園子様のUR
園子様のUR
園子様のURぅぅぅ・・・・・・・(爆死者のうめき声)
ライラモン「あー!もう!!安請け合いするんじゃなかった~~~~!!!」
ディノビーモン「Grrrrrrrrrrrrrrr!!!!!!」
後ろに下がりながら『ライラシャワー』をディノビーモンに向けて撃つ。
ある程度の距離まで近付かれたら『ビューティースラップ』で怯ませて距離を取る。
先程からライラモンはずっと、そうやってディノビーモンの相手をし続けていた。
しかし、いい加減ライラモンにも疲れが見え始めていた。
ライラモン「言った手前、がんばるけ・ど・ねえ!!」
ここに来て、とうとうライラモンは『アン・ドゥ・ポラン』を使う事に決めた。
何故使わないでいたのかと言えば、素早いディノビーモンが相手では、踊っている間に襲われてしまう可能性が高いからだ。しかし、そうも言っていられなくなった。主にライラモン自身の体力の問題で。
ライラモン「よ~~し!そんじゃ・・・いっくよ~~~~!!!」
周囲に『ライラシャワー』をばら蒔きながらの『アン・ドゥ・ポラン』
ビームの弾幕を突っ切ってライラモンに接近したディノビーモンが、ライラモンに見向きもせず、そのまま別の場所に向かって攻撃を始めた。『アン・ドゥ・ポラン』の幻影に惑わされているのだ。
ライラモン「よし!このまま時間稼ぎを・・・・」
だが、事はそう簡単にはいかなかった。
自分が幻影を見せられている事に気付いたディノビーモンがライラモンに向かって突撃してきたのだ。
ディノビーモン「Graaaaaaaa!!!!!!」
ライラモン「ウッソ!?もう気付いたの!?」
『アン・ドゥ・ポラン』は継続させつつ、ディノビーモンの攻撃をギリギリで避けていく。
ディノビーモン「Grarararararararara!!!!!!」
ライラモン「ただのラッシュなんかに負けないんだから!!」
ディノビーモン「Graaaaaaaarararararararararararararararararararararararararararararararararararararararara!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ライラモン「え・・・嘘・・・これって・・・・」
ライラモン本体を完全に捉えたディノビーモンは徐々に攻撃速度を早めていく。
残像すら出現する程の速度まで到達した時に、漸くこれがディノビーモンの必殺技『ヘルマスカレード』であることに気付いたが、時既に遅し。
ライラモン「きゃあああああああああ!!!!!!」
ライラモンはディノビーモンに切り刻まれてしまった。
が、致命傷だけはどうにか避ける事ができたので、まだ立っていられる。もっとも、立っているのがやっとではあるが………
ライラモン「はぁ・・・・はぁ・・・・本気でヤバ気だわ・・・・・」
ディノビーモン「Grrrrrrrr………………」
ディノビーモンに完全に追い詰められたライラモンは、自身の命の終わりを悟り、静かに瞳を閉じる。
と、その時だった。
???「勇者ぁ・・・・・キィィィィィィィィック!!!」
突如として、ディノビーモンの後ろから誰かが────否、友奈が飛び蹴りをその背中に喰らわせたのだった!
