IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜   作:柏葉大樹

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 颯斗たちと出会った大樹は束たちから専用機、零式を与えられた。前世と同様に専用機の操縦に苦労するが颯斗の助言により、克服する。大樹は楯無、簪から颯斗の力になって欲しいと頼まれる。かつての経験から颯斗の心情を察している大樹は出来る限り、力になると二人に約束した。


仮面ライダー炎竜 第14話

 「大ちゃん、頑張って!」

 「だいだい~、ファイト~。」

 「大樹~、負けてなんぼだから。」

 「箒に負けても気にしないで。」

 「私が直々にコーチをしたから、かっこ悪い負け方は承知しないわよ。」

 「最後に言った3人はなぜ、負ける前提で話す!」(#^ω^)

 

 ついに来ました、クラス代表決定戦。1回戦1回目は俺の試合だ。一夏は俺の後、俺の相手は簪の言葉の通り、箒です。

 

 「大樹、ISの調子は?」

 「全く問題ない。」

 

 あの1週間、颯斗たちは簪の打鉄弐式の開発と並行して零式の調整を徹底的にしてくれた。ただ、その過程で

 

 「ねえねえ、ネオマ〇〇マ砲を付けない?」

 「絶対零度砲は、、、付け、、、無いのね。」

 「ドリルは?ドリルは?」

 「メーサー砲は?いらない、そう。」

 「ウルティメイト〇〇〇シャーは?付ける?付ける?」

 「インビンシブルフェニックスは?」

 「ところで、ドリルの話なんだけど。」

 

 俺の好きな特撮の超兵器を再現して、零式に積み込む気満々で作業しないで。ドリル以外の装備、ISの試合じゃ使えないでしょ。殺傷力じゃなくて殲滅力で威力を計測するものを再現するな。簪ものほほんもノリノリで作業するな。何個か、本当に作ったのは驚きを通り越して呆れたよ。あと、ドリルを押しすぎ。流石に一個は付けても良いかな、と言うより何か無難なものをOKしないとこの3人、秘密裏にヤバい奴を付けそうだった。

 

 「なんで、鉄血のオルフェンズのメイスなのさ。」

 「冷静に考えろ、颯斗たちが再現したあれら、対人戦で使って良いものじゃないだろ。」

 

 結局、俺はガンダムシリーズの鉄血から主人公の乗るガンダムの武器をリクエストした。その時のこいつらの表情、え~って表情だった。君たち、ロマンを求めすぎ。あと、完成した超兵器を今の簪に与えられている打鉄に搭載したときは驚いた。弐式を作る意味がなくなるよ。

 

 「ネオマキシマ砲を実装すればワンパンで勝てるのに。」

 「それはダメだって。一回の攻撃で怪獣が消滅する奴を乗せるな。ワンパンで勝てるだろうけど、相手が塵一つ残さずに消えるわ。」

 

 あれはダメだって、島一つを吹き飛ばすエネルギー砲なんて対人戦で使っていいものじゃない。

 

 「じゃあ、行ってきます。」

 

 俺はアリーナへと出た。

 

 「待たせた?」

 「うんうん。その専用機、似合っているよ。」

 「それは一夏に言えよ。」

 「そうかもね。」

 

 箒は打鉄を纏い、すでにIS用の刀を出している。俺も零式の装備から刀を選び、装備する。

 

 「久しぶりに剣を合わすか。」

 「鈍っていないか、見てあげる?」

 「自分で確認しなよ。」

 

 他愛ない会話を交わしながら、それぞれが刀を構える。箒も俺も中段に構え、剣先を相手に突きつける。

 

 「行くか。」

 「行くよ。」

 

 俺と箒は同時に相手に近づいた。箒は上段から刀を振り下ろし、俺は下段から切り上げる。刃が触れ合うと互いに弾かれる。箒は弾かれた反動を利用して、上空へと飛ぶ。俺は箒を追いかけ、戦いの場を空へと移す。

