結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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百四十話 さいごのたたかい~ほの暗い汚泥の中で  side:三好夏凜~

辺り一面真っ白な世界を、私は揺蕩っている。

自身がどうなっているのか、それすらも分からない。

そもそも私・・・・今まで何をしてたんだっけ・・・・?

 

『あら、自分の使命を忘れたの・・・・?』

 

使命・・・・?

 

『ほら、来たわよ』

 

その瞬間、私の周囲にバーテックスが現れた。

そうだ、思い出した。私の使命・・・・それは・・・・・

 

「完成型勇者として、バーテックスを殲滅すること・・・・」

 

でも、それだけじゃなかったような・・・・・

 

『来るわよ。ボサッとしてない』

 

「っ!?」

 

いつの間にか勇者の姿に変身していた私は、襲い来るバーテックスと対峙する。

真っ先に飛び掛かって来た一体を斬り伏せ、返す刀で近寄ってきたもう一体を斬った。

遠くから光弾を撃ってくるヤツに接近しようとしたら、別のヤツが糸を出して私の身体を縛ってきたので、糸ごとブン回して遠くのヤツにぶつけてやった。勿論ちゃんと切り伏せる。

最後の一体は、すごい速いしすごい硬かった。けれども追えない速度じゃない。バーテックスとのすれ違い様に、真っ二つにしてやった。

 

『おめでとう。全部倒せたじゃない』

 

「当然でしょ。なんてったって私は、完成型勇者なんだから!」

 

そう。私は完成型勇者。

先代勇者である三ノ輪銀の端末を、それを賭けて競いあった他の候補生達の思いを受け継いだ、最強の勇者。

ああ、そうだ・・・・それだけじゃない。

友奈、風、東郷、樹、それに園子・・・・・大切な、勇者部の仲間達。

それらが全部揃って初めて、私は“完成型勇者”になれるんだ。

 

「そうよ・・・・みんなは?みんなは何処!?」

 

『みんなってのは─────────()()?』

 

「え───────」

 

最初、何を指して言っていたのか理解出来なかった。

───────違う。理解を拒んだんだ。だって・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さっき斬り倒したバーテックスが、本当は仲間達だなんて、認められるわけないものね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひっ・・・・!?いや・・・・違・・・・・わた・・・・」

 

『違わない。よく見なさいよ。ほら』

 

声の指摘に、私は、見たくもないのに()()に視線を向けてしまう。

 

「あ・・・ああ・・・・」

 

友奈が

風が

東郷が、樹が、園子が

私の大切な仲間達が、一刀の下に切り捨てられていた。

違う。()()()()()()()()()

 

「なんで・・・・・こんなことに・・・・・私・・・・・は・・・・・」

 

『さあ、これで貴女は最強の勇者と証明された。喜びなさいよ』

 

「ふ・・・・・ふざけんな・・・・・こんな・・・・こんなのって・・・・・」

 

『別にいいでしょ。他人なんて・・・・貴女は最強なんだから』

 

「よくない!私は、勇者部のみんなが居てこそ、完成型勇者なんだから・・・・・」

 

『その“みんな”を、斬ったクセに?』

 

「それ・・・・・は・・・・・」

 

『現実を見なよ。ほら』

 

瞬間、私の足を誰かが掴んだ!

 

「ひっ!?・・・・・・ゆう・・・・・な?」

 

「────────────いたいよ、かりんちゃん」

 

頭を真っ二つに斬られた友奈が、()()()()()()私を睨む。

 

「─────────どうして・・・・こんなこと・・・・」

 

「ち・・・・違う・・・・ちがうの・・・・私は・・・・・」

 

「かりんちゃん───────」

 

私の言葉を遮るように、友奈から告げられる。

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()・・・・・」

 

 

 

 

 

「───────────────────────────」

 

ああ、なんだ。そういうことか。

 

『ほら、そいつも言ってるわよ。それでよく仲間だのと言えたわね?』

 

声がなんかほざいているが、私にはもう届かない。

 

『あれ?もしかして、壊れた?ちょっと早くない?』

 

「────────────そこ!」

 

『え』

 

投げた刀が私の影に刺さった瞬間、つんざくような悲鳴が上がり、私の形をしたまっ黒いなにかが影から現れた。

 

『ぐ・・・・・何故だ。何故分かった・・・!?』

 

「知らなかった?友奈はね、何があっても他人を恨んだりなんかしないの。これが風とか東郷あたりだったら騙されてたかもしれないけど・・・・・」

 

『あ・・・・あり得ない・・・・人は人を恨むものだろう!!』

 

「ところがぎっちょん!!!友奈は違うのよ・・・・・呪いのせいで苦しいのに、責めた私に逆に謝ろうとして・・・・謝るのはこっちなのに・・・・・そんな奴が、あんなこと言うわけないのよ!!!分かったなら、さっさと消えろーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

私から出てきた影を斬り倒すと、真っ白な世界が崩れ、今度は花畑に出た。

 

ハックモン「ハァ・・・・ハァ・・・・よお、遅かったじゃん」

 

夏凜「ゴメン・・・・って、なんでそんなボロボロになってんのよ!?」

 

ハックモン「そりゃあ・・・・相手が相手だからな」

 

言われてハックモンの対峙してる相手を見れば、そこにいたのは─────

 

夏凜「ガンクゥモン・・・・!?なんで!?」

 

ハックモン「よく見ろって。泥で出来た偽物だよ」

 

ほんとだ・・・・よく見たら例の泥で出来ている。

 

夏凜「強さは据え置き・・・て感じ?」

 

ハックモン「そんなとこ」

 

夏凜「じゃ、早いとこ倒して、皆と合流しましょ」

 

ハックモン(進化)ジエスモン「賛成の反対の反対!」

 

夏凜「どっちよ!?」

 

軽口を叩きあいつつ、私とジエスモンは泥のガンクゥモンとの戦闘を始めるのだった!!

 




大体こんな感じで進行します。
全員分はやりません。数人だけ。
だって多分何人かは持ち前のクソ強精神力で突破しちゃうでしょ、こんなん(笑)
お次は・・・・誰が良いかなぁ?
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