side三人称
ヘルヘイムの森で戦い続けるファブニールとイーヴィルアギト。
荒々しくフレイムタイタンソードを振るうイーヴィルアギトに対してファブニールはその斬撃を躱し、反撃に邪龍DJ破断剣を振るう。
「くっ!」(イーヴィルアギト)
「これはどうだ?」(ファブニール)
ファブニールは邪龍DJ破断剣の刃の中央にあるクラッチテーブルを操作する。邪龍DJ破断剣から刺々しいハードメタル調の音楽が流れ出した。さらに、クラッチテーブルのすぐ下にあるつまみを調整すると流れる音楽は重々しい重低音となった。
「ハッ!!」(ファブニール)
ファブニールが邪龍DJ破断剣を振るうと巨大な紅蓮の斬撃がイーヴィルアギトに向かって来た。
「くっ!があっ!!」(イーヴィルアギト)
イーヴィルアギトはフレイムタイタンソードを盾にして防いだもののその一撃は容易くイーヴィルアギトに膝をつかせたのだった。
「これで終わりにしようか。」(ファブニール)
そうファブニールが言って戦極ドライバーからファブニールロックシードを取り外そうとする。その直後、イーヴィルアギトの背後にクラックが開き、イーヴィルアギトはクラックの向こう側へと飛び込んだのだ。
イーヴィルアギトが逃走したあと、その姿が完全に消えたことを確認したファブニールは開いたクラックを自分の意思で閉じたのだった。
「よし、狙い通りに動いてくれたな。あとはまあうまくやれよ、この世界の俺。」(ファブニール)
ファブニールはそう言うとクラックを開き、ヘルヘイムの森から姿を消した。
奥多摩の山中、バベルたちはなんとかアギトたちの追撃から逃れようとしていた。
「なあ、おい!ジャーザ!大丈夫なのか!?」(バベル)
「ええ、このまま行くわよ!!」(ジャーザ)
「ジャラジとザザルはワシに掴まっておれ。」(ジイノ)
「もう追手も来ているわ。速くしないと。」(ベミウ)
その彼らはジャーザが案内するあるところへと急いでいた。バベルは道すがらの木々をなぎ倒してアギトたちの障害とする。ジイノは自らの両肩にジャラジとザザルを乗せており、ベミウは装飾品を変化させた鞭で自分たちの後に続く道を次々と凍らせる。だが、後を追うアギトたちはバベルたちの妨害をものともせずにバベルたちを追う。
「もう限界だぞ!!」(バベル)
「もう着くわ!!」(ジャーザ)
バベルたちは目的地まで目前まで来た。だが、その前に追手のアギトたちが立ちはだかる。さらには後ろからも追っていたアギトたちが追い付いてしまった。
それぞれのアギトたちがバベルたちの命を奪おうと距離を詰める。それを見たバベル、ジイノ、ベミウは武器を構える。だが、ジャーザだけは武器を構えなかった。それどころか乱れた息を即座に整えると言う余裕まで見せた。
「残念だけど、あなたたちは終わりよ。」(ジャーザ)
ジャーザがそう言うとアギトたちの元に森の中から何かが飛び掛かって来た。さらにはバベルたちの後ろに居たアギトたちもその首を両断され、その首が落ちると同時に膝から崩れ落ちてしまった。
「ゴセビ バビバジョグバ?(俺に何か用か?)」(ガドラ)
「まさかアギトまで居るとは。」(ガリマ)
アギトたちを襲ったのはガドラ、ガリマのメのグロンギの両名だった。さらに、そこに新たな人物たちも現れる。
≪ヒッサーツ!フルスロットル!デッドヒート、ハート!≫
≪ズーット!ドクターメディック!≫
「はあああ!」(ロード)
爆炎を纏った拳でアギトを殴りつけたのは仮面ライダーロードである。さらには、ロードと共にロードレディも現れ、背中のアーマーから展開したマニピュレータを使って次々とアギトたちを無力化させていく。
「何こいつら。あの、先生たちを追っていたの?」(ロード)
「そうよ。良かった、ガドラの他にもいるのは分かっていたから。でも、ハヤトとカンザシがいるとは思わなかったから。」(ジャーザ)
「ジャラジ、ザザル、大丈夫?」(ロードレディ)
