もしもシリーズ   作:ユッケライス

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キャラを増やそうか迷いますね





もしも難しい年頃になったら(中学生編)

 

 

 最近、八幡君が冷たい……気がする。話しかけても「ああ」だの、「そうか」だの、曖昧な返事しか貰えない。目もあまり合わせてもらえない……。話し終わったら足早に立ち去ってしまう。

 ……私何か嫌われるような事しちゃったのかな……。分かんないや。

 

 

 「はあ……。どうしてだろ……」

 

 

 

 

 北条加蓮、中学三年生。最近の悩みは成長期や勉強に関することではなく、専ら意中の男子に関する事であった。

 

 

 

加蓮「凛たちにも相談してみようかな……」

 

 

 

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奈緒「比企谷が冷たい?」

 

 

加蓮「うん……」

 

 

 

 学校の授業が終わり放課後。私は幼稚園時代からの親友である奈緒に相談していた。

 

 

 

奈緒「うーん……。嫌われるような事は……してないよな、比企谷大好きな加蓮に限って……」

 

 

加蓮「ちょ、大好きって……」

 

 

奈緒「ん、違うのか?」

 

 

加蓮「む……」

 

 

 ニヤニヤしちゃって。普段は私がいじる側なのに。八幡君の話になると主導権が奈緒に移っちゃう。それにしても自覚はしてるけど、大好きっていざ口に出されると恥ずかしいな……。

 

 

奈緒「うーん……。まあ、理由は分からないけど、加蓮達と比企谷の絡みはあたしの楽しみの一つでもあるからな!あたしも出来ることあったら協力するよ!」

 

 

加蓮「ありがとう……」

 

 

 

 うーん。奈緒はこんな感じで相談に乗ってくれるし優しいんだけど、動機が不純な気がする。なんか面白半分じゃない?まあ気にしたら負けか。

 

 

 

奈緒「それにしても凛のやつ遅いなあ」

 

 

加蓮「そうだね」

 

 

 確かに遅い。部活入ってないし、すぐ来るはずなんだけど……。

 

 そう考えていると、ちょうど凛が来た。

 

 

 

 

凛「お待たせ……はあ……」

 

 

加蓮「ううん。大丈夫だよ」

 

 

奈緒「お疲れ凛。……なんか元気無くないか?」

 

 

凛「そう……?そんな事ないけど……はあ……」

 

 

加蓮奈緒『……』

 

 

 

 私達は知っている。凛のこの感じ……。自分の話を聞いてほしい時だ。ちらちらこっち見てるし。昔一度この状態の凛を二人でスルーしたことあるけど、すっごく拗ねちゃったんだよね。あの時は終始「別に」しか言わなくなって面倒だったな。どこのエ○カ様よ。可愛かったけど、それをいじるとまた拗ねちゃうから言わないんだよね。ともあれ、私は奈緒の方に目をやり、肘で軽くつつく。あ、こら奈緒、ため息つかないの。

 

 

 

奈緒「あー……、凛?何か悩み事か?」

 

 

凛「はあ……。やっぱ奈緒には分かっちゃうか……しょうがない、話すよ」

 

 

 そりゃあそんなに露骨なら分かるよ……。

 

 

凛「実はさ……」

 

 

 

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奈緒「……てことは、凛が来る前に話してた、加蓮が比企谷に何か嫌われることをしちゃったって線は薄そうだな」

 

 

加蓮「だね」

 

 

凛「はあ……八幡どうしちゃったんだろ……」

 

 

 凛の悩みは私と同じで、八幡君が最近冷たいというものだった。今はどうしようか悩んでるところ。凛も同じということは、私が何かしてしまったというのは考えにくい。目の前で親友が共通の悩みを抱えているけど、意中の男子にとりあえず嫌われてはいないことに一人安堵した。

 

 

凛「ああ……八幡……。私何かした?言ってくれたら直すから……」

 

 

奈緒「それ完全に捨てられる女のセリフじゃねーか。変なスイッチ入ってるぞ凛、帰ってこい」

 

 

加蓮「む。奈緒、捨てられるも何も、凛は八幡君と付き合ってないよ」

 

 

奈緒「お前もかよ加蓮……」

 

 

 

 奈緒が面倒そうにため息を吐く。ふん、何さ。

 

 

奈緒「とりあえず今日のところは最終下校時刻もあるから解散だな。明日アタシも比企谷に話しかけてみるから、その時の様子も踏まえてまた話そう」

 

 

凛「まあ仕方ないか……」

 

 

加蓮「うん……」

 

 

 

 奈緒の提案に乗るしかない私達。私と凛に冷たくて、奈緒には普通に話すってこと……ないよね……?

