沢芽市の地下貯水槽で繰り広げられる戦いはこれまでにないほどの激しい戦いとなっていた。
仮面ライダー龍玄、仮面ライダーナックルは次々と襲い掛かるアマゾンたちを倒していく。彼ら二人は襲い来るアマゾン達の猛攻を潜り抜け、最初から高威力の必殺技を放っていく。龍玄のブドウ龍砲から放たれる紫色に輝く龍がアマゾン達を焼き尽くしたかと思えば、ナックルのクルミボンバーがオレンジ色のオーラを纏って巨大な拳となってアマゾン達を打ち砕く。
同胞たちが次々と倒れていく横でアマゾンネオとカラスアマゾンはエグゼリオンビーストゲーマーレベル50とアマゾンニューオメガと戦っていた。
アマゾンネオはアマゾンブレイドを装備して、それを荒々しく振りまわす。カラスアマゾンは身軽な動きで翻弄したかと思えば、死角からの鋭い一撃を放っていく。
アマゾンネオと戦うニューオメガは冷静にアマゾンネオの攻撃を対処、動きを止めて強烈なパンチやキックを打ち込んでいく。エグゼリオンは鋭い爪、全身に生えたブレードを生かしてカラスアマゾンの攻撃に対してカウンター攻撃を次々と決めていく。
「千翼!もう、退くんだ!」(ニューオメガ)
「うるさい!!」(アマゾンネオ)
「ここじゃない別の場所へ行くって手もあるだろ?」(エグゼリオン)
「私達に場所はない。ここで生きていくために人間を喰らう、それが私達だ。」(カラスアマゾン)
「それは分かってんだけどさ、隣でどんどん同胞が死んでいくのを見て何もないのか?」(エグゼリオン)
自分たちも激しい戦いをする中で次々と倒れていくアマゾン達を見るアマゾンネオとカラスアマゾン。そこに同胞たちが死んでいくことへの悲しみがあるのか。
「千翼、ほかのアマゾン達に退いてくれるように言ってくれ。これ以上はやっても意味がないだろ。」(ニューオメガ)
ニューオメガがそう言ってアマゾンネオの両肩に手を置いて語り掛ける。
「今ならまだ間に合うんだ、だから。」(ニューオメガ)
ザク
話しかける中でニューオメガの腹部に何かが斬りつけたような生々しい音が鳴った。ニューオメガが視線を落とすとアマゾンネオのアマゾンブレイドが腹部に深々と刺さっていた。
「ち、ひろ。」(ニューオメガ)
「いや、死んでも増やせば良い。俺の血を浴びた人間は皆アマゾンになる。死んでもそれでアマゾンが死ぬわけじゃない。」(アマゾンネオ)
アマゾンネオから返って来たのはあまりにも無情な言葉だった。
「悠!」(エグゼリオン)
「私と千翼が居ればまたアマゾンを増やすことが出来る。もう、以前の様に人間を食べるだけの種じゃない。」(カラスアマゾン)
「でも、それはこの星の生物じゃない!!」(エグゼリオン)
「それを決めたのは誰?俺達アマゾンに関係ない。」(アマゾンネオ)
アマゾンネオの言葉にエグゼリオンが声を荒げた。話せば分かるかもしれない、相手も自分たちと同じ考える存在だということでエグゼリオンの中に希望的観測があった。だが、アマゾンネオが放ったのはその希望的観測を容易く打ち砕くものだった。
アマゾンネオはアマゾンブレイドを引き抜き、ニューオメガを蹴り飛ばす。
「お前も、そこにいる奴らも全員殺してやる。」(アマゾンネオ)
アマゾンネオはそう言うと左腕のレジスターを操作する。すると、アマゾンネオの体を覆うアーマーが次々とひび割れてきた。そのひび割れから幾本もの細い触手が次々と現れアーマーを剥がしていく。アーマーが剥がれるにつれてアマゾンネオの姿が変わっていく。元々の青い体色はそのままにアーマーが剥がれるにつれて人型のその姿が六本の腕を有する他のアマゾンには見られない異形となる。その姿こそがアマゾンネオの本来の姿であり、人を獣へと変える魔獣たちの王としての姿だった。
「やっぱり、殺すしかない、か。」(ニューオメガ)
腹の傷を抑えて肩で息をするニューオメガ。そのニューオメガの前にエグゼリオンが立った。
「悠は休んでて。俺がこの二人の相手をする。」(エグゼリオン)
そう言ったエグゼリオンは猛スピードでアマゾンネオとカラスアマゾンに向かって行く。