「あたしたちは平気。でしょ、ジャラジ?」(ザザル)
「う、うん。」(ジャラジ)
ロードたちが来たことで形勢が変わった。それをアギトたちも分かった様子である。
「まだ、やる?」(ロード)
そう言うとロードはズイッとアギトたちに詰め寄る。それを見てアギトたちはそのままロードに殺到する。
「じゃあ、これでもどう?」(ロード)
≪急に!デッドヒート!ハート!デッドゾーン!!≫
ロードはデッドゾーンを発動し、全身に高熱を発する。そこを殺到するアギトたち。ロードは向かってくるアギトたちにその剛腕を遺憾なく発揮し、次々と赤熱した鉄拳を浴びせてなぎ倒していく。ロードの戦力に圧倒されてかアギトたちが次々とその場から撤退していく。
「良かった~、帰ってくれて。」(ロード)
そう言うとロードは変身を解除する。それを見てロードレディも同様に変身を解除した。
「皆、大丈夫?」(颯斗)
「まあ、なんとかな。」(バベル)
「仲間が3人もやられたわ。流石にもうあそこは使えないし。」(ジャーザ)
バベルたちの話を聞いた颯斗と簪は彼らを安全な場所へ避難させようと考えるが彼らの思いつく場所はなかなか良いとは言えない場所であった。そんな中で人間の姿になったガドラが小屋の中に入りながら口を開いた。
「しばらくは俺の小屋に居ろ。狭いが文句を言うな。」(ガドラ)
その言葉に目を見合わせるゴのグロンギたち。その中で最年長のジイノがガドラの方へと向かって行った。
「バンシャグス ズスビドロジョ(感謝する、古き友よ)。」(ジイノ)
そう言って頭を下げるジイノにガドラは一瞥しただけだった。
篠ノ之神社にある束と正則の研究所にはあの死亡したアギトの死体が運び込まれていた。
「あの、殺人を犯したなんて俺は聞いてませんけど?」(正則)
「すまない、ただこいつはここに居るのがおかしい奴だから。ある程度は念のために。それと結果として殺したけど正当防衛だよ。」(秋人)
その死体を見た正則の苦言にそう言った秋人。近くには大樹と翔一、束もいる。
「秋人さん、大樹の奴は大丈夫ですか?ここに来てからかなり意気消沈しているんですけど。」(正則)
「あとでフォローする。今はこいつのことをお願いしても良いかい?」(秋人)
「で、何を調べるんですか?ここ、基本的には司法解剖なんて出来ないですよ。」(正則)
「その必要は無いよ。こいつの顔写真を撮って調べてくれるだけで良い。出来れば、こいつの体も調べたいけど。」(秋人)
会話の中で大樹に話題が上がる。その大樹はここに来てから意気消沈した様子でいる。そのことに正則も気付いており、時折大樹の方へと視線を動かす。
「分かったよ、小父さん。それでお父さんたちにはどう言うの?」(束)
そこに束も加わる。束は小声で正則に大樹のそばに居るように伝え、自分は秋人との会話を引き継ぐ。
「ああ、柳韻さんにはまあ。どうして?」(秋人)
「お父さん、喧嘩の匂いに敏感だからね~。この人の体を調べるんなら私が開発した宇宙開発用のスキャニング装置の試作機があるけど。」(束)
「それでどこまで?」(秋人)
「身体の外から中まで隅々まで。ただ、試作品で調整中だから使うとこの遺体がものすごく損傷しちゃうけど。」(束)
それを聞いた秋人は少し考えて口を開いた。
「構わないよ、調べた結果で遺体が損傷するのは仕方ないしね。それと僕の読みが正しいならこの遺体はあってはいけないものだ。どっちみち処分するつもりだったよ。」(秋人)
それを聞いた束はそうなんだという体で作業に入り始めた。
それからほどなく実家に襲撃が入ったという知らせを聞いて一夏と千冬が篠ノ之神社に来たのだった。
「母さん!!」(一夏)
「ああ、一夏。千冬もありがとう。私は大丈夫よ。」(春奈)
神社の本堂と繋がっている篠ノ之家ではIS学園から急遽戻って来た一夏と千冬が春奈(愛理)を気遣っていた。そこには同じように戻って来た箒もおり、箒は雪子の手伝いをしている。マドカも同様に雪子の手伝いをしている。
