結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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そういえば、ガイオウモンもグレイモンの血統なんだよねー・・・・




いえ、別に・・・・何も無いですよ?(含み笑い)



~前回までのあらすじ~

森から関所を越えようとしたところ、モノクロモンが襲撃。関所が襲われた。
一行は急いで対応に移るが───


二十話 暗黒の力!トリケラモンの脅威!!

樹「いったい何が起きてるの!?」

 

夏凜「よく分からないけど、なんかヤバそうなのは理解できるわ・・・!」

 

モノクロモンを包み込んだ輝きが収まったときには、既にモノクロモンの姿は無かった。代わりに───

 

 

 

 

 

???「グォォォォォ!!!!」

 

 

 

 

 

レイ「────ふぅ、ようやく到着・・・って、何故トリケラモンが!?」

 

友奈「トリケラモン?」

 

┌──────┐

トリケラモン

└──────┘

角竜型デジモン

草食恐竜型では一、二を争う攻撃力を持つトリケラトプスの姿を持つ二足歩行の角竜型デジモン。表皮の頑丈さは生物系デジモンの中ではトップクラス。表皮同様、額から生えた2本の角は超硬質で、モノクロモンよりもはるかに硬い。基本的に性格は温厚。しかし、通常時の緩慢な動作からは推測しかねる突進攻撃は、硬質の体を持つ鉱物系デジモンでさえ破壊してしまう攻撃力を持っている。必殺技は額の2本角と鼻先の角で敵に突進していく『トライホーンアタック』だ!

 

 

チビモン「なんかねー?モノクロモンのツノに黒いリングがあってねー?」

 

レイ「黒い・・・リング・・・!?」

 

美森「知ってるの?」

 

レイ「ちょっと待って」

 

未だ雄叫びを上げているトリケラモンにノートPCを向けて、解析を始めるレイ。

 

レイ「やっぱり・・・・アレは、"イービルリング"・・・!」

 

友奈「イービル・・・ リング?」

 

レイ「装着させたデジモンを暴走させる、暗黒の力で作られたリングよ。でもおかしい。アレはこの世界には存在しないハズのものなのに・・・・」

 

友奈「えーと、つまり・・・あのリングを壊せば、あの子の暴走は止まるの?」

 

レイ「ええ。今はとりあえず、その解釈で良いわ」

 

友奈「それなら!行くよ、ブイモン!!」

 

チビモン(進化)ブイモン「オッケー!」

 

友奈「デジメンタルアーップ!」

 

Dー3を構えて、ブイモンに向ける。しかし───

 

友奈「────────あれ?」

 

ブイモン「────────あれ?」

 

いくら経ってもブイモンはフレイドラモンに進化できない。

 

友奈「も・・・もう一回!デジメンタルアーップ!」

 

しかし、Dー3はウンともすんとも言わない。

 

友奈「な・・・・なんでぇ!?」

 

園子「どうしたのゆーゆ?デジメンタル、使えなくなっちゃった?」

 

友奈「えーと?・・・・・・あ」

 

Dー3をカチャカチャといじくり回していた友奈が、唐突に、その動きを止めた。

 

レイ「何?」

 

友奈「電池切れ・・・だって・・・・」

 

友奈が見せたDー3の画面には、確かに、電池切れの標示が表れていたのだった。

 

レイ「・・・・・・・・・・・は?」

 

全員『・・・・・・・・・・・えぇ?』

 

困惑する全員を余所に、トリケラモンは暴れだす。

 

友奈「・・・・・・・・・・・どうしよっか?」

 

夏凜「『どうしよっか』じゃないわよ!?」

 

樹「なんでこんな時に電池切れ!?」

 

風「だからちゃんと充電はしっかりなさいって言ったのに!!」

 

友奈「ご・・・・ごめんなさぁぁぁぁぁい!!」

 

三人に叱られ、涙目になる友奈。

 

美森「まぁまぁ、みんな落ち着いて」

 

友奈「とーごーさーん・・・(涙目)」

 

美森「よしよし、友奈ちゃんは悪くないわ。勝手に電池切れになるこの不良品が悪いのよ」

 

園子「わっしーが甘やかしモードなんよ~・・・」

 

―――――――――――†――――――――――

 

銀「お待たせ!って、なに?この空気?」

 

夏凜「気にしたら負けよ。それより」

 

銀「ん?・・・ああ!ジオグレイモン!!」

 

