Fallen Knight Stratos ~堕ちた白~   作:こうさん

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わ、悪いのは4だ…………

4の魔力が私を惑わしたんだ……………

だ、だから私は悪くないんだ!!


第五話

 

 

 

暫くして、一夏は目を覚ました。時間を確認しようと周りを見るが、例の如く白いカーテンが閉められていた。

若干寝ぼけたままの頭を起こすのも兼ねてベッドから降り、カーテンを開ける。

 

 

「こんにちは、織斑一夏くん♪」

 

「………………」

 

 

と同時にカーテンのあのシャーってなる部分をシャッと素早く閉めた。

 

 

「……………もう一回寝るか」

 

 

何も見ていない。そう自分に言い聞かせて再びベッドに横になる一夏。

半覚醒だった事も手伝って直ぐに眠気が襲ってきた。それに逆らわず一夏はゆっくりと目を閉じt「ちょっと待ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」…閉じれなかった。

 

 

「こんにちは、織斑一夏くん♪」

 

「…………………………………何ですか(ムスッ」

 

「清々しい程に不機嫌さを隠さないわね…………まあいいわ、私は更識楯無、この学園の…」

 

 

そこで楯無は扇子を開く。

そこには”生徒会長”の四文字があった。

 

 

「…………………その生徒会長さんが俺に何か用ですか?」

 

「ふふっ、そう警戒しないで大丈夫よ」

 

 

ベットの上で身構える一夏に楯無は笑いかける。

 

 

「………そうですか」

 

 

警戒は解くも、相も変わらず不機嫌な表情で居る一夏。

そんなの関係ないとばかりに楯無は続ける。

 

 

「今日こうして会いに来たのはお礼を言いたいからなの」

 

「お礼?俺の記憶が確かなら……今日が初対面ですよね」

 

「……うん、私たちは初対面よ。お礼を言いたいのは私の妹………簪ちゃんのことでなの」

 

「そうですか…………って、ええっ!?妹ォォ!?」

 

「う、うん。血の繋がってる歴とした姉妹よ」

 

 

言われてみれば……。と一夏は思う。

簪と同じ水色の髪で顔立ちも姉妹だけあって似ている。

 

 

「取り敢えず、姉妹だって事は分かりましたけど………やっぱり簪関係でもお礼を言われるような事はしてませんよ」

 

 

2人が姉妹だと納得はした。

だが、やはりお礼を言われる事はしてい無いのだ。

 

 

「簪ちゃんを笑わせてくれたじゃない」

 

「へっ?」

 

 

それだけ?と一夏は続ける事が出来なかった。

楯無は続ける。

 

 

「あの子、ある時を境に人前で笑わなくなったの」

 

「えっ、でも………笑ってましたよ?」

 

 

簪は保健室(此処)で、自分の部屋で、廊下で笑っていた。

自分の夢ではない筈。と一夏は思った。

 

 

「うん。でも………凄い久し振りなのよ、簪ちゃんがあんなに心から笑っていたのわね…………」

 

「……………………」

 

 

そう言いながら一気に表情だけでなく全身から纏っている空気まで暗くなる楯無。

地味にヘヴィーな内容だと一夏が悟った時には手遅れであった。

 

 

「昔はあんなに『お姉ちゃん、お姉ちゃん!!』って、ニコッ!っと笑ってきてくれたのに最近なんて(廊下で偶然(待ち構えて)会った時もプイッと顔背けられてダッシュで何処かに行かれちゃうし…………[ブツブツ」

 

「あ、あのー……楯無先輩?」

 

 

いきなり自分の世界に入った楯無に一夏は如何すればいいか分からずにいた。

そうして一夏が戸惑っている間に楯無はどんどんカオスに首を突っ込んで行く………

 

 

「あー簪ちゃんホントに可愛いッ♪ピー(自主規制)したい!でもでも、やっぱりピー(自主規制)もいいわよね?……………いや、やっぱりピー(自主規制)こそ簪ちゃんとやるに相応しい…………ああ、もう!全部やるわよ!![ジュルリッ…」

 

「な、何なんだこの人…………」

 

 

楯無により、HP(精神的)がマッハ3.5くらいで削られて行く一夏。

休みに来た保健室で余計疲れるとはこれ如何に。

 

 