「一体、何があったんだよ。それと家の方もすごいことになっていたし。」(一夏)
「母さん、本当に大丈夫なのか?」(千冬)
「私は本当に大丈夫よ。千冬も一夏もごめんね、急に戻らなきゃいけなくなって。」(春奈)
「そんなことを言うなよ、母さん。それと大樹と万夏、父さんは?」(一夏)
「大樹とお父さんは束ちゃんたちの所よ。万夏は雪子さんと一緒にある人の手伝いをしてて。」(春奈)
春奈がそう言うと台所の方から大皿を持ってエプロン姿の翔一が現れた。
「あっ、ちょうどいいところに。これ、作ってみたんでどうぞ。」(翔一)
翔一の後に続いてマドカ、箒、雪子が出来上がった料理を持ってくる。
「いや~、どこで知り合ったのよ万夏ちゃん。この人、本当にすごいわね。」(雪子)
「翔一さん、ありがとうございます。」(マドカ)
「いいよ、いいよ。元気になるには食べるのが一番だからさ。」(翔一)
そう言って笑顔でそう言う翔一。そこで一夏と千冬が少し驚いた顔をする。
「この人も手伝ってくれたのよ。確か、シェフの津上翔一さん。」(春奈)
「よろしく。」(翔一)
翔一は見た誰もがつられるような笑顔でそう言った。
side秋人(切嗣)
束ちゃんがホトケさんを調べ始めるところでやっと椅子に座る。思えば襲撃があってからは休んでいない。でも、大樹のフォローに行かないと。そこでやっと正則君が大樹を外に連れ出していることに気が付いた。僕は疲れた体に鞭を打って外へ出る。
「何もさ、大樹の所為じゃないだろ。」(正則)
「でも、やっぱり嫌だよ。」(大樹)
「そりゃ、春奈さんがあんな目に遭って、さらには秋人さんがその相手を殺したなんて俺が大樹と同じ立場だったら落ち着いていられないけどさ。」(正則)
外で大樹と正則君が椅子に腰かけて話してる。当然だけど今日起きたことを二人で話している。正則君も仮面ライダーで大切な人が危険な目に遭ったことがあるからこそ大樹に話しかけていた。僕は大樹と正則君の所へ近づこうとした時に
「そうじゃなくて。」(大樹)
大樹のその言葉に足が止まった。
「俺、小父さんと小母さんが死ぬかもしれないって考えた瞬間にものすごく怖くなったんだ。マドカの時もそうだったんだけど、なんか背筋が凍るって言うか、そんな感じがして。また、一人になるかもしれないって頭の中でよぎった瞬間に、すごく不安になったんだ。」(大樹)
その言葉を聞いて親として、大樹はそう思っていないだろうけど至らないことへの申し訳なさを抱いてしまう。
「おかしいよね、とっくに天涯孤独なのに。面倒を見てもらっている人達が居なくなるかもしれないってなった瞬間にそう感じるなんて。」(大樹)
「それさ、おかしいことじゃないと思うけど。」(正則)
正則君がそう大樹に話す。
「俺の親さ、二人ともどうしようもない屑でさ。父親は俺のことを奴隷扱いしてたし、母親に至っては金づるとして見ていたからな。でも、その後に知り合った義理の家族にはものすごく恵まれた。義理の両親は俺のことを実の息子として接してくれてさ。まあ、前置きはここまでにするけど。大樹、お前さ、ずっと自分のことをタダの居候とか居なくても良い奴だとか言っているけどさ、それはお前の面倒をずっと見てきた秋人さんと春奈さんにものすごく失礼なことだぞ。」(正則)
正則君の真剣な声音に静寂が染み渡っていく。それに大樹が返事をするのを待たなかったのか正則君はまた口を開いた。
「お前の実の両親もお前のことを愛していたのはよく分かる、お前がその家族を大切にしているのも。だけどさ、俺から見ると大樹の実の親に会ったことは無いけど秋人さんも春奈さんもお前の本当の両親と同じくらいにお前のことを愛していると思う。そうじゃなかったら、お前のことを引き取らないし、引き取ったお前の参観日も運動会も発表会も剣道の大会も来ねえよ。もうとっくにさ、お前は柏葉の家の大樹だけど織斑の家の大樹なんだよ。織斑さんの所の息子で次男坊、ちっふーの弟で一夏と万夏ちゃんの兄妹が大樹なんだよ。お前はとっくに織斑の家族なんだよ。」(正則)
