バカとテストと召喚獣~オレと兄さんとFクラス~ 作:アカツキ
「全くもう、本当に失礼な人ですね。去年から思っていたんですけど光正。貴方は長い時間思考した後に言葉を発しようとする時に言葉が圧倒的に足りてない時が多いのです」
あれから、場所を近くの喫茶店に移した。さすがに、家具店でこんなお説教?は迷惑だろうしね……あ、喫茶店でも変わらない?まぁ、メニューから頼んだだけマシでしょ。あっ、これもう、今日の夕食作らなくて良くね?兄さんにメール送っておこう。
「聞・い・て・ま・す・か!」
「イエス・マム」
「じゃあ、今さっきなんて言ってたか暗唱してください」
「もう、ここでいいんじゃね?」
「夕食の話は一切していません!」
というか、よく夕食って分かったな。一年の付き合いでここまで意思疎通が可能になるのか?あ、でも雄二たちと兄さんも一年ぐらいの付き合いだから変わんないか。
「本当に失礼な人ですね」
「ごめんごめん。怒らないでよ紫乃」
「怒りますよ!何で怒られているのに夕食のことが考えられるんですか!?」
「お腹がすいたから」
「ガキか!」
この先ほどから無意味に怒鳴り散らかす女こと、
去年のオレのクラスメート。こう見えてあの霧島財閥と並ぶ天草グループの令嬢様である。しかし!オレはそんなお嬢様だの一切気にしたことがない!(キリッ)
容姿としては……うん。一言で言えば美人だよ。世辞抜きでな。
整っているのだが、普通の男子高校生からすれば胸がないのが残念というだろう。しかし!巨乳恐怖症(自称)のオレからすれば、屈する必要のなく、怯える必要のない。対等に話せる友達なのだ!
今までオレに雄二たちしか友達がいないと思ってたやつ残念だったな!オレにもしっかりと友達はいるんだぞ!(ただし、去年のクラスでの友達は紫乃しかいなかったりする)
「また、話を聞いてませんね!今度は何ですか!」
「貧乳に育ってくれてありがとう」
「 オ マ エ ヲ コ ロ ス 」
あっれぇ?すっごい殺気を出されているんですけど……
『どう考えても光正。お前のせいだろ』
貴様はオレの中の悪魔!全ての罪をオレに擦り付けるつもりか!
『……擦り付けるも何もお前のせいだからな』
……フッ、否定しないでやろう。
『一つ解決策がある』
え?悪魔が解決策だすの?マジで?信用していいの?
『抱きしめて耳元で愛を囁け。そうすれば、すべて丸く収まる』
……はぁ?何言ってんのこの悪魔。そんなことしたら殺されるに決まってるじゃないか。というか、『お前が欲しい』と言った時も顔を耳まで真っ赤にして怒ったんだぞ。オレがそんなこと言った日には処刑台で首が飛んでくわ!
『……お前。本当に鈍感だな……』
ちょっと待て。自分の中とはいえ悪魔に悲しい子を見る目で見られないといけないの!?天使を呼べ!天使ならもっと良い案を出すはずだ!
『……もう襲えば解決じゃない?』
お前!実は天使の皮を被った悪魔だろぉーー!!
「お、お待たせしました……注文のクレープです」
あ、これヤバいやつだ。向こうの店員さんも恐怖のあまり震えているよ。
「追加注文。コーヒーとサンドイッチのセット」
「か、かしこまりましたーー!」
ダッシュで逃げる店員。そりゃそうだ。対面に座る彼女は目から色が消え失せて殺気が素晴らしく駄々漏れなのだから。
「紫乃。あーん」
オレの解決策。甘いもので釣る。もうこれしか残ってない!
「……あーん」
よし、食いついた!これで殺意を忘れてくれるはず!
