

「い、いえ。 随分と御父上は口の上手い方のようで………ハハ」(苦笑

「え、柚樹さんはお綺麗ですよ?」

「そうだよ柚樹さん! 柚樹さんはすっごい美人さんだから自信持ってよ!」

「お、お前もたまには良い事言うなコナン!」

「ちょっとお父さん!」

「ハ、ハハ……………」(苦笑

 

 

 取り敢えず毛利探偵は原作通りに美人好き、と……………………。

 

 

「あー、っと………少年。 俺戻らないとだから帰るな。 沖矢さんも待ってるだろうし……」

「わかった。 あ、連絡先交換しない?」

「お、いいぞー。 んじゃあLINEの……じゃないか。 えっと……り、りじん?」

LIJN(レイン)だよ。」

「あぁ、オランダ語で線だっだっけ……それのIDで良いか?」

「うん」

 

 

 微妙に似たネーミングの、この世界でのLINEのIDを交換する。

 自分のはLINEと同じIDだったが、ホーム画像とICが違うものだった。 通知音はLINEもLIJNも同じみたいだけど。

 

 

「…………よし。 変な時間じゃなけりゃあすぐ返信出来ると思うから。」

「わかったよ柚樹さん!」

「またな? では、失礼させていただきます」

 

 

 毛利探偵は残念そうにしていたが、蘭ちゃんがそれをたしなめていた。

 それを見て苦笑しつつ、頭を軽く下げて探偵事務所を後にする。

 

 

 さて。 割と暗くなってきたし早足で行くかね……………。

 

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

「(ピンポーン)……あ、沖矢さん、柚樹です。 戻りました」

『《鍵は開いてるので、そのまま入って大丈夫ですよ》』

「些か不用心過ぎません?」(苦笑

 

 

 インターホンで戻った事を告げるとそんな事を言われ、思わず苦笑する。

 

 この人本当に、変装して隠れてる自覚あるのかね?w

 

 

 

「お帰りなさい、柚樹さん」

「はい、ただいまです。」

「食事の用意は出来てますよ」

「あ、本当ですか? 楽しみです!」

 

 

 互いに微笑みながら帰宅の挨拶をする。

 

 ……………しかし、行く時にも思ったが……

 

 

「………こんな会話をしていると、なんだか夫婦の様ですね?」

「カフッ……ゲホッゲホッ」(噎せる

「おや、大丈夫ですか?」

「え、えぇ………ゲホッ、ゴホッ…………」

 

 

 不意打ちはやめてほしい。((

 思わず噎せたじゃないか!←

 

 

「ゲホッ……フゥ。 いきなり何です? そんな事を言い出して…………」

「あぁ。 立ち位置は逆だが君が夫なら楽しい事になりそうだと思ってな」(開眼&変声機off

「ゴフッ((」

 

 

 ダブルヒット。←

 沖矢さんから赤井さんの声が出てくる所為で違和感があるというダメージとイケメンに若干口説かれたというダメージで咳き込む。

 

 

「ゲフッ……あ、あの。 俺が夫だと貴方が妻という事になってしまうんですがそれは?」

「別に(やぶさ)かでは無いが?」

「オイ、アンタそれで良いのか((」

 

 

 仮にもスパダリとか言われたりしてる、FBIの凄腕スナイパーだろうがアンタ。((

 流石にそれは躊躇おうぜ?((

 

 

「あぁ、妻だと君に抱かれる事になってしまうな。 それでは少し困る、俺も男だからな」

「いや、抱く抱かれるより以前に妻という立ち位置に男として躊躇いを持て」

「そうか?」

「そうに決まってんだろ((」

 

 

 なんだこのイケメン話し辛ェ…………。((

 

 この会話の相手が俺じゃなくてジンとか降谷さんとかなら美味しいんだけどなーッ!((

 あぁ、何故話し相手が俺なのか……。←

 

 

「フー……………とにかく。 料理が冷めちゃいますし、早く行きましょう?」

「あぁ。 そうだな」(赤井ボイスのまま

「…………あの。 違和感しかないのでその顔でその声はやめてください。 沖矢さんなら沖矢さんの声に戻してください」

「そうか? (操作して)……これで良いですか?」

「はい。 ……というか沖矢さん、変装して隠れてる自覚あります? 一応組織から隠れてるんですから…………」

「生存している事はバレていますが?」

「だからこそ、沖矢昴が赤井さんだとバレたら不味いんだろうが(( 次は確実に()られるぞ? 実際ベイビィフェイスの公安にバレかけたでしょうが((」

 

 

 コナン君が頑張ってるからなんとかなってるのであって、かなりコレは詰めが甘いんだぞ?

 有能なら確実にバレるぞ? コナン君だってアイリッシュに工藤新一だってバレてたし!

 

 本当に何故バレないのか不思議なくらいガバガバなんだぞ? 口癖とか口癖とか口癖とか!

 

 

「……………食事、しましょうか」

「そうですね。 これ以上は不毛ですから。」

 

 

 

 若干冷めかけた料理の前の席につき、会話を止める。

 

 そんなビミョーな空気で俺達は、夕食を食べ始めたのだった。

 

 

 

 

 

 

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