そう言ってから正則君が立ち上がった。その姿は僕が初めて見て荒んだ青年の面影はなかった。
「もう、大樹は一人じゃないんだ。後はよく話しておけよ。」(正則)
そう言うと正則君は大樹の肩をポンと叩いて蔵の方へと戻って来た。そこで僕がいることに気付いた。
「すいません、話さずにはいられなくて。」(正則)
「いや、良いんだ。僕もなかなか話さないことが多いから。」(秋人)
正則君はそう言うと大樹の方を一瞥する。そして、視線を僕の方へ戻す。
「たぶん、大樹の方でそうなんだって受け入れないと難しいですね。俺もそうなるまでに時間が掛かりましたけど。」(正則)
「僕も春奈も急がないよ。でも、大樹が心の中で望んでくれているならそれで十分だよ。」(秋人)
「それ、大樹に言ってくださいね。もっとお互いに話した方が良いですよ。」(正則)
そう言うと正則君は蔵の方へ入って行った。僕はそのまま大樹の方へ歩いていく。
「大丈夫?」(秋人)
「あ、ああ、うん。」(大樹)
「隣、座るよ。」(秋人)
そう言って大樹の隣に座るけど、結局僕の方から言葉を掛けることは無かった。警察官時代から、というよりも生まれてこの方口下手なものだからこういう時に気の利いた言葉をすぐに出すことが出来ない。しばらくして空を見上げるとすでに夜空には星々が輝いていた。
「う~んと、さっきさ。」(大樹)
しばらくして大樹の方から口を開いた。大樹の方を見ると大樹は視線を街明かりが灯る街の方を向けたままでいた。
「俺のこと、息子って。」(大樹)
そう言ったところで大樹が視線を下の移した。ああ、成る程。確かにしっかりとあの場で息子って言ったな。いや、面と向かって言う機会が今までになかったというか、心の中では思っていてももしかすると大樹には重荷になるかもしれないって考えるとどうも簡単には口に出せなくて。やっぱり、ここまでにあまり話していないのがかなり響いているな。
「ああ、大樹はずっと自分のことは家族の中に関係の無いって思っていただろ。だから、変に言うと重荷になるといけないって思って。嫌、だった?」(秋人)
「あっ、いや、そうじゃなくて。」(大樹)
そして、僕も大樹も口を閉ざしてしまう。
side大樹
小父さんと二人で夜空を見ながら黄昏てます。いや、まあお互いに話すことがないって言うか、なんというか結局俺も話す言葉を選んでいるせいで無言の時間が嫌でも出来上がっています。
「ずっとさ、小父さんと小母さんの優しさが嫌だった。」(大樹)
でも、黙ってばかりじゃあ進まないから本音を、この12年の思いを話す。
「気遣ってもらうのがさ、迷惑をかけているようですごく心苦しかった。千冬姉ちゃんも一夏も、マドカにも気を使ってもらって...。いや、一夏は違ったかな。うん、マドカも何となく...いや好きで一緒だったのかな。そんな俺が一緒に居ても良いのかなって何度も思った。家を出ようかとも本気で考えたけど、いつもいつも実行しようと思った瞬間から出来なかった。」(大樹)
思えばこの12年は波はあれどそういうことを何度も何度も思っていた。実際のところ、本当に荷物をまとめて出ようとしたこともあった。だけど、いつもいつもそれを実行するという時になって辞めていた。どういうわけかそう言う時にいつも皆の顔が脳裏をよぎったのだ。その度に玄関のドアノブにかけようとしていた手が止まって、自然と離れていった。
「大樹、ありがとう。離れないでいてくれて。」(秋人)
その言葉を聞いて俺は小父さんの方を振り向いた。そこには優しい眼差しで俺を見つめる小父さんがいた。
「ありがとう。」(秋人)
