巨人怖いからこっち来んな   作:リア

1 / 3
独自解釈ですので、時系列や設定に違和感があるところなど多々あると思います。
申し訳ありません。


1「ほんっとに怖いからこっち来んな」

人間誰しもが今日ちょっとサボりたいとか、このままずっと寝ていたいとか思ったことありますよね。

僕もね、冬の厳しい寒さの中朝起きて思ったわけですよ。

あぁ、このまま布団にくるまって寝ていたい。

仕事に追われる現実が辛い。

えぇ。思いました。思いましたよ。

...でもさ、

 

 

 

「これは、なくね?」

 

 

 

自分の生活で慣れ親しんだ風景はその欠片さえ見つからない。

車ではなく馬車が走る道。

街の中心部には立派な王宮らしき建造物。

何よりも1番驚いたのは、自分の目では一生見るはずのなかった、

 

 

 

「...壁だ」

 

 

 

50mにも及ぶ巨大な壁。

人類の最大の敵から身を守るための大きな、

いや、小さくて、ちっぽけな鳥籠の中。

何度も読み返した壮絶な物語。

あぁ。神様。

現実が辛いとは言いましたが、こんなハードな世界に連れてきてくれとは言っていません。

僕、赤羽 晴人 御歳30歳。

コツコツと真面目に仕事をこなし、出世まで後一歩のところで。

死亡フラグしかないこの世界に、異世界転生してしまったみたいです。

 

 

 

▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎

 

 

こんにちは。

人生ハードモードに移行してから1ヶ月ほど経ちました。

こちらの世界での僕について、少しお話させてください。

僕、赤羽 晴人改め、ハルト=フィロセラルム 15歳。

異世界転生だけに留まらず、どうやら若返りも果たしてしまったみたいです。

僕がこの世界にきてまだ1ヶ月ですが、ハルト=フィロセラルムの15年間の記憶はしっかりと思い出せます。

若返りと言いましたが、これは若返りといえるのでしょうか。

鏡で確認した自分の姿は真っ黒な髪に、ヴァイオレットの瞳。

大層整ったお顔をお持ちの青年。

白く透き通るような肌。クールな印象を受ける目元。高く筋が通った鼻。薄く整った唇。そして高身長。

世の女性達が放ってはおかないでしょう。

対して、平均身長、平均体重、顔立ちも、交友関係も平均値。

強いて取得をあげるのならば、真面目である。と言うしかない三十路のおっさん。

名前は同じと言えど同一人物と言うには、あまりにも人生難易度に差がありすぎます。

とはいえ、顔立ちが良くてもこの世界では人生超イージーなんてことはなく、誰でも平等に超ハードでありますので、転生特典だと思ってありがたく受け取っておきたいと思います。

まだお逢い出来ていない神に感謝を。

いや、なんの前触れもなくこんな死亡フラグしかない世界にぶっ飛ばしてくださったお方だ。

はい。ブッコロ。

何かを駆逐したいって気持ちはこうやって湧き出てくるのですね。

僕が死んだら真っ先に貴方様の項を削ぎ落とします。

おっと、口がすぎました。話を戻します。

 