「………っと、ついつい心の奥底の本音が漏れ出てしまったわ」

 

「本音だったの!?」

 

「実は(嘘)よ♪」

 

「どっちなんですか!?」

 

「ふふふ……どっちだと思う?」

 

「もういいです………………[ゲソッ」

 

 

IS学園苦労人3本の指に入る一夏は凡ゆる場面で苦労するのである。

何でかって?それは彼が苦労人だからだ。それ以外に理由はないし、それ以上でもそれ以下でもないのだよ、明智君。

 

 

「まあ…どんな事があれ、自分の弟妹を大切に思わない兄姉は居ないって事よ」

 

「………………………そう、ですか」

 

 

楯無の言葉を素直に受け入れられない一夏。

最近、と言ってもここ2日で彼は疑心暗鬼になってしまっているので他人のやる事なす事全てが疑わしく思える。特に彼は肉親が立った一人、織斑千冬を除いて他に居ないので尚更であった。

楯無が例外なのである。彼女は簪の姉であることを除いても生まれ持った?猫のような気質で一夏の心の壁を乗り越えたのである。

 

閑話休題、話を元に戻そう。

 

 

「ありがとう、本当にありがとう」

 

「いや、俺の方こそ簪には色々と世話になってますから…こっちがお礼を言いたいくらいです」

 

 

楯無と一夏はお互いに頭を下げる。

暫くして、一夏が顔を上げると

 

 

「あの子を……簪ちゃんをこれからも(末長く)宜しくお願いします」

 

「もちろんです、こっちこそ宜しくお願いします」

 

 

若干省かれた楯無の言葉に素直に頷く一夏。が、しかし…………それがいけなかった。

 

 

「う、うっ………………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんん!!!!」

 

「な、何だぁ!?」

 

 

楯無が突然泣き出し走り去って行った。

小鳥の鳴く声が響き渡るIS学園保健室。そこに1人残された一夏はボー然と佇むのであった。

 

楯無が走り去って数分後。

定番のあのチャイムで気が付いた一夏が時計を確認すると丁度3限目が終わったところであった。

 

 

「………んー、教室戻るか」

 

 

そうつぶやく一夏の足取りは何と無く重いものであった。

良くも悪くも、一年一組という教室は一夏にとって思いのある場所なのである。

 

 

「はぁ……鬱だ……………」

 

 

一夏は黒いオーラ(と云うか暗いオーラ)を全身から出しながら教室に向かって行った。

 

 

 

余談だが、この時すれ違った人々は教師生徒問わず『鬱だ…………』『どうせ私なんて………』などなどネガティブな発言をしていたとか………………………

 

 

 

 

 

___________________________________

 

 

ーーーーーーそして4限目

 

教室に戻った一夏を迎えたのは夫々の感情が篭ったクラスメイトの視線であった。怯え、戸惑い、悲しみなど負の感情が主である。

それを気にしないフリをして……一夏は最前列中央にある自分の席に向かって行き、座る。

 

 

「(………………こんな時ばっかりはこの席を恨む)」

 

 

クラスメイト約30人からの視線の集中砲火である。しかも周りからコソコソと話してる声が聞こえてくるのだ。実に数ヶ月振りの状況の出来上がりである。

 

 

「(あーしたてんきになーぁれっ!………………………何やってるんだろ、俺は………………)」

 

 

………………………色々と、壊れていた。

救い用はまだある。………のだが、その治療薬となりえる簪はと云えば________________

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー1年4組

 

 

「ふふっ♪(カタカタカタカタ………」

 

 

最後に♪なんて音符が付いてしまうほどに……普段の様子からは欠片も想像する事の出来ない程上機嫌に空間投影型のキーボードとディスプレイを使用して何かのプログラムを高速で打ち込む(無自覚に恋してる乙女)が居た。

 

 

『ちょっ、なんで更識さんあんなに機嫌がいいのよ!?』

 

『知らないわよ!私の方が聞きたいくらいだって!!』

 

 

当然、普段の簪を見て・聞いて・覚えているクラスメイトたちは驚きを隠せていなかったりする。

今(一応コソコソと)会話している彼女たちが良い例である。

 

 

『で、でも………重要なのはそこじゃないわ』

 

『ええ、そうね……』

 

『だって…………』

 