そう言うと小父さんはうつむいていた。鼻をすする音が聞こえる。だけど、俺はそれが何かを言い当てることをしなかった。それと、あの時、息子って言われたのが分かった後、正確には篠ノ之神社に向かう中で何というか本当に安心した。俺も家族の一員なんだって分かったから。
翌朝のことだった。俺達は大事を取って篠ノ之神社内の道場に泊まらせてもらうことになり、そこで寝ていた。その物音に気付いたのは普段から不眠症気味の俺だった。道場の外からガキン!ガキン!という金属音が響いたからである。他の皆はまだ寝ていて俺は先に外に出て様子を見ることにした。
「朝から先生か?ただの素振りをするのに真剣を出す人だしな。」(大樹)
思えばあの人、久しぶりに俺が来たときは道場モードだったけど(あの時は正確にはもう一人の俺だけど)思えば完全に回復したと分かった瞬間からリラックスモードになってたな。
「音は、束姉ちゃんたちの蔵の近くか。」(大樹)
そうやって歩ている中でその蔵の近くから何かがものすごい勢いで俺の目の前を通り、神社の社の壁に激突した。
「っ!ぐう。」(オーズNEO)
「正則兄ちゃん!!」(大樹)
そこには変身した正則兄ちゃんが居た。そして、正則兄ちゃんが飛んで来た場所を見ると昨日小父さんに撃たれたアギトが居た。
「死んだはずじゃあ。」(大樹)
「いきなり、起き上がって来たんだ。それが束を襲おうとしたから咄嗟に。」(オーズNEO)
「束姉ちゃんは。」(大樹)
「無事。隠し通路を通って家に入っている。それにしても、あいつ。考える頭が無くなった分、加減が一切ない。ヤドカリアームの甲羅がひび割れてやがる。」(オーズNEO)
ここまでの経緯を正則兄ちゃんから聞く。俺も正則兄ちゃんの腕を見るとそこには甲羅がひび割れて役に立たないことがすぐに分かった。俺は昨日のアギトを見るとそいつは完全に俺達を標的にしていることが分かった。正則兄ちゃんが傷を負っていることから俺はすぐに戦極ドライバーを装着する。
side3人称
大樹が戦極ドライバーを装着したのを見たアギトはそのまま大樹の飛び掛かる。大樹は何とか後ろに下がってやり過ごそうとするもアギトの方が速かった。
「おら!!」(オーズNEO)
オーズNEOはアギトと大樹の間に無理矢理割り込むようにしてアギトにカンガルーレッグによるキックを放つ。アギトはオーズNEOのキックを受けるもそのままの勢いを殺さずに着地する。
「変身!!」(大樹)
≪ソイヤ!ドラゴンフルーツアームズ!竜王、オン・バトルフィールド!!≫
大樹はその隙に仮面ライダー炎竜に変身する。さらにそこへ翔一も異変を察知して駆けつけた。
「変身!!」(翔一)
翔一も仮面ライダーアギトグランドフォームに変身。
炎竜、オーズNEO、そして仮面ライダーアギトの3人の仮面ライダーがアギトと戦闘を開始した。三者三様にアギトを戦うものの、死んだはずであるアギトは戦いの中で急速にその肉体を変化させていく。それにつれて破壊されたオルタリングも復元されつつあった。
「こいつ、だんだんと変化してるのか。」(オーズNEO)
「これ以上力を付けたら対処できなくなる。」(炎竜)
「それなら!」(仮面ライダーアギト)
仮面ライダーアギトはグランドフォームから強化形態であるトリニティフォームへと変身する。オーズNEOもコンボチェンジしようとするが負傷した両手が上がらずにままならなかった。
「ああ、やべえわ。俺は流石に退くよ。大樹、翔一さん、後は任せる。」(オーズNEO)
「じゃあ、皆のこと...。」(炎竜)
「言われんでもするよ。頼むぜ。」(オーズNEO)
オーズNEOは神社の社の中へと下がった。それを見たアギトはオーズNEOを追おうとするがストームハルバードとフレイムセイバーを取り出した仮面ライダーアギトと無双セイバーナギナタモードを持った炎竜が武器を振るうことでアギトを行かせまいとする。だが、再生する中で肉体も強化されたのか炎竜と仮面ライダーアギトの攻撃をものともせず、それどこからより巨大化して腕と一体化した右腕の爪で炎竜と仮面ライダーアギトを攻撃する。
