バカとテストと召喚獣~オレと兄さんとFクラス~ 作:アカツキ
舜天王様
ダメ様
村椿征様
ありがとうございます!
この作品に評価をつけていただき、本当に感謝です!
「痛てて……。随分と殴られたよ……」
「くそっ、鉄人め。あの野郎は手加減を知らないのか」
公園で打ち上げの準備をしていると、顔の面積が倍ぐらいに晴れ上がった雄二と兄さんがやって来た。顔の面積が倍になってたのは捕まった時に鉄人に殴られまくったからだろう。
「む。やっと来たようじゃな」
「あ、秀吉に光正……どうしたの光正?制服もボロボロだし何よりその包帯巻かれよう」
「頭だけじゃなくて腕や足にもか。厨二病にでもなったか?」
何も分かってない二人が気軽に声をかけてくる。フフフ……
「テメェらの花火のせいだこのクソ野郎共があぁっ!」
「えぇぇっ!?光正が頭打っておかしくなったあっ!?」
「大丈夫か光正。脳外科か精神科でも行くか?」
「テメェらが行ってこいよ!このバカ共!」
「何でそんなに怒ってるのさ」
「テメェらがオレが屋上にいるにも関わらず四発も花火玉をぶち込んだからだろうがぁっ!」
「……そうなのか。秀吉」
「う、うむ。光正は確かにその時屋上におったぞい」
「…………俺も確認した」
「あはは……運が悪いね……」
「本当に……可哀想な奴だ……」
何だこの複雑な気持ちは。顔の面積が二倍になるほど殴られた奴に言われると……こんな奴らに怒っている自分がバカに見えてくる。
「はぁ。で?解放が早かったのは教頭の件が関係しているのか?」
「ああ。最後の花火玉が教頭室に飛び込んだおかげで、その修繕という名目でガサ入れができるからな。ババァもこれを機に徹底的に教頭を調べ上げてその尻尾を掴むだろう」
「爆発させるなら教頭室だけにしてくれ。あの後の脱出劇は大変だったんだぞ」
「お、お疲れ……」
まぁ、なんか怒るのも疲れた。
集合場所の公園は既にFクラスのメンバーで一杯になっている。特に店も取らずに、菓子とジュースを用意しての公園での打ち上げ。まぁ、これはこれでありだろう。
「お主ら、もはや学園中で知らぬ者はおらんほどの有名人になってしまったのう」
「さすが問題児コンビだ」
「…………(コクコク)」
「……コイツと同じ扱いだとは不本意だ」
「それは僕の台詞だよ」
コイツらの悪評はますます学園中に広まる事になったが……うん。正直自業自得だと思う。
「あれだけのことをやっておいて、退学になるどころか停学にすらならないんだもの。妙な噂が流れて当然でしょ?ウチだって気になるし」
「ん、ありがとう」
島田さんが雄二と兄さんにジュースの入ったコップを渡し兄さんが礼を言う。
オレも自分の手元のジュースを飲むが……ん?ちょっと苦みがあるな。誰だよ安物を買ってきた奴は。
「そういや、店の売り上げはどうなってる?」
オレは飲み物を持ってきたままその場に留まっている島田さんに聞いてみる。実行委員だから一番わかっているはずだけど。
「そうね。凄いって程じゃないけど、たった二日間の稼ぎにしては結構な額になったんじゃないかしら」
島田さんが収支の書かれたノートを見せてくれる。確かにそれほど多くはないが、二日間の額としては決して少なくない。
「ふむ、どれどれ……?」
後ろから雄二が覗き込む。
「この額だと、机と椅子は苦しいな。畳と卓袱台がせいぜいだ」
「う~ん……。やっぱり出だしの妨害が痛かったよね」
喫茶店ともなると、どんなに人気が出ようともお客さんの回転に限界はある。あの短時間ではこれぐらいが限界だろう。
「すいません。遅くなりました~」
そこに後ろから姫路さんの声が聞こえてきた。
「はいっ!お父さんもわかってくれました!美波ちゃんの協力のおかげです!」
要するに転校は阻止できたということだ。
「姫路さん、お疲れ様」
「あ、吉井君……」
おっと、いい感じの雰囲気になっているな。邪魔ものは退散退散。
「……って、これ『オトナのオレンジジュース』って酒じゃねぇか。誰だよ間違えたやつ。というか、よく買えたな」
ちなみにこの酒のせいで、姫路さんが酔っ払って兄さんに抱き着いていたり、酔った島田さんが兄さんを吹き飛ばしたり……まぁ、兄さん。今日はお疲れさん。
夜はまだまだこれから。そう思いながらオレはこの一時を楽しむのだった。
次の日……
「おはよう紫乃」
「おはようこうせ……その頭の包帯どうしたの!?」
「ん?あー怪我した」
「怪我した!?どうしよう病院で精密検査を……」
「軽く見てもらったけど大丈夫だったよ?ほとんど掠り傷だし」
「ダメだよ光正!頭の怪我は軽く見ちゃいけないんだよ!」
「あ、はい……」
「どうしよう。これで光正がバカになったら……元からバカなのにこれ以上バカになったらもう救いようがない……!」
「大丈夫だよ。これぐらいの怪我でそこまで悪化しないって」
「そっか。でも、既に救いようがないほどバカですよね?」
「言いたいことがあるみたいだな。言葉じゃ足りないから拳で語り合おうか」
「どうやって拳で語るのですか?頭逝かれたんです?」
「よし。そこを動くな。今から蹴り飛ばしてやる」
「ふふん。その足の怪我で追いつけるものならやってみるといいです!」
「上等だ!」
この光景を見ていた人たちは思った。
仲の良いカップルだなぁ……と。ついでに
作者の都合上により、今後、更新がこれまでより遅くなっていきます。
ごめんなさい。ですので、気長にお待ちいただけると幸いです。