 

少女たちはそこで簪の方に視線を戻す。そこには……………

 

 

「ふふっ♪(一夏、何してるのかなぁ〜……////)[カタカタカタカタ………」

 

『どうみても……』

 

『あれは………』

 

『ねぇ………』

 

 

先程よりも一層上機嫌に作業をする頬をほんのりと赤く染めた簪が居た。

 

 

『恋、ね…』

 

『恋…だよね?』

 

『恋しか、ない』

 

『『『ハルキタァー!!\(^o^)/!!』』』

 

 

その表情は正に恋する乙女そのモノ。周りの女子が思わず語尾に顔文字を付けてしまうほどに簪の表情はインパクトがあった。

なんせ、入学式から約半年。鉄仮面の如く一時たりとも無表情を崩さず(体調が悪い時も顔色を少し変えるだけ)に作業に没頭していた簪がいきなり乙女な表情をし始めたのだ。例えるなら”クラスのメガネ掛けた芋い女子(若しくは男子)がメガネ外したらとびっきりの美少女(or美男子)だった”と云うドッキリも良い話である。………………なんか違う。

 

閑話休題

 

兎に角、更識簪〜恋する乙女表情事件〜”は、1年4組所属の女子生徒諸君を韓流スターが来日した時のおばちゃんたち並みのテンションにさせるには充分であった。

まあ、面倒なので描写は省かせてもらおう。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーさてさて舞台は戻って1年1組

 

 

そんなこんなで、兎に角いろいろとあった一夏はと云えば……………

 

 

「_____となるので、ここの答えはAになります。分かりましたか?」

 

『はい!』

 

「[カリカリカリ]……………」

 

 

しっかりと授業を受けていた。

忘れてはいけないのが一夏の成績だ。

何処ぞのスパイ娘と違い、一夏は正真正銘の”男”である。当然のことながらIS学園の入学まで一般常識程度(女にしか乗れないなど)の知識しか持っていなかった。早ければ小学校の段階から勉強を始める学校もあるIS関連である。個人の努力次第であろうが、入学当初からIS操縦を重点的にやってきた(やらされてきた)一夏は知識面で代表・候補生は兎も角、一般生徒にも劣っていた

(元々IS学園の生徒たちは倍率何万倍などと云う宝くじみたいな入試を突破した才女たちなのであるが……………)。

つまり、一夏は知識面底辺組なのである。

 

 

 

____________________________________

 

 

 

 

 

 

[キーンコーンカーンコーン……]

 

 

 

「はい、授業はこれで終わりです!みなさん、昼食を食べたら五限目に遅れないように準備してくださいねー」

 

 

定番のチャイムが鳴り授業が終わった。

簪との約束がある一夏は素早く教科書などを片付け、席を立った。

そして廊下へと出る途中________

 

 

「お、織斑くん!」

 

「ん?何かようか、谷本さん?」

 

 

話し掛けて来たのは谷本癒子であった。

 

 

「め、迷惑でなければなんだけど……一緒にご飯食べに行かない?///////」

 

 

顔を真っ赤にして一夏を昼食に誘う谷本癒子。

 

「別にいいぞ?あ。でも約束してる子が1人居るけどいいか?」

 

「そ、それってもしかして……4組の更識さん?」

 

「そうだけど……なんで知ってるんだ?」

 

「き、気にしない気にしない!じゃ、じゃあまた今度一緒にね!!バイバイ!!!」

 

「え、ちょっ………行っちまった…」

 

 

言葉を掛ける暇なく、谷本癒子は教室を飛び出し何処かへと走り去ってしまった。一夏はポツーんと一人佇むのだが………やけに周りからの視線が痛い。

 

 

「(………お、俺…何か、した?)」

 

 

………………………本当に馬に蹴られて死ねばいいと思う。

 

 

「っと、ヤベェ!急がねぇと!!」

 

 

そうこうしている間にそれなりの時間が過ぎていた。特に時間を指定して約束したわけではないがそれでもゆっくりと昼食をとることも考えればここでこれ以上油を売っている訳にもいかないのである。

 

 

「退いてくれェェェェ!!!!」

 

 

そして一夏は簪との待ち合わせ場所である分かれ道へと走り始めた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーちなみに…………

 

 

