結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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園子「いっくよ~~~!!」

茨の鞭がほどけかかっているドルゴラ・バーテックスへと、園子が走る。
やはり、というべきかドルゴラ・バーテックスも黙っていない。鎌首をもたげ、園子へと向ける。

サンフラウモン「やらせない!!」

バオハックモン「邪魔はさせない!!」

サンフラウモンとバオハックモンが攻撃を加えて、注意を反らすと

ジオグレイモン「オレたちが抑える!!」

グラウモン「そのうちに、早く!!」

ジオグレイモンとグラウモンが隙をついて、ドルゴラ・バーテックスの頭を地面に抑えつけた。
その隙に、園子が口から、ドルゴラ・バーテックスの体内へと侵入を果たすのだった………

レイ「後は待つのみ・・・・ね」

さっきまでの暴れっぷりが、嘘の様に静まりかえったドルゴラ・バーテックスを見て、レイが呟く。

友奈「そのちゃん・・・・」

美森「そのっち・・・・頑張ってね・・・・!」


三二話 決着 ー夢の章ー

園子「ここは─────────────」

 

ドルゴラ・バーテックスの体内に入った園子を待っていたのは、広い草原だった。

 

園子「ドルるん?どこ?」

 

気が付けば、ドルモンの姿も無い。

仕方ないので宛もなくふらふらと歩くことにした。

 

園子「良い天気~・・・お昼寝したくなっちゃうんよ~」

 

照り付ける太陽はそれほど熱くなく、そよ風が凪ぐ度に、園子の髪が揺れる。

この、穏やかが過ぎる世界で、園子の様に、のんびりしたいと考える人間は少なくないだろう。寧ろ、そう思わない人間の方が少ないと思われる。

 

園子「───────はっ!いけない、いけない。ドルるん探さなくちゃ~!」

 

立ちながら眠りそうになった園子だったが、自分の目的を思い出し、再び歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、五時間は歩いただろうか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園子「────────ちょっと、さすがに、疲れちゃった・・・・」

 

園子が、その場に座り込んでしまった。

そのまま、こてん、と草原に寝転ぶ。

 

園子「う~ん・・・・気持ち良いんよ~・・・・」

 

ダメだと頭では理解しつつも、それでも、襲いくる睡魔に抗えず、園子は眠ってしまうのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・のこ・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園子「・・・・・ぅにゅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・そ・・・・・・・・そのこ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園子(んん~~・・・だぁれ~?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい加減起きなさい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポカッ!

 

園子「いった~~~い・・・・・!」

 

銀「須美ぃ・・・さすがにそれはかわいそうだぜ?」

 

須美「なによ、そもそも銀が遅刻してきたのが原因でしょ!」

 

銀「うぅ・・・!?それを言われると・・・・・」

 

園子(・・・・・・あれぇ?)

 

目の前の二人と園子は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()・・・・

 

須美「そのっち?どうかしたの?」

 

銀「須美に叩かれた所が痛いんじゃないの?」

 

須美「そ・・・そんなに強く叩いてないわよ!?でも、もし本当にそうなら・・・・ごめんなさい」

 

園子「え?あ・・・・ううん。大丈夫なんよ~。ちょっとぼーっとしてただけ~」

 

園子は咄嗟に嘘をついた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

園子(なんだろう・・・・なにか大事なことを忘れてる気がする・・・・)

 

須美「さ!張り切ってがんばるわよ!!」

 

銀「おっ!気合い充分ってカンジ!」

 

園子「??あれ~?どこ行くんだっけ~?」

 

その言葉に、二人が同時にため息をつく。

 

須美「もう・・・・忘れたの?私たち、これから()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

銀「まったく・・・園子はのんびり屋だなぁ」

 

園子「・・・・・ああ、そうだったね~」

 

園子(・・・・・本当に?)

 

確かに、課題研究はあったかも知れない。

でも────

 

園子(なんだろう~・・・なにか、引っかかるんよ~・・・)

 

ちくちくと、少しだけ痛む胸の奥に、違和感を覚えながらも、先行する二人を園子は追いかけるのだった………

 

 




ゆゆテ!

今回参考にしたのは、『02』の『デジモンハリケーン上陸!!』のアレと、『樹海の記憶』のアレ。

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