園子「ぷぇぇ・・・・ありがと、ドルるん」
ドルゴラモン「園子の咄嗟の判断が為せたことだよ・・・・しかし」
ドルゴラモンが崩壊した瀬戸大橋の方向を見る。
そこには、アーマゲモンが鎮座している。
ドルゴラモン「あれだけの巨体・・・・無事では済まないだろう・・・・」
友奈「・・・・・ヴァンデモンさん」
ここは・・・・何処だ・・・?
私は確か・・・アーマゲモンと戦って・・・・それで・・・・
周囲に視線を巡らせる。
瓦礫こそ多いが、どうやらここは海底らしい。押し潰されそうになった瞬間に出した『ナイトレイド』が功を成したのか、最悪の事態だけは避けられたらしい。
だが・・・・もう、身動きができない・・・・できたとしても、アーマゲモン相手では大して役に立たないだろう・・・・
ここまでか・・・・後は彼女達に任せよう・・・・
今の私に、これ以上何ができる?
諦めろ。もう成すべき事は何もない。
いいや、終わりだよ・・・・もう、本当に─────
『本当に?本当に、そう思ってる?』
『・・・・アキ?』
いつの間にか、目の前にはアキがいた。これは・・・幻覚か?
『“今度こそ守ってみせる”んじゃなかったの?』
『───────だが、今の私では』
『私が好きだった絵本、覚えてる?』
『絵本?・・・・“美しい魔王と魔法使い”か?』
“美しい魔王と魔法使い”
あるところに、自他共に認める美貌の魔王が居た。その魔王は、ライバルである魔法使いの策略によって、悪者として王国中で恐れられていた。
しかしある時、王国に飢饉が訪れる。
魔法使いの知りうる魔法ではどうする事もできず、王国の民はどんどん死んでいってしまう。
それを見かねた魔王は魔法使いと協力し、見事飢饉を乗り越えてみせた。
その後、和解した二人により、王国には悠久の平和が訪れることとなった。
そんな内容だったはずだが・・・・
『“自分だけでは無理だ”って諦めかけてた魔法使いに、魔王はこう言ったよね』
『“諦める等とは、私の次に美しい君らしくない”って』
『・・・・・だが、私には、もう』
『“だから諦めるのか?そんな美しくない事は、私は認められないな・・・・・故に、この美しい私が君に力を貸そうじゃないか”』
『・・・・こんな時にまで、あの絵空事の台詞か』
『でも、あの絵本の影響でしょ?あなたがその姿に進化できたのは』
『────────』
それは・・・・確かに無関係とは言い難い。我々デジモンは、獲得した情報を元に進化するのだから、あの絵本に影響され、ヴァンデモンへ進化できたと言えなくもない。
『そこまで影響されてるのに、絵本のセリフを否定するの?』
『それは関係無いだろう』
『あるよ。だってあなた、今諦めようとしてる』
『─────────仕方ないだろう』
『“努力無き者は美しくない”』
『・・・・その台詞は』
『あなたが好きだったセリフだよ。この後、こう続くんだったよね』
『“美しさとは、比類無き努力より産まれるもの。故に私はどのような努力も肯定する”・・・だったな。覚えているとも』
『なら、私が言いたい事・・・・分かるよね?』
『────────ああ、もう。分かった!分かったよ・・・・まったく。アキにはいつも負けるよ・・・・』
本当、いつだってアキは、私を振り回す・・・・でもそれが、とても楽しかった・・・・
ありがとう、
幻覚は既に消えている。あれは、形見のデジヴァイスが見せたものだった。
同時に、私自身の姿も変化していた。ヴェノムヴァンデモンとは別の姿。アキが、本当に力を貸してくれたのやも知れない。
「・・・・行こう、アキ。私達は、ずっと一緒だ」
そうして私は、海上へと飛び上がる。その間、グランドラクモンの声が聞こえてきた。奴はどうやら、私がやろうとしていた事を自らがやろうとしているらしい。
「その必要は無い」
ならば、私の成すべき事は只一つ。
「彼らの未来は、彼ら自身の手で創りあげていく。私達デジモンは、その手助けをする程度が丁度良い」
アーマゲモンの真上まで飛び上がり、宣言する。
「他者の生き方を束縛するような事は、美しくない。故にこそ、お前達は、私が裁く!!!」
ゆゆテ。
大満開の章のPV、とうとう公開されましたな!!
日常回、バトル回、どっちも滅茶苦茶最高かよ・・・・!10月が楽しみだぜ!!!!