ライラモン「ゆ・・・・友奈!?あんた何をして・・・・」
ディノビーモン「Gr!?」
攻撃を受けたディノビーモンは、振り返り友奈に突撃する。急速に接近し、そのまま友奈は爪の餌食に────
ディノビーモン「・・・・・!!」ピタッ
なることは無く、友奈の眼前でディノビーモンの爪は停止した。
そのままディノビーモンはゆっくりと友奈に頭をすり寄せる。先程までの荒々しさは微塵も感じられない。
ディノビーモン「kyrrr──────」
今まで誰も聞いた事の無いような、甘えた声をだしながら、ディノビーモンは友奈に頬擦りをしている。
そんな状況に、ライラモンは呆気にとられていた。
ライラモン「────────どーなってんの?」
ドルグレモン「僕にもわからん」
ライラモン「ぅわっ!?いつの間に!?」
―――――――――――†――――――――――
友奈「・・・・ごめんね、ディノビーモン。ずっと、寂しかったよね・・・・・」
ディノビーモン「kuuuuuuuu……nn…」
ディノビーモンが暴れていた理由。
それは、友奈から発生した黒いデジソウルにある。
黒いデジソウルに包まれる前まで、ワームモンとブイモンは、友奈をどうやって助けるかを考えていた。
そこに、黒いデジソウルが悪影響を及ぼしたのだ。
その結果、進化したディノビーモンは
『友奈を救う為に強敵を排除する』事を理由に、今までずっと暴走していたのだ。
ちなみに、エテモンの歌はそもそも聞こえていなかった。ディノビーモンの羽ばたきが周囲の音を書き消していたからである。
しかし、それももう無い。ディノビーモンは羽ばたく事を止め、友奈の下へと帰ったから。
美森「友奈ちゃんには、わかっていたのね。あの子がどうして暴れているのか・・・・」
園子「・・・・・・やっぱり、ゆーゆとあの子たちは、特別なのかな・・・・?」
気がつけばディノビーモンの姿は消えており、チビモンとミノモンが友奈の胸に抱かれていた。
チビモン「ごめんね、ユーナ・・・すぐに助けに行けなくて・・・・」
ミノモン「ほんとはね、あの姿の時もぼくらの意識はあったんだ・・・・でも、黒い力が邪魔をして・・・・」
友奈「そうだったんだね・・・・だったら、私のせいでもあるね。ごめんね・・・」
チビモン「ユーナは悪くない!」
ミノモン「ユーちゃんは悪くないよ!」
謝罪する友奈に、間髪入れずに「違う」と言う二人。
友奈「・・・・・・」
チビモン「・・・・・・」
ミノモン「・・・・・・・」
友奈「・・・・・・」
チビモン「・・・・・・」
ミノモン「・・・・・・・ぷっ」
三人「あははははははははっ♪」
しばらくにらみ合って、ミノモンが吹き出したのをきっかけに三人が笑いあう。
しかし、これですべてが解決した訳では無い。
ライラモン「和んでいるとこ悪いけど、解決したなら樹たちのところに加勢しに行かないと・・・!」
ドルグレモン「──────確かに、かなり危険な気配を感じるね。あれはいったい・・・?」
ライラモン「ミレニアモンよ。ナノモンが操る究極体デジモン」
タオモン「ミレニアモン?ムゲンドラモンではなかったのか?」
ライラモン「私が知る訳ないでしょ。ともかく、かなりヤバイ奴なんだから!早く助けに行かないt────あいたたた」
ディノビーモンにやられた傷が痛むのか、ライラモンはその場で蹲ってしまう。
チビモン「ユーナ」
ミノモン「ユーちゃん」
友奈「うん。わかってる!」
三人が視線を交わし合い、頷き合う。
友奈「そのちゃん、お願いしても良い?」
園子「もうここまで来たら、タクシー屋さんに徹底してあげるんよ~~!」
ドルグレモン「この面子で飛行できるの、僕だけだからね」
美森「なら、私はこの子をなんとかしてから行くわ。そのっち、友奈ちゃんのこと・・・・」
園子「任せて~♪」
友奈「先に行ってるね、東郷さん」
美森「私も、後から絶対行くからね!」
タオモン「ここからだと、球子殿のキャンプ地が近いな・・・・そこへ運ぼう」
ライラモン「うぅ・・・・樹ぃ・・・・私が戻るまで、死ぬんじゃないわよ・・・・・」
美森「風先輩が着いているから、その心配は無いと思うわ」
会話をしながら、東郷たちは歩きだした。
園子「じゃ、ゆーゆ。こっちも行こう!」
友奈「うん!」
チビモン→ブイモン「オレ達ならやれる!!」
ミノモン→ワームモン「ユーちゃんが一緒なら!!」
友奈「うん、一緒に行こう!!」
そうして、友奈たちはドルグレモンに乗って、戦場へと向かったのだった………
─次回予告─
ミレニアモンを圧していく友奈とパイルドラモン。
しかし、圧倒的過ぎるミレニアモンのパワーは、それだけでは覆せない。
完全に膠着状態に陥ったその時、ひなたと杏による『対ミレニアモン用兵器』が作動する!
次回『発動!封印の儀』
今、新たな冒険の扉が開かれる………