推しキャラが、可愛いのとスパダリと危険な香りでヤバい。(更新停滞中) 作:カミカゼ。
わーにん!わーにん!
タイトル通りだ!詩ジンやらポエマーなんか書けるかァッ!((
まぁ前の二人よりは大人しい感じだからまだマシかもだけど……ちょっとチョロい?かな?
あと少し短めっす。
あ、あと他の二人と違って似ていると感じるのが〈狼の様な彼女〉でないのは後々重要になります……が、関わってくるのはずっと後です。((
まぁ、取り敢えず本編どぞー。
「…………兄貴、着きやしたぜ?」
「ああ。」
「呑み終わったら呼んでくだせぇ。 迎えに来やす」
「わかってる」
ウォッカの運転する
いつも通りに任務を片付け、今日はもう何も無いので、組織とは関係の無い一般人の店だがよく通っているBARに向かった。
お前とウォッカなる人物は誰だ、だと?
…………俺は、ジン。 本名は言わねぇ。
ウォッカは俺の補佐みてぇなモンだ。 同じ幹部だがな。
組織やら一般人やらと言ってたが、お前達は何者かって?
…………………………裏社会の人間だ、とだけ。
詳しくは、ぐぅぐる?とかいう奴で勝手に調べろ。(メタァ
ドアを開けると、カランカラン…とドアベルが小さく自己主張する様に鳴る。
ここは〔BAR・Irène〕。
確かオーナーが推理小説が好きで、この店名にしたとか言ってた筈だ。
顔馴染みの店員が頭を下げるのを横目で見つつ店内に眼を移すと…………何故か酷く懐かしい様な、惹かれる色が目に入った。
フラリ、と招き寄せられるかの様にその色に近づく。
カッ…コッ…と革靴を鳴らしつつほぼ無意識で歩けば、ハッキリとその色を確認出来る距離まで近づいていた。
黒でありながらも、光の加減で青を宿す鴉の濡れ羽色。
艶やかなその髪は、灯りが暗めのBARの中でも煌めいて見えた。
「[私を射止めて]……だったか。」
濡れ羽色の持ち主が、手に持ったカクテル(おそらくワインクーラー?)を見つめながら囁く。
BARに流れるジャズにかき消えてしまいそうな程に小さな声だったが、それなりに耳の良い割と近づいていた俺にはその囁きが聞こえた。
ほんの少し掠れた、若干色気も感じるアルトボイス。
その声を、ずっと昔にどこかで聞いた様な…………。
「隣、良いか」
立ち止まり、気付けばそう問いかけていた。
「あぁ、別に構わな…い……………………」
濡れ羽色の女は、最後は不自然に途切れたが同意の台詞を返しながら此方を向く。
そして目に入ったのは…………キラキラと光る金色の瞳。
……………………何故か、胸をかき乱される様な懐かしさに駆られた。
「そうか」
平常心を装いながら返答し、女の右隣の椅子に座る。
この懐かしさは一体何なのか?
左手を軽く握りしめながら考えようとすると、隣から何やら呟きが聞こえた。
「…………………………………Silber」(ポツリ
ズィルバー?
確かドイツ語で銀という言葉の筈だが……?
「あ゛? 銀がなんだと?」
疑問に思って聞き返せば、そいつは軽く目を細めて口元を緩ませつつ、口説き文句みてぇな事を言ってきた。
「あぁ、いや。 随分と美しいSilver blondだと思って。 月の光に良く映えて綺麗だろうと……」
思わずキョトンとした後、口説いてるのかと鼻で笑い飛ばす。
「え? そんなつもりは無かったんだが………?」
そうすると、今度は逆にキョトンとされてしまった。
無意識なのか?
「口説くつもりなら、もっとこう…………かっこつけてグイグイ行きますよ?」
「フン…………」
どうやら無意識らしい。 罪な奴だ………。
仕方無いので視線を逸らし、バーテンダーにダルモアのシガーモルトをロックで注文した。
ロックグラスに入る程度に大きめにかち割られた氷を伝って注がれていくウイスキーを見ながら差し出されるのを待つ。
ついでに煙草を吸おうと思ってポケットに手を伸ばし…………やめた。
俺が普段愛飲しているゴロワーズ・カポラルは
………………いつもなら他人なんぞ気にしないんだがな。 この女が居るからか……?
