とある神器持ちの日記   作:ウメ種

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この人のイベントも、11~12巻で動くと思う。
……何気に11巻と12巻はイベント目白押しな気がする。
オーフィスちゃんもだし。


111(戦乙女日記)

 !月A日

 

 グレモリーの家は面白いお金の稼ぎ方をしていると思う。

 まぁ、私にそのような稼ぎ方が思いつかなかっただけだが。

 特撮、子供に人気のヒーロー「おっぱいドラゴン」。

 兵藤君の頑張りがあっての人気だとは思うが、上手く使っていると思う。魔王ルシファーには商才があるのだろう。

 魔王として必要かどうかはアレだが…色々と複雑な世の中になったと思う。

 戦乙女である私もお金が無ければ生きていけないので、本当に複雑な世の中だ。

 今日のヒーローショー、とても大盛況でした。子供たちがみんな元気に笑っていた。

 とても良い事だと思う。冥界の未来は明るいのかもしれない。

 ……ショーの内容は少し問題でしたが。

 しかし、徹君と魔王ルシファーは本当に仲が良い。こういったイベントがあると、いつも呼ばれているような気がする。

 白音さんはグレモリー眷属でもあるのでショーに参加していましたが、レイナーレさんと黒歌さん、私は徹君と一緒に特等席からショーを見る事が出来た。

 兵藤君が頑張っていた。リアスさんも。

 

 悪い考え方をすれば、魔王ルシファーはこうやって徹君と関わる事で、自分は仲が良い、と知らせているのだろうと思う。悪い考え方だが。

 彼の周りに集まる者は、本当に善意からか、それとも見返りを求めてか。

 少なくとも、私は後者だ。善意ではない。裏切っているのだ、善意などありはしない。

 ……ため息が出る。

 もしこの事を伝えれば、彼は助けてくれるだろうか? 

 ソーナさんが言ったように……手を伸ばせば、握ってくれるだろうか?

 そんな甘い考えを抱いてしまう。

 ――疲れているのだろう。しばらくは早く寝よう。

 

 

 

 !月B日

 

 今度、フェニックス家の御息女が転校してくるようだ。

 一年生という事で私は直接関わるかは判らないが、覚えておこう。

 フェニックス家と言えば、今一番冥界で稼いでいる家系。「フェニックスの涙」を生み出す家系。

 今は徹君の『神器』があるため、傷を負うような事態には至っていないが、徹君に何かあった時は頼る事になるだろう。

 何かあった時の為に、いくつか用意しておきたいものだ。

 ……買うとなると資金が足らないが。

 

 徹君は面識があるらしく、白音さんにレイヴェルさんの事をお願いしていた。

 白音さんはあまり彼女が得意ではないらしく、曖昧な答えだったが。

 ――徹君の傍に、新しい悪魔が来る。

 明日、オーディン様にお伝えしよう。……お伝えしなければならないだろう。

 気が重い。

 

 

 

 !月C日

 

 フェニックス家の事をオーディン様に伝えると、特に興味は示されなかった。

 不死との戦いに興味を示されたが、徹君の性格ではフェニックスと事を構える事は無いと考えられたのだろう。

 彼にぶつけるなら、まずは『禍の団』…もしくは、他の神話形態の神々か――。

 何時オーディン様は動くだろうか? どのタイミングで?

 ……あの方の知恵――悪知恵は私には思いも寄らない事が多い。

 私は、どうすべきだろうか…。

 

 それと最近、白音さんの様子がおかしい。

 徹君に良く甘えている。良い事だとは思うが、いきなり過ぎないだろうか?

 レイナーレさんや徹君から相談されたが、私にも判らない。

 黒歌さんは何か楽しんでいるようだし……問題が無いならいいが。

 ――この家は、居心地が良い。

 出来れば、この場所が壊れてしまわない事を願う。

 

 

 

 !月D日

 

 オーディン様の事を、アザゼル総督へ相談した。

 正直、凄く迷ったが……このような事を相談できるのは、彼くらいしか私には居ない。

 隣に住むグリゼルダさんとも面識はあるが、どこまで信用できるか――どこまで信頼されているか判らない。

 アザゼル総督もそうではあるが、少なくとも徹君に敵対する事は無いし、オーディン様をどうにかしようと考えているのは判る。――彼は、信頼できる。

 その事が心労になっているだろうが、それでも頼らせてもらおう。

 

 ――私は、どちら側なのだろうか?

