だが、それを知覚できた者はほとんどいない。当然だ、誰も彼もが戦闘の最中にいたのだから。その知覚できた者達に関しても、別に振動そのものを感知した訳ではなく──────
大赦職員A「なんだ・・・・・何が起きている!?柱から異音が聞こえるぞ!!!」
大赦職員B「この数値は──────不味い!・・・・みんな逃げろ!!柱が崩壊する!!!!」
ガンクゥモンの柱を調べていた大赦職員達である。
彼らは柱に亀裂が入る瞬間を計器越しに見ていたので、
大赦職員C「な・・・・なんか、地面が揺れてないか・・・・?」
大赦職員D「そういえば・・・・」
大赦職員B「いいから早く逃げろよぉ!!!」
そうして職員達の退避が完了した時には、柱の崩壊は始まっていた。
そうして、柱が完全に崩壊しきった時には揺れも収まっていた。
大赦職員A「なんてこった・・・・・」
大赦職員D「おい・・・確かこの柱って、上の世界とこの世界を支えているって話だったよな・・・・?」
大赦職員B「もうダメだぁ・・・・おしまいだぁ・・・・」
一人の職員が膝を着き項垂れる。他の職員達も同様に、項垂れこそしてはいないが、明らかに憔悴しきっている。
その様子を
大赦職員C「────────ん?なん・・・・」
気付いた時にはもう遅い。
職員達の“絶望”を吸い上げ、泥は命を宿した。その形状は、蛇。
アフリモンの泥より産まれた生物─────即ち、『ラフム・マンユ』が、産声を上げたのだ。
大赦職員C「ひっ!?み・・・みんな逃げ─────」
と、『ラフム・マンユ』は職員の一人を呑み込んだ。その途端、『ラフム・マンユ』は身体を震わせ、
大赦職員A「な・・・!?あ──────」ぱくり
そうして、
大赦職員B「いやだ・・・・いやだぁぁぁぁぁ!!!」ぱくり
蛇は、
大赦職員D「ぁ・・・・はは・・・・あははは・・・・あはははははははははははははは──────」ぱくり
どんどん増えて、
全員を食べ終わる頃には、両手で数えきれない程の数にまで増えていた。
そんな奴らが、四国中に放たれた。
それと時を同じくして、アフリモンもデジタルワールドに出現し、『ラフム・マンユ』を野に放った。
Gドラクモン「おお・・・!とうとう裏側の世界から出てきたか!!さあ、見よ。あれこそが、この世の総ての悪意を束ね産まれた悪神!!!あの様子からすると、御前達の神────スサノオモン・・・だったか?あれも取り込んでいるようだな!いやはや、なんとも素晴らしい結果だ・・・・我はこれを見たかった!!御前達はどうだ?」
ウキウキとした様子でグランドラクモンが語りかける。
だが、答えられる者は居ない。
グランドラクモンの傍らには、力尽き地面に倒れ伏す雪花とゴマモン、そして赤嶺の姿があった。
やがて彼女達は、『ラフム・マンユ』の群れに呑まれて、消えた。
~次回予告~
遂に動き出したアフリモン。
それに呼応し、異世界より現れる援軍。
人々が願いと祈りを込めて、愛と平和と勇気の歌を口ずさむ時、
悪意の底に沈んだ勇者達に、最後の力を授ける。
次回『繋がるココロ。燃え上がる勇気』
今、最後の冒険の扉が開かれる………