結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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明けましておめでとうございます!!!
本年もどうぞ、ゆゆテをよろしく!!!


新年一発目は特別編。外典の彼女とかが登場します!


挿話 ーミカグラナンバーズー
閑話休題 ~ミカグラ・ディスカッション~ part.1


レイ「こうして集まるのは・・・・どれくらいぶりかしら?」

 

どことも知れない空間。

そこに浮かぶ円卓に、私───烏丸久美子を除き八人の少年少女達が座っている。

彼女達こそ、観測者“御神楽ミレイ”が創造しこの世界へ送り出した環境探査ポッド『ミカグラナンバーズ』。人によって造られた人ならざる者。

 

ダリア「その質問は無意味なのです。ボク達『ミカグラナンバーズ』にはデータリンク機能が備わっている。個々が経験したものは総てが統一され、別次元にいる本体の下へ送られる仕組みとなっているのです」

 

クリスタ「まさしく、“個にして全”ってワケだ。あたし達は喩え離れていても互いの状況を理解できるし、なんなら協力だってし合える」

 

いや・・・正確には二人(私も含め三人)、彼女達とは異質な者達がいる。

 

???「柚木君柚木君。あの赤毛のヒトが言っている事は本当なのかな?」

 

柚木と呼ばれた少女「さぁ・・・?そういうリリはどうなんだよ?」

 

芙蓉・リリエンソール・友奈と、柚木友奈。

そこに私も加えたこの三人は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

リリ「ぜんぜん!」

 

柚木「あっそう・・・」

 

久美子「ということなので、我々にも分かるよう集会を開いてもらった。自己紹介は・・・必要か?」

 

ダリア「─────問いただしたい事は山程あるのですが、一つだけ、確認させて欲しいのです」

 

久美子「何なりと」

 

ゴスロリと呼ばれる衣装を纏った少女が、円卓の一角を指差して吠える。

 

ダリア「そこのデジモンは何なのですか!!!さっきから机に落書きばかりして・・・・お前達のペットの躾くらい、きちんとしておくのですよ!!!!!!」

 

─────そういえば、忘れてた。

私達が、探査ポッドとしてこの世界へ送り出される事となった、その要因を。

 

白いデジモン「んー?なにー?」

 

久美子「ペットではないよ。コレも君達と同じ、()()()()()()()()()()()()()()さ」

 

レイ「・・・・・詳しく、聞かせて頂戴」

 

さて、どこから話せば良いのやら・・・・

とりあえず、私が目覚めた時からの事でも話すとしようか。

 

 

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

 

人の子よ・・・・人の子らよ・・・・・目覚めなさい

 

久美子「・・・ん・・・んん?」

 

何者かの声が、頭の中に直接聞こえてきて、私は目覚めた。

ここは・・・・どこだ?教室のような場所ではあるが・・・・

 

烏丸久美子そなたに使命を与える

 

久美子「・・・・まず、何者なのかを名乗るべきではないのですか?」

 

声の主の姿は見えない。が、状況から察して何かしらの超常的存在ではあるようだと推測できる。

 

・・・・一理ある

我の肉体は既に世界の一部と化し今の我には声のみを届けることしかできない

 

──────なるほど。

どうやら、私が会話している相手は神樹と同等な存在らしい。

 

久美子「・・・・これはとんだ御無礼を」

 

良い

これよりそなたに与えんとする使命は我が所業の後始末であるが故に

 

久美子「後始末?」

 

と、その時。教室の扉が勢いよく開かれ、二人の少女が入ってきた。

 

柚木「・・・あれ?貴女は」

 

リリ「おおお!?私達以外にも人がいるよ柚木君!驚心動魄!しかも彼女は、あの高嶋友奈を導いた巫女、烏丸久美子さんじゃないか!!」

 

柚木「えと・・・お久しぶり、です?」

 

瞳を爛々と輝かせているブロンドヘアの少女───芙蓉・リリエンソール・友奈と、その隣で困惑気味の少女───柚木友奈。彼女達とは顔見知りの間柄だった。といっても、友人の友人、とかそんなくらいの仲ではあるが。

 

久美子「やあ、二人も神様に呼ばれたのかな?」

 

柚木「はい?」

 

リリ「ん?それはどういう─────」

 

改めてそなたらに命ずる

 

柚木「うわっ!?なんだ?」

 

リリ「あ・・・・頭の中に直接声が・・・!?」

 

これよりそなたらは観測者の使いとなりこの世界の調停を行うのだ

 

久美子「調停・・・・それが、後始末?」

 

共となるものも付けよう

では行くがよい

 

言うや否や、私達は全員その場から吹き飛ばされ、気付けば見知らぬ土地にいた。

 

白いデジモン「ふみゅー・・・・」

 

謎の白い生物と一緒に。

 

リリ「わっ!!!柚木君、なんだか珍妙な生物がいるよ!?」

 

柚木「な・・・なんだこいつ」

 

久美子「・・・・まさか、こいつが共とやらか?」

 

白いデジモン「ふわー、びっくりしたー」

 

リリ「しゃべった!?」

 

久美子「──────ふむ。おい、お前。なんて名前だ?」

 

柚木「すご・・・・・よく話しかけられるな・・・・」

 

白いデジモン「おれー?ガンマモン!!」

 

┌─────┐

ガンマモン

└─────┘

角竜型デジモン

新たに発見された非常に珍しい白く幼い角竜型デジモン。額から生えた硬質の二本ツノは攻防に役立つ武器だ。背中の小さな羽で体を浮かせ、少しだけ飛ぶこともできる。感情を出すことは少ないが、心を通わせると少しずつ懐いてくれるようだ。必殺技は、二本ツノで突進する『ホーンアタック』。さらに力を溜めた左手のツメで放つ『ブレイクロー』も強力な攻撃技だ。

 

 

久美子「そうか。私は烏丸久美子という」

 

ガンマモン「から・・・?」

 

久美子「久美子で良いよ」

 

ガンマモン「くみこ~!」

 

柚木「・・・・もう仲良くなってる」

 

リリ「驚天動地・・・・・!しかし興味深いね。はっ!?もしや、バーテックスの正体はこの生物なのでは!?」

 

柚木「いや、それは無いだろ」

 

久美子「さて、お前達。これからどうする?」

 

ガンマモンと名乗る生命体に懐かれた私は、二人に問いかける。

 

リリ「うーん・・・・とりあえず、拠点を見つけることが先決だね。ここは全く未知の摩訶不思議な世界!衣食住が保証されている場所を複数見つけなければ、探索は不可能だよ」

 

柚木「本気?あの変な声の言ったこと、真に受けてるワケ?」

 

リリ「だって楽しそうだろう!」

 

柚木「えぇ・・・・」

 

リリ「柚木君は乗り気じゃないのかい?」

 

柚木「───────────」

 

しばしの沈黙の後、柚木は「・・・少しだけ」とだけ答えた。

 

久美子「良し。なら、どこか町を探そう。衣食住もそうだが、探索に行くなら相応の準備も必要だろう」

 

リリ「呵呵大笑!よもや私の死後にこんな面白い出来事が起こるなんて!!これも勇者部活動の賜物だね柚木君!」

 

柚木「いやそれはない」

 

ガンマモン「ゆうしゃぶってなにー?」

 

リリ「おおっ!?君も気になるのかい?ならば教えてあげよう!勇者部とは──────」

 

 

そんな無駄話をやりつつ、私達は近場の町を目指して歩き始めた。

 




ゆゆテ

予定してた以上に長くなりそうなので分割。
こいついつも分割してるよな(白目)

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