結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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┌──────┐
スサノオモン
└──────┘
神人型デジモン
東方の伝承に伝えられる最強の破壊神にして再生を司る神。ネットワークシステムの異常時に降臨し、既存のシステムを無のものとし、新たなシステムを創造すると伝えられる。必殺技はゼロアームズ:オロチより放たれた光の剣が、天下のあらゆるものを切り刻み突き刺る『天羽々斬(アマノハバキリ)』と、天上に向けてゼロアームズ:オロチより放たれた光の剣が、破壊の稲妻となって地上に降り注ぐ究極技『八雷神(ヤクサノイカヅチ)』だ



九七話 「全てを、明かす時が来た─────」 前編

・・・・漸く漸く全てを明かす時が来た─────

 

 

厳かに、だけれど、どこか優しげに、スサノオモンと名乗った神様は語り始めた。

 

 

あの日────神婚を果たし人に時代を委ねたあの日に起きた─────起きてしまった我が罪を漸く語る事が出来る

 

 

聞いて欲しいそして備えよ我が姉を狂わせた元凶はもうすぐ姿を現すであろう─────

 

 

前置きにそう語って、スサノオモンは話を始めた。

天の神を撃退したあの後で、何が起きたのかを………

 

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

そもそもスサノオモンは、天の神の弟神なのだと言う。

暴走し人々の粛清を始めた天の神を止めるべく、土地神様たちと一つになって、神樹様となったのだと………

 

どうして暴走したのかは、分からない。けれども、何かしらの、悪しき意識が働き天の神を暴走させるに至ったのだと説明してくれた。

 

そして、その悪しき意識は、神婚を果たし、大満開した私にも襲いかかったのだとも・・・・・

 

 

タタリによって肉体をむしばまれていたが故に起きた事なればこそ我がそのタタリを引き受けそなたを悪しき意識から守護ろうとするのは当然の行い

 

 

誤算だったのはそれにより我が悪しき意識の源流たるこの地へと引き摺り込まれた事………

 

 

園子「悪しき意識の源流が・・・・・デジタルワールドに・・・・・!?」

 

友奈「──────それじゃ、私のせいで」

 

美森「友奈ちゃんが悪い訳じゃないわ。こんな事態になるなんて、誰も想像できるわけないもの」

 

夏凜「というか・・・・・色々と突拍子も無さすぎて着いていけないんだけど・・・・・」

 

樹「夏凜さんに同じくです………」

 

銀「あ・・・・アタシも・・・・・」

 

風「んー・・・・要するに、天の神がバーテックスをけしかけて来た原因は、デジタルワールドから来た"悪しき意識"ってやつにある!・・・・ってことかしら?」

 

園子「そしてそのせいで、ゆーゆの旦那さんになった神樹様が、デジタルワールドに来てしまった・・・・・簡単に纏めると、そんな感じかな」

 

美森「待ちなさいそのっち友奈ちゃんの旦那さんってどういう意味よ返答と事の次第によっては迫撃砲による一斉掃射も」

 

雪花「はいはーい、今はそういうの抑えて抑えてー」

 

おのれ神樹ゥゥゥゥ・・・・!!とうめき声をあげながら、せっちゃんによって東郷さんは簀巻きにされた。

 

 

そうしてこの世界へと来てしまった我はスサノオモンとしての肉体を得たのだ

 

 

しかしそれが理由でこの世界の神イグドラシルに致命的なそごが発生してしまったのだ・・・・・

 

 

友奈「そご・・・・?」

 

ブイモン「そうだ・・・・・思い出したぞ」

 

スサノオモンの告白に、ブイモンが納得した顔で頷いた。どういうこと?

 

ブイモン「イグドラシルは、自分以外の"神"の存在を認識できない。だから、スサノオモンの出現はイグドラシルにとって、エラーでしか無いんだよ」

 

ワームモン「・・・・・・エラーは、どんな手段を使ってでも排除するのが、イグドラシルのやり方だって、ジジモンが言ってたけど」

 

ブイモン「ああ。イグドラシルは、スサノオモンを排除する為に──────デジタルワールドを破壊しようとすらしたんだ」

 

全員『!?!?!?!?』

 

そんな・・・・・そんなことって・・・・

 

 

その通りである私を排除せんが為に多くの余りにも多くの命が我等の戦いによって消滅していった─────

 

 

風「なによ・・・・それ・・・・・認められないからって、自分の世界の生き物まで巻き込んで・・・・・そんなのおかしいでしょ!!!」

 

ブイモン「イグドラシルはデジタルワールドの全てを司る存在。だから、デジタルワールドが存続するのならば、デジモンがいくら消去されても構わないんだよ」

 

園子「──────イグドラシルっていうのも、やっぱり神様なんだね。やり方が神樹様そっくりなんよ」

 

園ちゃんの言う事に、風先輩も頷いて同意する。

ほんとにそうかな・・・・どっちかといえば神樹様は、私達をちゃんと見てくださっていたように思うけど・・・・・

 

 

