風「・・・・・・・・・これ、本当にゴールドタワー?」
お姉ちゃんの疑問は尤もで、私達の目の前には、なんというか、ツイストパン(?)みたいになったゴールドタワーが建っている。
なんでこんな風になってるの・・・・?
樹「えっと、神樹様?のお話だと、ここから現実世界に戻れる・・・・・んだよね?」
銀「なんか、魔王の城ってカンジ」
銀さん、すごいウキウキしてるなぁ・・・・
そういえば、さっき思い出した記憶の中では、"銀ちゃん"って呼んでたんだよね。あのときは私より小さかったから当然なんだけど・・・・
というか銀さん、三年で成長し過ぎでしょ。東郷さんと友奈さんの間くらいの身長があるよね・・・・
風「えーい!ここは当たって砕けろ、よ!」
樹「砕けちゃダメだよお姉ちゃん!?」
風「とにかく突撃あるのみ!!あたしに続け~~~~!!!」
樹「そんな無茶な・・・あぁ!?お姉ちゃ~~ん!!」
あぁ、お姉ちゃんが走って行っちゃった。もう、しょうがないなぁ。どこまでも着いて行くよ、お姉ちゃん。
樹「私達も行こ、銀ちゃん」
銀「はい!樹さん」
相変わらず良い返事だなぁ。
・・・・・・あれ?友奈さんは?
───────────あ、居た。なんで後ろの方に?
樹「友奈さん?」
友奈「・・・・・え?ああ、ごめん。前に戻った時の事、思い出しちゃって」
樹「今回は大丈夫ですよ!・・・・・って、根拠なんて無いんですけど・・・・」
友奈「樹ちゃん・・・・・・!ううん、ありがとう。そうだよね、前のときは半分事故みたいな感じだったから、ああなっただけだで、今回はヴァンデモンが使ったゲートなんだし、安全だよね!!」
樹「それはその通りなんですけど、その確認方法はどうなんでしょう・・・・?」
友奈「あ、あはは・・・・・(汗)」
とりあえず、元気になってよかった・・・・
樹「よし、それじゃ私達も・・・・・」
友奈「樹ちゃん樹ちゃん」
樹「なんですか?」
友奈「風先輩、もう行っちゃったよ?」
樹「お姉ちゃん!?何で先に行っちゃうのぉ・・・・!!!」
慌てて私達もお姉ちゃんの後を追いかけて、ゴールドタワーのゲートに飛び込んだ。
―――――――――――†――――――――――
───────────────きもちわるいぃぃ
風「樹、大丈夫?」
樹「すっごい目が回って・・・・・・うぇぇぇぇ・・・・・・」
飛び込んだせいなのか、身体がぐるんぐるん回転。おかげで私は今、すっごいきもちわるい・・・・
銀「な・・・・なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!?」
樹「・・・・・え?銀ちゃん?」
銀ちゃんの叫び声に後ろを振り向くと、そこに銀ちゃんの姿は無かった。
そこに居たのは、浅黒い肌の男の子。でも、頭にツノっぽいものが生えてるし、もしかして、デジモンなのかな?
風「えっと・・・・・君、大丈夫?何処から来たのか、分かる?」
???「え?ちょっと風さん、何言ってるんです?アタシ達、一緒にあの場所から来たんじゃないっすか」
風「は?」
???「え?」
樹「─────────────まさか?」
いやいや、流石にそんなバカな話があるわけ・・・・・
アグモン『姉御~~、現実世界に着いたんですかい?』
と、その時、目の前の子が腰にぶら下げているデジヴァイスから、アグモンの声が聞こえてきた。
樹「・・・・・・お姉ちゃん、これって」
風「─────────────えぇ………(滝汗)」
アグモン『あれ?姉御?なんでデジモンっぽい姿になってるんです?』
銀(?)「・・・・・・・・・なんで、だろうね・・・・」
デジモンっぽい姿の銀ちゃんが、遠い目をして、答えた。
それはそうと、友奈さんは何処に?
─次回予告─
デジモンのような姿になってしまった銀。
居なくなった友奈。
山と積まれた問題の上に、更に『Xデジモンの襲撃』が積み上がる!
次回『「問題が・・・・・問題が多すぎるぅ!!!」』
今、新たな冒険の扉が開かれる………