結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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しずくちゃん欲しさに全財産でガチャったら、亜弥ちゃんが五凸してた。何を言っているのか解らないと思うけど、俺にもよくわかんない(白目)
ただ、自分が爆死した。という結果だけは、なんとなく、理解出来た(虚ろ目)


~前回までのあらすじ~

夏凜たちを残して、先に山頂へと向かった友奈たち。
特に何事も無く到着した一行を待っていたのは───


二三話 彼岸の華は頂にて、嘆く ー前編ー

友奈「わぁ・・・・良い眺め───」

 

美森「本当にね・・・・・」

 

先に山頂に到着した二人は、そこからの景色に見惚れていた。

 

レイ「向こうの方に陸地が見えるでしょう?あれが、『サーバ大陸』。このデジタルワールドで最大の大陸よ」

 

風の後からレイが来て、水平線に微かにみえる陸地を指差して語る。

 

風「あれが・・・・」

 

美森「なら、あれは?あの、空に向かって伸びる、柱みたいなもの」

 

友奈「え?どれどれ?」

 

東郷に指示され、友奈もそれを見つけた。

遠く、微かにだが、確かに、天に向かって真っ直ぐに伸びる一本の柱のようなものが、そこにあった。

 

レイ「・・・・ごめんなさい。アレがなんなのか。実は私にもわからないの・・・」

 

と、その時であった。

 

 

 

 

 

???「あれは、『センター・ツリー』と言ってのう・・・何時から、其所にあるのかは、だぁれも知らんのじゃが・・・風の噂では、このデジタルワールドが今の姿になるよりも前から、其所にあった、と言われておる・・・」

 

 

 

 

 

突如背後から、嗄れた声が聞こえてきた。

慌てて振り返ると、そこには、背中から大樹を生やした双頭の亀のような姿のデジモンがいた。

 

レイ「お久しぶりです。シェンウーモン」

 

シェンウーモン「ほっほっほっほ・・・観測者よ・・・息災の様で何よりじゃのう・・・」

 

 

┌───────┐

シェンウーモン

└───────┘

聖獣型デジモン

デジタルワールドを守護する四聖獣デジモンの1匹であり、北方を守護し変幻自在な水技を使う。他の四聖獣デジモンと同じく伝説の存在であり、その強さは神にも匹敵すると言われている。シェンウーモンは四聖獣デジモンの中でも最長老であり、温厚な性格の持ち主である。必殺技は敵の周辺に濃い霧を発生させて幻影を見せ、精神を破壊する『霧幻(むげん)』だ!

 

 

友奈「このデジモンが・・・・」

 

???「ええ、そうよ。北方を司る聖獣。シェンウーモンよ」

 

シェンウーモンの隣で、椅子に座りゆったりとお茶を飲んでいた、制服姿の少女が口を挟んだ。その少女の姿に、一行が驚愕する。

 

美森「っ!?・・・貴女は!」

 

風「郡・・・・千景・・・・!?」

 

先日、はじまりの町を襲撃した少女、郡千景が、そこにいた。

 

―――――――――――†――――――――――

 

シェンウーモン「おお・・・そういえば、チカゲはこの者たちと、昨日知り合っておったのう・・・」

 

千景「そうね・・・・最も、出会い方は最悪だけど・・・・ね」

 

シェンウーモン「ほっほっほ・・・・そう自己嫌悪せずとも良い・・・御主の目的の為には、致仕方無い事よ・・・」

 

千景「別に自己嫌悪なんて・・・・」

 

ベルゼブモン「ハハッ。おいチカゲ。お前見抜かれてんぞ?」

 

千景「─────────────」

 

ベルゼブモン「そう睨むなって(笑)」

 

和気あいあいとしたその様子に、一行は困惑していた。

 

レイ「シェンウーモン。まさか貴方・・・・その人の・・・・?」

 

シェンウーモン「うむ。チカゲとわしは、御主がこのデジタルワールドに訪れることが出来る様になった切欠たるかの大戦──『デクス・ウォーズ』を共に戦い抜いた仲でのう・・・」

