樹達が行っているライブ会場の前に、大小二つの影が現れる。
???小「・・・・ここか?」
???大「ええ、ここよ」
???小「本当にここか?」
???大「ええ。アチキの
???小「・・・・お前のそのセンサーとやらが、当てになった試しがねーんだよなぁ」
???大「今回ばかりは信じて貰ってオッケーよぉ!なにせ、あの娘とアチキは─────」
風「説明しようっ!“ぶれいぶ☆はーつ”とはっ!?
四国が産んだ奇跡の歌姫!“シンデレラ♧フレッシュ”樹ちゃん!
ビッグな体にビッグなハート!“マーメイド♡パッション”ミミ美ちゃん!
スタイリッシュ&ストイック!“アリス♢オブ♤クール”ソラハちゃん!
以上三名によって結成された、ミラクル☆ユニットなのである!!!」
ララモン「どうした急に」
風「あんたが説明して欲しいって言ったから、説明してあげたんじゃない」
ララモン「昔のロボットアニメだか特撮だかに出てくるようなやり方でやれとは言ってないわよ!?」
文句が多いわねえ・・・・
兎も角さっきも言った通り、今は樹達のライブ中。
スポットライトに照らされて輝く樹の姿は、まるで地上に舞い降りた
風「うぅ・・・・ぐず・・・・樹ぃぃ・・・・こんなにも・・・・こんなにも立派になってぇぇぇ!!!!!!」
ララモン「うわぁ・・・・また泣いてる」
樹『皆さーーん!今日は来ていただき・・・・本当に!ありがとうございま~~~~す!』
ララモン「すごい歓声・・・!」
風「樹達の魅力を持ってすれば、こんなもんよ!」
ララモン「立ち直りが早い・・・!?」
樹『数日前より起きている、一連の騒動・・・・その被害に遭った人達に、少しでも勇気を上げられていたら・・・嬉しいですっ!』
樹『でもっ!!!』
ララモン「・・・?」
樹『私は・・・・それと同じくらい、デジモン達にも勇気をあげたい』
ざわ・・・
風「・・・・樹?」
おかしい・・・前もってマネージャーさんが用意してくれた台本には、あんなセリフはなかったはず────
ソラハ『ちょっと樹・・・・台本とちがう』
樹『私はッ!!!』
ソラハが止めようとしたけれど、樹は止まらず、喋り続ける。
樹『私には、デジモンの友達がいます』
再び起こるどよめき。
樹『テレビやネットでは、デジモンを“悪いもの”として扱ってる人達が多いです・・・・・あの子達はただ、知らない場所にいきなり放り出されて、混乱していただけなのに・・・・!』
ミミ美『樹ちゃん・・・・』
樹『確かに、悪いことを考えてるデジモンだっています。けれど、みんながそうじゃないんです!!誰かのために一生懸命になったり、沢山の人のために・・・自分の命を、犠牲にする子だって・・・・』
ララモン「・・・・・」
風「・・・・・」
樹『だから私は!!デジモンの・・・ララモンの
静寂が、会場の空気を支配した。
そんな空気をぶち破いたのは、遥か後方からの拍手だった。
???「ブラァボー・・・・ブラァ~~ボ~~~~!!!!!」
樹『───────あ』
撮影ドローンのカメラから確認すると、そこには、見たことのある姿。
???「素晴らしいワ、樹!あの時よりも格段に素敵になっちゃって・・・・ま、アチキだって負けてないケド♪」
樹『エテモンさん!!!』
王冠を被り、全身が黄色くなったエテモンだった。
ゆゆテ
この第4章をモチーフに、「攻殻機動隊SAC 2nd.GIG」のOPパロを妄想する今日この頃。
誰か描いてくれないかな~~(他力本願)