アマゾンネオは全身の触手を高速で伸ばし、エグゼリオンを拘束しようとする。だが、その触手はエグゼリオンの両腕のに備えられた鋭い爪で無残にもずたずたに切り裂かれ、肉体を拘束しようと伸ばされた触手は触れるや否やアーマーに備えられたブレードで切り落とされる。
エグゼリオンはスピードを落とさずにアマゾンネオに肉薄、そのままゲーマドライバーを操作した。
≪キメワザ!ビーストクリティカルレイジング!!≫
「千翼!」(カラスアマゾン)
エグゼリオンの全身に緑色のエネルギーがチャージされ、その場で高速回転を行った。さしずめ独楽のようなその動きはいきなり激しく至る所を攻撃し始めた。アマゾンネオを庇おうとしたカラスアマゾンも他のアマゾン達も次々とその攻撃を受けていく。
「イユ!」(アマゾンネオ)
アマゾンネオはカラスアマゾンを守るために自身の触手を動かした。自らの触手を楯としてカラスアマゾンを守った。
必殺技の効果時間が終わるとエグゼリオンはその場に膝をついていた。
「まじかよ。この技、全然狙った場所に行かねえし。」(エグゼリオン)
エグゼリオンが辺りを見渡すとそれなりの数が居たアマゾン達がほとんど死んでいた。そして、生き残ったアマゾン達がエグゼリオンに向かって襲い掛かって来た。そこに再度エグゼリオンはゲーマドライバーを操作して瞬く間にアマゾン達を屠っていく。
「うわっととっ!やべえ、目ぇ回るぅ。」(エグゼリオン)
その場でふらふらとしてしまうエグゼリオン。その隙を突こうと素早く動いたカラスアマゾン、触手を伸ばして襲い掛かるアマゾンネオ。2体の強襲に龍玄とナックルが止めようと動くがそれよりもカラスアマゾンとアマゾンネオの動きの方が速かった。
外では炎竜デュアルゴールドアームズとファブニールが激しい戦いを続けていた。
光龍剣を振るい、ファブニールに迫る炎竜。対するファブニールは代わる代わる姿を変え、炎竜の猛攻を少しも許さなかった。
≪デュアルゴールドスカッシュ!≫
「破!!」(炎竜)
炎竜は光龍剣にエネルギーをチャージ、そのまま光を斬撃をファブニールに放った。
≪ソイヤ!ビーストドラゴンフルーツアームズ!獣竜、オン・バトルフィールド!≫
それに対してファブニールは姿を変えて真正面から受け止めた。その姿はかすり傷一つすらも付いていなかった。
「エナジーロックシードを使っても...。」(炎竜)
「そもそもエナジーロックシードと黄金の果実では使える力の差が大きい。少しでも埋めれると思ったようだが十分じゃない。」(ファブニール)
ファブニールはそのまま距離を詰めて薙刀を振るう。それを炎竜は光龍剣で防ぐがその一撃は非常に重く、両腕に痺れが残る。
「なら、受けてみるか。」(ファブニール)
≪ビーストドラゴンフルーツスカッシュ!≫
ファブニールの薙刀が赤黒い炎で包まれる。ファブニールは炎に包まれた薙刀を炎竜に向かって振るう。
炎の刃が炎竜に届くと思われたその瞬間、両者の間にクラックが開いた。そこから次々とアームズウェポンが飛び出していき、ファブニールを飛ばしていく。
ファブニールは後ろへ跳び、自身を攻撃した張本人を見据える。
「あんたが出張ってくるとはな。」(ファブニール)
クラックから現れたのは白銀の鎧武者=仮面ライダー鎧武極アームズだった。
「紘汰さん。」(炎竜)
「大樹、ミッチーたちの所へ行ってくれ。こいつの相手は俺がする。」(鎧武)
鎧武の言葉に炎竜はこの場を任せ、アマゾン達と激しい戦いをしている龍玄たちの元へ急ぐ。
炎竜の姿が見えなくなると鎧武が口を開いた。
「もう辞めろ。お前の目的は違うだろ。」(鎧武)
鎧武の問いかけにファブニールは薙刀を持ったまま鎧武を見る。
「どうして魔蛇と一緒に行動をしているんだ。最悪の未来を回避するために戦って来ただろ!!」(鎧武)
「その最悪の未来を回避するためにやっているんだ、紘汰。」(ファブニール)
そう言ってファブニールは黄金の果実を取り出した。その直後、黄金の果実が輝き、光でファブニールを包み込む。光が晴れるとなんとそこには