一夏を頑張って昼食に誘った谷本癒子と云えば………………

 

 

「バカ癒子!なんであそこでそれでもイイよって言わなかったのよ!!」

 

「うう、だってぇ………あんな幸せそうな空気出してる所に割り込めないよぉ〜…………」

 

 

まーー見事に恋する乙女やっていた。一夏氏ねばいいのに………………。

 

 

「それが如何したって言うのよ!まだ付き合ってるわけでもないんだからチャンスはあるわよ!(略奪愛って面白そうじゃない!)」

 

「…………………うん、そうだね。私、頑張るよ!」

 

「よし、いくわよー!えいえい…………」

 

「「オービット!!」」

 

「(………親愛なるかんちゃんへ。おりむーはまたフラグを建てました………………)」

 

 

フラグ製造機一夏がまたもフラグを建て、真に恋する乙女がまた1人生まれた。

……………その背景で、IS学園苦労人5本の指に入る少女も生まれていたりする。

 

 

 

 

 

 

 

__________________________________

 

 

ーーーーーーーーそして分かれ道

 

 

「(………一夏、遅いなぁ…………)」

 

 

絶賛”待ち合わせ場所に先に来た彼女”な状態の簪(待たせてる一夏は氏ね)。

不思議な事に到着してから暫くして人通りは一切なくなった。昼休みにもかかわらず、だ(その背景には水色とかメガネとかが関係していたりするのだが……まあ、余談である)。

しかし、そこは恋する乙女。そんな小さな小さな些細すぎる事柄など目にも入らない(寧ろ体◯計のほうが怖いのである)。

 

 

「簪!」

 

「………………一夏」

 

 

簪が待つ事数分。ようやく一夏が待ち合わせ場所である分かれ道に辿り着いた。

 

 

「悪い、待ったか?」

 

「………ううん、今来たとこ」

 

 

なんてお決まりの定番セリフが交わされる。もしここに他人が居たのなら空を飛べる勢いで砂糖が口から噴射されている。もう普通のブラックコーヒーでは追いつかないのだ。

 

 

「じゃっ、遅れちまったしさっさと行こうぜ!!!(ガシッ!」

 

「い、いいいいいいい一夏!?///////」

 

 

一夏が何か掴む音とともに急に顔を真っ赤にして慌て始めた簪。その理由は単純明快である。

 

 

「ん?如何した?」

 

「な、なな何で私の手握ってるの!?///////」

 

 

(例え無自覚でも)好きな男に手握られて嬉しくない女は居ないよね。

 

 

「何と無くだ(ドヤァ」

 

「な、何と無くなんだ…………(シュン…」

 

 

一夏の言葉に少しだけ、ホントーに少しだけ落ち込む簪。

 

「ハハッ!取り敢えず食堂行こうぜ」

 

「………………一夏のバカ(ボソッ」

 

「ん?なんか言ったか?」

 

「………………何でも、ない」

 

「変なかんざs…イテテッ!つ、抓るなよ!」

 

「フンッ!」

 

 

怒りながらも握られた手を離さない辺り簪も満更でもないようだ。

 

 

「…………さっさと、行く」

 

「応!」

 

 

そうして、まだほんのりと赤い頬を少しだけ膨らませながら顔を背けて…それでも繋いだ手を離さないでいる簪とそんな簪を見てここ最近で一番安らいでいる一夏が居たとか………

描写的にはそうでもないが、もうゴーヤとか青汁とかカカオ97%のチョコレートとかそんな世界の苦い食べ物ミックスジュースが必要なほどに甘い空気を醸し出している2人であった。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーちなみに…………

 

 

「うっ、うっ………がん”ざじぢゃん………」

 

「よく頑張りましたね、お嬢様」

 

 

なんて事が無人廊下の背景には有ったり無かったり…………。

 

 

「うづh「で・す・が……」へ?」

 

「これはコレですからね?」

 

 

「い、………………イヤァァァァァァァ!!!!!!!」

 

 

真偽のほどは定かでは無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆さん……………お久しぶりです。

いやね、怪物狩人四にのめり込んでしまいまして………

こんなに遅くなってしまいました………

なんだか何時もよりもタイトル詐欺と駄作度が加速してますネ……………(; ̄ェ ̄)

鬱だ…………死のう

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