次に、僕が生まれたフィロセラルム家についてです。

僕が今住んでいる家はウォールシーナの中。

つまり、フィロセラルム家は王室に縁のある家柄ということになります。

フィロセラルム家は初代王の頃から王に仕え、王を警護してきた一族です。

王を警護と聞いて思い浮かぶのは憲兵団でしょうか。

憲兵団も王のそば近くに仕えていますが、王を警護するということに関してはフィロセラルム家の立場が上です。

憲兵団は壁内の統制、秩序を守ることなどに重きを置いています。

警察官のようなものですね。

今のフィロセラルム家当主は僕の父。

カルト=フィロセラルムです。

家族構成は父と母。

4人姉弟で、僕はその末子です。

僕の他は全て女性。3人の姉がいます。

姉達は母に似てとても美人です。

柔らかな金髪に碧色の瞳。とても穏やかで優しい性格。

父に似たのは僕だけです。

それはもうクリソツであります。

男児が僕1人で姉達があの様な性格でありますから、末子ですが僕が次期当主という事になります。

将来の職場は王室。仕事内容は王を警護することですので、僕は生まれた時から厳しく育てられました。

王を守るための様々な戦闘持術はもちろん、教養やマナーなどそれはもう厳しく指導をされました。

そしてもうひとつ。立体機動の訓練もみっちりと受けています。

父は自分に厳しい方です。

自分にそっくりな僕に、自分に厳しくするのと同じくらい厳しく接しているのだと思います。

そうでなければ、幼い頃からあの厳しさは有り得ません。

僕はこうして心の中ではベラベラと長らく話していますが、普段全く言葉を発しません。

発するのは必要最低限。父の言葉に対する返事とかですね。

喋らないだけに留まらず、表情筋は死滅しています。

睡眠、食事など以外は全て何らかの訓練でしたので笑い方など忘れ去りました。

お父様。確かに貴方と僕はクリソツですが、僕は貴方ではありませんよ。

急募、優しさ。

 

現在の年号は843年。

ウォールマリアが破壊されるのは845年だったはずなので、あと2年。

巨人が人間を喰い殺す残酷すぎるこの世界。

巨人が怖くないと言ったら全くの嘘になります。

もう、ほんっとに怖いからこっち来んな。

でも、こうして壁内にいてもクイコロエンドには変わらないと思うので、できるだけ死なないように精一杯この世界を生き抜いてみたいと思います。

 

 

 

▷▶︎▷▶︎▷▶︎▷▶︎

登場人物、設定紹介

 

赤羽 晴人

主人公(転生前)

晴れやかな人になりなさいと祖母が付けてくれた名前。

真面目にコツコツと仕事をし、あと少しで出世だというところで突然人生超ハードモードに移行した哀れな苦労人。

独身で、最近親切にした小学生に「ありがとうおじさん!」と言われてショックを受けた30歳。

 

ハルト=フィロセラルム

主人公(転生後)

王宮兵団兵士長。

超絶美形のスーパー人間。

無口、無表情(父親の教育のせい)

戦闘、立体機動のセンスがフィロセラルム家の中でも歴代トップの逸材。

他者を圧倒するカリスマ性を誇り、現当主である父からも絶大な期待を寄せられている。

晴人(あれ?僕絶対転生しない方が人類のためになったやつ)

 

カルト=フィロセラルム

ハルトの父。(クリソツ)

フィロセラルム家当主。

王宮兵団総統。

自分に厳しく、ハルトに厳しい。

妻、娘ラブ。

実はハルトの事も相当愛している。

カリスマ性が高く部下からの信頼もあつい。

ハルトがあまり喋らなくなってしまったのをかなり気にしている。(態度には表さない)

 

母、姉3人

金髪碧目。

優しくて美人。

 

フィロセラルム家

代々王宮兵団を率いて王を警護してきた一族。

初代の頃はフリッツ家に仕えていたが、フリッツがレイスに名前を帰る時に現在の王家に仕えることになった。

現在ではレイス家が本当の王家だとは知らない。

アッカーマンの名前をもつ人達ばりに強い。

ただし、初代当主の容姿を継いだ者のみ(黒髪、ヴァイオレットの目)

 

王宮兵団

カルト=フィロセラルムが総統を務める王直属の警護兵団。

フィロセラルム家、その分家で構成される。

団員はハルト=フィロセラルムと同様全員幼い頃から厳しい訓練を受けている。

少数精鋭で総員は30名ほど。

 

王宮兵団進撃衣装

進撃衣装のジャケット、ベルト、マントを白にしたもの。

インナーは自由。(ハルトは黒のシャツ)

ズボンは黒。

カルト、ハルトのみジャケットが長い。(キース長官みたいな感じ)

マークは瞳がヴァイオレットの獅子。

 

初代当主

ユミル=フリッツに仕えていた。

ハルト、カルトにクリソツ。

 

 

 

 

 




更新遅くなると思います。
設定追加しました。
主人公の年齢を上げました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。