友奈「えーと、たぶん!」
レイ「・・・・分かってなくても、分かってる前提で話をするから。じゃ、覚悟して聞いて頂戴」
私の名前は、伊予島杏。
西暦の時代で、勇者としてバーテックスと戦い、そして、死んでしまいました。
気が付くと、私は不思議な生命体の住む街にいました。
どこか都会のような雰囲気のする街でしたが、景色に見覚えはありません。
その街───フローティアにて、私は、私のパートナーと出会いました。
ルナモンという、とっても可愛いデジモンです。
彼女には、レナモンという姉妹デジモンがいました。姉妹といっても、血が繋がっていたりはしてなくて、この街で同じ時に産まれたから、以後、姉妹のような関係になったのだとか。
二体はとっても仲良しで、なんとなく、私とタマっち先輩を重ねてしまって・・・・少し、寂しくなったこともありました。
そんなある日、私たちにとって、とても大きな事件が起こりました。
デクスドルガモンの大群が、フローティアを襲ったのです。
私は、ルナモンと共に、フローティアを護るため、戦いました。
ですが、多勢に無勢。
ルナモンは、負けてしまい、命の危機に陥って───
「伊予島さん!」「あんずーーーーー!!!」
その時のことを、私は、きっと、一生忘れないでしょう。
生前の仲間である千景さんとタマっち先輩が、自分たちのパートナーと共に、私たちを助けにきてくれたんです!
すべてのデクスドルガモンを倒したあと、私たちは再会を喜びあいました。
そして私は、この世界───デジタルワールドで起きている異変についても知りました。
「私と土居さんは、他の仲間たちを探しているの」
「あんず。おまえも手伝ってくれ!また一緒に戦おう!大丈夫だって!タマがあんずのことも守ってやる!!」
「タマっち先輩────千景さん────はいっ!」
こうして私たちは、デジタルワールドを救い、死に別れた仲間を探す旅に出ることになりました。
―――――――――――†――――――――――
仲間を探す旅は、つらいことも、怖いことも、悲しいことも、沢山あったけど、それでも、生前の頃と同じ───いえ、それ以上に楽しい旅でした。
「その旅も、ここで終わり・・・・」
「終わらんさ。デクスモンを倒し、デジタルワールドに平和をもたらしたら、また皆で旅に出よう」
「お、いいなそれ!おまえはどう思う?コロナモン!」
「賛成!!」
「うん、それ良い!楽しそう!ねっ?ぐんちゃん♪」
「ええ。私もそう思うわ、高嶋さん」
「チカゲ、楽しそうじゃん♪」
「ユウナも、楽しそうで何よりだ」
「っ!?・・・・・インプモン、あなたっ!」
「えへへ・・・///」
それぞれ、パートナーと共にここまでの道のりを歩んで、絆を深めあってきました。
だから、大丈夫。あのときみたいなことにはならない。
そう、思っていました。
デクスモン────天の神の分御霊から産まれた存在。
現実世界と同じように、デジタルワールドを破壊するために、デクスドルガモンや、デクスドルグレモンを量産して世界中にばら蒔いた、諸悪の根源。
その圧倒的な強さに、私たちは成す術もなく倒れていきました。
スーツェーモンにもらった"デジヴァイス"でアップデートされた、私たちの勇者アプリこと"ペンデュラム"の力でパートナーが究極体に進化し、私たちも勇者へと変身できるようになったというのにも関わらず・・・・
誰もが絶望し、戦う気力を無くしそうかになった、その時───
「私は!絶対!諦めない!!!」
友奈さんと、そのパートナーである、アルフォースブイドラモンだけは、まだ、諦めていなかったのです。
その諦めない心が、アルフォースブイドラモンに奇跡を起こしました。
友奈さんから迸った謎の光が、アルフォースブイドラモンに降り注いだ瞬間、アルフォースブイドラモンは究極体を越えた、超究極体となりました。
アルフォースブイドラモン
その力は凄まじく、私たちが束になっても敵わなかったデクスモンと対等に渡り合っていました。
いつまでも続くかのような、激しい死闘が繰り広げられ、やがて、終わりました。
結果は、痛み分け、でした。
デクスモンは消失。アルフォースブイドラモンも、デジタマへと還り、そして、友奈さんは────
アルフォースブイドラモンに力を与えたのは、デジメンタルとなった、友奈さんの魂でした。
その友奈さんと一つになったアルフォースブイドラモンも、デジタマへと還元された。
つまり、友奈さんは、自らの命を捧げて、このデジタルワールドを救ったのです。
私たちは、また、大切な仲間を犠牲にしてしまったのです。
ですが、私はもう、諦めません。
必ず、友奈さんを蘇らせてみせます。
―――――――――――†――――――――――
レイ「『────空っぽの器となった友奈さんの肉体は、友奈さんの端末と共に、ひなたさんが管理することになりました。また、アルフォースブイドラモンのデジタマは、ファイル島のはじまりの町にて再び産まれてくるのを待つことにしました。すべては、約束を果たすために・・・』」
レイ「────以上よ」
沈黙が、その場を支配していた。
美森「・・・・・・郡さんは、この、友奈さんを蘇らせるために、シェンウーモンを?」
風「・・・・・・あり得ない話じゃ、無いわね」
友奈「─────────」
レナモン「チカゲ様が?」
レナモンのその一言に、一行がレナモンを見る。
夏凛「・・・・そっか、あんたも千景の知り合いなのね」
レナモン「ええ・・・でも、そうですか・・・チカゲ様が・・・・」
憂いを帯びた表情を見せるレナモン。
ブイモン「──────」
友奈「ブイモン?どうしたの?」
ブイモン「───────オレは・・・・」
と、その時だった!
雀「大変!!大変大変大変だよぉ~~~!!!」
樹「雀さん?」
銀「さっきから姿を見ないと思っていたら・・・・何処に行ってたんだ?」
雀「いやぁ・・・こういう不気味な場所って、絶対なんか良くないことが起きるだろうから、外で待ってたんだけど・・・・」
ルドモン「大変だ!バーテックスが来た!!」
全員『えぇ!?』
─次回予告─
雀とルドモンによってもたらされた、再びのバーテックス襲来の報。
迎撃しようと外に出ようとした一行だったが、園子が静止した。
果たして、園子が気付いたこの世界のバーテックスの秘密とは・・・・?
次回『バーテックスの秘密。真実はムゲンマウンテンに!』
今、新たな冒険の扉が開かれる………