大事なのはお金じゃないのねー。
なんて思いつつも昇段大輪祭をぐーるぐる。
十連目にて、ねんがんの SSRみーちゃんを 手に入れたぞ!
どころか二十連目にてヴァイオリニスト園子様もゲット!
多分来月は爆死する(確信)
以上、近状報告のコーナー!
下からは本編です
~前回までのあらすじ~
浜辺で出会った夏凜とハックモン。
意見の食い違いに、決闘することになった両者。
ハックモンがついに一撃食らわせようとしたその時!
消滅したはずのバーテックスが現れたのだった・・・
夏凜「なんでバーテックスがここにいるのよ!?」
ハックモン「"イーター"・・・・もう、こんなところに・・・!!」
夏凜「は?イーター?」
ハックモンにイーターと呼ばれたバーテックスは一体だけでなく、更に三体、海から現れた。
夏凜「まずいわね・・・とりあえずここは引きましょ!」
ハックモン「無駄だよ・・・・あいつらには・・・・師匠だって・・・・」
夏凜「あーもう!!いいから来いっ!!」
無気力に項垂れるハックモンの首根っこをひっつかみ、夏凜は奥の森へと逃げ込むのであった。
―――――――――――†――――――――――
ハックモン「俺たちは、こことは別のデジタルワールドから、ホストコンピュータ"イグドラシル"の命を受けて、やって来たんだ・・・・」
森の中へ逃げ切った夏凜は、浜辺でうろうろしているバーテックスを警戒しつつ、ハックモンの話を聞いていた。
ハックモン「この世界に来て早々、俺たちは連中に襲われたんだ・・・・師匠は奴らを"デ・リーパー"とも、呼んでいたっけ・・・・」
夏凜は何も答えず、バーテックスの様子を伺う。
どういうわけか、バーテックスは森の中へは入ってこず、浜辺でうろうろしているばかり。
ハックモン「師匠は、俺とお目付け役のシスタモン姉妹を逃がすために・・・・一人で・・・・」
ハックモン「姉妹もそうだ!俺がこの島にたどり着くまでの時間稼ぎをして・・・・だから俺は一人でも強くならなくちゃいけないんだ!!でも・・・・・」
夏凜「そっか・・・・そうだったんだ・・・・」
ハックモン「なあ、アンタ!相手は師匠でも勝てなかった奴らだ!一緒に逃げよう!」
夏凜「逃げて、どうするの?」
ハックモン「俺はもう、誰かが奴らにやられていくのを見たくない!アンタ、ニンゲンだろ?あいつらになんて勝てっこない!だからさ───」
夏凜「甘ったれんなァ!!!!!!」
ハックモン「!?!?!?!?!?」
夏凜は、ハックモンを蹴り飛ばした。それはもう、おもいっきり。おかげでハックモンは吹き飛び、近場に生えていた『スリップ注意』の標識に衝突したのだった。
夏凜「あんた・・・・勇者になるんじゃなかったの?」
ハックモン「う・・・・だ、だけど!?」
夏凜「"でも"もへったくれもあるかァ!!!」
ハックモン「!?!?!?!?」
更に蹴る。ハックモンは再び吹き飛び、近場に生えていた『飛び出し注意』の標識に衝突したのだった。
夏凜「・・・・よし、丁度良い得物ができた」
ハックモン「・・・・・アンタ、何をする気だ・・・?」
夏凜「えっと・・・・ハックモン、だっけ。あんた、あいつらと戦える奴らに心当たりは?」
ハックモン「え?」
夏凜「いいから答えて」
ハックモンをぶつけてへし折れた二つの標識を振り回しながら、夏凜は問う。
ハックモン「・・・・この先の、はじまりの町になら・・・・たぶん・・・」
夏凜「そ。んじゃ、あんたはその人───人かしら?まぁ、いいか。そいつを呼んできて。あ、その前にこの看板、パイプから外すの手伝って」
ハックモン「待てって!その間、お前はどうするんだよ!」
夏凜「どう・・・って、決まっているでしょ?」
夏凜「バーテックスを・・・足止めするのよ!!」
ハックモン「あいつらを・・・足止め!?無茶言うなよ!師匠だって勝てなかったんだぞ!?」
夏凜「だから、諦めろって?」
ハックモン「今ならあいつら、浜辺をうろうろしているだけだ。呼びに行くなら一緒に───!」
夏凜「勇者部六ヶ条、一ぉぉぉぉぉぉつ!!!!!!」
ハックモン「!?!?!?」
夏凜「なるべく、諦めない!!!!!!」
ハックモン「・・・・・はぁ!?」
夏凜「ハックモン、勇者に必要なのはね・・・・『諦めない心』だと、私は思うの」
ハックモン「諦めない・・・心・・・」
夏凜「それと、さっきの"強さ"とは何か、っていう問題の答えだけど・・・・私は『心の在り方』だと思っているわ」
