結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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ゆゆテ!

インフェルモンもそうだけど、ディアボロモンって無邪気に無惨なことするデジモンなイメージ。
バッタの手足をもぐ子供みたいな。


二二話 ティアルドモン爆誕!そんな進化で大丈夫か!? ー後編ー

ハックモンが蹴飛ばされ、インフェルモンに睨まれた瞬間、己の死を悟った雀の脳裏に、ここに来てからの体験がフラッシュバックした。

 

―――――――――――†――――――――――

 

この世界に落ちてきて最初、雀はゴツモンの集団の真上に落下した。岩山からの滑落である。この時も雀は己の死を悟ったものだが、ゴツモンたちのおかげで助かったのだ。

最も、この所為で彼女はゴツモンたちから目の敵にされるようになってしまったのだが・・・・

どうにかゴツモンたちを撒いた雀は、そこで、メラモンとプチメラモンの群れにリンチされていたルドモンを見つけた。

どう考えても首を突っ込んだら自分が危ない。

そう考えた雀は、こっそりその場を離れようとした。

が、そう上手くはいかなかった。

 

ルドモン「んお?おお!ニンゲン!すまねぇがちょいと助けてくれねぇか?」

 

メラモン「あぁん?」

 

雀「ちょっとぉ!?なんでこっちに気付くかなぁ!?」

 

結局、自発的では無いものの、ルドモンを助けることになった雀は、プチメラモンに襲われながらもなんとかルドモンを救出。そして逃走。

 

プチメラモン「ニンゲンだぁ!ニンゲンだぁ!」

 

雀「ひぃーーー!!もういやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ルドモン「あっはっはぁ!!助かったぜ、ニンゲン!サンキューな!」

 

そうして、麓まで逃げ延びた雀たちを待ち構えていたのは、大量のクラモンの群れであった。

 

雀「なにこれ・・・・クラゲ?」

 

雀のその声に反応したクラモンの数体が、雀に近付く。

 

雀「・・・・なんかヤバそう。ここは逃げるべし!!」

 

ルドモン「スズメはいつも逃げてるなぁ」

 

そうして、雀はクラモンに追いかけられながらもムゲンマウンテンを下山。ルドモンの提案で進んでいった森の中で、ゴツモンに再び遭遇し襲われたのだった。

 

―――――――――――†――――――――――

 

雀(なんだか私、この世界に来てからろくな目にあってないなぁ・・・・)

 

続いて思い出すのは、仲間たちの顔。

 

雀(あやや・・・しずく・・・シズク様・・・弥勒さん・・・そして・・・・)

 

芽吹の顔が脳裏に浮かんだ瞬間、彼女の、防人時代の言葉を思い出す。

 

 

 

 

 

『この部隊から、一人も犠牲を出さない!』

 

 

 

 

 

雀(そうだ・・・メブはいつも、部隊から犠牲を出さないように頑張っていた・・・)

 

震える脚をしっかり踏ん張り、雀が決意を込める。

 

雀(なら・・・・ここで私がメブの頑張りを無駄にするわけにはいかないよ!!)

 

そうして、顔を上げた。そして─────

 

 

 

 

 

インフェルモンの、無機質な視線と、雀の視線が、重なった。

 

 

 

 

 

雀「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やっぱ怖いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

絞り出した勇気は何処へやら。雀は泣き出してしまった。が、そこで一つ、奇跡が起きる。

 

 

 

 

 

雀「助けてぇぇぇぇ!!!()()()()()()()()()()()()()()()()!!!」

 

 

 

 

 

雀が、ルドモンの名前を呼んだのだ!

それに呼応して、ルドモンが本来の姿に戻る。

 

ルドモン「────────任せろ!」

 

意図せずそれが、ルドモンと雀の心を繋ぎ、デジヴァイスが反応する。

雀のポケットから放たれた光が、ルドモンへと降り注ぎ、そして─────

 

 

 

 

 

 

EVOLUTION

 

Let's! EVOLUTION!!

 

 

俊!蒼!防!盾!

 

ティア!ルド!!モン!!!

 

 

 

 

 

┌───────┐

ティアルドモン

└───────┘

防具型デジモン

ルドモンがさらに頑丈になり、優れた俊足を得て進化した姿。高速で突っ走り、戦地に取り残された戦うことのできないデジモンの救助を行う。戦地から離脱するために自身を盾に変えて持たせることで、どんな攻撃が向かってきても保護対象を守り抜く。ティアルドモンの盾は氷の結界を張ることができる魔法の盾となっており、敵からの攻撃を凍らせて無力化するぞ。必殺技は、腕のシールドを投擲する『フリスビッカー』と、高速移動から爪で攻撃を加える『アサルトクロー』だ!

 

夏凜「・・・・・・なにあれ?」

 

ハックモン「・・・・うぅ」

 

夏凜「ハックモン!?気が付いた?」

 

ティアルドモン「『フリスビッカー』シュートォ!!」

 

インフェルモン「!?!?!?」

 

ティアルドモンの攻撃に、咄嗟にインフェルモンは繭形態へ変形した。その隙にティアルドモンが上空へ跳ぶ。

 

ティアルドモン「自由落下有り難う(センキューグラビティ)!!」

 

跳躍の勢いに自由落下の勢いをプラスして、必殺の『アサルトクロー』をインフェルモンに見舞った!!

 

インフェルモン「ギギィ!?」

 

バキン、と音を立てて、インフェルモンの身体にヒビが入る!

 

ジオグレイモン「今だ!『メガバースト』!!」

 

サンフラウモン「『サンシャインビーム』!!」

 

そのヒビ目掛けて、ジオグレイモンとサンフラウモンが一斉に必殺技を放つ。

 

インフェルモン「!?!?!?!?!?!?」

 

二体の必殺技を浴びて、インフェルモンは爆発四散したのだった。すぐ傍の雀ごと巻き込んで。

 

雀「なんで私までぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」

 

ティアルドモン「安心しな・・・オレがいる!」

 

ティアルドモンが雀を守り、どうにか全員生還することができたのだった・・・・




─次回予告─

ティアルドモンたちの戦いが終わったころ、友奈たちは特に何事も無くムゲンマウンテンの山頂に到着した。
そこで待っていたのは、シェンウーモンと・・・・・

次回『彼岸の華は頂にて、嘆く』

今、新たな冒険の扉が開かれる………

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