バカとテストと召喚獣~オレと兄さんとFクラス~   作:アカツキ

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閑話
雄二&霧島さん結婚大作戦! ①


 ~吉井夫妻の㊙恋愛テクニック講座~

 

「……ねぇ、紫乃。これなに?」

「……これはね光正。私たち夫婦が恋愛の秘訣を教えるコーナーだよ。本当は翔子と坂本君がやる筈だったんだけど……ちょっとあってね。私たちがやることになったんだ」

「……あえて何があったかは聞かないでおこう」

「うん。多分聞かない方がいいと思うよ」

「でも、このタイトル、『の』以外全部嘘じゃない?」

「じゃあ、吉井夫妻(予定)でいいんじゃない?」

「……なら、いいか」

「では、ハガキの紹介です。『突然ですが、仲良し夫婦のお二人に相談です』」

「うーん。周りの人から仲良しって言われるとなんだか照れるね。まだ夫婦じゃないけど」

「『私には婚約者がいるのですが、その人が周りの女の人の誘惑に負けて浮気をしないか心配です。どうしたら良いでしょうか?』」

「え?どうしたらって、どうしようもなくない?」

「うんうん。夫の浮気には私も心配になるね。とても他人事とは思わない」

「……うーん。オレって信用ないのかな……」

「だから、私が翔子と一緒に考えた浮気防止方法を教えて上げる」

「えぇっ!?霧島さんと考えた!?それって、主にオレと雄二が被害に遭うやつでしょ!」

「用意するものは三つ」

「え?道具が必要なの?」

「一つ目は――」

「一つ目は?」

「――『密室』」

「ちょっと待って!密室だと!?何故(なにゆえ)場所指定だし!?」

「二つ目は――」

「え?無視?まぁいいや。二つ目は?」

「――『足枷(あしかせ)』」

「ストッープ!急に犯罪臭がしてきたぞ!大丈夫なのか!?」

「三つ目は――」

「み、三つ目は?」

「――『筋肉隆々のオカマ達』」

「やめて!足枷を付けられ密室に閉じ込められた上にオカマたちを放り込んでどうするつもり!?」

「その三つを用意して、夫に浮気の怖さを教えてあげるといい」

「紫乃が怖いよ!?」

「……以上、『バカなお兄ちゃん大好き(十一歳)』ちゃんからのおハガキでした」

「差出人小学生!?大丈夫なのかいろいろと!」

 

 

「……ところで、紫乃さん。さっきのはもちろん冗談だよね?」

「……本当はビデオカメラもほしい」

「待って。オレがいろいろと死ぬ」

「オカマたちにやられる光正……(じゅるり)」

「よし、紫乃。話し合いでもしようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「光正。家族会議を始めたいと思う」

 

 清涼祭が終わったとある夜。兄さんが急に家族会議?というものを開くとか言い出した。

 

「議題は?」

「如月ハイランドのプレミアムチケットについて」

「如月ハイランドのプレミアムチケット?あれって、それで入場すると結婚を強要させられるからって、兄さんが雄二に無断で霧島さんにあげたよね?」

「うん。そうだよ」

「じゃあ、話し合うことなくない?」

「やれやれ……光正がここまで愚かだとは兄さん。思わなかったよ」

 

 カチンと来た。あの兄さんにバカにされてカチンと来た。

 

「いいかい光正。あんなチケット一つで雄二が素直になれるんだったら霧島さんも苦労してないんだよ?」

「むぅ……」

 

 一理ある。確かに雄二は企業の企みを知ってしまっている以上、頑なに拒否するのが目に見えている。

 

「今もこうして、雄二と一緒に婚姻届を出そうとしている彼女を見て何も思わないのかい?」

「いや、雄二が18歳以上にならないと婚姻届を出しても門前払いを受けて終わりだろ」

「でも、このままだったら例え雄二が18歳以上になっても婚姻届を出せないでいるんだよ?それは可哀想じゃないか!」

 

 熱弁しているところ悪いけど、さっきから『これで雄二に日頃の復讐ができる』って考えているよね?霧島さんの為とか言いつつ、そこのところ大丈夫か?

 

「決して雄二への日頃の復讐じゃないんだ!」

 

 ……わぁお。絶対に復讐を考えていたよコイツ。

 

「でも、プレオープンって確か今週末だろ?オレたちには何もできなくねぇか?」

 

 オレたちはあくまで一介の高校生。多大な権力もなければ、実行するだけの金もまた信頼度もない。うん。本当に何もないな。つまり干渉できないってことだ。

 

「あーうん。そこは当日アルバイトって形で……」

「アルバイトだと?よく採用されたね兄さん」

 

 まぁ、アルバイトを雇っているなら話は別だ。ん?でもおかしいな……

 

「あそこ、アルバイトの募集なんてしていたか?」

「いいや。多分してないと思うよ?」

 

 おい。

 

「……じゃあ、どうやってアルバイトって形で潜入するんだよ……」

「えーっと。ババァ長のコネ?」

「権力の乱用だな。で?誰が潜入するんだ?」

「えーっと、僕と秀吉、ムッツリーニに姫路さん島田さんに――」

 

 何だいつものFクラスのメンバーか。まぁ、そりゃそうだよな。というかオレは声かけられて無いから当然今回のメンバーから外されて――

 

「後、光正に天草さん」

 

 ――なかった。

 

「おいこら。しっかり確認を取ったよな?」

「えっ?もちろん取ったに決まってるじゃないか」

「よく紫乃がオーケーしたな……まぁ、霧島さんのためなら引き受けても不思議じゃないか」

「ん?天草さん?彼女は光正が来るっていったら即効でオッケーくれたよ?」

「オレが了承してないよな?アルバイトで潜入することに関して」

「え?光正は声かけなくても参加決定でしょ?何言ってるの?」

「何言ってるの?はこっちのセリフだこのバカ!」

 

 オレだって断りたい気分の時だってあるんだぞ!まぁ、紫乃が参加決定になった以上オレも参加するけどさ!

 

「まぁまぁ光正。そんなに怒るとよくないよ?せっかく怪我も治ってきたんだし」

「誰のせいで怪我したんだと思ってるんだ……!」

「え?常夏コンビ」

「まぁ、そうだけどさ!」

 

 否定はしない。しないけどさ……直接校舎壊してオレの怪我をする要因作ったのアンタらだからな。

 

「それにしてもタフだよね。常夏コンビも光正もよくあの瓦礫と花火の中生きていたね」

「……その原因を作った本人がよくもまぁぬけぬけと……」

 

 はぁ。なんかこれ以上話を続けても無意味な気がする。

 

「で?オレの役割は何だ?当然役割を分担でもしてあるんだろ?」

「うーん。光正の役割か……暗殺?」

「誰をだよ!」

「じゃあ……隠蔽?」

「何をだよ!」

 

 おいおい暗殺や隠蔽が必要な作戦ってなんだよ……

 

「まぁ、当日までに考えておくよ」

「もう日数そう残ってないけどな」

 

 こうして、今日の家族会議は幕を閉じた。

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