結城友奈はテイマーである   作:渚のグレイズ

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~スワ・シティについて~

サーバ大陸とフォルダ大陸の間に作られた農業都市(プラント)
スワの名の通り、白鳥歌野と藤森水都、及び元諏訪の住民たちによって建設された。
歌野がシェンウーモンに呼ばれファイル島へ、水都が異変修復の旅に出掛けてからも、スワ・シティに住まう人々とデジモン達の尽力により、現在流通している食料のほとんどを担うにまで至った。




五四話 緊急指令!スワ・シティを奪還せよ!!

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フローティア行政区・大講堂

 

 

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ひなた「───以上が、スワ・シティに関する概要です」

 

夏凛「・・・・・はっきり言って、かなりヤバイ状況じゃないの!!」

 

ひなた「はい。ですから、早急に取り返さなければならないのです」

 

大講堂に集められた勇者たちは、ひなたからスワ・シティがヴァンデモン軍によって制圧された事を伝えられた。

事は一刻を争う事態。

フローティアやアクアリウム、その他の都市でも食料生産は行っているが、それでもスワ・シティの生産量には遠く及ばないのだ。

 

美森「おのれ・・・にっくきヴァンデモン軍(鬼畜米軍)め・・・・・!!此方の兵糧を絶つつもりか!!」

 

樹「なんだろう、東郷先輩が妙な事を口走ってる気がする・・・・・」

 

友奈「ご飯が食べられないのはみんなが困るから、早いとこ取り返さなくっちゃね!!」

 

友奈の言葉に全員が頷いた。

 

と、その時だった。

 

 

 

 

 

とぉるるるるる・・・・

とぉるるるるる・・・・

るるるるるん♪

 

 

 

 

 

誰かの声真似の着信音が、大講堂備え付けの受話器から鳴り響く。

 

夏凛「何この着信音・・・・変なの設定してるのねえ。はい、こちらフローティア───」

 

ひなた「あ、待ってください!その着信音は────」

 

時既に遅し。

ひなたの警告よりも早く、夏凛が受話器を取ってしまった。次の瞬間────

 

 

 

 

 

???「とうっ!!アイキャンランディーーーング!」

 

 

 

 

 

夏凛「ぐはっ!?」

 

友奈「ああ!?夏凛ちゃんが下敷きに!?」

 

???「勇者・白鳥歌野!スワ・シティのピンチと聞いてナウ・カミング!よ!!」

 

受話器から何らかのデータの塊が飛び出し、夏凛を踏み潰した。そして、飛び出したデータは直ぐ様、歌野の形となったのだった。

 

ひなた「デジタライズワープです。使用する方がまったくと言っていいほど居ないので、説明しませんでしたけど・・・・・」

 

歌野「スワ・シティは私の第二の故郷!それがヴァレンチノ軍にコンクエストされたと聞いては、私の怒りがボルテージマックスよ!!!」

 

夏凛「いいから早く私の上から退けぇぇぇぇぇぇ!!!!!!あと、ヴァレンチノじゃなくてヴァンデモン!!」

 

こんな時でもツッコミを忘れない夏凛なのであった・・・・・(笑)

 

夏凛「笑うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

―――――――――――†――――――――――

 

ひなた「では、歌野さんも参加するとの事で、作戦を説明します」

 

ひなたが大講堂の電子黒板を操作すると、スワ・シティとその周辺のマップが表示された。

 

ひなた「本作戦の目的は、スワ・シティ中央の建物"セントラルタワー"の奪還です。ここさえ取り戻す事が出来ればスワ・シティ奪還は成功できます」

 

歌野「あそこには、スワ・シティの総てを統括しているメインサーバーが置いてあるの。だから、それさえゲットバックしてしまえば、後は簡単よ」

 

園子「それだったら、外で陽動をかける部隊と、セントラルタワーの奪還に向かう実働部隊、二つに分けた方が良いかもね~」

 

ひなた「はい。そこで、陽動部隊には私が指揮するフローティア防衛部隊と、勇者の皆様からは、球子さん、風さん、樹さん、銀ちゃんが。残りの勇者たちは、実働部隊としてスワ・シティに潜入してください」

 

風「私たちは陽動ね。任せて!」

 

樹「潜入よりは気が楽・・・・かなぁ。なんにしても、頑張ります!」

 

球子「ハッハー!このタマ様が居る限り、みんな大船に乗ったつもりでいると良いぞ~!!」

 

銀「さっすが球子さん!かっくいー!!」

 

友奈「私たちは実働部隊だね、東郷さん」

 

美森「そうね友奈ちゃん。この作戦・・・必ず成功させてみせる!」

 

園子「お~♪わっしーが燃えてるんよ~~」

 

夏凛「当てにしてるわよ、芽吹」

 

芽吹「そっちこそ、頼りにしてるから。・・・・・・・雀も、ね?」

 

雀「ひう!?なんで私陽動部隊じゃないの!?ああでも陽動側でいるよりは危険が少ないかも・・・?いやいや敵地に飛び込むって考えたらやっぱり───────」

 

夏凛「大丈夫なの?こいつ」

 

芽吹「いつも通りだし、平気でしょ」

 

雀「酷いよメブ~~!!」

 

棗「スワ・シティの野菜で作った女将の沖縄そばは、とても美味しい。それが食べられなくなるのは・・・・嫌だ」

 

歌野「オフコース!!同じ蕎麦派同士!頑張りましょ、棗さん!!」

 

棗「ああ・・・・・・・・む?沖縄そばは別に蕎麦では無いが──────」

 

歌野「首を洗って待ってなさい!!ヴァルカン軍!!諏訪の勇者白鳥歌野が、追い出してあげる!!」

 

棗「・・・・・・まあ、良いか」

 

皆が、それぞれ作戦に向けて意気込みを語る。

全員やる気は充分のようだ。(一人から目を反らしつつ)

 

ひなた「それでは、明朝08:00(マルハチマルマル)より作戦開始です。皆様、くれぐれもお気をつけて!!」

 

全員『了解!!』

 

 




─次回予告─

遂に始まった『スワ・シティ奪還作戦』
陽動部隊がスワ・シティのヴァンデモン軍に攻撃を仕掛け、両軍がぶつかり合う中、実働部隊はスワ・シティのセントラルタワーに潜入した。
そこで彼女たちが見たモノは─────!?

次回『作戦開始!!潜入、セントラルタワー!』

今、新たな冒険の扉が開かれる………

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