「魔蛇は自分の目的のためにお前を利用しているんだぞ。この世界に他の世界を滅ぼした存在を招き入れればこの世界が無くなる、そんなことはだれも望んでいない。」(紘汰)
「だから、俺もあいつらと戦ってる。それに奴らに対抗するための戦士たちも呼び寄せている。ここにいるアマゾンネオは流石に俺が倒すよ。」(ファブニール)
「そう言うことじゃない!倒せば良いっていう話じゃない!」(紘汰)
紘汰の言葉に何を言わんとしているのか分からないファブニール=大樹では無かった。
「いずれ、魔蛇はこの世界で同じことをやったはずだ。その時に対峙するのは今の俺と同じ年齢になったこの世界の俺だ。だが、それではこの世界を守れない。だからこそ、経験も力も未熟なこの時代の俺が居るこの世界を選んだ。」(ファブニール)
「そうする必要があったのか。」(紘汰)
「紘汰、この世界の俺を守ろうとしているのは分かる。だが、それだけでは俺自身が俺自身の守りたい者達のために戦えない。何も、未然に防ぐだけが最悪の未来を回避する術じゃない。」(ファブニール)
「だからと言って!」(紘汰)
「守るだけじゃあ、十分じゃない。それがここにいる禁断の果実を手にするという道を選んだ俺達と違い、自らの力と友の力だけで戦い抜く道を選んだこの世界の俺に必要なことだ。」(ファブニール)
そうやって話していると紘汰が納得していないのを分かっているファブニール。そこで、赤黒く通常のロックシードよりも一回り大きいロックシードを出した。
「納得していないなら止めれば良い。俺一人を止めれる力を持っている紘汰なら出来るだろ。だが、これから先の戦いは俺達が前線に立つんじゃない、若い奴らこそがこの先の戦いに身を投じるんだ。」(ファブニール)
ファブニールの言葉に紘汰は腰に戦極ドライバーを出現させる。そこにはすでにカチドキロックシードと極ロックシードがはまっている。
「変身。」(ファブニール)
「変身!!」(紘汰)
紘汰とファブニールはその場で変身する。
≪極アームズ!大!大!大将軍!≫
≪ファブニールアームズ!邪龍!アウトレイジ!≫
「こっからは俺のステージだ!」(鎧武)
≪バナスピアー!≫
鎧武極アームズはバナナ型の槍、バナスピアーを召喚する。
「この戦場、俺が勝ち取る。」(ファブニール)
ファブニールはその名の由来となった邪龍の名を冠するファブニールアームズに変身。赤黒いアーマーは龍の頭部や爪、翼、尻尾などを模した巨大な鎧となっている。ファブニールは右手に火縄橙DJ銃に似た禍々しい赤黒い大剣=邪龍DJ破断剣を手にする。
両者はそのまま走り出し、その手にある武器を振るった。
≪AMAZON PUNISH≫
エグゼリオンへと襲い掛かったアマゾンネオとカラスアマゾンの前に自身の左腕のアームカッターを展開したアマゾンニューオメガが横から入って来た。ニューオメガは必殺技であるアマゾンパニッシュでアマゾンネオの触手とカラスアマゾンの肉体を切り裂いた。
「なら、もう迷わない。君たち二人を止める。この世界を守るために。」(ニューオメガ)
その佇まいから覚悟のほどが窺い知れる。それと同時にエグゼリオンがニューオメガの隣に立つ。
「じゃあ、行くぜ。」(エグゼリオン)
≪ガッシューン≫
エグゼリオンはガシャットギアデュアルをゲーマドライバーから取り外す。そして、そのままアクチュエーションダイヤルを回す。
『ヴァイラスハザード!』
「行くぜ!大変身!」(エグゼリオン)
≪感染爆発!阻止しろ!救え!ヴァイラスハザード!≫
エグゼリオンの姿は今度は銀色の重装甲を纏った姿であるハザードゲーマーレベル50に変わった。その装備も専用のガシャコンウェポンであるガシャコンガトリングへと変わった。
「よ~し、行くぜ~。超絶怒涛の達人プレー、見せてやるぜ!!」(エグゼリオン)
アマゾン達との戦いは終局へ。
鎧武と激しい戦いを繰り広げるファブニールはその目的を果たすために刃を振るう。
そして、颯斗とガドラの元にバベルとジャーザが姿を見せた。二人は颯斗にガドルの目的を明かす。
「なら、僕がそのゲゲルをする!」