………………そういえば、ここらでは顔を見た事が無ぇなこの女。
「おい、そういや見ねぇ顔だが」
「ん? あぁ……ちょっと前にこっちに来まして。」
再び女の方を向き聞いてみると、口元を緩ませながらそう女が返してくる。
引っ越して来たのか? なら此処では見た事が無いのも道理か。
「先に住んでいた知り合い……はとこが、ここのBARはいい店だから行ってくると良いと言って教えてくれたんです」
「フッ……ソイツは良い趣味してやがるな」
「えぇ。 この店は雰囲気が良い上に腕も良いみたいですし。 次からも通うつもりです」(微笑
そう言いながら、此方を向いてふわりと微笑する女。
見惚れる程に綺麗な笑みだったが、その右眼につけられた一際異彩を放つ白い眼帯の所為で美しさが半減している様にも思えた。
観察してみると顔立ちは男寄りではあるが、何処か鷹を思わせるキリリとした目元と、様々な色が散らばり角度でキラキラと輝く金の虹彩の瞳が目を惹く、スタイルも良い美しい女だ。
故に尚更悪い意味で眼帯が目立っている。
「…………その眼帯はどうしたんだ?」
「これですか? ちょっとおかしくなっちゃいまして。 短ければ1日、長くても二週間で治るとは言われましたが」
女は、眼帯を右手で撫でながら苦笑した。
つまり、治るまでずっとその瞳は片方隠されたままという訳で。
「そうなのか。 ………勿体ねぇな」
思わず、そんな事を呟いてしまっていた。
「え?」
「……その、金の眼が隠れるのが勿体ねぇっつったんだ」
「え、と……………あぁー……………………?」
「チッ……その眼が綺麗だから勿体ねぇってんだよ」
まさか思った事が口から出るなど……俺らしくも無い。
だが聞こえてしまったのは仕方無ぇ。
そう考えて、言われた事を理解してなさそうな女に説明をしてやるがそれでも理解出来ない様で疑問符が乱舞している様な顔で首を傾げている。
女の理解力の乏しさと気恥ずかしさに舌打ちをし、詳しく説明をしてやると。
「んと………あ、ありがと、う……………?」
頬を染め、照れながら。
女は、男の様なキリッとした容姿からは考えられない程に愛らしい、ふにゃりとした笑みを浮かべた。
…………………………………………可愛い。 純粋にそう思った。
女は俺から眼を逸らしたが、俺は女から眼を離す事が出来ない。
あまりにも容姿と表情のギャップがあり、唯々茫然と女の顔を見つめる。
「……………………? えっと、何か?」
「ッ…………何でもねぇ」(フイッ
声をかけられて漸く正気に戻り、女から慌てて顔ごと眼を逸らした。
不思議そうな様子でカクテルを呑み続けていた女だったが、呑み終えて
「そうだ、
「………酒言葉? カクテル言葉と違ぇのか?」
「えぇ。 例えば、マルガリータ。 これには[無言の愛]というカクテル言葉がつけられているのだけれど………酒言葉では、[ロマンティックな夜を]といって、カクテル言葉とは少々違った感じの物がつけられているんです。 ……………今夜の出逢いに結構合ってると思いません?」
女は、クスッと笑いつつマルガリータを注文する。
「……………あ、でも普通にオーロラの[偶然の出会い]でもよかったかも?」
シェイカーを振るバーテンダーを見つめながらそんな風な事を呟く女を見て、溜息を吐きたくなった。
「口説いてねぇとか言っておきながら、その物言いとは…………」(ボソッ
「ん? なんです?」
「………おいバーテンダー。 コイツにフロストバイトを」
「へ?」
フロストバイトのカクテル言葉は[甘い誘惑]。
無意識に甘い誘惑を仕掛けてくるコイツにはお似合いのカクテルだろう。
「スタンレー……じゃなかった、なんか意外ですね? 貴方みたいな雰囲気の人が自分みたいなのにそんなカクテルを贈ってくるなんて」
「どういう意味だ、それは?」
「そうですねぇ……………」
スタンレー……カクテル言葉は[意外]、か。
普段からカクテル言葉を常用してるんだろうか。
だが、俺の様な……とはどういう意味で言ったんだ……………?
「最初に貴方を見て、美しい銀と微かに煌めく深緑を持つ、スティンガーの似合いそうな男性だと思いました。 少し話した今もあまり変わりません」
………おい、コイツ本当に口説いてねぇのか?
