投稿だぁ!!!
という訳で、早めの投稿。
週一という話は何処へいったのか・・・・
あと、文字数も三千を越えてしまった・・・・
詰め込み過ぎたなぁ、今回は。
~前回までのあらすじ~
はじまりの町にあるという、伝説のデジヴァイス"Dー3"の奪取を目的に、勇者部の前に現れた千景とベルゼブモン。
その圧倒的パワーの前に、勇者部のパートナーたちは成す術もなく倒されていく。
ピンチに陥ったその時、歌野とパルモンが登場。
マトリクスエヴォリューションにより、パルモンは究極体デジモンのロゼモンへと進化したのだった。
互いに武器を構え、睨み合う千景と歌野。
不意に、 千景が何かを語り始める。
千景「・・・・・一説によると、デジモンには相性があるそうよ」
歌野「あら、そうなの?」
千景「簡単に説明すると、『ワクチン種はウィルス種に強く、ウィルス種はデータ種に強く、データ種はワクチン種に強い』となるらしいわ。昔からある三竦みの関係ね」
歌野「ふぅん、そうなんだ。初めて知ったわ!」
千景「──────それに準えるならば、あなたのロゼモンは"データ種"。対して私のベルゼブモンは"ウィルス種"。相性的にはこっちの方が有利・・・・・・・の、筈なのだけど───」
ちらり、と千景は自身のパートナーの方を見る。
ベルゼブモンはロゼモンと交戦していた。
"ベレンヘーナ"から放たれる弾丸を、ロゼモンの鞭が叩き落とす。
隙を縫ってロゼモンに接近。必殺技の『ダークネスクロウ』を放つ。
が、ロゼモンはそれを『ローゼスレイピア』で受け止める。
爪と剣で鍔競り合う二体。
不意に、ロゼモンが『ソーンウィップ』を振り上げる。
それを見たベルゼブモンは"ベレンヘーナ"をわざと巻き付けさせてこれを封殺。再び二体は膠着状態へと陥った。
千景「・・・・・経験の差は大きいわね」
歌野「諏訪の勇者をなめないことね!」
誇らしげにしている歌野を見て、千景は嘆息した。
―――――――――――†――――――――――
一進一退の攻防戦は、徐々にだが、しかし確実に、ベルゼブモンが優勢になりつつあった。
歌野「ロゼモン、加勢するわ!」
千景「させない!」
助力しようと飛び出した歌野の進路を遮るように、千景が立ちはだかる。
歌野「・・・・・千景さん。あなたに何があったのかはわからない。けど───」
千景「言葉は不要よ。私は、私の目的の為に行動する」
歌野「・・・・・・オーライ。だったら容赦しないわ!」
ここにきて漸く、二人の勇者が戦いを始めた。
それを眺めているだけの勇者部たち。
友奈「なんで・・・・・あなたも勇者なら、わたしたちの仲間なんじゃ・・・・!」
千景「──────」
歌野「友奈さん。今の彼女には、何を言っても無駄よ。どうしても止めたいなら・・・・そうね───」
歌野「レイから、デジヴァイスをもらうことね」
レイ「歌野?貴女、いったい何を・・・」
歌野「レイ!友奈さんは"デジメンタル
レイ「!?」
千景「なんですって!?」
歌野の一言でレイと千景が驚愕を露にする。
歌野「あら?千景さんは知っていて狙っていたんじゃないの?」
千景「────────なんてこと。デジメンタル保持者だなんて・・・・」
歌野「聞いてるー?」
千景「────────ますます放っておけない!ベルゼブモン!!」
ベルゼブモン「どうやら遊びはここまでらしいぜ?」
ロゼモン「へぇ?」
千景は、自身の端末を取り出して操作し、それをベルゼブモンへ向けた。
千景「アップリンク!『菊燐』!」
千景の端末から、赤い光がベルゼブモンへと照射され、それを受けたベルゼブモンに変化が現れる。
ベルゼブモン「フン!おぉぉぉぉ!!らぁ!!」
ベルゼブモンの手に刀が握られる。それを振り回すと、肩に担いで一言。
ベルゼブモン「おいチカゲ!剣なんざオレの主義じゃねェんじゃだが?」
千景「扱えない訳ではないでしょう?」
ベルゼブモン「・・・・・・ま、そうなんだがなぁ!!」
ロゼモン「ぐ・・・!」
菊燐による斬激と、ベレンヘーナによる銃撃。
遠距離と近距離、二つの攻撃を巧みに使い分けてロゼモンを追い詰める。
レイ「貴女・・・・今のはまさか!?」
千景「へぇ・・・・やっぱり観測者はお見通しって訳ね。そうよ」
千景「
レイ「そんな・・・!?貴女まさか、氷結神殿を!?」
千景「さあ、どうかしらね・・・?」
困惑するレイを他所に、千景はほくそ笑む。
歌野「氷結神殿っていうのが何なのかはアイドンノーだけど・・・・・千景さんが、何か悪いことをしたっていうことだけはアイシーよ!ロゼモン!!」
ロゼモン「なんとか頑張ってみるけど!」
歌野「その間に、友奈さんはレイから"Dー3"を受け取って!」
ベルゼブモン「させるかよ!!」
???「オレたちのこと、いい加減忘れてねえかい?」
ベルゼブモン「なにぃ!?」
ベルゼブモンがロゼモンを無視して友奈たちに襲いかかろうとした時、ハックモン・ララモン・ギルモン・アグモンが、ベルゼブモンにしがみついた!