 箒と俺は互いに動向を伺う。俺が相手の動きを読んで、カウンターを叩きこむスタイルなので、長い付き合いの箒は俺の一瞬のスキをついて一気にシールドエネルギーを削りに来るだろう。クラスの皆にはつまらない試合だろうが道場で俺が剣道しているときの緊張感はすごいぜ、俺と箒の間には一瞬でも読み間違えたら負ける、そんなレベルになっている戦いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ピットから大樹たちの様子を見る万夏たちはこの試合を観戦しているほかの生徒達とは違い、目の前の二人の試合がISの試合の体を取っている剣士同士の切り合いとなっていることににすぐに気づいた。

 

 「動かないね、あの二人。」

 

 二人の様子を見た颯斗がそう言った。

 

 「大樹君のレベルはかなりのものよ。操縦時間、つまりISに乗った経験よりも今まで培ってきた経験で戦えるほどよ。それに戦っているうちに相手の戦術を学習していく、成長速度は人並みだけどそれを補う程の情報と観察力で戦っているのよ。この1週間半ばから私が一生徒相手に本気を出さなきゃいけないほどに。」

 「あの時はひどかったよ。お姉ちゃん、大樹君の訓練なのに対応できないレベルで戦うんだもの。」

 「簪ちゃん、それは言わないお約束でしょ?正直、大樹君はこの1年間、ずっと戦って来たみたい。それを考えれば、篠ノ之さんとオルコットさんにも太刀打ちできるのはおかしいことじゃないわよ。それと大樹君、私の奥の手を使わないといけない、そこまでの実力を有していたわよ。」

 

 そう、楯無の本気を出した。このことから大樹の持つ実力はかなりのものであることを大樹の訓練を見ていたメンバーはよく分かっている。さらに、彼らが驚いたのはその中で楯無の本気に途中から大樹が対応したということである。

 

 (疑問なのが、彼は私の手の内を全て知っているようだったこと。彼は私の試合の記録を見てないと言った。どこで私の手の内を事前に知ったというの?)

 

 そして、楯無にとっては大樹が事前に知っていると思われるほど楯無の猛攻をさばききったということである。

 

 「う~ん。」

 

 大樹の試合を見ている万夏が頭を抑えだした。

 

 「万夏、大丈夫?」

 

 その様子を見た簪が万夏に調子を気遣う。

 

 「大丈夫。」

 「本当に?顔色が悪いよ。」

 「ちょっと、頭が痛くて。」

 「辛かったら言ってね。」

 「うん。」

 

 実のところ、大樹がISに乗り出してから、万夏が体調不良を訴えるようになってきたのだった。本人は特に何でもないと言っている。実際、1時間もすればそんなこともなかったように振舞っているので周りもしつこくは聞かなかった。

 簪は万夏をそばのベンチに座らせる。簪たちが万夏の体調を気遣う中で試合は長い硬直時間が始まっていた。

 

 

 

 

 

 

 実際の処、俺も箒も下手に動けない状況だ。箒にすれば甘い一撃をすれば、俺から手痛い一撃をもらうことになるし、俺からすれば我慢できずに自分から打ち込みに行ったところで返り討ちになるのが明白だ。

 

 「剣道での話ならな。」

 

 そうつつぶやいた後、俺は意を決して、瞬間加速(イグニッションブースト)と呼ばれるISの高等技術で箒に迫る。対する箒は向かってくる俺を迎撃するために刀を振るう。が、

 

 「え。」

 

 俺は刀から颯斗たちが作ったメイスに装備を変更、刀を防いだ。

 

 「おうら!」

 

 動きの止まった箒を蹴り、吹っ飛ばす。箒が大勢を整える前にメイスを叩きつける。箒は反撃するがそれをメイスで防いでいく。剣の才能なんて、俺は一夏と箒と比べれば大したものはない。その代わり、と言うより、武道、武術においてはあの二人に負けないものが一つある。

 

 「思い出した。大樹、薙刀とか得意だったね。」

 

