結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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瀬戸大橋の崩壊に巻き込まれた勇者達は、ドルゴラモンによって寸での所で救出され、近場の浜まで退避していた。

園子「ぷぇぇ・・・・ありがと、ドルるん」

ドルゴラモン「園子の咄嗟の判断が為せたことだよ・・・・しかし」

ドルゴラモンが崩壊した瀬戸大橋の方向を見る。
そこには、アーマゲモンが鎮座している。

ドルゴラモン「あれだけの巨体・・・・無事では済まないだろう・・・・」

友奈「・・・・・ヴァンデモンさん」





百十六話 バルバモンの逆襲 ー悪魔、参戦③ー

ここは・・・・何処だ・・・?

私は確か・・・アーマゲモンと戦って・・・・それで・・・・

 

周囲に視線を巡らせる。

瓦礫こそ多いが、どうやらここは海底らしい。押し潰されそうになった瞬間に出した『ナイトレイド』が功を成したのか、最悪の事態だけは避けられたらしい。

だが・・・・もう、身動きができない・・・・できたとしても、アーマゲモン相手では大して役に立たないだろう・・・・

 

ここまでか・・・・後は彼女達に任せよう・・・・

 

 

 

まだだ・・・

 

 

 

今の私に、これ以上何ができる?

 

 

 

まだ、何も成してない・・・!

 

 

 

諦めろ。もう成すべき事は何もない。

 

 

 

こんな程度で、終われない!!

 

 

 

いいや、終わりだよ・・・・もう、本当に─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『本当に?本当に、そう思ってる?』

『・・・・アキ?』

 

いつの間にか、目の前にはアキがいた。これは・・・幻覚か?

 

『“今度こそ守ってみせる”んじゃなかったの?』

『───────だが、今の私では』

『私が好きだった絵本、覚えてる?』

『絵本?・・・・“美しい魔王と魔法使い”か?』

 

“美しい魔王と魔法使い”

あるところに、自他共に認める美貌の魔王が居た。その魔王は、ライバルである魔法使いの策略によって、悪者として王国中で恐れられていた。

しかしある時、王国に飢饉が訪れる。

魔法使いの知りうる魔法ではどうする事もできず、王国の民はどんどん死んでいってしまう。

それを見かねた魔王は魔法使いと協力し、見事飢饉を乗り越えてみせた。

その後、和解した二人により、王国には悠久の平和が訪れることとなった。

 

そんな内容だったはずだが・・・・

 

『“自分だけでは無理だ”って諦めかけてた魔法使いに、魔王はこう言ったよね』

 

 

 

『“諦める等とは、私の次に美しい君らしくない”って』

 

 

 

『・・・・・だが、私には、もう』

『“だから諦めるのか?そんな美しくない事は、私は認められないな・・・・・故に、この美しい私が君に力を貸そうじゃないか”』

『・・・・こんな時にまで、あの絵空事の台詞か』

『でも、あの絵本の影響でしょ?あなたがその姿に進化できたのは』

『────────』

 

それは・・・・確かに無関係とは言い難い。我々デジモンは、獲得した情報を元に進化するのだから、あの絵本に影響され、ヴァンデモンへ進化できたと言えなくもない。

 

『そこまで影響されてるのに、絵本のセリフを否定するの?』

『それは関係無いだろう』

『あるよ。だってあなた、今諦めようとしてる』

『─────────仕方ないだろう』

『“努力無き者は美しくない”』

『・・・・その台詞は』

『あなたが好きだったセリフだよ。この後、こう続くんだったよね』

『“美しさとは、比類無き努力より産まれるもの。故に私はどのような努力も肯定する”・・・だったな。覚えているとも』

『なら、私が言いたい事・・・・分かるよね?』

『────────ああ、もう。分かった!分かったよ・・・・まったく。アキにはいつも負けるよ・・・・』

 

本当、いつだってアキは、私を振り回す・・・・でもそれが、とても楽しかった・・・・

ありがとう、()()()()()()。アキの心を届けてくれて・・・

幻覚は既に消えている。あれは、形見のデジヴァイスが見せたものだった。

同時に、私自身の姿も変化していた。ヴェノムヴァンデモンとは別の姿。アキが、本当に力を貸してくれたのやも知れない。

 

「・・・・行こう、アキ。私達は、ずっと一緒だ」

 

そうして私は、海上へと飛び上がる。その間、グランドラクモンの声が聞こえてきた。奴はどうやら、私がやろうとしていた事を自らがやろうとしているらしい。

 

『では、諸君。今より五日の猶予を与える。身の振り方をよくよく考えたまえ』

 

「その必要は無い」

 

ならば、私の成すべき事は只一つ。

 

「彼らの未来は、彼ら自身の手で創りあげていく。私達デジモンは、その手助けをする程度が丁度良い」

 

アーマゲモンの真上まで飛び上がり、宣言する。

 

「他者の生き方を束縛するような事は、美しくない。故にこそ、お前達は、私が裁く!!!」

 

 




ゆゆテ。


大満開の章のPV、とうとう公開されましたな!!
日常回、バトル回、どっちも滅茶苦茶最高かよ・・・・!10月が楽しみだぜ!!!!
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