結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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百四十話 さいごのたたかい~ほの暗い汚泥の中で  side:土居球子~

遠い未来で“スコーピオン”と呼ばれているバーテックスの尾針が、タマの腹を貫いた。背後に居るあんず共々。

 

「あ・・・ああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、タマの意識はそこで途切れた。

 

 

そしてまた、あの時に戻る。スコーピオンに吹っ飛ばされて、あんずが全然起きなくて、あんずを守るために、旋刃盤を構えて・・・・・

 

『なあ、いい加減諦めたらどうだ?』

 

「──────いや・・・・だっ!!」

 

『どれだけ頑張ったって、もう過去は変わらないんだぞ?』

 

「それっ・・・・・でもっ!!───────ぜっっっっっっっっっったいに!やめないっっ!!!」

 

『でも、あんずはもういないぞ?』

 

「───────え」

 

どす、と尾針がまた腹を貫く。それでも、痛みに耐えながら振り向く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も、いなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あん・・・・・ず・・・・・?」

 

『な?もうおまえが頑張る意味なんて無いんだって。だからいい加減に───────』

 

「───────よかった」

 

『は?』

 

「タマは・・・・・あんずを守れたんだ・・・・・」

 

『────────────────』

 

遠くにあんずの背中が見える。それで良い。あんずが無事なら、それだけで良いんだ。

だってずっと、タマは後悔してたから。

あの時、無理矢理にでもあんずを逃がしていれば、きっと未来は変わっていたはずなんだ。

千景が暴走することも、若葉だけ生き残らせてしまうことも、友奈が神樹様に取り込まれてしまうことも、きっと、あんずならなんとかしてくれる。なんとかならなくったって、未来はもっと、明るくなる。そう信じてる。

 

「だから・・・・・これでいいんだ・・・・」

 

『────────────意味が分からない。どうしておまえは自分を犠牲にできるんだ?』

 

「そんなの、決まってる」

 

 

 

 

 

「タマはあんずを・・・・仲間達を守るために戦っているからだ」

 

 

 

 

 

『─────────あきれた。それで死んだら元も子もないじゃん』

 

「確かにそうだけど・・・・タマにしかできないことだからな!」

 

『はぁ・・・・・駄目だこりゃ、話にならん』

 

そんな声が聞こえてきて、光がタマを包み込んだ。

次に目を開けたら、樹海っぽい場所に居た。

 

球子「あれ・・・ここは・・・・今のは、夢か?」

 

コロナモン「タマ・・・!やっと来たのかよ~」

 

球子「相棒!・・・・ってアイツは!?」

 

相棒の声が聞こえた方向を見れば、そこにはスコーピオンバーテックスが。でもなんか色がヘンだ。もしかして、例の泥でできてるのか?何にしても、相棒が戦っているなら、タマも行くっきゃない!!

 

球子「スマン!!遅れた分はこっから取り戻ーーーーっす!!」

 

コロナモン(進化)アポロモン「ああ!!」

 

タマも旋刃盤を構えて、相棒と共にスコーピオンへと立ち向かう!!

 

球子「おまえになんか・・・・もう二度と負けてタマるもんかーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

 

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