 箒がそう言った。俺は刀を使った戦いよりも薙刀や槍と言った長柄と呼ばれる棒のような武具の扱いに秀でている。剣道では使うこと自体が禁止だからこんなことは出来ないが、実際の処は本気で勝つつもりなら俺は槍などを使う。実際の処は一回戦で使う予定では無かったが。

 俺は箒に向かって、メイスの先端を突き出す。箒はそれを起用に刀でそらす。俺は左手に新たな装備であるIS用のショットガンを装備、近距離で箒に散弾の雨を降らせる。これにはさすがの箒も予測できなかったらしく、全ての弾がクリーンヒットした。

 

 「ちょっと、それは!」

 「正々堂々を相手に求めるなっての!」

 

 ショットガンとメイスをISの格納スロットに収納、箒の腕をつかみ、地面目掛けて一本背負いの要領で俺自身も急降下する。流石の箒も危機感を覚え、刀で切り付け、俺から離れる。正確には地面に俺もろとも突っ込むのはブラフ。俺は地面に急降下する中でIS用のロングボウを装備、箒目掛けて矢をいっぱいまで引き、放った。地面ぎりぎりで急停止、そこで上空の箒の様子を見て、矢が着弾して爆発したのを確認した。

 

 「篠ノ之さんの降参により、一回戦第一試合は柏葉君の勝利です。」

 

 山田先生のアナウンスで俺の勝ちが伝えられた。アリーナにいる一組のクラスメイトは開いた口がふさがらないと言った体で俺の試合を見た。

 

 「いやな戦い方するね。」

 

 打鉄の特徴である、両肩の非固定装備の楯が半壊している箒が言った。

 

 「まだ、シールドエネルギーに余裕があるだろ、良いのか?続行しなくて。」

 

 俺は悪びれもせず、箒にそう言った。

 

 「シールドエネルギーが尽きるよりも大樹にISを破壊される方が早いよ。」

 「壊しゃしないよ。」

 「大樹が本気で勝つつもりも分かったし、今の大樹と試合をして勝てるイメージが無いよ。」

 「それは買いかぶりすぎ。二回戦の相手を考えれば、出来れば刀一本でやりたかった。それなのに使える装備を全て使った。二回目以降は分からないぞ。」

 「私の動きを全て読み切ったうえでその発言なら、謙遜しすぎ。」

 「謙遜じゃないよ。」

 「大樹、変わったよ。今年の春休みから。」

 「変わっていないよ。」

 「変わったよ、皆元気になったから気にしていないだけで気付いているよ。」

 「変わってないよ。」

 

 箒の言うことは分からないわけではない。春休み以降の俺は確かに以前とは全く違う。ただ、それが前世の記憶を持っていることと前世の人格と統合したことが原因だなんて、俺の周りの人々は全く信じないだろう。だから、こんな風にはぐらかしてきた。

 

 「それじゃ、俺、ピットに戻るよ。」

 「ねえ、私も後で大樹の特訓に付き合ってくれた人たちの会っても良い?」

 「大丈夫だと思うよ。じゃあ、あとで。」

 

 そう言って、俺たちはそれぞれのピットへ戻る。

 

 「変わって、当然だ。この記憶を思い出した、前世(過去)を生きた俺になったんだから。」

 

 俺はそうつぶやいた。

 

 「乙。」

 「お疲れ。」

 「お疲れ~。」

 「お疲れ様、大樹君。」

 

 ピットに戻った俺を颯斗たちがねぎらいの言葉を掛けてくれた。

 

 「皆、ありがとう。」

 

 その言葉に俺は感謝の言葉を返す。俺は装着している零式を待機状態のサングラスへと変える。そして、

 

 「万夏、大丈夫か?」

 

 顔色が悪く、頭を押さえている万夏に体調はどうか聞く。

 

 「少し、落ち着いてきたかな。」

 

 そのように万夏は言うが、今日は目に見えて体調が悪い。俺は万夏の隣に座り、

 