 北欧の戦乙女なのか、徹君の味方なのか……。

 

 

 いつか、はっきりさせないといけない。

 

 

 

 !月E日

 

 ソーナさん、それとリアスさんのレーティングゲームが近い。

 特に、リアスさんのレーティングゲームの相手…サイラオーグ・バアルには興味がある。

 努力で力を磨き、才能を越えた上級悪魔。

 聞いた話でしかないが、彼はレイナーレさんに似ている。

 アザゼル総督も、そう話していた。

 彼は成功…バアル家の次期当主という結果を出した。だが、レイナーレさんはまだその途中。『偽りの神槍』という成果を出したが、結果というにはまだまだだ。

 ……レイナーレさんにも、いつかどのような形であれ――結果を出してほしい。

 そして、それが徹君の傍に居られる事なら、と思う。

 彼女に魔術を教えるのは楽しい。

 才能は無いが、勤勉だ。彼女ほど、教え甲斐がある生徒はいない。

 才能が無いからこそ、知恵を絞って使い方を考える。必死に自分のモノにしようとする。

 それが、彼女の強さであり、才能だと私は思っている。

 

 

 

 !月F日

 

 アザゼル総督からドラゴンのカウンセラーを知らないか、と相談を受けた。

 力になれなくて申し訳ないが、私にドラゴンカウンセラーの知り合いはいない。

 というよりも、まず知らない。

 なんでも、ドライグ殿の調子が良くないとの事だ。

 ……兵藤君のスケベさがドラゴンにも影響を与えるなんて――驚くべきか、賞賛すべきか。

 まぁ、前者だろう。グレモリー眷属で、彼を注意する者は居ないのだろうか?

 ――居ないからそんな事態になっているのだろうが。

 

 

 

 !月G日

 

 なんというか…彼の優しさは、どれほど深く、広いのだろうか?

 徹君がドライグ殿のカウンセラーになった。

 彼にカウンセリングの知識は無いので愚痴を聞く、という形らしいがそれでも随分とドライグ殿は癒されているようだ。

 アザゼル総督としても苦肉の策だったようだが、良い方向へ働いたようだ。

 私も、素直に嬉しく思う。

 あまり徹君を人外の問題に巻き込みたくないが。

 

 家に帰ると、その事を白音さんが教えてくれた。

 アザゼル総督から聞いてはいたが、彼女から話しかけてくれるのが嬉しかった。

 ……北欧にも、居場所はあった。

 でも、この家にも居場所があるように思えた。

 その度に、私はこの家の人達を騙しているんだ、と思い知らされる。

 辛い。

 ただ――どうしようもなく、自分が嫌いになる。

 

 

 

 !月H日

 

 レイナーレさんから、白音さんの事で相談を受けた。

 というよりも、彼女が何か悩んでいるようなので、見守ってほしいと。

 よく見ていると思う。黒歌さんも、白音さんの事も――多分、私の事も。

 彼女が徹君の『女王』である事を喜ぶべきか、彼女を見つけた徹君を褒めるべきか。

 レイナーレさんの戦う才能は低い。無い、とは言えないが、とても低い。

 だが、『女王』――徹君の傍に控える『女王』としての才能はとても高いと思う。

 家事や家の中を見る目……なにより、彼女は信頼できる。徹君を裏切らないと、判る。

 それはきっと、彼女の長所だろう。

 どうしてそこまで、とも思うが――彼女の徹君への献身は驚くものがある。

 きっと…世界が徹君と敵対しても、彼女は裏切らないのだろうな。

 ――羨ましいな。

 

 それにしても徹君は、少し鈍いのだろうか? それとも、気付いていてあんな態度なのか。

 彼の立場からすれば、親しい者を多く作るのも問題なのかもしれない。

 デタラメに強い彼ではあるが、傍に大切な人が多ければ多いほど、弱点に成り得る。

 だがそれでも――白音さん……この家の人には、真摯に接してほしい。

 彼が真摯ではないとは思わないが、きっと白音さんが求めているのはそういう事だ。それくらいは、私にも判る。

 

 

 

 !月I日

 

 今日、今度行われるレーティングゲームへ参加する悪魔達の記者会見が冥界のチャンネルで放送されていた。

 リアスさん、ソーナさん、サイラオーグ・バアル。

 白音さんも映っていた。少しでしたけど。

 知り合いがテレビに映ると嬉しくなるのは私だけではないようで、徹君も喜んでいた。

 白音さんも照れていて、いつものクールな雰囲気ではなく、可愛らしかった。黒歌さんも喜んでいた。年相応で良いと思う。

 

 あと、黒歌さんが以前のレーティングゲーム前の記者会見――ディオドラ・アスタロトと戦う前の映像を見せてくれた。

 冥界の悪魔達から見下されていたレイナーレさんと黒歌さん。

 その二人を庇う発言をした、徹君。

 何十と居る悪魔の前で、最弱の『女王』とも言える元堕天使と元テロリストを庇った人間。

 正面から二人を信頼していると言った彼。

 ――その時の黒歌さんの顔、私はきっと忘れない。

 普段の彼女はおちゃらけていて、楽しそうで、幸せそう。

 でも、トオル君の事になると、誰よりも心配していて、真剣で、女の顔をする。

 

 

 ……裏切らないで、と。

 それは、彼女からの信頼の形なのだろう。

 裏切りたくない、と。

 それは、私の本心だ。

 

 

 

 !月J日

 

