結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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SSR雀、ゲットしました♪
ついでにSRしずくも。しずくかわいいよしずく。


~前回までのあらすじ~
デクスドルガモンによって、産み出されたバーテックスを対処するため、歌野と銀は鬼人三兄弟の内、歌野はフーガモンを、銀はヒョーガモンを連れて、二手に別れたのだった。(ちなみにオーガモンは非戦闘員たちの護衛)



十三話 触れ合う心。痛みすらも和らげて ー園子編ー

シェイドラモンが現れた後、それまで減ることを知らなかったバーテックスの数が段々と減り始めた。

 

歌野「チャーンス!トゲモン!一気にフィニッシュよ!!」

 

トゲモン「フーガモン!」

 

フーガモン「あいや、しばらく!」

 

トゲモンの声に、フーガモンがしゃがむ。

 

トゲモン「『チクチクバンバン』!!」

 

トゲモンの必殺技により、バーテックスは一掃された。

 

歌野「さて、私は銀くんの方に行くから、フーガモンはオーガモンの方に!」

 

フーガモン「うむ、心得た・・・・・む?」

 

そこに、東郷が走ってくる。

 

美森「はぁ・・・・はぁ・・・・」

 

歌野「東郷さん?ホワイ?なにかあったの?」

 

美森「歌野さん!そのっちを見ませんでしたか!?」

 

今の東郷は、誰の目から見ても解るほど、取り乱していた。

 

フーガモン「む・・・どうしたで御座るトーゴウ。何時もの貴殿らしくもない」

 

歌野「そうよ。落ち着いてくれなくちゃ、まともにトークだってできないわ」

 

美森「・・・・・ごめんなさい。ちょっと、取り乱してしまって・・・」

 

フーガモン「それで、ソノコがどうしたと言うで御座るか?」

 

美森「それが・・・・よくわからないのだけど、そのっちが勝手に何処かへ行ってしまって・・・・多分、こっちの方向に向かったのだと思うけど・・・・」

 

フーガモン「???どういうことで御座る?」

 

歌野「うーん・・・・なんだか気になるわね・・・・アイシー!フーガモンは辺りを見回ってきて!私と東郷さんは他の場所に行くわ!」

 

フーガモン「御意。無限に増え続けなければあのような雑魚、赤子の手を捻るよりも簡単で御座る!」

 

歌野「頼むわね!行きましょう、東郷さん!」

 

美森「はい!」

 

 

_______________/\/ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

同時刻、銀たちは───

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/\_____________

 

 

銀「いよっし!これであらかた倒したかな・・・?」

 

ヒョーガモン「みてぇだな。しっかし!数ばっかで大したことのないヤツらだったゼ!」

 

ジオグレイモン「油断大敵だぞ、ヒョーガモン。ウタノの話だとあのバーテックスとかいうヤツら。合体して強くなるらしい」

 

ヒョーガモン「ゲー!マジかよ!それってアレか?伝説に名高い"ジョグレス進化"ってヤツか!?」

 

ジオグレイモン「さぁな・・・・うん?」

 

銀「どうかした?ジオグレイモン」

 

ジオグレイモン「あそこにいるの・・・・ソノコじゃないか?」

 

銀「え?・・・・・ホントだ。おーい!園子ー!!」

 

しかし聞こえていないのか、どこか覚束無い足取りで、何処かへと歩く園子。

 

銀「園子?・・・・なんか、様子が変だ・・・ヒョーガモンは先に戻ってて」

 

ヒョーガモン「まだ敵が残ってるかもな。ちょっと見回ってから戻るゼ」

 

銀「お願いね。おーい!!園子ー!!!」

 

近付き、再び声をかける。

 

園子「・・・・・・ぁ、ミノさん」

 

今度は聞こえたようだ。

 

銀「どうしたんだ?こんなところで。須美はどうした?」

 

園子「・・・・・自分でも、よくわかんない・・・・なんか、向こうから、呼ばれた気がして・・・」

 

銀「・・・・・・向こうに、なにがあるんだ?」

 

園子「わかんない・・・・」

 

銀「んじゃ、確かめに行こう」

 

ジオグレイモン「良いのか?」

 

銀「園子が向かっている方向、樹と友奈がいる方向だろ?だったらアタシたちも向かうべきだよ」

 

園子「ミノさん・・・・!」

 

ジオグレイモン「確かに、アイツらの様子を確認しに行かなくちゃだったしな・・・・よし!ソノコ、オレの肩に乗りな!」

 