「全く光正は……それで?頼みというのは」
「ああ、うん。座布団作りたいんだけど材料をAクラスで頼んでおいて」
「……はい?」
「あれ?端折りすぎた?えーっと」
こうして、オレは朝からここに至るまでの経緯を……
「まず、今日の五時頃起きて……」
「重要な部分だけ話してください」
というわけで、座布団を作ろうと決意するまでの流れをFクラスに着いたときから話した。
「なるほどねぇ。初日から試召戦争を挑んだのはそういうこと。しかも、Dクラスに勝っているしね。これはBクラスぐらいなら勝てるでしょ」
「え?オレたちが勝つと思ってるの?」
「当たり前じゃない。だって、光正がいるのよ。Bクラスぐらい勝ってもらわないと困るわ」
「うん。じゃあ、頑張るね」
よし、頑張るか。
「それと、さっきの話は受けてあげる。代わりに一つ頼みたいことがあるんだけど……」
どうやら、オレの命はこれまでのようだ。ごめん雄二。オレはもっと、試召戦争で活躍したかった。ごめん兄さん。普段バカ扱いして……でも、バカだから仕方ないよね。
「……なんであなたは上を向いて涙を流しているのですか?」
「一思いに殺ってくれ」
「……私がそんな要求するとでも?」
「え?違うの?」
「ち・が・い・ま・す!光正、弁当箱を貸してください」
「いいけど紫乃。何に使うの?」
何に使うんだろう?というか、まだ洗ってないけどいいのかな?
「明日から私がお弁当を作ってあげます」
「お願いします。それだけは勘弁して下さい」
オレはその瞬間土下座をした。プライド?何それ命より大切なの?
「わ、私だって!この春休み成長したんです!今度は上手く行くはずです!」
思い出されるのは去年の最初の調理実習。オレと紫乃はペアだった。最初、オレは紫乃が料理をできるものだと思い、一品任せた。まぁ、オレもしっかり作っていたんだけどね。そして、完成。見た目はとても美味しそうで、オレは何の警戒もなしに食べ始めた。……それが地獄への招待状とは知らずに……
あの時の恐怖が脳裏をよぎる。
「……オレが死んだら、一年に一回くらいは墓参りに来てくれると嬉しい」
「遺言!?どれだけ私信頼ないんですか!?」
「かなり」
「お願いです。私……頑張るから」
頑張って済むなら救急車はいらない……って、普段のオレなら言うんだろうな。
「その指の絆創膏……」
「あ、これはちょっと……」
でも、彼女の……紫乃の手を見てしまった以上。そんなこと言え無くなった。
オレも甘くなったのだろうか?いや、それはねぇな。この女に情けをかける必要はねぇ。ただのオレの気まぐれだ。そう。ただの気まぐれ。
『光正も人の心を持つようになったんだね』
オレの中の悪魔。あんたはオレの親か。というか、元から人の心を持っているからな。
『光正。もし、命の危険を感じるものだったら、殺人未遂を盾に彼女を犯すといいよ』
そして、オレの中のエセ天使。貴様は二度と口を開くな。現れるのも許さん。
「分かった。じゃあ、明日からよろしくな」
「うん!」
オレはこの時の彼女の笑顔は忘れないだろう。
翌朝。オレは学校に少し早く向かって、適当に世界史の補充試験を受けておいた(世界史の理由は先生がそこにいたからである。深い意味はない)。まぁ、補充期間は設けられているけど万全な状態にしておきたいからな。
そんなこんなで時間ギリギリに教室に入ると……
「ごぶぁっ!」
兄さんが島田さんに殴られていた。まぁ、どうせ兄さんが悪いのだろう。
「雄二。あの兄さん何かやらかしたの?」
「即明久に非があると考えるあたり、家族とかの情がねぇのかと疑いたくなるが……」
「家族の情?なにそれ?新しい言葉?」
「まぁいい、昨日明久は島田を見捨て、それだけに飽き足らず、消火器のいたずらと窓を割った犯人に仕立て上げたらしい」
「へぇ……」
あのバカな兄さんはまた余計なことをやらかしたようだ。
「それが原因で彼女にしたくないランキングが上がったそうじゃな」
まぁ、普段の島田さんを彼女にしたいと思えるのは生粋のドMぐらいだろう。
ちなみにオレは自分が認める自称Sである。
「アンタにはもう充分罰が与えられているようだし、許してあげる」
「うん。さっきから鼻血が止まらないんだ」
「いや。そうじゃなくてね」
「ん?それじゃ何?」
「一時間目の数学のテストだけど監督の先生――――船越先生だって」
聞いた瞬間、兄さんは扉を開け廊下を疾駆した。
名前
身長 168cm
体重 ヒミツ
バスト Aカップ(?)
髪 黒のロングヘアー
趣味 読書
好きなもの 本、甘いもの、ゲーム
嫌いなもの 日焼け、チャラい男
所属 二年Aクラス
部活 無所属
得意教科 数学、古典、化学
苦手教科 特になし