ポンポンとクサイ台詞を吐きやがる。
「そんな危険な香りのする美しい人が、自分の様なよくわからない奴なんかに、口説き文句に近いカクテル言葉がつけられた物を贈るなんて意外だなー……と。 そう思いまして。 ………あー、そうだな。 彼にプレリュード・フィズを」
プレリュード・フィズのカクテル言葉は[真意を知りたい]だったか。
バーテンダーが作って差し出したプレリュード・フィズを受け取って一気飲みし、ニヤリと笑いながらカクテル言葉で返事を返した。
「
何故、コイツの髪や眼の色を見て懐かしさを感じるのかを知りたいというのもあるがな。
それを聞いた女もニヤリと笑い、テンポ良くカクテル言葉で会話が始まる。
「へぇ? 好奇心ねぇ……面白そうだ。
「
「最初にカクテル贈ってきた貴方程じゃ無いさ。 ま、
「
「そう言う貴方は
「ハン……テメェ
「そうか? ありがと。 貴方は
「フン…………
「そんなつもりは無いんだがね…………逆に気を抜けば
「ハッ! 随分上手い
「それ程でも? まぁ貴方が
翻訳するとすれば、こんな所か。
……………だがおい、これはどういう事だ? この台詞で口説いてねぇだと?
コイツの思考はどうなってやがる………。
だが、コイツは本当に……
「面白ぇ……………
「ふぇっ?!」
よくわかんねぇ驚きの声をあげて眼を見開く女。
「ず、随分と直接的だな……
「チッ……………」
アッサリと断られてしまい、舌打ちをする。
「……そういや、テメェの名前はなんだ」
今更だが名前を聞いていないのを思い出す。
だが、何故かこの女は用心深かった。
「あー……大丈夫だと判断出来ない相手には本名名乗らない主義でな。 だが此処に通う限り、会うのは必然だろうから……何かハンドルネーム的なものでもつけあうかね?」
「……………チッ。 仕方無ぇからそれでいい」
「フゥ……」(安堵の溜息
変に突っ込んでも尚更警戒されちまうだけだろう。 ここらで引いた方が得策だ。
しかし、ハンドルネーム……か……………。
「んじゃ………ズィルバー。 或いはズィルバとでも呼ばせてもらおうか。 綺麗な銀髪だし」
「じゃあ……………………テメェはミードだ。」
「ミード? 何故?」
どこかワクワクしつつ眼を煌めかせて聞いてくるミードに、ニヤリとしながら説明をする。
「……テメェのその眼が、グラスに注がれて金色に輝くミードに似てるからだ。 まるで、甘く酔わせて蕩かして、深く人を溺れさせちまう様な………そんな蜂蜜酒に、な。」
大昔から世界中の数多の人間を魅力してきた蜂蜜酒によく似た瞳を見つめながら言えば、何やら呻きながらカウンターに突っ伏すミード。
「あ゛ぁー……もういいや、普通に呑も。 バーテンダーさん、パパ・ドブレ一つください。 あと彼にコザックを」
「かしこまりました。」
「なんだ? やめんのか?」
「いや、だって………………」
そこで一度口籠もり、カウンターに顎を乗せてもにょもにょとこんな事を言ってきた。
「アンタがカッコよ過ぎて心臓持たないんですもん…………………………」(もにょもにょ
「 」
思わず、口元を押さえながら勢いよく反対側を向く。
ポンポンとクサイ台詞を男らしい真面目な顔で吐いていたとは思えない程、可愛らしく頰を染めて照れながら口ごもるコイツの姿はあまりにも威力があり過ぎた。
暫く震えながら悶えた後、軽く深呼吸してから話しかける。
「くっ……………おい、ミード」
「んむ? なんです?」
「テメェ俺ん所来やがれ」
この女が欲しい。
既視感や懐かしさもさる事ながら、この俺がここまで振り回される様な奴は中々居ない。
きっとコイツを側に置いておけば日々の退屈が無くなるに違いない。
「ふぁっ? …ズィルバのとこって?」
「いいから終わったらついて来い」
「んんー……………急にそんな事言われても。 無理ですよ」(困り顔
「テメェに拒否権は無ぇ」
「もぅ……」
俺の居る組織の事を一般人の居る場所で言う訳にはいかない為詳しくは言えないが、強引に誘いをかける………が。
ミードが座っている椅子の背もたれに手を掛け、グイッと顔を近づけていた俺の唇に人差し指を立てて押さえ、その指で少し押しのけつつコイツは笑いかけてきた。
「
「ッ………………!」(ビシリッ
かなり良い発音で、からかう様な茶化す様な雰囲気で言ってきたミードの笑みは、先程までの男前な笑顔や可愛らしい笑顔とは全く違う、女らしい色気が漂う笑みで。
わざと近い顔を更に近付けられ、吐息がかかる位の近距離でそれを見せられた俺は、思わず固まった。
いつもならハニートラップだろうが何だろうが殆ど何とも思わない俺が、だ。
色っぽい微笑みと様々な色に煌めく金の瞳、そしてルージュもつけていないのに赤々とした艶めいてぷっくりとしている唇にクラリとし、意識を持って行かれる。
「ふむ…………次はキングス・バレイでいいか。 お願いします」
「かしこまりました」
暫く硬直していたが、ミードが注文する声でハッと正気を取り戻す。
………そういやコイツ、度数が高いモノばっかカパカパと呑んでいるが大丈夫なのか?
