バカとテストと召喚獣~オレと兄さんとFクラス~   作:アカツキ

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VS代表コンビ?

「そういえば、光正。二回戦の相手は?」

 

 現在オレたちはダッシュでステージまで向かっている。時間まで後少しあるが遅れて棄権扱いにでもなったら洒落にならない。なので急いでいる。

 

「対戦表を見る限りは多分あいつらだろうな」

「あいつら?僕たちの知り合い?」

「まぁ、知り合いと言われれば知り合いだし、違うといえば違う」

 

 何とも複雑な関係である。

 ……と、そんなこと言っていたらどうやらステージに到着したようだ。時間ギリギリだけど滑り込みセーフということで。

 

「ほら、目の前で立っているのが今回の対戦相手だよ」

「あれって……BクラスとCクラスの代表カップルじゃないか」

「よ、吉井双子だと!?お前らが相手か!」

 

 オレたちを見て顔が引きつっているのは、前回の試召戦争でお世話になり、オレがトドメを刺してあげた根本君と、

 

「吉井光正。あなたが相手だと厄介ね……」

 

 同様に前回の試召戦争でお世話になり、見事オレの脚本通りに踊ってくれた小山さん。この二人が今回の対戦相手だ。

 

「それでは、試験召喚大会二回戦を始めてください」

 

 今回の立会人は、些細なことであれば目を瞑ってくれる英語科の遠藤教諭である。

 

「「「「試験召喚(サモン)」」」」

 

 

『Bクラス 根本恭二 & Cクラス 小山友香

 英語W  199点 &      165点   

 

 VS

 

 Fクラス 吉井明久&吉井光正

 英語W   59点&118点        』

 

 

 生憎と言うべきかオレは英語がそこまでよろしくない。いや、正確に言えば英語は単語も文法も分かるが、文章から読み取るのが苦手なのだ。いわゆる長文読解と呼ばれる問題で点数をとりそこなっている。

 兄さんも英語の点数はあいも変わらずFクラスレベル。

 しかし、雄二はそんなことを知ったうえでなお、この二回戦に英語を持って来た。この二人と当たるという推測のもとでだ。つまり、この二回戦。オレたちは正面から戦わずに勝つ。それだけだ。

 

「じゃあ、光正。そろそろ雄二から預かっている例のモノを」

 

 兄さんに言われ雄二から預かったものを取りだす。

 

「そ、それは……!」

 

 根本君の表情が凍る。

 それもそうだ。今オレが取りだしたのは、門外不出の根本恭二個人写真集『生まれ変わったワタシを見て!』だ。はっきり言おう。見てと言われても見たくない!

 まぁ、何故こんなのが作られたかと言われると前回の試召戦争で根本君がいろいろとやったからであって、自業自得だ。

 

「さて根本君。この写真集をばら撒かれたくなかったら――――」

 

 兄さんが言いかけていたところで肩を叩く。全く……分かってないなぁ。

 

「兄さん。交渉相手が違う」

「え?そうなの?」

「ねぇ、Cクラス代表の人」

「なにかしら?」

 

 小山さんだっけ?さっきから俺が手に持つ写真集を訝しげに見ているんだよなぁ。まぁ、中身を知らないようだから……

 

「これを見てみるんだ!」

 

 そう言って一ページ目をめくる。すると、そこには恥ずかしげにポーズを取っているスカート姿の根本君が、遠目のアングルで写っていた。

 うん。気色悪い。

 

「よ、吉井弟!分かった!降参する!だからその写真集だけは……!」

「兄さん、根本君を押さえて」

「ん、了解」

 

 兄さんに羽交い絞めにされ、動けなくなる根本君。

 

「さてと、Cクラス代表さん。この写真集が見たければ降伏して、オレたちに負けていただけますか?」

「吉井弟っ!お前は鬼か!?」

 

 鬼だと?そんなのどうでもいい。鬼だろうが悪魔だろうが関係ねぇ。オレたちの勝利のためだ。慈悲はない。

 

「……いいわ。私たちの負けよ」

「交渉成立だね。はいこれ例の物です。お納めください」

 

 そういって、根本君の写真集は小山さんの手に渡る。

 根本君が何か言っているがそんなのお構いなしに小山さんは写真集を開いて見ている。

 

「兄さん。勝負は付いたし、さっさと戻ろうか」

「そうだね。それじゃ遠藤先生。僕たちの勝ちということで」

 

 何故か脇から写真集を覗き込んでいる遠藤先生に声をかけておく。

 

「あ、はい!吉井君双子ペアの勝利です!」

 

 よし、次は三回戦だ!

 

『……別れましょう』

『ちょ、ちょっと待ってくれ!これには事情が……!』

 

 去り際に聞こえてきた会話は……うん。無視でいいよね。

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