 オーディン様から連絡が来た。

 最近動きが無いが、どうなっているのか、と。

 ――説明のしようがない。

 動きが無い。その通りなのだから。

 刺激と言えば、今度リアスさん達のレーティングゲームがある事を伝えたが、興味は薄そうだった。

 徹君を戦火へと誘う――。

 無理だな、と判った。私には無理だ。

 今日、オーディン様と話して判った。

 ……私は、この家の平和を、関係を、繋がりを――壊せない。壊したくない。

 

 ドライグ殿へ渡す薬の材料の採取を手伝わされた。黒歌さんに。

 ……まぁ、戦乙女の仕事で徹夜した事もあるので夜遅くても構いはしないが。

 黒歌さんは、徹さんに気付かれない所で努力しているようだ。

 内助の功だとか言っていた。そういう発言が無ければ、素直に尊敬できると思う。

 あっても尊敬できるが。

 レイナーレさんも黒歌さんも、徹君の為ならどこまでも頑張れるようだ。

 ――凄い、と思う。本当に……心から。

 

 

 

 !月K日

 

 今日は、白音さんが徹君とデートに行った。

 良かったと思う。初々しくて、可愛らしくて――。

 お膳立てをしたのは、黒歌さんだが。本人は満足そうだった。デートをした白音さんは、いきなりの事で面喰っていたが。

 取り敢えず徹君には、いつかお説教を、と思う。

 当日にデートに誘うのはどうかと思う。女の子には準備が必要なのだ。

 まぁ、その辺りも徹君らしいといえばらしいが。……私も、この家に馴染んできてるような気がした。

 

 結局、今日は一日黒歌さんに付き合わされた。

 妹のデートを盗み見るのはどうかと思う。

 白音さんは上手く騙せたが、徹君に気付かれていないか心配だ。

 黒歌さんは大丈夫だと言っていたが。

 しかし、他人のデートを盗み見る事ほど疲れる事は無い。白音さんの事は嫌いではないが、だからといってデートまで盗み見るほど好きではない。

 お姉さんの方は妹の成長を見れて満足していた。

 ……せっかくの休日なのに、疲れた。

 家に帰ると、徹君がスコルとハティに遊ばれていた。白音さんはレイナーレさんとデートの話をしていた。

 ――本当に、賑やかな家だと思う。

 居心地が良い……。

 

 

 

 !月L日

 

 家に帰ると、徹君がスコルとハティに抱きついていた。

 お風呂に入れたらしく、毛がふかふかしてて気持ち良さそうだった……私もいつか抱き着きたい。

 今は敵視されていて、とてもではないが無理だ。

 多分、噛まれるだろう……溜息しか出ない。

 

 黒歌さんが嫉妬していた。自分も一緒にお風呂に入って洗ってほしいそうだ。

 はしたないので叱っておいた。

 白音さんも居るのだから、悪い見本にだけはならないでほしい。

 

 

 

 !月M日

 

 アザゼル総督も苦労していると思う。

 駒王学園全体の『神器使い』のレベルアップ。わずかではあるが、教師としての仕事もある。

 グレモリー配下への戦闘教育。メンタルケア。徹君への手回し…以前のグレイプニルも、徹君の周囲――強硬派への対策らしい。

 彼にを害そうとする派閥は少なくないのだとか。悪魔も、天使も、堕天使も。おそらく、海外の神々も。

 彼の立場は、それほどまでに危うい。手に入れれば、敵対するすべてを蹂躙できるほどの力となる。

 手に入れる事が出来るか、と聞かれれば私は首を横に振るが。

 グレイプニルは、フェンリルすら捕える神具。強硬派を警戒させるには十分な道具という事で送ったそうだ。

 しかし、堕天使総督が自ら進んで渡したとなれば三大勢力や他の神話体系から警戒され、問題になる。

 徹君から求められたから渡した、という免罪符が必要だったから今まで渡せなかったとも言っていた。

 ……大変だな、と思う。本当に

 色々と考えているな、と思った。堕天使の総督――その立場以上に、彼は大変だと思う。

 悩んで、悩んで、悩んで――疲れている。

 私が知る限り、数少ない徹君と中立の立場なのだから、ご自愛してほしい。。

 今度飲みに行こうと誘うと、喜んでもらえた。

 

 

 

 !月N日

 

 今日は、レイナーレさんから夕食を一緒に作らないか、と誘われた。

 初めて誘われたので驚いたが、私が疲れているのを気付かれたようで、気を使われてしまった。

 ……オーディン様からの指令…命令を、無視してしまっている。

 徹君を戦火へ誘う。

 その方法を、何一つとして考えていない。

 それでいいと思う。私は、そう思う。

 でも――北欧に居る家族はどうなるだろうか?

 どうにかしないといけない。

 残された時間は少ない。

 

 




DOD3が普通に面白い。
でも、武器物語ってあるの? 見方が判らない……orz
古の覇王先生に期待してます。

ロスヴァイセさんとレイヴェルさんのどっちを書くか迷ってロスヴァイセさん。
レイヴェルさん、本編に絡んでないから書き辛いヨ。
多分、悪魔側がどういう考えか、というのを書くと思う。
苦労人レイヴェルになったらごめんなさい。
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