そんな事を考えて、チラッと隣の方を見やりながらいつの間にか出来ていたコザックを手に取り呑みつつ聞いてみる。
「…………さっきから度数が高いのばかりだが、酒強いのか?」
「ん? えぇ、強い方だと自負してますが。」
「…………………そうか。」
それじゃあ、色々呑ませて酔わせた後に持ち帰るという策は使えねぇな………。
心の中で舌打ちをする。
今回は諦めるしか無ぇか………クソ。
そこで会話が止まり、ミードは携帯を弄り始めた。
横目で見た所、どうやらLIJNか何かをしている様だ。
「んじゃ、『生のフルーツと、チョコとアイス買って帰る』、と。」(ボソリ
ボソッと呟きつつ、割と素早いフリック操作で文字を打ち込んでいる。
そのままスマートフォンを見つめながらカクテルを飲み干したミードは、操作をしながら次のカクテルを注文した。
「芝生やしたか。 …………ん、呑み終わっちゃったな。 次はー………ウイスキー・マックください」
ウイスキー・マック……アルコール度数が20度か25度以上ある奴だったか。 これも度数が高いな………。
女なのによくこんなに呑めるもんだ。
チビチビと吞みながらスマートフォンをしまい、何やら物思いに
右手でグラスを持って、左腕の肘をつき手の甲に顎を乗せながら何かを考え込むコイツの姿は、それだけでサマになって見えた。
「…………っと、無くなったか。 お会計お願いしまーす」
「かしこまりました…………全部で-----円になります。 領収書の宛名はどうなさいますか?」
「んー………ミードでいいです。 んで……これでピッタリな筈」
「丁度頂きます。 ……此方領収書になります、明細書はご必要でしょうか?」
「あ、一応ください」
「かしこまりました」
無意識に見惚れていると、チビチビ呑んでいたカクテルが無くなる程の時間が経ってしまっていたらしい。
呑み干したグラスを置いて会計を終わらせたミードに声をかける。
「帰るのか」
「ま、結構呑みましたし。 寄りたい所もあるんで」
「そうか……………………」
「運が良ければまた会えるでしょう。 ……ではまた。 あ、ご馳走様でした」
「またの御来店をお待ちしております。」
「………………………………ミード」
「ん? なんです?」
ふと思い立ち、帰ろうと出入り口に向かうのを呼びかけて引き止め、立ち止まり振り返ったミードに言う。
「次会う時までに、敬語をやめろ。 テメェに敬語は似合わねぇ」
「……フハッ! クックックッ………w あぁ、わかった。 そうさせてもらうよ……またな? ズィルバ」
「ああ。」
会話の途中で敬語がたまに無くなっていた為敬語の時とそうじゃない時を考えて思った事を伝えると、ミードは軽く噴き出して笑った後にニヤリとしながらヒラヒラ手を振りつつ、店を出て行った。
それを見送り、残っていたコザックを呑み干して笑う。
「ハッ………次が
そう独り言ちた後[あなたの心を奪いたい]というカクテル言葉のある、スコッチベースでアルコール度数32度のロブ・ロイを注文し。
次に会う事を愉しみにしながら、上機嫌に、取り出したゴロワーズを咥えてマッチで火をつけ、煙を燻らせるのだった。