当初こそイグドラシルより放たれた刺客を撃退していた我であったが次第に荒廃していく世界を目の当たりにし一番話の分かって貰えるであろう者に事情を話したのだ

 

 

ブイモン「───────そうか、あんたがあの時のデジモンだったんだな」

 

友奈「え?何が?」

 

ブイモン「オレが、ロイヤルナイツのアルフォースブイドラモンだった頃・・・・デジタルワールドで他のロイヤルナイツ相手に大暴れしているデジモンが居るという情報を受けてな。オレがそいつに会いに行ったら、『この世界の神に会わせてくれ』って言われてさ」

 

夏凜「そんな事が・・・・」

 

樹「もしかして、話の分かって貰えそうなデジモンって・・・・」

 

 

左様そこのデジモンである

 

 

友奈「えぇ!?それじゃ、ブイモンはスサノオモンと知り合いだったの!?」

 

ブイモン「そうなるな。尤も、今の今までそんな事忘れてたんだけど・・・・・」

 

銀「それで?その後どうなったの?」

 

ブイモン「事情を知ったオレは、スサノオモンをイグドラシルの間に送ったんだ」

 

友奈「じゃあ、話し合いで解決できたんだ」

 

ブイモン「さぁ?何せイグドラシルの間にはオレ達入れないからな。でも、送り届けてからしばらく後、イグドラシルの間から強烈な光が飛び出して行って、デジタルワールドの中心に、大樹のような形で突き刺さったんだ」

 

 

彼の神は言った。『デジモン達は増え過ぎた。これ以上増えれば、いずれこの世界は崩壊を迎えるであろう。よって私は"プロジェクトアーク"を決行すべく、ニューデジタルワールドを創造した。そなたが私の障害とならないのであれば、私はこれよりニューデジタルワールドへ移る。そなたにはこの世界を任せる』・・・・

 

 

風「なんというか・・・・・呆れて物も言えない・・・・」

 

 

我は旅立つ彼の神を見送った後にこの世界を復興させるべく嘗てのようにこの世界に根付いた

 

 

友奈「それが、センター・ツリー─────」

 

 

復興の手始めとして我は我の記憶から勇者達の魂を召喚しようとした

 

 

しかしこの世界では魂のみでは不完全な存在として認識されるらしく試しにと召喚した勇者は記憶を失っていた

 

 

友奈「─────それって」

 

ブイモン「ユウナの事か!」

 

 

我は対策として我の意識を封じ代わりに勇者達の存在を安定させるべくこの記憶の世界を創造したのだ

 

 

この記憶世界は言うなれば存在の不安定な勇者達をこの世界に繋ぎ止める為の物

 

 

一度この記憶世界に魂を喚びここで魂に仮初めの肉体を与えて世界へ解き放つ

 

 

そうする事で勇者達の魂は安定してこの世界に留まれるようになったのだ

 

 

園子「それが、この四国の正体・・・・」

 

銀「・・・・・・そっか、だからアタシ、ここに居た覚えがあるんだ」

 

雪花「まあ、それだけって訳じゃないんだろうけどねー」

 

風「─────何か知ってるの?」

 

雪花「みんな、()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

夏凜「は?何を」

 

雪花「あれ~?まだ思い出せないのかにゃ~?悲しいなぁ。夏凜なんか、私の為に部屋まで貸してくれたっていうのに・・・・よよよ」

 

夏凜「ばっ!?///ちが・・・・///あれは、あんたが一人になりたいから・・・・・って────────────あ」

 

雪花「思い出せたみたいね」

 

そうだ、思い出した。

せっちゃんと出会ったのは、ホワイトパレスが最初じゃない。

 

雪花「みんなからしたら、三年くらい前なのかな。私達は、神樹様の造った世界に呼ばれたことがあったよね」

 

風「───────思い出した」

 

樹「・・・・・・・」

 

せっちゃんの言う通り、私達は三年くらい前に、神樹様の造った世界へ呼ばれた事があった。表向きは『離反した神様を鎮める為』だったけど、その本当の目的は、『私達勇者を試す為』に………

 

美森「───────でも待って。あの世界なら確か、お役目が終わったのと同時に消失したはずよ。どうしてそれが、しかも、こんな場所に?」

 

雪花「─────スサノオモンの正体は、私達が造反神と呼んだ神様」

 

え・・・・・造反神が・・・・スサノオモン?

 

雪花「そして、この記憶世界を形成しているのは・・・・・あの日消された、私達の思い出なんだよ」

 

黒板に貼られた一枚の写真に触れながら、せっちゃんは、悲しそうに呟いた。

 

 




ゆゆテ

やっべー・・・・かつてないボリューム過ぎて、超ヤベーよ・・・・

演出優先故に、読み辛くて申し訳。


あと、この作品では『大満開は、神樹との神婚が、神が人に全てを委ねる形で、成り立ったもの』説を前提に話を進めています。

大満開に関する公式の見解が無いので、色々考察が捗って捗って・・・(苦笑)
小生の考えている内では、これともう一つ、『神樹が保有する勇者の記憶』説が有力なんですが、皆さんはどうでしょう?


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