園子「え!?良いの~?」

 

銀「ジオグレイモン。園子のこと、しっかりな!」

 

ジオグレイモン「任せろ姉御!さあ、乗りな!」

 

園子「ありがと~、グレちん♪」

 

ジオグレイモン「え?グレちん?」

 

―――――――――――†――――――――――

 

もう少しで樹たちのもとにたどり着く。という地点で、東郷たちと園子たちは合流した。

 

園子「あ、わっしー!」

 

美森「そのっち!もう、勝手に居なくなって!心配したんだから・・・」

 

園子「えへへ~、ごめんなさ~い・・・」

 

歌野「ジオグレイモン、銀くんは?」

 

ジオグレイモン「後から来る。で?ソノコ、お前を呼んでるのは誰だ?」

 

美森「呼んでる・・・・?」

 

園子「えっと・・・・・あ、あの・・・子・・・」

 

園子が指差した先にいたのは───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

互いに、ボロボロになりながらも、それでも、戦うことを止めない、シェイドラモンとデクスドルガモンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌野「トゲモン!!」

 

トゲモン「がってん!」

 

園子「グレちん!!」

 

ジオグレイモン「お前オレのパートナーじゃないだろ!?」

 

突っ込みしつつも、トゲモンと同時にジオグレイモンも飛び出した。

隙を見つけて、トゲモンがDドルガモンを捕まえ、ジオグレイモンはシェイドラモンを地面に抑えつけた。

 

銀「良いぞ!ジオグレイモン!そのままそいつを抑えつけるんだ!」

 

歌野「ファイトよ!トゲモン!なるべく傷付けないようにね!!」

 

遅れてやって来た銀だったが、雰囲気で何かしらを察したのか、そのままジオグレイモンへ指示を送る。

その隙に、園子はジオグレイモンから降りて、Dドルガモンのもとへと向かう。

 

園子「・・・・・呼んでいたのは・・・あなただね・・・?」

 

Dドルガモン「ぐるる・・・・・!!」

 

トゲモン「ちょっとソノコ!?危ないから離れてて!!」

 

トゲモンの忠告を無視して、園子は更に歩を進める。

その時───!

 

Dドルガモン「グガァ!!」

 

トゲモン「しまっ・・・!うわぁ!!」

 

一瞬の隙をついて、トゲモンの拘束から逃れたDドルガモン。そのまま園子へと大口を開けて突っ込んでいき───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園子の右肩に、噛みついた。

彼女の身体から、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員が叫ぶ。しかし、園子にその声は届いていない。

 

園子「──────大丈夫」

 

ぽん、と自身の肉体に噛みつくDドルガモンの頭を撫でる。

 

園子「判るよ・・・・こんなにぼろぼろになって・・・・痛かったよね・・・・辛かったよね・・・・でも、もう大丈夫」

 

撫でる手は優しく、抱き締める腕は暖かく、Dドルガモンの全身に、園子の温度が染み渡っていく。

 

園子「私が一緒にいてあげる。だから、もう、寂しくないよ・・・?」

 

Dドルガモン「ぐ・・・・・ぁぁ・・・・」

 

Dドルガモンの口が開き、園子から離れていく。園子についた噛み後は、まるでノイズが走ったようになっていた。

 

園子「痛ぅ───」

 

美森「そのっち!!」

 

銀「園子!!」

 

東郷と銀が、あわてて園子に駆け寄る。

 

園子「・・・・・まだだよ」

 

しかし、園子はDドルガモンへ近付き、優しく、その頭を撫でた。

 

園子「そういえば~、私、あなたの名前、知らないや~。私は乃木園子。あなたは?」

 

Dドルガモン「──────ドル・・・ガ・・・・モン」

 

銀「しゃべった!?」

 

園子「そっか~・・・・・じゃあ、ドルるんだね~」

 

美森「あだ名なんて付けてる場合!?」

 

Dドルガモン「──────ソノ・・・・コ・・・」

 

園子「はぁ~い」

 

Dドルガモン「─────────ありがとう」

 

その一言だけを告げて、Dドルガモンは、目尻に涙を浮かべながら、デジタマへと返っていった。

そのデジタマを抱き上げて、優しく撫でながら、園子は呟く。

 

 

園子「・・・じゃあね、ドルるん。また会える日まで・・・・今は、おやすみ」

 

ことり、と静かに、デジタマが揺れた。




ゆゆテ!

またも分割・・・!
物書きとして恥ずかしくないのか!?

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