ハックモン「ここは任せてくれ!」
ララモン「私たちは弱いけど!!」
ギルモン「足止めくらいならー!」
友奈「みんな!」
ブイモン「オレも・・・・!」
アグモン「ブイモン!オマエはユーナと一緒に行け!レイから"Dー3"を受けとるんだ!」
ブイモン「!!」
アグモン「舎弟は黙ってアニキのいうこと聞くもんだぜ!」
銀「いや、いったい何時からブイモンがお前の舎弟になったんだよ」
樹「友奈さん!お願いします!」
風「どうやらここは、あんたの女子力の見せ所みたいよ!友奈!」
夏凜「ここは私たちに任せて、あんたは伝説のデジヴァイスとやらを受け取りに行きなさい!」
友奈「みんな・・・・うん!行こう、ブイモン!」
ブイモン「・・・・・・・ああ」
レイ「・・・・・仕方ない。ついてきて頂戴!」
―――――――――――†――――――――――
ブイモン「ユーナ・・・」
友奈「なぁに、ブイモン?」
ブイモン「オレ、強くなりたいよ・・・・こんな風に、誰かに守られるだけだなんて・・・・・オレ、やだよ・・・・」
友奈「・・・・・うん。わたしも、おんなじ気持ち」
ブイモン「それに・・・・・チカゲのことも」
友奈「え?」
ブイモン「なんでかな・・・・あいつのことも、オレ、助けたいって思ってる」
友奈「・・・・・・そっか。なら、強くなろう!わたしと一緒に!」
ブイモン「ユーナ・・・・!」
友奈「二人一緒なら、ミノモンみたいに暴れたりしないよ。きっと!」
ブイモン「ああ!」
レイ「着いた!ここよ!」
着いた先は、レイの小屋。
友奈「へ?ここ?」
ブイモン「なんにもないじゃん」
疑問符を頭に浮かべる二人を他所に、レイは中へと入っていく。あわてて後を追いかける友奈とブイモン。
レイはそのまま、自身の扱うパソコン(古いタイプのパソコンだ。画面が分厚い)の前まで行くと、唐突に叫びだした。
レイ「アクセスコード!"我、デジタルワールドの安寧を望む者なり"!」
『ならば問おう、その名は何だ?』
レイの叫びに反応して、画面に謎の黒い影が現れ、こちらに質問してきた。
レイ「恒常性──"ホメオスタシス"!」
『此所に"
レイが答えると、影はおじいさんの姿になって、優しい声音で言葉をかけてきた。
次の瞬間───
パソコンが0と1に分解されていき、その中からカプセルに入った何かが出てきた。
レイ「これが、"Dー3"よ」
友奈「これが・・・・・」
ブイモン「・・・・白いんだな」
レイ「持ち主によって、様々な色になるの。さ!掴んでみて!」
友奈「・・・・・うん!」
レイに促され、友奈がDー3を掴む。
すると、先ほどまで白一色だったDー3は、光に包まれピンク色に染まっていった。
光は収まることを知らず、更に膨れ上がり───
友奈「きゃ・・・・!?」
ブイモン「ユーナ!?・・・うわっ!!」
ブイモンもろとも友奈を飲み込んだ!
その瞬間、友奈の頭の中に直接、先ほどのおじいさんの声が聞こえた。
────叫べ、『デジメンタルアップ』!
友奈はその声に従い、"Dー3"を持って叫ぶ。
友奈「デジメンタルアーップ!!」
すると、友奈たちを飲み込んだ光が、小屋を飛び出して外に出た。
そのまま光はベルゼブモンとロゼモンの間に割って入り、そして───
燃え上がる勇気!フレイドラモン!!!
ベルゼブモン「アーマー体・・・・だと・・・・!?」
友奈「行くよ!フレイドラモン!」
フレイドラモン「任せてくれ!ユーナ!」
─次回予告─
ロゼモンと共に戦うフレイドラモン。
その圧倒的なパワーにベルゼブモンたちは撤退を余儀なくされる。
平和になったはじまりの町。
そこで、レイは自分の事について語り始めるのだった・・・
次回『戦いの終わり。そして、レイの真実』
今、新たな冒険の扉が開かれる………