 

ベルゼブモン「いわゆる、"戦友"ってやつさ」

 

千景「あら、貴方の口からそんな言葉が出るなんて・・・・明日は雨かしら?」

 

明かされた衝撃の事実に、ぽかん、と口を開けたまま呆けている一行を他所に、千景たちは談笑に華を咲かせていた。

 

―――――――――――†――――――――――

 

シェンウーモン「さて、そこの・・・デジヴァイスに選ばれし乙女よ・・・」

 

友奈「え!?あ、はいっ!」

 

シェンウーモン「御主の要件は理解しておる。御主の持つDー3は、どうやら御主の力が余りにも強すぎるが故に、オーバーフローを起こしてしまったようじゃのう・・・」

 

友奈「オーバーフロー・・・・でも、表示には電池切れって・・・・」

 

シェンウーモン「ほっほっほっ・・・それは一時的な物じゃよ。しばらく待っとれば再び使える様になる」

 

友奈「そうなんですか!」

 

シェンウーモン「じゃが、このままにしておけば・・・いずれそのDー3は壊れてしまうじゃろう・・・どれ、わしに貸してみなさい」

 

友奈「えっと・・・はい」

 

友奈はシェンウーモンに近付き、Dー3を差し出した。

すると、Dー3が勝手に浮き上がり、シェンウーモンの背中の大樹へと吸い込まれていったのだった!

 

友奈「あ・・・」

 

シェンウーモン「これでよい。少し茶でも飲んでおれば、Dー3のアップデートが終わるじゃろう・・・」

 

そう言って、何処からともなく、テーブルと人数分の椅子を出すシェンウーモン。

 

風「──────どうする?」

 

美森「・・・・・・・怪しいとは思いますが、特に何もできる事がありませんから」

 

レイ「・・・・正直、シェンウーモンが彼女と知り合いだったなんて思いもよらなかったけれど・・・・まあ、大丈夫よ。シェンウーモンは四聖獣の中で一番温厚なデジモンよ。変に怒らせたりしなければ、こちらに危害をくわえてくることは無いはず」

 

風「───────なら、お言葉に甘えちゃいましょ♪」

 

美森「・・・・・・・そうですね」

 

―――――――――――†――――――――――

 

そうして、しばらく談笑していると、不意に千景が立ち上がった。

 

千景「────さて、そろそろ私の要件も済ませようかしら・・・・?」

 

ベルゼブモン「─────良いんだな?」

 

シェンウーモン「・・・いずれ、このような事になるとは思っておった」

 

千景「──────ごめんなさい」

 

シェンウーモン「謝る必要は無い。これは、彼女を犠牲にして生き延びてしまった、わし達の責任。ならばこそ、わしはその報いを受けねばならぬ」

 

千景「────────くっ」

 

悲し気な表情を浮かべながら、大鎌を呼び出し、勇者装束に着替えた千景が、シェンウーモンと対峙する。

 

美森「郡さん・・・・貴女何を!?」

 

友奈「まってよ、千景さん!シェンウーモンとは友達なんでしょ!?なのに、なんで!!」

 

風「そうよ!考え直しなさい!そんなことをすれば、もう後戻りできなくなる!!」

 

千景の様子を察して、三人が説得を試みる。が───

 

千景「───後戻りなんて・・・・もう、今さら出来ないわよ・・・・()()()()()()()()()()()()()()()()・・・・」

 

三人『!?!?』

 

レイ「・・・・やっぱり、そうなのね・・・・Dーアークを手にしているから、もしや、とは思っていたけど・・・・」

 

千景「─────覚悟は良いかしら?シェンウーモン」

 

シェンウーモン「応じよう。そなたの決意に」

 

千景「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

言葉を交わした千景は、大鎌を構え、シェンウーモンに突撃していったのだった・・・・




ゆゆテ!

想定以上に文章量が増えたので分割。
ここら辺は伏線とか色々仕込みまくりだからね、仕方ないね

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