 こんな事を考えている私は悪い子なのかな。

 

 

 

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 〜翌日、放課後〜

 

 

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凛「奈緒、どうだった?」

 

 

奈緒「ああ……。あたしにも凛たちが言ってた感じかな。冷たいと言うか、素っ気ないというか……」

 

 

加蓮「……」

 

 

 私と凛だけじゃなくて、奈緒にもか……。良かった……じゃないや。だから安心しちゃダメなんだって。やっぱり悪い子だなあ、私。

 

 

奈緒「原因が分からなかったから、今日は助っ人を呼んでおいたぞ」

 

 

凛加蓮『助っ人?』

 

 

 凛と声が重なる。誰だろう。するとタイミング良く教室のドアが開いた。

 

 

 

奏「どうも、助っ人です♪」

 

 

凛「なるほど……」

 

 

加蓮「奏なら何か分かるかもしれないね……」

 

 

 速水奏。この子も私の親友の一人。同じ女子の私でも見とれてしまう程の美人。小悪魔のような性格も相まって学年問わず男子から羨望の眼差しを向けられている。中学に上がってから告白された数は本人曰く覚えてないらしい。ふ、ふん。私だって告白されたことあるもん。肝心の告白されたい男の子には避けられてるんだけど……うう。

 それはそうと、ドア開けるタイミング良すぎたけど、外でずっと待機してたのかな。

 

 

 

奏「ふふ、何やらお困りのようね。奈緒に呼ばれて来たけど、二人のことだから大方八幡君絡みでしょ?」

 

 

奈緒「おお……。何も言ってないのにさすがだぜ……」

 

 

凛「か、奏は何か知ってるの?ここ数ヶ月の八幡の様子の答えを……」

 

 

加蓮「!?そ、そうなの?奏……」

 

 

奏「ふふっ」

 

 

 奏は余裕であるかのように笑った。奏には分かっているみたいだ。すごいよ奏!流石は学校一の小悪魔。

 

 

 

 

 

 

奏「……ふふ……ふふふ……知るわけないじゃない。だって……」

 

 

 奏はニヤリと笑い目を光らせたかと思うと、一瞬で顔を曇らせた。

 

 

奏「私も八幡君に避けられてるんだから……」

 

 

三人『…………』

 

 

 

 だ、男子なら両手を上げて喜ぶだろうに、奏すらも避ける八幡君って一体……。

 

 

凛「くっ……、奏も駄目となるといよいよ分からない……」

 

 

奈緒「何なんだろうなあ」

 

 

奏「……」

 

 

 

 あ、あの奏がこれでもかって程落ち込んでる……。

 結局今日も答えが分からない私達は下校時間になり帰るしかなかった。

 

 

 八幡君……。嫌いになったわけじゃないんだよね……?また昔みたいに話せるよね……?

 

 

 

 

おわり

 

 

 

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〜おまけ1〜

 

 

 

 

- その日の夜 -

 

 

 

 

加蓮「よく考えれば、前にメアド交換したんだから、悩んでないで、初めから小町ちゃんに相談すれば良かったかもね。よし、送信っと……」

 

 

 

 

- 比企谷家 -

 

 

ヴーヴー

 

 

八幡「小町ー。携帯鳴ってんぞー」

 

 

 

小町「はーい!誰からかな—……っと、おりょ?……ふむふむ……ふーん。……お兄ちゃん、正座」

 

 

八幡「はあ?なんだよいきなり『いいからさっさと正座』……はい」

 

 

 

-----

 

 

 

加蓮「うーん。小町ちゃん返信まだかなあ。お風呂にでも入ってるのかなあ」

 

 

ヴーヴー

 

 

加蓮「あ、きた!なになに…………え、そ、そうだったんだ……。よ、よかった嫌われてなくて……ふふっ。全く、仕方ないなあ八幡君は」

 

 

 

 

加蓮「明日からいっぱい話しかけてやろーっと。ふふ」

 

 

 

 

 

 

 

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from:小町ちゃん

 

to:北条加蓮

 

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加蓮さん!こんばんは!

メール見ましたよ!

うちのごみぃちゃんがすいません!

さっき正座させて尋問したら、

中学に上がって加蓮さん達と話すのは照れちゃうらしいです!もっと言うと可愛い子と話すのは緊張しちゃうらしいですよ!

男子にありがちな思春期です!

さっき書いてあった加蓮さん達が嫌われてるって事は絶対ないんで安心して下さい!

 

P.S.

明日から皆さんで兄が泣くくらい話しかけて懲らしめてください

 

 

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おわり

 

 

 

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〜おまけ2〜

 

 

 

- 数日後 -

 

 

まゆ「八幡さぁん聞きましたよぉ。思春期らしいですねえ。可愛いです。まゆを避けている理由が分かって安心しましたぁ。全く、照れ屋なんですから。ねえ、どうしてまだ逃げるんですかあ?ねえ……ねえ!!」シュタタタタタタ

 

 

 

八幡「お、お前は何か洒落になんねえんだよお!!」ダダダダッ

 

 

 

 

おわり

 

 

 







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