結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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4/9のわい「おっ、次のガシャはメギドラモンかー。どれ、景気付けに十連・・・・・」










冷静Lv1グラウモン「来ちゃった♪」










最近、ガチャ運良すぎなんだが・・・・・・
来月あたり、『お前はゆゆゆいで爆死する』っていう予言かね、これは・・・・・・(疑心暗鬼)



─前回までのあらすじ─

自分の非力さを痛感したハックモンは、ゴクウモンに師事を乞う。
案内されてやってきたのは闘技場。そこで百戦、勝ち抜くのが修行だと言う。
どうにかハックモンは九九戦勝ち抜くことができたのだが────


四六話 トゥエニスト!コロシアムのチャンピオン

ハックモン「ひぃー・・・・・ひぃー・・・・・」

 

流石のハックモンも、九九戦はしんどかったらしく、控え室の床に這いつくばって肩で息をしていた。

 

ゴクウモン「カカッ!流石にキツイか!」

 

ハックモン「ひぃー・・・・・ひぃー・・・・・」

 

ゴクウモン「なんだ?しゃべることすら難しいのか?」

 

ハックモン「ふぅ・・・・・うっさい・・・・な・・・・」

 

どうやら息も整ってきたようだ。

 

ゴクウモン「んで?どうでぇ」

 

ハックモン「ハァ・・・・ハァ・・・・何が?」

 

ゴクウモン「九九戦、勝ち抜いてきただろう?何か掴めたモンはあるか?」

 

ハックモン「───────まだ、よくわからない」

 

ゴクウモンの問いに、ハックモンは気落ちしてしまう。

九九戦している最中にハックモンも気が付いていた。

この修行は、ハックモンが『強さを求める理由』を見つける為のものである、ということを・・・・・

 

ハックモン「オレは、ロイヤルナイツになる為に今まで修行を続けてきた・・・・・でも、それだけじゃダメなんだよな・・・・・」

 

ゴクウモン「わかってきたじゃねえか」

 

ハックモン「─────この修行で、見つけられるかな?」

 

ゴクウモン「さぁな・・・・・そいつァ手前にしか判らねぇ事だな」

 

ハックモン「───────────それも、そうか」

 

その時、呼び出しの放送が控え室に鳴り響く。

いよいよ百戦目。このコロシアムのチャンピオンとの戦いである。

 

ゴクウモン「さて、行ってこい。健闘を祈るぜ」

 

ハックモン「・・・・ああ!」

 

―――――――――――†――――――――――

 

一方その頃────

 

夏凛「ったく・・・・ハックモンのやつ、どこほっつき歩いてんのよ・・・・」

 

ハックモンがいなくなっている事に気付いた夏凛は、フローティアの街中を宛もなく探し歩いていた。

 

夏凛「アイツのことだし、どこか訓練できそうな場所にいると思うんだけど・・・・・・・ひなたに目ぼしい所、聞いておけばよかった・・・・」

 

ちなみにの余談なのだが。

夏凛がハックモンを探しに出かける前、夏凛がひなたに対して丁寧語で会話しているのを風に目撃され、それで一悶着あったりしたのだが、前述の通り余談なので特に意味は無い。

 

夏凛「なんか、黒歴史的な話をバラされた気がする」

 

気のせいです。

 

夏凛「───────ん?あれは」

 

その時、視界の端に見覚えのある顔が横切った。

足を止め、そちらを見ると──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏凛「これ・・・・亜弥の顔写真!?Wantedって・・・・どういう事!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに描かれていたのは、人懐っこい笑みを浮かべる国土亜弥の顔写真であった。

張り紙をよく読んでみると、どうやら探しているのはコロシアムのチャンピオンらしい。

 

夏凛「──────これは、ちょっと話を聞きに行く必要がありそうね・・・・コロシアムって言うならハックモンも、もしかしたら居るかもしれないし・・・・・」

 

夏凛は闘技場に向かって走り出した。

 

―――――――――――†――――――――――

 

闘技場の観客席に到着した夏凛が見たものは、ハックモンより一回り小さな金色のデジモンが、ハックモンを圧倒している様であった。

 

夏凛「っ!?────アイツ、いくらなんでも強すぎない!?」

 

ゴクウモン「当然。なにせ彼奴らはここ十年に渡って頂点の座を守護し続けている、まさに『最強のペア』なのだからな」

 

背後からの声に夏凛が振り向くと、そこにはゴクウモンの姿が。

 

夏凛「ハックモンを連れ出した────いえ、ハックモンに頼まれたってところかしら?」

 

ゴクウモン「察しが良いな」

 

夏凛「まぁね。なんとなく想像付くし・・・・・理由も含めて」

 

ゴクウモン「ほう・・・・やっぱアイツだけか、わかってねぇのは」

 

夏凛は沈黙したまま、戦いの様子を伺う。

 

ハックモン「ハァ・・・・ハァ・・・・こいつ・・・・・強い!!」

 

???「ぬぁーーはっはっはーーーー!!!このトゥエニストたるオレ様に!テメェごときが敵うもんかァ!!!!!!」

 

夏凛「トゥエニスト?」

 

ゴクウモン「アイツがそう勝手に言ってるだけだ。意味は知らん」

 

夏凛「ふぅん・・・・・・・って、あいつは!?」

 

その時になって漸く、夏凛は気付いた。

チャンピオンだと言うテイマーの少女が誰なのかを。

 

???「ズバモン、調子に乗らないで。ここまで成長期のままで勝ち抜いて来たのよ?同じ成長期同士なら、勝敗は五分五分。油断していたら足元を掬われるわ」

 

ズバモン「なら、油断しなけりゃ良いだけのハナシだろ?違うか?・・・・・・メブキ」

 

 

 

 

 

夏凛「楠・・・芽吹!?」

 

 

 

 

 

そう、コロシアムのチャンピオンとは、ズバモンのテイマーとは、行方不明になっていた調査隊の小隊長"楠芽吹"だったのである!!

 

 




─次回予告─

しばらくはハックモンとズバモンの戦いを見守っていた夏凛。
すると突如、芽吹から呼び出しがかかる。
「何時だかの決着を付けましょう」
それに対して夏凛は───────




え!?応じない!?

次回『強さの意味を見出だす、ということ』

今、新たな冒険の扉が開かれる………

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