遠い未来で“スコーピオン”と呼ばれているバーテックスの尾針が、タマの腹を貫いた。背後に居るあんず共々。
「あ・・・ああぁぁぁぁぁぁ!!!」
そしてまた、あの時に戻る。スコーピオンに吹っ飛ばされて、あんずが全然起きなくて、あんずを守るために、旋刃盤を構えて・・・・・
『なあ、いい加減諦めたらどうだ?』
「──────いや・・・・だっ!!」
『どれだけ頑張ったって、もう過去は変わらないんだぞ?』
「それっ・・・・・でもっ!!───────ぜっっっっっっっっっったいに!やめないっっ!!!」
『でも、あんずはもういないぞ?』
「───────え」
どす、と尾針がまた腹を貫く。それでも、痛みに耐えながら振り向く。
誰も、いなかった。
「あん・・・・・ず・・・・・?」
『な?もうおまえが頑張る意味なんて無いんだって。だからいい加減に───────』
「───────よかった」
『は?』
「タマは・・・・・あんずを守れたんだ・・・・・」
『────────────────』
遠くにあんずの背中が見える。それで良い。あんずが無事なら、それだけで良いんだ。
だってずっと、タマは後悔してたから。
あの時、無理矢理にでもあんずを逃がしていれば、きっと未来は変わっていたはずなんだ。
千景が暴走することも、若葉だけ生き残らせてしまうことも、友奈が神樹様に取り込まれてしまうことも、きっと、あんずならなんとかしてくれる。なんとかならなくったって、未来はもっと、明るくなる。そう信じてる。
「だから・・・・・これでいいんだ・・・・」
『────────────意味が分からない。どうしておまえは自分を犠牲にできるんだ?』
「そんなの、決まってる」
「タマはあんずを・・・・仲間達を守るために戦っているからだ」
『─────────あきれた。それで死んだら元も子もないじゃん』
「確かにそうだけど・・・・タマにしかできないことだからな!」
『はぁ・・・・・駄目だこりゃ、話にならん』
そんな声が聞こえてきて、光がタマを包み込んだ。
次に目を開けたら、樹海っぽい場所に居た。
球子「あれ・・・ここは・・・・今のは、夢か?」
コロナモン「タマ・・・!やっと来たのかよ~」
球子「相棒!・・・・ってアイツは!?」
相棒の声が聞こえた方向を見れば、そこにはスコーピオンバーテックスが。でもなんか色がヘンだ。もしかして、例の泥でできてるのか?何にしても、相棒が戦っているなら、タマも行くっきゃない!!
球子「スマン!!遅れた分はこっから取り戻ーーーーっす!!」
コロナモン
タマも旋刃盤を構えて、相棒と共にスコーピオンへと立ち向かう!!
球子「おまえになんか・・・・もう二度と負けてタマるもんかーーーーーーーーーーーー!!!!!!」