ハックモン「どういう意味・・・?」
夏凜「知りたかったら、なるべく早く呼んで来ることね!」
そう告げて、鉄パイプを両手に持った夏凜は浜辺へと飛び出して行った。
後に残されたハックモンは───
ハックモン「俺は───」
―――――――――――†――――――――――
夏凜「やっぱり・・・あいつら、元々のバーテックスとはちょっと違うみたい」
夏凜の指摘通り、星屑型バーテックスの姿をよくよく見れば、口角のあたりの飾りが歯車になっていたり、顔のような仮面の一部分に、鉄板がネジ止めされていたりと、少しだけ本来よりも機械的になっている。
夏凜「区別を付けるために、あいつらはこれから"イーター・バーテックス"とでも呼ぼうかしら」
夏凜「・・・なんて、名前なんてどうだっていいことだったわ。さて────」
夏凜「完成型勇者!三好夏凜!一世一大の大暴れを特と見よ!!!」
叫び、夏凜は星屑の群れへと突撃する。
夏凜「まずは一匹ぃ!!」
右手のパイプを凪ぎ、星屑を一体、弾き飛ばす。吹き飛んだ星屑は別の個体と縺れるようにして転がり、海の中に消えていった。
夏凜「次!!!」
返す刀で海から這い出てきた星屑を叩き落とす。
すると、星屑はグズグズに熔けるようにして、消えていったのだった。
夏凜「勇者の力が無くても倒せる!?これなら・・・!」
しかし、事はそう上手くいかない。更に海から新しい個体が湧き出るように出てくる。
夏凜「まさか無限湧き?冗・談・じゃないってのぉぉぉ!!!」
しかし、夏凜は挫けない。何故なら、彼女は信じているから。
何を?
愚問である。
これまで積み重ねてきた、自分の
故に、奇跡は起きる。
ハックモン「『ベビーフレイム』!!」
夏凜「っ!ハックモン!」
ハックモン「・・・・・・・」
夏凜「思ったより早かったわね・・・!それで?どこにいるのよ、あいつらをなんとかできるやつって」
ハックモン「ここに───」
夏凜「え?」
ハックモン「ここに居るぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
唐突の大声にびっくりする夏凜を余所に、ハックモンは名乗りを上げる。
ハックモン「我が名はハックモン!!いずれロイヤルナイツの末席を頂く、未来の勇者!!」
夏凜「ハックモン・・・・」
ハックモン「ニンゲン。お前の言ってることは、正直、まだちょっとわからない・・・・けど!」
ハックモン「怖がってうずくまってちゃ、ロイヤルナイツになんて、なれないよな!」
今のハックモンは、先程迄と違い闘志に満ち溢れていた。
夏凜「・・・・ええ、そうね!」
ハックモン「
夏凜「もちろん!一緒にやるわよ!」
二人「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
二人の心が重なったとき、夏凜の持つスマホ───そこにインストールされた"ペンデュラム"が、光を放つ!
ハックモン進化ァ───!
バオハックモン!!
夏凜「姿が・・・・変わった・・・・」
バオハックモン「俺・・・・進化・・・した?」
┌───────┐
│バオハックモン│
└───────┘
恐竜型デジモン
ハックモンが厳しい鍛錬を重ね、類いまれなる戦闘センスに磨きがかかり心技体ともに成長を遂げた姿。高みを目指して鍛錬を続け、強敵とのバトルを通じて培った戦闘経験も蓄積し、戦うほどに進化する戦闘巧者である。必殺技は強化された爪で切り裂く『フィフクロス』、尻尾の刃を軸に回転させ突貫する『ティーンブレイド』、迎撃にも使用できる『バーンフレイム』、さらに両足の斬れ味鋭い刃で敵を両断する『ドラグレスパイカー』だ!
バオハックモン「今の俺なら・・・・夏凜!」
夏凜「ええ!」
バオハックモンの背中に夏凜は飛び乗り、未だ増え続けるバーテックスの群れへと突撃していった!
二人「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
二人の勇気が、世界を救うと信じて!
夏凜「て、こらァ!!打ち切り漫画みたいな終わり方すなーっ!!!」
─次回予告─
打ち切り漫画のような終わり方をした今回。こういうのも、たまには良いよね。
さて次回。
ついにはじまりの町に集合する勇者部の全員。
バーテックス襲来の報を受け、勇者部が行うのは───
え?育児!?
次回『ベビーラッシュ!?奮闘の勇者部!』
今、新たな冒険の扉が開かれる………