ジオグレイモン「汚名挽回と洒落込むぜ!!」

 

美森「汚名は返上するものよ!!日本語は正しく使って!!」

 

ジオグレイモン「あ・・・はい・・・」

 

東郷のあまりの剣幕に、さしものジオグレイモンも萎縮してしまう。

 

風「東郷。今は押さえてちょうだい」

 

美森「ですが、風先輩!!」

 

樹「まがりなりにも、今は戦闘中なので!どうか、押さえてください!!」

 

美森「・・・・・・・・・むぅ」

 

レイ「で?どうにかなりそうなの?」

 

夏凜「全員で組み付いて、鼻先のリングを取っ払おうとしてはいるけど・・・・・」

 

ジオグレイモンとサンフラウモンが取り押さえているが、トリケラモンは大暴れしており、バオハックモンはなかなか鼻先のツノに攻撃を当てられない。

 

銀「難しいっすね・・・・」

 

その時であった!

 

ルドモン「オレに任せろぉ!!」

 

遠くから、ルドモンが大声を上げる。

 

雀「本当に!ほんっと~~~に!!大丈夫なんだよね!?」

 

ルドモン「大丈夫!オレを信じろ!オマエの信じる、オレを信じろ!!」

 

雀「それどっかで聞いたことあるんだけど、あ~~もう!こうなったらやけっぱちだぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

雀がルドモンをトリケラモンのツノ目掛けて投げる。

 

ルドモン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

さて、ここで一つ読者諸君に訊ねよう。ルドモンが初登場した時の姿を、諸君らは覚えておいでだろうか?

そう、雀が持っていたバックラーとして、ルドモンは登場したのだった。

そして、諸君らが気付いているかは分からないが、一つ、真実を告げよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()姿()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルドモン「システ○チェェェェェェンジ!!!」

 

投げ飛ばされながら、ルドモンは本来の姿へと変形する。

 

全員『え・・・・ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?!?!?』

 

レイ「────そういえば、ずっと盾形態のままだったわね」

 

雀を含めた勇者部一行は、ルドモンが盾の形のデジモンだとばかり思っていたので、変形したルドモンに心底驚いた。

驚愕の声を浴びながら、ルドモンはトリケラモンのツノに取り付き、そして

 

ルドモン「『ウォルレーキ』!!」

 

両手の盾でイービルリングを攻撃。見事、破壊してみせた。

 

トリケラモン「・・・・・・う」

 

リングの影響がなくなったトリケラモンはおとなしくなり、取り押さえていたジオグレイモンたちが離れた時には、モノクロモンの姿に戻ってムゲンマウンテンへと歩いて帰って行ったのだった。

 

―――――――――――†――――――――――

 

その様子を、赤嶺と千景は終始、ただ見ているだけであった。

 

赤嶺「あーあ、イービルリング壊されちゃった。まぁいっか♪どんな効果があるのか確認できただけでも良しとしよ~♪」

 

千景「───────」

 

赤嶺「それじゃぐんちゃん。わたしはここでバイバイするから、ムゲンマウンテンの"アレ"と、後輩ちゃんはよろしく~」

 

千景「───────わかっているわ」

 

赤嶺が口笛を吹くと、何処からかバーテックスのような不思議な形のデジモンが現れてそれに乗って赤嶺は何処かへと飛び去って行った。

 

ベルゼブモン「よっと・・・・・ようやく帰ったか、あの腹黒女」

 

赤嶺と入れ替わるようにして、ベルゼブモンが何処からか現れた。

 

千景「────あまり、彼女を悪く言うものじゃないわ。雇い主に聞かれたら、私たちの命すら危うくなる」

 

ベルゼブモン「わーってるよ」

 

千景「それより首尾は?」

 

ベルゼブモン「問題無い。後は連中がムゲンマウンテンへ向かってくれりゃあ、全て上手くいく」

 

千景「必ず行くわ・・・なにせ、ムゲンマウンテンには─────」

 

 

 

 

 

千景「四聖獣の一体がいるのだもの・・・・」

 

 




─次回予告─

電池切れを起こしたDー3。
レイの発案により、ムゲンマウンテンにいる四聖獣の一体に会いに行くことになった一行は、そこでケラモンの大群に遭遇する!?

次回『登れ!ムゲンマウンテン。ケラモンの群れを越えて』

今、新たな冒険の扉が開かれる………

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