 「あまり、無理しないでよ。何か欲しいものある?」

 「大ちゃん、ちょっと体、預けて良い?」

 「良いよ。」

 

 万夏は俺に体を密着させて、頭を俺の肩に乗っける。それからほどなく、寝息を立てる万夏。

 

 「ごめん、次の試合、見てほしい。一夏とオルコット、両方のISの特性とそれぞれの戦術が知りたいから。」

 「ああ、良いよ。次の試合、万夏の兄ちゃんなら、、、。」

 「徹底的に潰す。」

 「OK.」

 

 俺も颯斗も一夏に対しては私怨がたっぷりだ。簪は専用機については既に切り替えており、一夏に対しては特に逆恨みをしているわけではない。結局のところ、颯斗は簪の専用機の一件から一夏を許せないし、俺はそもそも一夏が巻き込まなきゃ試合をしていない。女々しいとは思うが少しは一夏が苦労するなら文句はない。

 

 「大樹、私、飲み物を買ってくるね。万夏の分も買っておくね。」

 「ありがとう。」

 

 簪は俺と万夏に飲み物を買いにピットを離れる。のほほんは零式の整備をしてくれている。残っている先輩は

 

 「ふ~ん。」

 

 扇子で口元を隠しているが明らかに俺と万夏の様子を見て、面白そうにしている。

 

 「な、なんですか?」

 

 その姿に絵も言えぬ不安を抱いた俺。

 

 「あなたたち、本当に付き合っていないの?」

 「付き合ってませんよ。強いて言えば、友達以上恋人未満ですかね。」

 「デートとかは?」

 「してないです。万夏から買い物に付き合ってほしいていうのはありましたけど、一夏も一緒に行くことが多かったので。」

 「彼、デリカシー無いのね。」

 「なんというか、悪い奴じゃないんですけど、どうも、そういうことには疎くて。」

 「君、苦労してるでしょ。」

 「あいつの女子のトラブル関係の対処は俺がすることが多くて。」

 「大樹君、君、良い人って良く言われるでしょ?」

 「そういうこともあって、良く言われます。ただ、恋愛対象じゃなくて気の良い友人、面倒見の良い先輩どまりです。」

 「やっぱり君、そういうタイプでしょ。」

 「それ、友人達全員に言われました。」

 

 仲良くなる人全員に言われるんだよ、良い人。人が良いのは自覚しているし、皆が人が良すぎる所為でいい人止まりになっているということも散々言われた。

 

 「なら、万夏ちゃんも安心してるでしょ?競争相手がいなくて。」

 「どうですかね?聞いたことが無いので。」

 「私が万夏ちゃんの立場なら、ライバルがいないのは嬉しいわね。だって、絶対私のものって主張出来るもの。」

 「そういうものですか?」

 「そうよ。でも、大樹君優しいからそこは不安かしら。そこを好きになる人が出てくるって考えたら気が気じゃないわね。」

 「そうですかね?」

 

 実際、そう言ったことを万夏に問い掛けたことは無いからよく分からないが。

 

 「大樹~。始まったよ。万夏の兄ちゃん、時間が無くて一次移行が終わってないまま試合をやっている。」

 

 颯斗が一夏の試合の状況を伝えてくれる。

 

 「一夏の奴、どう?」

 「最初、何個かは良いのをもらいまくったね。ああ、オルコットさんは中距離主体のISだね。独立したビット兵器を積んでいるよ。万夏の兄ちゃん、刀を使っているけど、射撃武器使わないのか?」

 

 この世界でもセシリアはブルーティアーズなのだろう。俺自身、中距離での打ち合いより、近距離での戦いの方が得意だから、いかに距離を詰めるかが勝てるかどうかの分かれ道になる。一夏は白式だろう。近距離なら徹底的に殴り合いをやってやるが。

 

