アルフレッド「その事ですが、マスター。非常に言いづらい事ですが・・・・・」
夕海子「あら、なんですの?」
アルフレッド「本日は28日で、マスターの誕生日は昨日、既に終わっております」
夕海子「─────────ふぇ?」
弥勒さん、お誕生日おめでとう。
一日遅れだけど、許してね♪
─前回までのあらすじ─
ズバモンの猛攻に押しきられてしまうハックモン。
夏凛はそんなハックモンを放ってはおけず、手助けしてしまうのだった。
それを見た芽吹は、ズバモンに剣形態へと変化するよう指示。
今ここに、夏凛VS芽吹の試合が幕を開けようとしていた。
一方その頃、ひなたと勇者たちは………
ひなた「ヴァンデモン軍については、ご存知でしょうか?」
町長の屋敷。その応接間にて、ひなたと勇者たちがお茶を片手に会話している。
友奈「ばんでもん?なんだっけ?」
美森「確か・・・・・あのガーベモンって言うデジモンが何か言っていたような・・・・・」
サンゾモン「今のガーベモンの雇い主ね。あいつ、実は元傭兵なのよ。以前にケンカふっかけられたから、軽~くあしらってやったんだけど・・・・・それ以来、なーんか根に持たれちゃってねぇ・・・・・」
風「そんな事があったのねえ・・・・」
サンゾモン「ま!あいつの事はいいのよ。今はそれより、あいつの雇い主の事よ!」
樹「ヴァンデモン・・・・・デジモン、なんですか?」
ひなたがうなずいて説明する。
ひなた「世界を手中に納めようと活動しており、そのカリスマと圧倒的な力で名のあるデジモンを配下に従えております。そして何より、
ひなたのその説明に、勇者たちはいまいちピンときていない様子。
風「そいつが凄いのは分かったけど・・・・・最後のって、何が凄いの?」
サンゾモン「この世界ではね・・・・・・テイマーのいないデジモンは進化できないのよ」
友奈「そうなの!?でも、ワームモンが最初にアーマー進化した時って・・・・私、なんにもしてないよ?」
ひなた「・・・・・・これは、言っても良いものか・・・・少々、迷いますね・・・・」
ブイモン「多分、ユーナの本当のパートナーがワームモンだからだよ」
友奈「え・・・・・それって、どういう────」
友奈がブイモンに、言葉の真意を訪ねようとしたその時────!
ブーーーッ!!ブーーーッ!!
ブーーーッ!!ブーーーッ!!
雀「ひぃぃぃぃぃぃ!!!何!?何!?何事ぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
ひなた「敵襲!?このタイミングで!?」
そこへ、一匹のデジモンがやって来る。
???「ヒナタ~!たいへんよ~!ヴァンデモン軍が襲ってきたわ~~!!」
ひなたのパートナー、メイクーモンだ。
ひなた「メイちゃん。本当ですか?」
┌──────┐
│メイクーモン│
└──────┘
大きな耳と尻尾が特徴的な成熟期デジモン。ふわふわの毛並みと愛らしい姿からは想像ができないが、実は手の中に非常に鋭い爪を隠し持っている。首から伸びる2本の触手は、恥ずかしがり屋のメイクーモンの顔を隠す以外にも、寒いときにはマフラーとして使える優れものだぞ!必殺技は、鋭い爪で相手をひっかく「シャットクロー」と、口からデータを破壊する毛玉を吐き出す「トリコベゾアール」だ!
樹「え?誰?かわいい」
メイクーモン「・・・・・しぇいしぇい///」
ひなた「ありがとう、と言ってます。それよりも!」
メイクーモン「そーだった!ヴァンデモン軍が攻めてきたんだ!!」
―――――――――――†――――――――――
一方その頃─────
夏凛「でやぁぁぁぁぁぁ!!!」
芽吹「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
二人の怒声と、棍と剣がぶつかり合いつばぜり合う音が、闘技場内に響き渡る。
ハックモン「・・・・・・すげぇ」
ゴクウモン「・・・・・・コイツぁ、少し予想外だったな。どっちかが早々にリタイアすると思っていたが・・・・中々どうして、どちらもやりやがる。だが、次で決着だな」
ゴクウモンの声とほぼ同時に、二人が離れる。
夏凛「やるわね、楠!」
芽吹「あなたも!でも・・・・・次で終わりよ!」
二人「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
二人が再び激突しようとしていた、正にその時だった。
両者の間に、上空より現れた何者かが割って入ったのだ!!
???「やあやあ!!我こそはばぶっっ!?!?!?」
二人が気付いた時には、既に時は遅かった。
夏凛「え!?何!?コイツ誰!?」
夏凛「そしてなんか唐突に始まった!?!?」
┌──────┐
│グレイドモン│
└──────┘
戦士型デジモン
その勇猛果敢に先陣を斬る様から“金色の流星”と呼ばれる双剣の戦士型デジモン。「双剣グレイダルファー」を二刀流で使用する時、その剣技に神速がもたらされるが、自らは制御不能となる呪いの剣で、理性を保ったまま戦うことはできない。総合力ではさすがに劣るものの、剣技は聖騎士“ロイヤルナイツ”のロードナイトモンをも凌ぐとされ、ロイヤルブルーのマントは数々の戦いの功績に与えられた名誉の証であると言われている。必殺技は敵を十字に切り裂く神速の必殺剣『クロスブレード』と、上段より二刀を敵の頭上に叩き落す豪快な剣『グレイドスラッシュ』だ!
グレイドモンの顔面が面白い形に醜く歪む!
夏凛「────────なんだったの今の」
グレイドモン「ぅぐうぅ・・・・中々やるじゃないか・・・・・さては、このワタシの襲撃を予測していたのだな!!」
芽吹「な訳ないでしょ・・・・・」
グレイドモン「我が名はグレイドモン!"流星騎士団"団長にして、ヴァンデモン四鋭傑が一人!!貴殿等はさぞ、名のあるテイマーと見た!いざ尋常に─────勝負!!!」
叫ぶと同時にグレイドモンが襲い掛かってきた!!
ハックモン「いきなりかよ!?」
ゆゆテ!
ここのダブルラリアットはとあるゲームにて必殺技に指定された"親子喧嘩が家族団欒な一家の団欒中にアラガミが!?"のアレ。(判る人にだけ伝われば良い感)