~前回までのあらすじ~
ついに雷煌遺跡までやってきた一行。
内部で、かつて起きた『デクス・ウォーズ』の記録を解読。千景の行動の原因を知った。
更に詳細を知ろうとしたその時、雀からバーテックス襲来の知らせを受け───
夏凛「な!?また来たっての!?」
風「とにかく行きましょう!」
風の号令に、雀以外の全員が外に出ようとした、その時───
園子「待って!!」
美森「そのっち?」
友奈「どうしたの?そのちゃん」
園子「その前に、みんなに話しておきたい事があるんよ」
いつになく真剣な園子の様子に、全員が沈黙する。
園子「一応、最初に断っておくけど、これはまだ、推測というよりも、私の想像って呼んだ方が良い物なんよ」
美森「構わないわ。教えて、そのっち」
園子が頷いて、話を始める。
園子「まず一つ目。この世界のバーテックスについてなんだけど・・・・ねぇ、にぼっしー。バーテックスが現れたのは、海だったよね?」
園子が、自身の指を一つ立てて、夏凛に訊ねる。
夏凛「え?ええ、そうだけど───」
園子「海の向こうから来たの?」
夏凛「違うわ。海の中から─────ん?
自身の発言に、疑問を感じた夏凛は訝しげな声を出す。
園子「バーテックスは本来、天の神の尖兵。空から落ちてきた厄災。それが、どうして海の中から?」
風「─────言われてみればそうね・・・」
友奈「海の中に、バーテックスの巣みたいなものがある・・・とか?」
園子「ゆーゆ鋭い!でも、私の予想はもうちょっと違うんよ~」
言って園子は、何処からともなくメモ帳を取り出した。
銀「お。それ、いつも使ってるメモ帳じゃん」
園子「さらさらさら~~・・・っと、よ~し、書~けたっ♪」
メモ帳に何かを記入した園子が、それを全員に見せる。
どうやらこのファイル島の全景図らしい。
美森「こんなもの・・・・いつの間に?」
銀「アタシの手書きマップよりも正確じゃね?」
園子「ゆーゆたちがシェンウーモンに会ってる間に、ムゲンマウンテンをぐるーーーっと一回りしてきて、この島の全景を確認してきたんよ~」
風「それだけでこれ程のものが書けるの!?」
樹「流石ですね・・・・園子さん・・・・」
レイ「それで?何が気になるの?」
園子「えっとね。まず、ムゲンマウンテンの位置なんだけど。丁度、この島の真ん中にあるんよ」
園子が全景図の中心を指し示す。
園子「で、そこから放射状に川が流れてる」
友奈「ふむふむ・・・」
園子「川の行き着く先は当然、海。もし、この川が
園子のその発言に、その場の空気が凍りつく。
美森「それは・・・・ちょっと想像の飛躍が過ぎないかしら?」
園子「うん。私も最初はそう思ったんよ~。でもね、関所でのことで、そうとも言い切れないことがわかったんよ」
夏凛「関所?モノクロモンが突っ込んできた事?」
銀「──────あ!