 「積んでても、一夏は使わないだろう。射撃、壊滅的に苦手だし。そうか、中距離特化のIS相手に距離を詰めるのは難しいだろ。」

 「見てると、食らったのは最初の数回だけ。もう慣れて距離を詰めている。ねえ、あいつもISに乗り始めたの最近なんだよね?銃相手の戦い、慣れているらしいけど。」

 「あいつもヴァルハラ所属のライダーだよ。刀一本で戦うのはあいつだけ。」

 「天才なの?」

 「天才とは違うよ、まあ才能アリってこっちでは言われているよ。」

 「ふ~ん。ん?なんか左手を握ったり、開いたりしているけど。」

 「下手な負け方すんなよ、あいつ。」

 「ん?あ、オルコットさんが温存していたビットの集中攻撃、食らったわ。」

 「調子乗った報いだな。」

 「ああ、一次移行が間一髪間に合ったみたい。」

 「まじか、落ちなかったか。」

 「あれ?万夏の兄ちゃんの刀、変形してビームサーベルみたいなのが出てるんだけど。」

 「まじか。」

 

 颯斗の発言から零落白夜を発動したのだろう。

 

 「オルコットの方は?」

 「一発食らって、かなりシールドを削られたみたい。すごく焦っているよ。」

 「一夏のシールドの残量は?」

 「えっ、変わっていないはず、あれ、すげえ勢いで減ってる。あっ、零になった。」

 「あいつ、調子乗りすぎ。」

 

 これにより、俺の次の相手は前世同様、セシリアになった。

 

 「ただいまより20分間の休憩に入ります。20分後より、柏葉大樹君、セシリア・オルコットさんによる代表決定戦を行います。」

 

 山田先生のアナウンスで20分間の休憩に入る。

 

 「とりあえずは、あのビットだね。複数方向から攻撃されるとあっという間にシールドが削れるね。」

 「颯斗から見て、ビットの動きはどんな感じだった?」

 「オルコットさん、相手の死角にビットを配置することが多いよ。あと、ライフルと併用はしていなかった、ただ、しなかったのか、出来なかったのかは分からないけど。」

 「できるんだったら、使っているはず。まあ、使える前提でいた方が良いな。」

 「私、セシリアと戦ったことがあるけど、どうもビットを使っている間はかなりの集中力が必要でまともにライフルが使えないみたい。」

 「簪の情報の通りなら、ライフルとビットの併用はできないか。なら、それぞれで対処すればいいな。」

 「まずは、距離を詰めないといけないよ。どうするの?」

 「俺の零式には日本刀、メイス、ショットガン、ロングボウ、楯が標準装備で配備されているからな。全部使って、相手をかく乱する。近距離でごり押しすることもできるけど、まずは相手の攻撃の手を緩めさせないとな。」

 

 俺の頭の中では試合における自分の戦い方の構築を始めている。

 

 「大樹、良い?」

 「いま、大丈夫、え!?」

 「おっす!」

 

 てっきり、箒だけが来るものだと考えていた俺は驚いた。まあ、落ち着いて考えれば、これは考えられたことだし、考えなかった俺が悪い。

 

 「一夏も来てんのか。」

 「都合が悪かったか?」

 「都合が悪いというか、、、、、、、、、、。」

 

 都合が悪いというよりは、、、、、、、。

 

 「最初の男性操縦者ってこいつか。」

 

 そう、一番恨みを持っている颯斗が落ち着いていられるかということなんだよな。

 

 「おう、そうだけど。」

 

 一夏がそんなことがどうしたと言わんばかりに返答する。俺の肩の上で寝ていた万夏が起きたのか少し動き出した。

 

 「ん~。おはよう。」

 「おはよう。」

 

 万夏に返事するけど颯斗がやばい、オーラがやばい。簪たちがこれは危ないと感じている様子から相当だろう。

 

 「てめえの所為で、かんちゃんの夢が、、、。」

 

 次の瞬間、一夏が吹っ飛んだ。次の試合の前にこの一波乱を納めなきゃいけない、そう思った。

 




 遂にクラス代表決定戦の最終戦。そして、中国から鈴がIS学園へとやって来る。同じころ、新たな男性操縦者が学園に現れる。

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