☆月★日
今日から俺カヤマリュウトはこの、近くのコンビニで灼熱麻婆豆腐丼と獄甘イチゴオレと一緒に買ったメモ用の手帳に日記をつけることにした。日記をつけることにしたのは、今自分に起きている出来事を冷静に整理するためだ。
まずこれは俺も今日まで忘れていた事なのだが、俺はどうやら「神隠しに遭いやすい特異体質」らしい。
両親が言うには物心がつく前は、いきなり親の目の前で消えて二、三日もしたら何やら正体不明な道具を持って帰ってくることがしょっちゅうあったそうだ。ちなみに家で飼っているペットのブラッキーも、五歳ぐらいの頃の神隠しの時に俺が連れてきたと親が言っていた。
初めて体質の話を聞いたときは両親が俺をからかっているんだと思ったが、考えてみればこの広い世の中には名前からしてヤバそうなエネルギーから生まれる怪獣とか、宇宙とか異次元からやって来る金属生命体とか、浮遊する大陸に住む魔法使いとかがいるわけだし、神隠しに遭いやすい特異体質も珍しくはあってもあり得ない訳じゃないと納得した。
そしてブラッキーを拾った日から今日まで起こる気配がなかった為、神隠しの事をすっかり忘れていたのが、俺は今現在進行形で神隠しに遭って見たこともない土地をさ迷っている。
今日は仕事も非番なので散歩がてらペットのブラッキーと一緒にコンビニで昼飯の灼熱麻婆豆腐丼と獄甘イチゴオレとこの手帳を買って家に帰ろうとしたら、いきなり目の前が荒野に変わって今に至るという訳だ。
ここにいるのは俺とブラッキーだけ。
辺り一面荒野で人が住んでそうな場所は見当たらない。
携帯はもちろんつながらない。
取り敢えず今日の昼飯と夕飯はこの灼熱麻婆豆腐丼と獄甘イチゴオレでしのぐしかないようだ。
☆月○日
今日俺は軍艦の中の一室でこの日記をつけている。
今日は本当に大変だった。厄日と言うのは今日のような日のことだろう。
昨日、神隠しによってこの土地にやって来た俺は、ブラッキーと共に昨日同様あてもなく荒野をさ迷っていた。
ブラッキーは俺と一緒にいる限りエネルギー切れになることはないが俺はそうはいかない。コンビニで買った灼熱麻婆豆腐丼はすでに昨日の夜に食べ尽くしてしまい、太陽が空高く上がった頃には腹の虫が食料というエネルギー、と言うかカロリーを要求するアラームを何度となく鳴らす。
何とか人里を見つけなければ近いうちに餓死してしまうと内心で焦り始めたその時、俺はついに人が住んでいそうな建物と一人の人影を見つけたのだ。
ようやく人間を見つけたことを嬉しく思った俺は早速ブラッキーと一緒にその人影の元に行こうとしたのだが、その時いきなり空から見たこともない戦闘機が数機現れて俺とブラッキーを攻撃してきたのだ。
時折無線から聞こえてくる戦闘機のパイロット達と思われる声は「何だあの凶悪な兵器は!? テロン人の新兵器か?」と言ってくるのだが、凶悪な兵器ってブラッキーのことか? 全く失礼な話である。
確かにブラッキーはマシンザウルス級ガーディアン(※1)(※2)で外見は○ンスターハンターのブラキディオ○をメカにしたような外見で少し恐いかもだけど、
口からは破壊光線(※3)を放つし、額にある角はハイエンドバズーカ(※4)の砲身で前腕部は中型ミサイルポッド(※5)と一体化していて、両脚と尻尾にはメタルダガー(※6)並みに鋭い爪と棘があってかなりの戦闘力を持っているけど、
ブラッキーの種族は「爆撃龍」なんて物騒な異名をつけられているけど、
うん。こうして冷静に考えてみたら凶悪な兵器と言われても仕方がないな、ブラッキー。なんというか納得した。
だがしかしブラッキーは拾ってきた日から十数年も苦楽を共にしてきたパートナーなのだ。それを悪く言われるのはやはりいい気分ではない。
だから俺はブラッキーを悪く言われた怒りと空腹の苛立ちを砲弾とミサイルに込めて放ち、正体不明の戦闘機と応戦する事にした。
そうしていると先程見つけた建物の中から重武装をしたカバリエ級(※7)とも推進力を強化したディザスター級(※8)とも見えるガーディアンが現れて加勢してくれた。
加勢してくれたガーディアンと一緒に襲ってくる戦闘機を全て撃墜すると、今度は地面から空を飛ぶ戦艦が現れたんだけど何あれ? 変型機能をオミットしたエンタープライズ級(※9)?
次から次へと起こる急展開に俺とブラッキーは頭がついていけず立ち尽くしていると、突然今現れた戦艦に乗り込むようにと通信が入ってきた。戦艦の方を見るとこちらを受け入れるようにハッチが開いており、ここにいてもどうしようもない俺とブラッキーは取り敢えず通信の指示に従って戦艦に乗り込むことにした。
しかし戦艦の格納庫で俺がブラッキーのコックピットから降りると、十数人の戦艦の保安部と思われる船員達に囲まれて銃を向けられることに。すると俺の危機だと考えたブラッキーが格納庫で暴れだして、このままだと今乗っている戦艦が墜落しかねないと思った俺はブラッキーを何とか落ち着かせたのだが、狭い格納庫でブラッキーが暴れて人死がでなかったのは幸いであった。
だが格納庫でブラッキーが暴れたのは俺にとって悪いことばかりではなかった。格納庫での騒ぎのお陰で、戦艦の船員達は俺に何かがあればブラッキーが暴れて非常に危険だと思ってくれたらしく、本来ならば俺みたいな得体の知れない人物は営倉に一直線でも可笑しくないのに、今はこの士官が使いそうな結構イイ部屋に軟禁ですんでいる。
さて、流れでこの戦艦に乗ってしまった訳だが俺はこれからどうなるのだろうか?
☆解説
(※1)ガーディアン
古代遺跡から発掘された自律金属細胞「ALTIMA」によって駆動する人型超兵器。機体に使われている「ALTIMA」によって複数のクラスに分類される。
ガーディアンを操縦できるパイロットの事を「リンケージ」と言い、ガーディアンは普通その機体の「ALTIMA」と親和性が高いリンケージにしか操縦出来ない。
また「人型」超兵器と言っても実際には様々な姿をしたガーディアンが存在する。
(※2)マシンザウルス級ガーディアン
ガーディアンのクラスの一つ。
恐竜や古代生物、野生の獣の姿をしていて自我を持つ珍しいクラス。
◯イド。
(※3)破壊光線
マシンザウルス用武装。
主に目や口から放たれる。
(※4)ハイエンドバズーカ
汎用武装。
軽量化と動作の最適化プログラムを組み合わせたバズーカ。
(※5)中型ミサイルポット
汎用武装。
複数のミサイルを一気に撃ち込む中型のミサイルポッド。
(※6)メタルダガー
汎用武装。
ガーディアン用の格闘戦用ナイフ。
(※7)カバリエ級ガーディアン
ガーディアンのクラスの一つ。
汎用性に優れたクラス。
ガ○ダム。
(※8)ディザスター級ガーディアン
ガーディアンのクラスの一つ。
火力重視の砲撃戦用のクラス。
アーマ○ドコア
(※9)エンタープライズ級ガーディアン
ガーディアンのクラスの一つ。
戦艦としての機能の他に様々な特殊な機能や装備を持つクラス。
マクロ○。
【カヤマリュウト、経験点一点獲得。次ノれべるマデアト二点】