スワ・シティ奪還作戦が始動。実働部隊は地下からセントラルタワーに侵入した。
そこにいたのはレジスタンスのワイズモン。
怪しみながらも、一同はワイズモンから情報を貰うことにしたのだった。
何処かへ去っていった東郷と園子を追って夏凛も行ってしまったが、とりあえず残ったメンバーはワイズモンから情報を貰うことにした。勝手な奴は後回しだ。
ワイズモン「さて、まずはここの大将の事を話すとしようか」
棗「もう既にそこまで分かっているのか」
友奈「すっごいねー!」
ワイズモン「ワタシの得意分野ですから」
コホン、と一つ咳払いをして、ワイズモンは話を始める。
ワイズモン「スワ・シティを占拠したの軍勢の大将は"博識"のナノモン。あの四英傑の一体だ」
歌野「四英傑・・・?」
ワイズモン「やれやれ、そこから説明が必要かい?仕方ないね・・・・」
棗「頼む」
ワイズモン「四英傑とは、ヴァンデモンが手ずから集めた四体の完全体デジモンたちの事で、それぞれヴァンデモンより忠誠の証として、二つ名を与えられている」
友奈「二つ名?」
ワイズモン「例えばナノモンなら"博識"が二つ名に該当する」
歌野「他の英傑は来ていないのかしら?」
ワイズモン「今のところ、そのような情報は無いな・・・・」
芽吹「英傑と言えば・・・・・確か、この前フローティアに襲撃してきたグレイドモンも、英傑の一体とか言ってなかったかしら?」
雀「げぇ!?て、ことは・・・・アレと同じくらい強いのがいるって事ぉ!!だめだぁ、おしまいだぁ・・・」
泣き崩れる雀を無視して、ワイズモンは続ける。
ワイズモン「ほう!グレイドモンと戦闘したのか!で?どうだった」
芽吹「どう・・・・とは?」
ワイズモン「奴の戦闘力は四英傑随一と言われている。単純な火力で言えば他にも強い者がいるのだが、こと"戦闘能力"という点では、他の追随を許さぬ強さを誇ると聞いている。で?それだけの強さはあったか?」
詰め寄って来るワイズモンに若干引きながらも、芽吹は先の戦闘のことを思い返す。
芽吹「そ・・・・そうね・・・・確かにかなりの手練れだったわ。並々ならぬ剣術の使い手で、デュラモンとセイバーハックモンの二人掛かりで漸く対等・・・って感じだったわね。認めたく無いけれども」
ワイズモン「そうか!成る程な・・・・いや、ありがとう。実際に戦闘を経験した者のみにしか理解できないであろう感覚を知りたかったのでね・・・・成る程、成る程・・・・」
芽吹「ところで、こちらからも質問、良いかしら?」
ワイズモン「良いですとも。ワタシに答えられる範囲であれば」
芽吹「ここのナノモンの事を、もう少し詳しく教えて欲しいの。できれば、他の英傑たちについても」
歌野「そうね。ナノモンについては早急になんとかしないとだし」
ワイズモン「良いだろう。ナノモンは"博識"の二つ名の通り、どちらかと言えば頭脳派のデジモンだ。かと言って戦闘が不得手と言う訳ではなく、知略でもって上手く立ち回り勝利するタイプだな。グレイドモンとは違い、真正面からでは勝つ事は不可能と言えるだろう」
友奈「ふえー。ナノモンって、そんなに強いんだ」
ワイズモン「単体での戦闘力そのものは英傑中最弱と言える。が、それを補って余りある知能をフルに使用して、数多の戦いを乗り越えてきたと言われている」
棗「言われている・・・?」
ワイズモン「奴自身が前線に出てくることは滅多に無いからな。尤も、その方が奴の能力を十二分に引き出せる、という事なのだろうがな」
芽吹「軍司タイプ・・・という事ね」
ワイズモン「それと、どうもナノモンは、このセントラルタワーにて何かを開発しているようだ」
歌野「ワッツ?何かって、何を?」
ワイズモン「そこまではワタシにもわからない。だが、かなり危険なモノであることは確かだろう」
雀「ひぇぇぇぇぇぇ・・・・・そんな危険な場所に来てしまったなんて・・・・・あ、私お腹が急に切なくなって来たので帰ります」
雀がこっそりと来た道を戻ろうとしたその時、夏凜が園子と東郷を連れて戻ってきた。
園子「ただいま~♪あれれ?チュン助、何処行くの~?」
美森「ご・・・・ごめんなさい、みんな。どうしてもこの本が気になって・・・・」
夏凜「はぁ・・・・・まったく。で、どう?なんか分かった?」
友奈「お帰り!えっとね・・・・」
友奈が説明しようとした、その瞬間────
ドンガラカッシャァァァァァァァァァァァァァァァンンン・・・・!!
突如として、図書館の天井が破壊され、何かが落ちてきたのだった!?
雀「ひぃぃぃ!?!?何事ぉぉぉぉ!?!?!?」
???「あー、やれやれ・・・・まさか分離テストで暴走するとは・・・・しかし、だ」
落ちてきたのは、メガドラモンの頭部のような黒い物体。その一部が開き、中から成長期ほどのサイズのデジモンが現れる。
ワイズモン「不味い!?ナノモン本人に発見された!!」
友奈「あれが、ナノモン?」
┌────┐
│ナノモン│
└────┘
マシーン型デジモン
夏凜「あん?なによ、あんなちんちくりん。大したことなさそうじゃない!」
ナノモン「おやおや、言ってくれるねえ。そして、そこにいるのは・・・・・記録係として雇ったワイズモンくんじゃないか。裏でなにやらコソコソしていると思ったら・・・・・内通者だったとは」
歌野「ここで会ったがハンドレットイヤー目よ!!あなたを倒して、私とみーちゃんの大事なスワ・シティを取り戻す!!」
ナノモン「嫌だねぇ、ワタシはそれほど強くないんだ。戦闘なんて野蛮な事は、そういうのが得意な連中に任せる主義でね。と、言う訳で・・・・・」
それだけ言ってナノモンは黒い物体の中に入る。
すると、黒い物体が宙を浮き始めた。更に天井の穴から、複数の金属製の飛行物体が次々と飛来してくる。
ワイズモン「あれは・・・・!?メタルグレイモンの腕・・・・メガドラモンのランチャー・・・・そしてあれは、ムゲンキャノン・・・・まさか、奴が開発していたのは!?」
ナノモン『ご明察だ。褒美として、特別に見せてあげよう!ワタシの長年の研究成果を!!』
ナノモンの乗る飛行物体と他の飛行物体が合体し、一つの形を形成する。
全身100%フルメタルボディの巨体。
見るもの全てを威圧させる圧倒的存在感。
その名は・・・
ワイズモン「ムゲン・・・・ドラモン・・・・!!」
『ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!』
完成したムゲンドラモンが咆哮を上げる。
ナノモン『さて、では試運転と行こうか・・・・・・』
芽吹「来るわよ!総員、戦闘準備!!」
ゆゆテ!
分割分割ぅ~♪
ところで水着の弥勒さん、せくすぃー過ぎひん?
麗しのヒップラインからのすらっとした御美足。
ヤバいよね(真顔)