ドドモン「勿論だとも。まぁ、見ていて欲しいな」
ベルゼブモンに抑えつけられている、ドルグレ・バーテックスに、ドドモンが近付く。
園子「ドルるん。大丈夫?」
ドドモン「心配はいらないよ。ちょっと────」
ドドモン「こいつに食べられてくるだけさ」
そう言うや否や、ドドモンはドルグレ・バーテックスの口の中へと入っていった!
園子「えぇ!?ちょ・・・・ドルるーーーーーーん!!!!!!」
園子の叫びが、施設内にこだました………
雀「あぁぁぁぁぁぁ・・・・もうダメだぁ・・・・おしまいだぁ・・・・・」
夏凜「情けない声出してんじゃないわよ!!バオハックモン!!」
バオハックモン「わかってる!!『ドラグレスパイカー』!!!」
ティアルドモンが居なくなった雀は、最早只泣き言を言うだけの存在に成り果てた。
そんな雀を庇いながら、夏凜とバオハックモンは戦っている。
風「私たちも忘れないでよ!グラウモン!」
樹「お願い!サンフラウモン!」
グラウモン「『プラズマブレイド』!!」
サンフラウモン「『カクタステイル』!!」
二体によるコンビネーション攻撃。
しかし、ドルゴラ・バーテックスは微動だにしない。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!」
再び放たれる『メタルインパルス』
それにより、二体は跡形もなく、消し飛ぶ──────誰もが、そう思っていた。
???「勇者・・・・パンチ───!」
突如、横から割って入ってきた赤嶺友奈によって、『メタルインパルス』が弾かれてなければ・・・!
風「あ・・・・あんたは!?」
樹「友奈さんの・・・・そっくりさん!?」
夏凜「あいつ・・・・さっきの!」
雀「わ・・・・私たちを、助けに来てくれたんだね!」
赤嶺「うーん・・・・ある意味そうなのかもね・・・・アイツ──ドルゴラ・バーテックスを倒しにきたんだから」
ミノモン「ぼくもいるよぉ~」
赤嶺「はいはい。危ないから降りててねぇ」
ミノモン「うん!ありがとね、そっくりさん!」
肩に乗っていたミノモンを降ろして、赤嶺がドルゴラ・バーテックスに向き直る。
それと同時に、ドルゴラバーテックスの後ろから───
ライドラモン「『ライトニングブレード』!!!」
友奈「プラス!ルドモン!!」
雷電を纏ったティアルドモンが飛んできて、ドルゴラ・バーテックスの後頭部に直撃した!!
友奈「みんな!」
樹「友奈さん!!」
風「あれ?その子は?」
ライドラモン「ブイモンからアーマー進化した、ライドラモンさ!!」
雀「あ!ティアルドモン!?やっと帰ってきたの!?」
ティアルドモン「bbbbbbbbbbbbbbbbbb」
雀「・・・・なんで感電してるの?」
―――――――――――†――――――――――
ティアルドモンを喰らったドルゴラ・バーテックスは一時的にだが怯んだ。その隙を逃さない勇者たちでは無い。
風「よぉし、今よ!全軍突撃ぃーーーー!!!」
全員『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!』
風の号令に、全員が必殺技を放つ。
「■■■■■■■■■■■■■■■■!?!?!?!?!?」
攻撃を喰らったドルゴラ・バーテックスは悲鳴を上げて仰け反った。
夏凜「効いてる・・・・!イケるかも知れない!!」
赤嶺「─────────」
だが、バーテックス化しているとは言え究極体。
直ぐに体勢を整え、『ドルディーン』を放つ。
グラウモン「ぐぅぅぅぅ・・・・!」
バオハックモン「くっ・・・・!やはりまだ倒せないか」
サンフラウモン「ぐ・・・・!でも、技の威力が落ちてる・・・・もう少しのはずよ!!」
???「なら、私たちも活躍できそうね・・・!」
友奈たちの後ろから声がした、と思った瞬間、ドルゴラ・バーテックスに茨の鞭が巻き付く。
ロゼモン「お待たせみんな」
歌野「真打ち登場!!なんてね♪」
風「歌野、あんた・・・その格好は!?」
ロゼモンと共に現れた歌野は、勇者服を纏っていた。
歌野「レイから貰った端末のおかげよ!!」
???「どうやら間に合ったようね」
その時、空から誰かが降りてきた。
夏凜「・・・・あんたは!?」
歌野「あら、千景さん。あなたも来てくれたの?」
降りてきたのは郡千景。傍らにはベルゼブモンもいる。
その後から、キュウビモンに乗った東郷と園子がやってくる。遅れてジオグレイモンに乗って銀もやって来た。
銀「全員集合・・・かな?」
園子「それでドルるん。どうすればあの子を止められるの?」
園子が、自身の腕に抱くデジモンに話しかける。
???「簡単さ。さっきの時と同じように、ボクが奴の体内に入って、電脳核を取り戻す。それだけさ」
樹「えっと・・・・・・だれ?」
???「ああ、自己紹介がまだだったね。ボクはドルモン。さっき、自分の電脳核を取り戻せて、成長期まで進化したんだ」
┌────┐
│ドルモン│
└────┘
獣型デジモン
額に旧式なインターフェースをもつ為、デジモンが発見される以前の実験用の“プロトタイプデジモン”ではないかと推測されている獣型デジモン。元々が戦闘種族であるデジモンの性格が特に強く表れており、闘争本能が高く、何にでもよく噛み付きよく吼えるが、一度噛み付いたものには馴れるらしい。実験の時、
友奈「わぁ!ドルるんも進化できたんだぁ!!」
ドルモン「ああ。どうにかボクの電脳核を取り戻せたよ。まぁ、あと一つ、あそこにある訳なんだけどね」
そんな風に雑談に興じていると、ロゼモンに縛られていたドルゴラ・バーテックスが、ついに暴れ始めた。
ロゼモン「おっと!?どうやら話し込んでる暇は無いみたいよ!どうするの?」
ドルモン「そのまま抑え続けてくれるかい?ボクがアイツの体内に入れれば、後はみんなでなんとか出来る筈だ」
夏凜「は!?体内に入る・・・・って、どういうこと?」
銀「説明はあと!ドルモン、さっきと同じようにすれば良いんだな?」
ドルモン「ああ」
園子「ドルるんだけに行かせないんよ~。私も行くからね!」
美森「そのっち!?」
園子の決意は固いらしく、胸に抱えたままのドルモンを手放そうとしない。
ドルモン「・・・・・やれやれ、仕方ないな。なら、一緒に行こうか、ソノコ」
園子「うんっ!」
友奈「なんだか良くわかんないけど・・・とにかく!そのちゃんをあの子まで、安全に運べば良いのかな?」
ドルモン「その解釈で構わない。よろしく頼むよ」
風「なんだか良くわかんないけど、とにかくやるわよ!!勇者部ファイトーーー!!!」
全員『おぉーーーーー!!!!!!!!!』
─次回予告─
ドルゴラ・バーテックスの内部へと突入していったドルモンと園子。
その中で見たものは───
そして、戦いの行く末は────
次回『決着』
今、新たな冒険の扉が開かれる………