「うおっ!」(仮面ライダーアギト)
「ああ!!」(炎竜)
仮面ライダーアギトはその場で踏みとどまるも炎竜はそのまま飛ばされ神社の社内へ壁を突き破って倒れる。
「大樹君!!」(仮面ライダーアギト)
仮面ライダーアギトが炎竜のことを案じるもののアギトが激しく攻撃をするので救援にも行けなかった。
神社の社内で来てしまった炎竜は何とか立ち上がっていた。その中で炎竜の心境にある変化があった。
「やっと、やっと分かったんだ。俺ももう家族なんだって。」(炎竜)
炎竜は無双セイバーを杖代わりにして、立ち上がっていた。その立ち姿には一切の揺らぎもなく、決して少なくないダメージを負ったはずなのに気力が漲っていた。
「俺の帰る場所がある、俺を受け入れてくれた家族がいる、当たり前だけど当たり前じゃなかった。もう、迷うことはない。」(炎竜)
炎竜は無双セイバーを持ちながら歩き出す。そんな中で炎竜の鎧に少しずつ亀裂が入っていく。肩当て、胴鎧、籠手、脚甲に小さな亀裂が生じてそれが徐々に広がっていく。そして、亀裂からは金色の光が漏れ出しており、亀裂が広がっていくに連れてその輝きも強くなっていく。
仮面ライダーアギトが気付いたのは壁に出来た大きな穴から光が放たれた時だった。
向かってくるアギトは徐々に甲虫のような姿となっており、時折無防備な人間がいる家屋の方へと動いていた。それを阻止するべく仮面ライダーアギトはストームハルバードとフレイムセイバーを振るうものもその攻撃をも意に介さずアギトは巨大な刃となっている右腕を振るってくる。
僅かな短い間にもアギトは力を付けてきており、仮面ライダーアギトも流石に奥の手を使おうかと考えていた時だった。神社の中から炎竜が歩いて来たのだ。その姿は全身の鎧がひび割れ、その割れ目からは目映い黄金の輝きを放っていた。それを見た時、仮面ライダーアギトの脳裏に良く似た現象がよぎった。
「やっぱり。」(仮面ライダーアギト)
仮面ライダーアギト=翔一は大樹と初めて出会った時にある感覚を覚えた。それは彼が過去に出会った仲間たちと同じものであった。
神社から出てきた炎竜を見たアギトはその光り輝く姿を見て本能で危険を感じ取った。そのまま標的を仮面ライダーアギトから炎竜へと変えて右腕の刃を一気に炎竜に振り下ろした。
炎竜は振り下ろされた刃に対して左腕の籠手で受け止める。
刃と鎧が当たったその瞬間、炎竜の鎧が次々と剥がれ落ち始めた。それにつれて強さを増していく輝き、神社一帯を包み込むほどの強大な光が炎竜から放たれるとアギトも後ずさる。
≪ゴールドドラゴンアームズ!黄龍、アップライジング!!≫
その音声が流れた後には強かった光も徐々に弱まっていく。光が消えるとそこには赤色から金色へと姿を変えた炎竜、否、仮面ライダー輝龍ゴールドドラゴンアームズが居た。
「ああ、もう。やっと、やっと分かったんだ。やっと分かったってのに、もう二度と奪わせない。俺の家族は、俺が守る。」(輝龍)
その鎧の輝きは変身者である大樹の心を移しているようであり、もう二度と曇ることが無い決意を胸に仮面ライダー輝龍は光龍剣と金色となった竜炎刀・陽炎を手にアギトに向かって走り出した。
覚醒した仮面ライダー輝龍。そして迫るアギトたちにより大虐殺、ガギションゲゲル。彼らの殺人ゲームを止めるべく、輝龍たちが一丸となって立ち向かう。
「良いねぇ、喧嘩はこうでないとな。」
「さあ、来なさい。家の神社でお痛をする悪い子たちには私の鉄拳よ。」
「何も大樹と一夏、万夏に全てを背負わせるつもりはない。やれるだけでもやるさ。」
「行くぜ、殺人鬼のサイコども。こちとら普段は抑えているから存分の出させてもらうぞ。」
「行くぜ!俺と大樹なら負けはしねえ!!」
「私も守られてばかりじゃない。それに私の愛する人を傷つけるなら一切容赦はしない。」
「この戦場、俺達が勝ち取る!!」