園子「ミノさん正解~♪」
風「─────そうだ。あのガードロモンは『ムゲンマウンテンが噴火した』って言ってたのに、普通に山頂までわたしたちは行けた」
美森「────そういえば、噴火の痕跡なんて何処にも無かったわ」
友奈「え?じゃあ・・・・何が原因で?」
園子「そこが二つ目。"ムゲンマウンテンの噴火"とは何だったのか」
今度は指を二つ立てる。
友奈「うーん・・・・昨日起きなくて、今日起きたこと・・・・?」
銀「──────アタシさぁ。ムゲンマウンテンの山頂まで、アグモンとランニングするのを、朝の日課にしてるんだけどさ。今朝はアグモンも疲れてるだろうからって、やらなかったんだけど」
銀が唐突に話始める。
銀「昨日もその日課、ちゃんとやったんだ。まぁ、その帰りにアグモンが園子たち見つけたんだけど」
美森「そうだったの?」
銀「だから、何かあったとするなら、その間ってことになるんだけど─────」
うーん。と全員が首をひねる中、沈黙を貫いていたレイが口を開いた。
レイ「────────
全員『──────あ!!!』
園子「うん。私も、同じ発想に至ったんよ」
雀「え?えーと、つまり?」
園子「この世界のバーテックスは、今、ムゲンマウンテンの中に潜んでいる、かも知れないんよ」
園子の説明に、雀が軽く悲鳴を上げた。
雀「ちょ・・・・ちょっと待ってよ!!もしそれが本当のことだったとして、なんでシェンウーモンは何も言わなかったの!?」
レイ「知らなかったのでしょうね・・・・・こんな大事なことを、シェンウーモンが教えないはず無いもの」
雀「──────そのシェンウーモンが、バーテックスの仲間とかってことは・・・・」
レイ「無いわよ。ふざけないで」
雀「ハイっ!失礼しましたぁ!!」
レイの一喝に背筋を伸ばして敬礼する雀。
ハックモン「──────で、どうする?こうしてる今もバーテックスはこっちに向かっているんじゃないのか?」
ララモン「少なくとも、ウタノの農場とはじまりの町には向かっているでしょうね」
アグモン「なら!やるべきことはーつ!!」
銀「残念!アタシらがやるべきことは二つだ」
アグモン「え?」
夏凛「バーテックスの殲滅。そして、その巣窟の破壊よ」
園子「だいたいの場所の目星は付けてきたから、二手に別れるのが良いと思うな」
風「迎撃に向かう組の方は、人数多めにした方が良いかもね」
夏凛「バーテックスの数にもよるでしょうけど」
―――――――――――†――――――――――
話し合いの結果
園子を筆頭に、友奈、東郷、銀のムゲンマウンテンに向かう組と
レイを中心とした、風、樹、夏凛、雀のバーテックス迎撃部隊の二組に別れることになった。
雀「わ・・・私迎撃組!?やーーーだーーーよーーー!!バーテックスとなんてもう二度と戦いたく無いのにぃーーーーーー!!!!!!」
夏凛「文句言わない!今回は、アンタが居ないと作戦が成功しないんだから!!」
雀「でもぉ~~・・・・」
ルドモン「安心しな雀!進化したオレに、死角は無い!!」
雀「それでも怖いものは怖いんだよぉ~~~!!」
レイ「─────大丈夫なの?これで」
樹「あはは・・・・・どうでしょう?」
風「ま、成せば大抵なんとかなるってことで・・・」
レイ「──────────はぁ(呆れ)」
園子「さ!私たちもがんばるよ~!!」
友奈「おー!!」
美森「それにしても、良いの?レナモン」
レナモン「ワタシの役目は終わった。ならば次に行うべきは、ソナタたちに付いて行き、新たな伝説を見届けることと判断した」
美森「良くわからないけど、協力してくれるってことよね?」
レナモン「ああ。宜しく頼む。ミモリ」
銀「バーテックスの巣か・・・・ちょっとワクワクしてる自分がいるなぁ」
アグモン「へへ♪冒険だなっ姉御!」
友奈「よぉし・・・・行こう!ブイモン」
ブイモン「─────────」
友奈「・・・・・・ブイモン?」
友奈がブイモンを、自身の目線の高さまで持ち上げる。
ブイモン「──────え?ああ。ゴメン。大丈夫。ちょっと考え事」
友奈「────────勇者部六ヶ条、一つ!」
ブイモン「へ?」
友奈「悩んだら相談!」
ブイモン「─────別に、悩んでは」
友奈「でも、何でも言って欲しいな。私、ブイモンのパートナーだもん!」
ブイモン「─────そのうち、ね?」
友奈「─────そっか。うん。わかった。私、ブイモンが話してくれるのを待ってるね!」
ブイモン「ゴメン」
友奈「気にしないで。さ、がんばろー!!」
ブイモン「おう!!」
こうして、一行は二手に別れて、それぞれの役割を果たすため行動を開始したのだった………
─次回予告─
迎撃に向かったレイ達はまず、歌野と合流すべく、農場へと走る。
一方、ムゲンマウンテンに到着した友奈たち。
そこで園子は、自身の端末から『あるもの』を取り出して───
次回『侵入!ムゲンマウンテン!!』
今、新たな冒険の扉が開かれる………