いよいよ、決着
インペリアルドラモンと友奈のコンビネーションに、ヴェノムヴァンデモンは防戦一方だった。
Vヴァンデモン「ええい!ちょこまかと・・・・なんだ!?」
Iドラモン「何だ?下から何か飛んできて────」
友奈「紙飛行機・・・?」
それは、紙飛行機。東郷の祈りをサクヤモンが具現化した物。
美森「あの娘達の想いを・・・・今も哭き続けている彼に!!」
サクヤモン「届け・・・・!」
友奈「あ、東郷さん!─────と、誰?」
Iドラモン「シャイングレイモン?となると・・・・銀とアグモンか?」
Vヴァンデモン「どうでもよい・・・貴様達も、邪魔伊達するならば────────」
Vヴァンデモン「っ!?」
Vヴァンデモン「ぁ・・・・ア・・・キ・・・・」
Vヴァンデモン「やめてくれ・・・・君に、そんな事を言ってもらう資格は・・・・もう・・・・」
友奈「そんなことないよ!!」
Vヴァンデモン「!?」
Iドラモン「状況は良く分からんが・・・・この紙飛行機は、お前に対する感謝の念から出来ているようだな。それを、お前は否定するのか?」
Vヴァンデモン「わ・・・・私、は・・・・私はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
とうとうヴェノムヴァンデモンは頭を抱えて呻き始めた。
Vヴァンデモン「私は・・・ただ・・・・アキと、いっしょに・・・・」
『違ウダロォ?オ前ノ目的ハ世界ヲ導ク事ノ筈ダ』
と、その時だった。突然、ヴェノムヴァンデモンの腹が開き、しゃべり始めたのだった。
Vヴァンデモン「私・・・の・・・私・・・は・・・」
『無念ノママ死ンダ、アイツ等ノ事ヲ思ウナラヨォ・・・人間ナンカニ任セテチャア、イケナイヨナァ』
Vヴァンデモン「う・・・・うぅぅぅ・・・・・」
声に呑み込まれつつあるヴェノムヴァンデモンに、無数の紙飛行機が寄り添うように飛び交う。
友奈「───────インペリアルドラモン!」
Iドラモン「ああ。動く前に、終わらせる!!」
友奈の呼び掛けにうなずくと、両者はヴェノムヴァンデモンへと組み付く。友奈は前から、インペリアルドラモンは背後から。
Iドラモン「ヴァンデモン。俺達はお前を
組み付かれたヴェノムヴァンデモンは抵抗し、友奈に向かって『ヴェノムインフューズ』を放つ。
美森「友奈ちゃん!?」
直撃コース。外れる訳が無い。東郷達はそう思っていた。
Iドラモン「お前のその無念────いや、怨念だけを消去する!そうだろう、友奈!!!」
インペリアルドラモンが上空を見上げて叫ぶ。そこに、友奈は居た。背部アームを切り離し、『ヴェノムインフューズ』を躱したのだ!
友奈「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
ヴェノムヴァンデモンは動けない。そのまま友奈の一撃を食らうのみ!
友奈「勇者・・・パンチ!」
友奈の渾身の一撃は、見事ヴェノムヴァンデモンの頭に命中し、その肉体を真っ二つに割った。
二つに割れたヴェノムヴァンデモンの身体は、ボロボロに朽ち果て、風に流れて消え去り逝く。その中から、ヴァンデモンが現れ、そのまま地上へと落下していく。
Iドラモン「よっ・・・と」
友奈「ヴァンデモンさん・・・・」
Iドラモン「気を失ってるだけだな・・・」
友奈「良かった・・・」
こうして、戦いは終わった。
その上空で、戦いの行く末を見ていたバルバモンを残して………
─次回予告─
戦いは終わった。しかし、未だ陰謀は渦巻いたまま・・・・
それでも少女達は、一時の休息に、その身を預ける。
次回『break time』
今、新たな冒険の扉が開かれる………